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5ヶ年差別学習プログラム

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5ヶ年差別学習プログラム
「5ヶ年差別学習プログラム」
報 告 書
2009年度∼2013年度
5ヶ年をふりかえる
御同朋の社会をめざす運動(実践運動)
北海道教区委員会 5ヶ年差別学習プログラム実行部会
2014(平成26)年3月31日
-1-
目次
「北海道教区差別学習プログラム」について
2010 年 2 月 教区基幹運動推進委員会
2013 年 3 月 ∼差別学習プログラム 5年目「開催要項」
はじめに
5年目にあたって
1、
「5ヶ年差別学習プログラム」は何を掲げ、どこをめざしたのか?
①「差別問題学習プログラム 5ヶ年計画」の始まりに際して
②「基幹運動(門信徒会運動・同朋運動)」から「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)
」へ
転回点にあたって「5ヶ年プログラム」
「組巡回学習」の意味
③「組巡回学習」という方法論
④「話し合い法座」という手法
⑤「ロールプレイング(Role-Playing)」からの気づき
⑥学びを途切らさず続けていく営みが、人権回復につながる
⑦学ぶために障壁となっていたものを越えていくあゆみ
⑧「1人の百歩(少数先鋭化)
」と「100人の一歩(全体停滞化)
」
そのどちらにも与しないあゆみの確立
2008 年4月∼ 2011 年3月の確認 (03 年/08 年対応委員会の経緯①)
2011 年4月∼ 2012 年3月の確認 (03 年/08 年対応委員会の経緯②)
2012 年4月∼ 2013 年3月の確認 (03 年/08 年対応委員会の経緯③)
2013 年4月∼ 2014 年3月の確認 (03 年/08 年対応委員会の経緯④)
2011(平成 23)年度「組巡回学習」 開催一覧
2012(平成 24)年度「組巡回学習」 開催一覧
2013(平成 25)年度「組巡回学習」 開催一覧
2009 年度以降 差別問題の取り組み 時系列 (17 年の総括と現状、
5ヶ年プログラム実施)
2、
「差別学習プログラム 5ヶ年計画」実施の概要
2009 (平成 21)年度 差別学習プログラム<1年目>「組僧侶幹部研修懇談会」報告
∼差別学習プログラム5ヶ年計画 4年目「開催要項」 9 ∼ 10 頁
2010(平成 22)年度 差別学習プログラム<2年目>「全役職者基幹運動推進研修会」報告
∼差別学習プログラム5ヶ年計画 4年目「開催要項」 11 ∼ 12 頁
差別学習プログラム5ヶ年計画 講師紹介 <2010 年度2年目、2011 年度3年目組巡回>
2011(平成 23)年度 差別学習プログラム<3年目>「組巡回」
(詳細「2011(平成 23)年度差別学習プログラム 3ヶ年目<組巡回>報告書」12 年 3 月)
2012(平成 24)年度 差別学習プログラム<4年目>「組巡回」
(
「2011(平成 23)年度「差別学習プログラム5年目<開催要項>」13 年 3 月 10 ∼ 11 頁)
2013(平成 24)年度 差別学習プログラム<5年目>「組巡回」
「組巡回」Q&A
3、
「5ヶ年差別学習プログラム計画」を終えるにあたって
①各差別事件の対応要綱に示した課題(到達点と残されたものの整理)
各差別事件における課題 関連フロアチャート
②「5ヶ年差別学習プログラム(組巡回学習)
」終了後の課題と取り組みプロセス
別記 「過去帳又はこれに類する帳簿の開示問題」への基本的な理解
-2-
(5年目「開催要項」'13 3/22 から転載)
「北海道教区差別学習プログラム」について
私達の教区は、「1994(平成6)年札幌別院差別落書き事件」以降、様々な差別事件
を起こしてきました。その多くは「匿名の行為者による差別落書き、差別ハガキ投書事件」
であり、特定の個人などに向けた許すことの出来ない重大な差別事件です。しかし、未だ
行為者の特定にも至らず、被害者の人権の回復にも至っていません。
そのような教区の現状を鑑みるとき、私達教区内のひとり一人が互いにしっかりと手を
取りながら、「差別のない安穏な社会の実現」をめざして取り組みを進めていかなければ
なりません。
この度、北海道教区基幹運動推進委員会常任委員会では、2008(平成20)年対応委
員会からの提案を受ける中、5ヶ年にわたる「差別学習プログラム」を推進することとい
たしました。
この「プログラム」は、差別事件を起こした教区として、しっかりとした計画を立てる
中で、教区内の全僧侶・全門信徒が学びを深めていくものとしました。「差別は自他共に
傷つける悲しい行為であること」にお互いが気づき、また、自らの差別性に向き合ってい
ただくことが何よりも大切です。
この計画では、1年目に、教区役職者が「差別撤廃に向けて心をひとつにすること」を
第1の目標とし、2年目3年目は、教区役職者(2年目)、教区内各組の僧侶・門信徒(3
年目)を対象とした、落語家の露の新治師匠による「お笑い人権講座」から、私達の身近
に差別が存在すること、私がその差別性を持っていることなどを深く学べるようにしまし
た。
また、4年目・5年目は、1994年以降北海道教区で発生した差別事件について改め
て深く学ぶことを中心に、座談形式などを取り入れる中、私達ひとり一人の問題として差
別問題を受け止めていくことを目標としたプログラムになっています。
「人権・差別」問題を学ぶと言うことは、
「仏法が広まる中で、差別のない安穏な社会」
を実現するためのあゆみであり、自他共に苦悩する世界をしっかりと見つめ、自らをも差
別から解放する取り組みとなります。どうか、教区内のお一人お一人が、我が事として積
極的に研修会に参加いただきますよう切にお願いするものであります。
2010(平成22)年2月
北海道教区基幹運動推進委員会
-3-
2014 2/27 Ver 1.0 案
はじめに
5年目にあたって
(5年目「開催要項」'13 3/22 から転載)
私たちの北海道教区では、前述しましたように16年もの長きにわたり断続的に差別
事件が起きました。差別事件の一々は個別な事象でありますが、その内容においては連
続してきたと言ってもいいでしょう。
現在まで18年という年月の流れは、差別事件そのものの事実を知る者が少なくなり
つつあり、各事件において積み残されてきた課題への取り組みを教区僧侶全員で再確認
する必要に迫られています。そのため、北海道教区基幹運動推進委員会(当時)では『1
7年の総括と現況』を年月をかけて作成しました。
また、差別事件以降に教区の僧侶となった方々の基礎的な学びなど、現在の取り組み
のあり方を北海道教区・各組全体を通してあらためて見直し、より具体的に進める場が
必要となってきました。
この教区の現実から再出発するべく、教区全体および各組において基礎的な学びから
順序立てて理解を深める「差別学習プログラム5ヶ年計画」を策定し、2009(平成
21)年度より実施してきました。
初年度は、2010(平成22)年3月に「組僧侶幹部研修懇談会」を開催し、このプ
ログラムにおける趣旨説明と問題提起、さらに話し合いを行って各組の実情を協議・報
告いただきました。2年目は、2010(平成22)年8月に、「全役職者基幹運動推進
研修会」を開催し、本山の研修会をはじめ、全国各地において人権を語っておられる落
語家・露の新治氏を迎え、「差別と人権」について、日常の暮らしの中での差別意識を
示していただくともに、各組において組巡回を実施するための話し合いや協議を行いま
した。
特に3年目にあたる2011(平成23)年度から5年目・2013(平成25)年度ま
での三年間は、僧侶・門信徒とともに私たちの課題を共有していくことを目標に「組巡
回学習」を段階的に行い、一つずつていねいに研鑽を深めることといたしました。
3年目は全組において、共通講師として露の新治氏にご出講いただき、高座形式で問
題提起をする中で、その後講話・話し合い法座・全体協議会を行って「どうしたら差別
をなくせますか?」ということについて互いに学びました。さらに、4年目は3年目の
点検の中で気づけた「話し合い法座」の場を大切にしながら、教区の責任において出講
することで、北海道教区で起きた差別事件への学びを深めてきました。(報告書別冊)
そして、5年目にあたる2013(平成25)年度は、前年度同様に全組で「組巡回学
習」を行うことで全組の了解をいただいています。本年度も各組のスタッフが主体的に
企画・準備・進行を行う形で「門信徒」「僧侶」を別々の日程・内容を事前に検討して
いただき、自組での課題をあきらかにすると同時に、「御同朋の社会をめざす」取り組
みの一環として組巡回学習の実施をお願い致します。
各組におかれましては、日々各種事務処理などご多忙のことと存じますが、どうか主
旨ご理解の上、組実践運動の執行部を中心に年間事業計画の中で「組巡回学習」を決定
いただき、具体的に立案いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
(詳細についてのお問い合わせは北海道教区教務所(担当:上野)までお願いいたします。)
以 上
-4-
1、「5ヶ年差別学習プログラム」は何を掲げ、どこをめざしたのか?
①「差別問題学習プログラム 5ヶ年計画」の始まりに際して
「1994年札幌別院差別落書き事件」から始まり、「2008年北海道教区連続差別ハガキ投書事
件」におけるまで、一連の北海道教区内における連続差別事件からあきらかになった教区内の現実をど
う理解し、いかに克服していくかは、
「08年差別事件 対応要綱」に示した取り組み課題から提起され
た内実の具体化にともなって、2009年当初から様々な示唆と教区全体への理解と浸透という課題を
含んでいました。
これらは「03年差別事件 対応要綱」確定後、8年に及ぶ長期にわたって編集されてきた『17年
の総括と現状(2012年6月発刊)
』に、「08年差別事件 対応要綱」の課題を含めて詳述してきま
した。同時にその時点ではまだ、03年事件対応委と08年事件対応委は合意形成の段階であり、今回
の「5ヶ年差別学習プログラム・組巡回学習」へ向けて「合同会議体」を設置、そこから各組の3ヶ年
度の及ぶ組巡回への具体的方針が立てられてきた事実があります。
「17年の総括と現状」(19頁)における「6. 03年・08年差別事件対応委員会 合同会議∼2
010年度以降、存在の再構築」 には、以下の様に2011年度の進行状況を掲載してあります。
教区の諸事情により遅延していた03年対応委('10 8/19 第 40 回)
・08年対応委(同日、第 11 回)は10ヶ
月ぶりに同時再開を果たし、本書作成の再確認と今後の提示(作成作業部会、5ヶ年学習プログラム実行部会、
「ヤイユーカラの森との話し合い」など)のために、10年度末をメドに作業を進める段階に移ります。03
年対応委の懸案であった「08年差別事件を盛り込んだ総括(草稿)を作成すること」で以降の審議を行うこ
とと、03年対応委と08年対応委との合同会議体(両対応委の抱える課題の点検が残存するので「一本化」
ではなく両委員会の「合同会議」とする)として招集することで、相違の理解を深める事としました。
新たな局面後、03年対応委は「総括と現状」(草稿の完成と話し合い)を作成作業部会にて準備し、差別事
件の被害者やさらに多くの関係者との面談や話し合いを実施した上で、合同会議を経て教区基推委常任委・全
体会へと審議を進めることを決定しました。
本書作成にあたっては、2011年2月以降、約1年以上にわたり被害者や複数の関係者らと個別に数回の
面談・話し合いを断続的に行い、
(
「ヤイユーカラの森との話し合い」においては、'11 3/3 第 35 回を再開、'12 3/23
第 36 回)そこでの提示を受けて再構成・確認をくり返しました。
さまざまな案件に際して、各多相互の理解を完全に得る段階まで至るには難しいものがありましたが、本書
草稿自体の内容構成を幾たびか再構築する中で取り組みを進め、2012年3月末をもって最終稿の完成を見
ることになります。
また、08年対応委は「08年事件 対応要綱」と本書における08年差別事件の課題を詰め直す中で再提起
をしています。そのため、いかに修正し補うのかという実際に向け、合同会議の中で審議を進めた上で、
「5ヶ
年(差別問題)学習プログラム」に示した各組巡回のカリキュラム・要綱(11年度以降∼)を10年度内に
具体化し、教区基幹運動の年間事業に組み込みました。
11年度以降、08年度対応委内で構成された「実行部会」を中心に、5ヶ年(差別問題)学習プログラム
を実施するために開催要項などを準備し、3年度目プログラム「人権講座・差別の基礎的学習」
(組巡回学習「人
権高座」講師:露の新治師匠、師匠は20年ほど前から全国各地で差別・人権学習高座を開催。「被差別・加差
別・自分差別」という独特な理解をもとに示される。 http://www.geocities.jp/tsuyunoshinji/top.html)をもって各
組巡回('11 7/17 北見東組 ∼'12 1/27 空知北組)を開催しました。この後、11年度内に3年度目プログラムの
取り組みを点検し、4・5年度目プログラム実施のために、今後も継続的に審議をしています。
-5-
この3年目(2010年度)にかかる時点から、教区(当時は基幹運動推進委員会)に存続してきた
03年・08年対応委員会内に「差別学習プログラム5ヶ年計画 実行部会」が設置され、同部会が責
任部署となって「差別学習プログラム5ヶ年計画」をもとに、各組へ「組巡回」開催実施の依頼してい
くことになります。その開催実施に関しては、組の主体的な関与をお願いし、内容面において全面的に
実行部会が全組統一プログラムを担う形で、組巡回は展開してきました。この組と教区の両輪での責任
体制が、
「組巡回」の上で大きな意味をもたらす結果となりました。
・教区の責任部署が目的(差別問題の克服)をもって全体へ浸透するまで継続的・長期的に実施する。
・開催内容に関しては、教区予算ですべてを執行し、全面的な統一プログラムで行う。
・従来とは異なる「組巡回学習」をもって、各組において事件に対する様々な声を拾い上げる。
・差別事件の問題点や課題、ならびに被害者の声をともに聞き、組巡回学習をもって伝える。
・
「差別に関する学び」を僧侶・門信徒がともに継続していくことのよろこびを体感する。
・各差別事件以降、新しく北海道教区・各組各寺院にかかわった方々とともに学んでいく。
・事件自体から導き出された事実や差別の事象を具体的に知っていく。
・差別は、自分自身に内在していく事実を、真宗の教えと互いの声の中から確認していく。
②「基幹運動(門信徒会運動・同朋運動)
」から「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)」へ
転回点にあたって「5ヶ年プログラム」
「組巡回学習」の意味
・
「基幹運動(門信徒会運動・同朋運動)
」から「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)」へ
・
「5ヶ年差別学習プログラム 組巡回学習」
、
「教区実践運動3ヶ年(10ヶ年長期)活動計画」
・
「5ヶ年差別学習プログラム実行部会」
、
「03年・08年対応委員会(合同会議)
」
07年度08
09
10
11
12
13
14
現在
15年度
基幹運動
08 事件
対応要綱
08年対応委
03年対応委
御同朋の社会をめざす運動(実践運動)
実践運動 3 ヶ年活動計画
5ヶ年差別学習プログラム(実行部会)
継続
(組巡回)
(まとめ・報告書)
03年/08年 対応委 合同会議
常任委
(評価と課題の引き継ぎ)
17 年の総括と現状
終結
私たちの教団では「親鸞聖人 750 回大遠忌」を迎えるにあたって宗法・宗制など組織体を抜本的に改
編していく「宗本区分」が行われました。その中で「基幹運動(門信徒会運動・同朋運動)∼ 2011」
から「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)2012 ∼」へ運動理念の変更をともない、教区において
も大きなターニングポイントとなりました。
750 回大遠忌を終えた現在も「学習プログラム」が継続実施されてきたことは、(運動体制の変更と
いう凝縮された事実があったことへの戸惑い)同時に「宗門の基幹運動推進にかかる総括について(2012
」から導き出された「成果と課題を継承」していく上で、教区にとって大きな
3/30 基幹運動推進本部)
つながり(運動の断絶を防ぐ)を意味する「連続線」として機能してきました。
「教区基幹運動推進委員会」から「御同朋の社会をめざす教区委員会」へと新たな運動が計画立案さ
れたからといって、「教区における差別問題への取り組み」はゼロリセットされるわけではないことを
「5ヶ年差別学習プログラム実行部会」の継続は意味してきました。
-6-
この事実は、2012年度以降、各組の組閣人事や運動体制が大幅に入れ替わって行く中で、教区実
践運動委員会全体にとっても、あるいは教団全体にとっても、北海道教区で起きた差別事件から課題と
されてきたものを見失うことなく正確に引き継いでいくことで、新たな全体の動きを考え続けるという
大きな意味を持ってきたことになります。
しかし、教団の組織が改編されたことで、北海道教区で起きたいくつかの事件に応える部署が喪失し
たことは、それらが抱えた課題から、結果として逃散したという事実を作り上げたことになります。
4つの専門部会
重点プロジェクト実行部会
(震災支援)
03年対応委
5ヶ年差別学習
プログラム実行部会
常任委
08年対応委
「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)教区委員会」での「5ヶ年プログラム実行部会」の位置づけ
③「組巡回学習」という方法論
1985年以降展開されてきた基幹運動は、さまざまな差別事件の取り組みから見えてきた事実か
ら、幾度かの取り組み体制の改編や運動内容の問題点があきらかになる中で、北海道教区においても課
題を抱えながら同様に推進されてきました。
それはまた、北海道教区における「1994年札幌別院差別落書き事件」以降に起きたいくつもの差
別事件から見えてきた点に気づかされてきたことになります。詳細は『17年の総括と現況』の中にも
累々に述べてきましたが、「2008年北海道教区差別ハガキ投書事件」後における今回の「差別学習
プログラム5ヶ年計画」の中で、新たな手法を用いた「組巡回学習」全体で確認できたことがあきらか
に存在します。
ここまで到達するのに、最初の事件が起きてから約20年という膨大な時間を必要としましたし、す
でに直接の被害者が複数名亡くなっていることを考え合わせますと、遅きに失した面がないわけではあ
りません。しかし、さまざまな結果として教区の独自性(北海道教区という地域性)への理解や運動を
進める立場の正義化(二項対立を越えることができなかった状況)とこれらに対する暗黙の拒否感が、
教区全体への浸透と差別事件の全体化を妨げて来たのではという事実に、一人一人が互いに気づかされ
てくることになります。
それは奇しくも、「組巡回学習」の中で、実際にあげられてきた一つ一つの日常的にある差別行為の
認知、具体的な事例にともなう差別と気づかされる学び、互いが差別していくことを認めて行こうとす
る姿勢などにあらわれてきたことが確認できます。
教区で起きた事件が、何か他組で起きた特別なことなのではなく、浄土真宗の教えにであいながらも、
なお差別していくことに気づけないまま埋没していく仲間のあり方があります。また、批難や批判だけ
では解決しようもないものを抱え続けているという自らと他者の関係性を含め、差別を作り続けていく
自分自身とのであいであったことをも、ともに学んできたと考えます。
それは同時に数回の組巡回で完了してしまうものではなく、定期的にたえず学び続けなければ、いつ
でも差別の渦中に立ち続けているという事実認識が消失してしまうという大きな気づきでした。
-7-
④「話し合い法座」という手法
それら差別から派生した課題を超えて、ともにあゆもうとする取り組みの提示が、原点的には「被害
者の声を聞く」という具体化をともなう意味で、今回の「組巡回学習」であらためて問い続けてきたこ
とになります。声を聞き続けるという行為は、単に音声を聞くという意味ではなく、そこに発せられた
願いや思い、悲しみや苦しみを聞き続けることに他なりません。
この他者の声を聞き続ける営みは、かつての門信徒会運動の成果の一つである「連研」の中で用いら
れてきた「話し合い法座」で具体性をともなって私たちは身につけて来ました。差別の学びこそ、この
「話し合い法座」が持っている直接に他者の声を聞き、互いが解らぬことを問い、悲しみや苦しみを語
り、さらに教えに聞き続けるという無限に循環する営みということになります。
この中から、差別にあってはそうあってはならぬこと、認められぬこと、逆にこうあって欲しいこと、
こうなりたいことなどを相互に確認する場として提供されたことになります。差別からの学びは、様々
な偏見や誤解を乗り越えていくために、歴史的・現実的な事実としてあることを正確に学び、差別の声
を聞き続ける中から、私たち自身が自ら身につけていくことになります。この他者との対話を続けてい
くあゆみは、「話し合い法座」のような場が設定されない限り、一般法座のような一方通行の講義形式
に等しいものとなり、存在する場を容易には見いだせません。同時に他者との対話、声を聞き続ける営
みは、少しばかりの努力と自らを反問するという、あるいは自らにも聞くという同時双方向性の中から
生まれてくる中で、考えを深めながら確かめていける行為です。
今回、具体的にこの中から導き出されたことの一つに、
「差別落書き」
「差別ハガキ」の実写や、その
内容そのものを朗読するなど関係者の了解を得て、学びの中で用いてきたことがあります。
これも正確に全体の学びの理解を得た上でなければ、差別のばらまきになる可能性がないわけではあ
りませんが、実際に起こされた行為の実情をより深く、より正確に感受性の上で受け取りながら、被害
者の声を聞き続けていくことを具体化した方法であったと考えています。
⑤「ロールプレイング(Role-Playing)」からの気づき
「ロールプレイ」「ロールプレイング」とは、人間関係において相互理解を深めるため、相手の「役
割」を演ずることにより最終的には自分を知り、相手の置かれている状況を知ることになります。
「役割」という言葉は、一般的には「らしくふるまうこと」を意味していますが、ロールプレイを
行うにあたっては、さらに深い人間理解への踏み込み方が必要とされます。
差別の学びの場では、傍観してきた側(もしくは差別をする側)が被差別の役割を演じたり、また
その逆の立場で行うということになります。多くの演じ手は、演ずることにより多くのことを学び、
非常に貴重な体験をすることになります。その反面で、一人一人の体験の内容は様々であり、ある意
味で直接に差別の状況を感じ取ったり、気づかれたりする面があるのと同時に、差別される側の深刻
さや厳しさを経験したということになるかも知れません。
このように、ロールプレイから学ぶことは、いかにして役割をこなすかということに意味があるの
ではなく、役割を演じた相手や役割を観察していた方々が、何を考え、何を感じているか、その為に
はどのような関わりが求められるかについて、深く知ることだと考えられます。
重ねて、その経験は他者から教えられた知識ではなく、自分が直接的・間接的に体験できるところ
に意味があり、相手との相互理解や人間的存在価値を考えながら、信頼や感情を培っていくことにあ
ります。組巡回の4年目、5年目においては、シナリオのテーマを変えて、各組の中で演じ手をお願
いしてきましたが、時間的制約もあり微細なニュアンスまでは立ち入れなかったと思いますが、それ
でもなお、学びの場として互いが気づけたこと、感じられたことに重点を置く中で、知識の修得(講
義)だけに終わらない方法論を示してきました。
-8-
⑥学びを途切らさず続けていく営みが、人権回復につながる
今回、組巡回学習・話し合い法座の中で、部落差別やアイヌ民族差別に関して、様々に声があがって
きました。そこには、従来では語り得なかった声や問うことのできなかった問題、さらには偏った情報
をもととした誤解や偏見もありました。しかし、その都度、各組全体での理解と確認をしていく中で、
十分とは言えずとも、差別の事象を学びうる大きな機縁とすることはできたと考えます。それはまた同
様に門信徒と僧侶がともに学び続けるという姿勢や僧侶それぞれが深く開教の歴史や地域とのかかわり
の中から差別を学ぶ意義を確認できたことになります。それはまた、新たに僧侶になられた方々や教区
の差別の歴史を初めて学ぶ僧侶など多岐にわたることもわかりました。
その上で、差別の学びを、たとえいかなる「方法」や「時期」であっても、途切らすことなく定期的
に継続していくことの意味も確認できました。それは北海道教区の差別事件を正確に学び続けることを
きっかけに、「過去帳に類する帳簿の開示問題」で提起されたように、直接に学んだ世代のみならず、
新たな世代も含めて、忘れて行ってしまう懸念を含んだ問題としてあります。喩えるならば「万年筆の
インクは補充が必要」なように、インクが切れて乾ききってしまうと機能しないという状態に等しく、
差別の学びを僧侶のみならず一人の個人として、たえず補充していくことでしか差別の克服はできない
ことだと、組巡回学習から気づかされたことになります。
それはまた、直接の被害を受けた方々に対して、差別行為者が特定できない事件対応の課題がめざす
ものとして、継続していくことで人権回復そのもの自体に替わっていくことを意味しています。
「いつまでやるのか」という声も少なからずありましたが、組織体としてのかかわり方には、ある期
間と予算を持って限定的な結果を導くことが一つの成果となることも確かです。しかし教区内における
個々人の差別の学びを熟慮するならば、それはそれぞれのいのちある限り「どこまでもつづけていく」
ことが理解されてきたことで、その営みそれ自体が被害者の人権回復につながると考えます。
⑦学ぶために障壁となっていたものを越えていくあゆみ
感性の愚鈍
教学理解の相違
基幹運動の忌避(運動嫌い)
門信徒会運動
同朋運動
→基幹運動
教務所体制
御同朋の社会をめざす運動
↑
差別(同和)問題への理解相違
「17 年の総括と現状」
「5ヶ年プログラム」
運動への距離感(傍観者)
教区における差別事件
各被害者への個人感情
運動の方法論の相違
対応・取り組みへの相違
-9-
「差別問題学習プログラム5ヶ年計画」は、様々な障壁を一つ一つ乗り越えていこうとする中で、0
9年度当初に立案され、その進行過程で方法が編み出されてきたものでした。そのためには、従前の対
立軸と考えられてきたものを今一度再確認する中で、対立すべき項目内容を整理し、その前提にあった
人間関係やグループの相関関係の影響を相互に越えていくことに意味を見出し、より深みを求める中で
本来めざすべき「差別事件からの課題」を克服していく営みを探し続けてきました。
当然ながら対立する項目の中には、これからも残存する課題も当面含まれていますが、「差別は悲し
い現実を生み出す」「差別はあってはならない」という目的を教区の一人一人が互いに考えながら、手
を携え、あゆみ続けていきたいという大きな理念が前提にあります。そのためには、差別・被差別その
両方から解き放たれていくことをめざし、方法論として従来からあったものを暫定的にでも一度括弧付
きで否定し、
その上でその奥にあるそれぞれの深い願いを汲み取っていくことを念頭に進めてきました。
その中で見えてきたものは数多く存在してきますが、課題に対する取り組みのステージの次数が繰り
上がったことを意味します。それは、二項対立の形式(弁証法的)で一つの絶対的な「正解」を求めて
いく方法ではなく、有機的に組み上がったものを高次方程式を解くような現時点における複数の「適正
解」を求めるプロセスを求めてきたことの確認でした。
⑧「1人の百歩(少数先鋭化)
」と「100人の一歩(全体停滞化)
」
そのどちらにも与しないあゆみの確立
北海道教区におけるいくつもの差別事件の対応の中で、基幹運動推進の側面から概観すると、象徴的
に表出した声には、
「私には関係ないこと」
「限られた人間の運動」
「信心さえあれば差別は起こらない」
などの理解が数多くありました。その反面、北海道教区で起きた事件なのだから、誰しもが教区の取り
組みとして、かかわっていかねばならないという運動の全体化も課題化されてきました。
しかし、各組においても「差別」がテーマの研修会は「参加者数
が少ない」などの声も聞かれ、事件自体から導き出した課題の浸透
も難しいものがありました。
「5ヶ年計画・組巡回学習」はその点を見据え、教区(教務所)
中心の学びの場の設定から、広域な各組を全体に巡回する中で、そ
の学びの場を拡げてきました。また、組三役や担当部署と組の主体
性を発揮して頂くための事前学習や準備会議などを中心に据えまし
た。誰しもが学びの場へ参加し、その中で差別事件への思いを聞き
あい語りあうことで、正確な知識と誤解と偏見をあらため、差別を
なくしていく一人になりたいと願うものへとプログラム自体が質的
な転換をしてきたことになります。
その結果、この取り組み以前よりも全体での理解が深まると同時に、より本質的な課題に直面してい
たことに、多くの方々が自らの学びとして気づかれていくという場面が多々あったということは、現実
に教区を包んでいた差別事件に対する重たい空気をも払拭していく一助になったことになります。それ
が、従前の取り組みの中で取り残されてきた方々を生み続けてきたことの反省と、差別の学びに取り組
むことが困難だった組や主体的に組み上げていくことが忌避されてきたものを越え、各組が差別の学び
に対して起動しはじめたことが、互いに認めることができた学びとなったと考えています。
- 10 -
2008年4月∼2011年3月の確認
(03年/08年対応委員会の経緯①)
2008
2009
6/3
08年対応委①
8/26
9/11-12
第2次 第3次
対応要綱 作成
3/24 4/23
7/15
⑧
対応要綱 確定
4/14
4/17
08 年事件 第 1 次
確認会
3/24
03年対応委
(37)草稿8-2
(第 34 回)
9/6
ヤイユーカラの森
話し合い
03年対応委
(38)
草稿9-1 破棄
■5ヶ年学習プログラム会議( □ 同実行部会)
08年
10/26
⑨
藤井 ←
11/26
⑩
→ 寺井
12/1
2010
2011
3/11 4/ ∼ 5/
■
常任委
8/19
⑪
8/20
①■
親鸞聖人 750 回大遠忌
北海道教区お待ち受け法要
作業部会 6回
12/中旬
草稿12-4
(39)
草稿10-1∼4
(40)
草稿11-1∼4
①
11/9
□
03/08合同会議 ②
10/26 ∼ 1 ヶ月
08 年含める決定
03年
9/7
草稿12-1
1/20
3/3
③
④
②
3/24
□
2/3 2/22
草稿13-1
草稿13-2
08 年補完・修正決定
(第 35 回)
ヤイユーカラの森
- 11 -
3/26
2011年4月∼2012年3月の確認
(3年目、03年/08年対応委員会の経緯②)
□5ヶ年学習プログラム実行部会
2011
2012
5/20
7/25
組巡回
03/08合同会議 ⑤
⑥
10/3 10/20
③
11/4
□
08年
⑦
12/27
1/19
2/3
⑨
⑩
⑪
⑧
3/22
3/31
⑫
4/1 ④
4/26
□
4/27
03年
6/7 6/14
9/16
11/1
11/30
2/16 2/28-29
9/25 草稿14-1∼2
草稿15-0
草稿15-1
草稿15-2∼6
(第 36 回)
最終稿
ヤイユーカラの森との話し合い
基幹運動の廃止
宗本区分
御同朋の社会をめざす運動
組新体制
2012年4月∼2013年3月の確認
(4年目、03年/08年対応委員会の経緯③)
2013
4/1
08年
⑤
5/14
□
実践運動委
6/12
全体会
8/22
9/28
組巡回 9/14 25
①常任委 ② ③ ④
10/18
10/24
11/27 12/3 12/17
24
⑤
1/18 1/28
2/19
3/7
1/30
2/26
3/25 3/28
⑥
常任委⑦
⑧
⑨⑩(開催要項
4/25 5/8 5/30
専門部会
①
03年
6/1 6/7 6/15
印刷製本
「17年の総括と現状」 発送
寺井 ←
- 12 -
→ 黒田
5ヶ年差別学習
プログラム実行部会
2013年4月∼2014年3月の確認
(5年目、03年/08年対応委員会の経緯④)
□5ヶ年学習プログラム実行部会
2014
4/1
8/29
組巡回 7/4
⑥
7/23 8/19 8/20
□
常任委①
②
全体会
5/30
08年
10/1-2
11/5-6
10/23
12/3-7 12/16
12/24
③
④
1/24 2/6-7 2/18-19
2/27
⑤
⑦
3/7 3/26 3/27
□
⑥全体会 ⑬
4/16 5/4 5/26
⑭
①全体会
03年
03/08合同会議
(任期改選)
- 13 -
2011(平成23)年度「組巡回学習」
開催一覧
組番号
組
開催日
(予定を含む)
会場
参加人数
(うち組スタッフ数)
法座形式
1
札幌
2011(平成23)年7月25日(月)
札幌別院 ホール
49(5)名
僧侶・門徒合同で6班
2
函館
2011(平成23)年7月27日(水)
函館別院 ホール
56(5)名
僧侶・門徒別々で6班
3
後志
2011(平成23)年7月26日(水)
真光寺 本堂
50(5)名
僧侶・門徒別々で5班 後志組総代研修会と併催
4
空知南
2012(平成24)年1月25日(水)
岩見沢市 平安閣
58(4)名
僧侶・門徒合同で6班
5
空知北
2012(平成24)年1月26日(木)
滝川市 三浦華園 104(5)名
僧侶・門徒別々で8班
6
上川南
2012(平成24)年1月24日(火)
旭川市 ロワジールホテル
120(4)名
僧侶のみで3班
7
上川北
2011(平成23)年12月12日(月)
妙覺寺 本堂
75(15)名
僧侶・寺族のみ2班
8
留萠
2011(平成23)年10月24日(月)
明徳寺 本堂
82(3)名
僧侶・門徒合同で8班
9
宗谷
10
胆振
2011(平成23)年12月13日(火)
浄生寺 本堂
79(13)名
僧侶・門徒合同で8班
11
日高
2011(平成23)年12月14日(水)
西光寺 本堂
56(8)名
僧侶・門徒合同で6班
12
十勝
2011(平成23)年10月25日(火)
帯広別院 講堂
112(12)名
13
釧路
2011(平成23)年12月15日(木)
誠行寺 本堂
50(8)名
僧侶・門徒別々で6班
14
根室
2011(平成23)年12月16日(金)
本覺寺 本堂
55(6)名
僧侶・寺族のみ2班
15
北見東
2011(平成23)年7月17日(日)
ホテル大江本家
196(6)名
僧侶のみで2班
北見東組門徒大会と併催
16
北見西
2011(平成23)年11月24日(水)
覺王寺 本堂
186(8)名
僧侶のみで2班
北見西組基幹運動研修会と併催
その他事項
真宗教団連合道南支部からの参加者あり
来年度に開催予定
参加者合計
1,328名
- 14 -
寺族・門徒別々で10班 十勝組れんけんと併催
2012(平成24)年度「組巡回学習」(僧侶対象)
開催一覧
組番号
組
開催日
(予定を含む)
会場
参加人数
出向委員・法座
1
札幌
2012(平成24)年11月27日(火)
札幌別院 ホール
27名
脇谷委員、林川委員・5班
2
函館
2012(平成24)年8月22日(水)
函館市 啄木亭
22名
脇谷委員、林川委員・3班
3
後志
2012(平成24)年12月3日(月)
札幌第一ホテル
21名
脇谷委員、林川委員・3班
4
空知南
2013(平成25)年1月28日(月)
岩見沢市 平安閣
15名(僧侶)/14名(門徒)
脇谷委員、林川委員
僧侶・門徒別々で6班
5
空知北
2013(平成25)年2月20日(水)
圓覺寺 大広間 15名
脇谷委員、林川委員・3班
6
上川南
2012(平成24)年12月18日(火)
旭川市 ロワジールホテル
19名
脇谷委員、林川委員・4班
7
上川北
2012(平成24)年10月18日(木)
名寄市 ホテル藤花
14名
脇谷委員・2班
8
留萠
2013(平成25)年3月7日(木)
豊富町 温泉閣ホテル
5名
脇谷委員・2班
2012(平成24)年7月12日(木)
法雲寺 本堂
8名(僧侶)/38名(門徒)
僧侶・門徒合同で5班
9
宗谷
2013(平成25)年3月7日(木)
豊富町 温泉閣ホテル
8名
脇谷委員・2班
10
胆振
2012(平成24)年11月29日(木)
實成寺 本堂
18名
脇谷委員・3班
11
日高
2013(平成25)年2月19日(火)
西法寺 本堂
7名
脇谷委員、林川委員・1班
12
十勝
2012(平成24)年9月28日(金)
十勝川 観月苑
27名
脇谷委員、林川委員・3班
13
釧路
2013(平成25)年2月21日(木)
本行寺 大広間
17名
脇谷委員、林川委員・3班
14
根室
2012(平成24)年12月4日(火)
浄真寺 本堂
11名
脇谷委員・2班
15
北見東
2013(平成25)年1月18日(金)
北見市 本覺寺
13名
脇谷委員、林川委員・2班
16
北見西
2012(平成24)年12月17日(月)
紋別プリンスホテル
12名
脇谷委員、林川委員・2班
参加者合計
284名(僧侶)
52名(門徒)
- 15 -
その他事項
出向委員を交えて二回の事前協議を
実施
門信徒対象と合同
留萌組と合同
3ヶ年目組巡回
4ヶ年目組巡回・宗谷組と合同
講師:露の新治氏(人権高座2)
2013(平成25)年度「組巡回学習」(僧侶対象)
開催一覧
組番号
組
開催日
(予定を含む)
会場
参加人数
出向委員・法座
1
札幌
2014(平成26)年2月6日(木)
札幌グランドホテル
15名
脇谷委員5班
2
函館
2013(平成25)年8月20日(火)
函館市 啄木亭
18名
脇谷委員・3班
3
後志
2013(平成25)年12月3日(火)
札幌全日空ホテル
18名
上野委員・3班
4
空知南
2013(平成25)年7月4日(木)
岩見沢市 サンプラザ
10名
脇谷委員・全員で
5
空知北
2014(平成26)年2月7日(金)
圓覺寺 本堂 13名
脇谷委員・2班
6
上川南
2013(平成25)年10月2日(水)
旭川市 ロワジールホテル
22名
脇谷委員・4班
7
上川北
2013(平成25)年10月1日(火)
名寄市 ホテル藤花
17名
脇谷委員・2班
8
留萠
2013(平成25)年12月7日(土)
稚内市 ホテル奧田屋
4名
脇谷委員・2班
宗谷組と合同
9
宗谷
2013(平成25)年12月7日(土)
稚内市 ホテル奧田屋
8名
脇谷委員・2班
留萌組と合同
10
胆振
2014(平成26)年2月18日(火)
紋鼈寺 本堂
15名
脇谷委員・3班
11
日高
2014(平成26)年2月19日(水)
法敬寺 ホール
7名
脇谷委員・全員で
12
十勝
2013(平成25)年12月5日(木)
本願寺帯広別院
16名
脇谷委員・3班
13
釧路
2013(平成25)年11月5日(火)
本行寺 大広間
20名
脇谷委員、林川委員・3班
14
根室
2013(平成25)年11月6日(水)
暁善寺 本堂
10名
脇谷委員・全員で
15
北見東
2014(平成26)年1月24日(金)
本覺寺 研修室
11名
脇谷委員・3班
16
北見西
2013(平成25)年12月16日(木)
紋別プリンスホテル
11名
脇谷委員・2班
参加者合計
215名
- 16 -
その他事項
出向委員を交えて二回の事前協議を
実施
門信徒対象を同日に開催
門信徒対象を同日に開催
2012(平成24)/2013(平成25)年度「組巡回学習」(門信徒対象)
組番号
1
組
開催一覧
開催日
(予定を含む)
会場
参加人数
講師・講題
2013(平成25)年3月10日(日)
札幌別院 ホール
60名
森本覚修
「社会生活における仏教」
門信徒・僧侶合同研修会として実施
2014(平成26)年2月18日(火)
札幌別院 ホール
(56名)
坂原英見
「安らかで穏やかな社会を願って」
−いじめ・格差・差別、被差別からの解放、
真実の御同朋の歩みへ−
門信徒・僧侶合同研修会として実施
札幌
2
函館
3
後志
4
空知南
2013(平成25)年1月28日(月)
岩見沢市 平安閣
14名
脇谷暁融、林川 渉
4ヶ年目組巡回
5
空知北
2014(平成26)年2月7日(金)
圓覺寺 本堂
( )
林川渉
6
上川南
2013(平成25)年3月23日(土)
錦谷寺 本堂
34名
永江竜心
「人を差別していませんか?」
7
上川北
2012(平成24)年9月28日(土)
名寄市 ホテル藤花
19名
辰田真弥
「自分の回りの差別について」
8
留萠
9
宗谷
2012(平成24)年12月20日(木)
真宗寺 本堂
40名
10
胆振
脇谷暁融
教えにであう-いのちを傷つけるもの
2014(平成26)年1月18日(土)
真宗寺 本堂
(40名)
脇谷暁融
教えにであう-差別・いのちを傷つけるもの
11
日高
12
十勝
2013(平成25)年
11月26日(木)∼27日(金)
2012(平成24)年9月29日(土)
13
釧路
14
根室
15
16
北見東
北見西
浦河ウエリントンホテル (49名)
帯広別院 ホール
50名
その他事項
12年度 組巡回(僧侶対象)と合同
話し合い法座あり
(13年度)僧侶対象組巡回と並行開催
組連研(第6期)と併修
話し合い法座あり
話し合い法座あり
組連研履修者研修会と併催
話し合い法座あり
胆振組第11回連研・組連研履修者研修会と併催
話し合い法座あり
林川渉
み教えに生きる‐具体的差別事例に学ぶ中で
組門信徒のつどい
露の新治
「お笑い人権高座2」
話し合い法座あり
脇谷暁融
教えにであう-いのちを傷つけるもの・差別社 組巡回学習(門信徒:午前、僧侶対象・午後)
会
2013(平成25)年12月5日(木)
帯広別院 ホール
(35名)
2013(平成25)年5月25日(土)
本行寺 会館
(25名)
脇谷暁融
「朋友」教えにであう∼いのちを見失うもの
2012(平成24)年9月2日(日)
白毫寺 本堂
29名
脇谷暁融
「私の中にある差別」
2013(平成25)年11月6日(水)
暁善寺 本堂
( )
林川渉
140名
打本厚史z
「御同朋の社会をめざすということ」
組門徒大会と併修
84名
林川渉
「仏の願いに生きる」
ロールプレイあり
2012(平成24)年12月17日(月)
2012(平成24)年11月25日(日)
広徳寺 会館
紋別プリンスホテル
参加者合計 470名
(675名)
- 17 -
(年度繰り越し分)
組仏教壮年会研修会と併催
話し合い法座あり
(13年度)僧侶対象組巡回と並行開催
2009年度以降
4/8
4/21
4/23
6/9
(17年の総括と現状、5ヶ年差別学習プログラム実施)
基幹運動推進本部宛「2008年北海道教区連続差別ハガキ投書事件『対応要綱』の送付について」
(教区発第12号)同日、第8回08年対応委の開催案内(教区発第13号)
2008
6/29
7/15
7/31
打本顕真氏 逝去
09 年度 教区基推委第 1 回常任委員会・専門委員会(合同)
10/26
第39回 03年対応委員会
「森」話し合い)
(
「13 年の総括」草稿 8-2 凍結以降の再確認、1 ヶ月メド草稿見直し、08 年事件の関係性、
第9回 08 年対応委員会
(08 年「対応要綱」第8回以降の確認、確定日、配布対象、従前の「組巡回」方法を点検、数ヶ年計画)
11/∼
11/1
11/15
11/16
11/26
総括書作成再開(「15 年の総括」変更 11/8 草稿 10-1、11/20 草稿 10-2、11/26 草稿 10-3、12/25 草稿 10-4)
「宗報」10月号(10/16発行)に「08年事件対応要綱」25頁にわたり掲載(サットヴァ Vol.25 全面)
「振興会通信 №
(1)追悼特別号・打本顕真先生を偲ぶ」発行(同和教育振興会)
△「森」から「申し入れのこと」(03年対応委代表、教区基推会長宛)別文書で基幹運動推進本部長宛依頼
第10回 08年対応委員会(
「5ヶ年学習プログラム」素案の作成)
12/1
12/2
△教務所所長名で「森」への返信(12/12消印 教区発番号なし 公印 11/16文書への返信 話し合い留保)
新教務所長宛「03年対応委開催の要望」文書(12/2、12/18) 09年度未開催
2010 1/21
1/26
2/23
3/11
3/25
4/∼
6/16
6/28
7/14
7/15
8/19
8/20
8/25
9/7
9/24
9/29
10/12
11/2
11/9
11/10
11/16
11/30
12/1-2
'09/4∼
運動推進本部 本部会議にて「対応要綱」確定の報告
第8回 08年対応委員会(
「対応要綱」確定にあたり)
(本部報告、完成の手順、ハガキ受信寺院への報告などについて、「おたずねのこと」について)
「対応要綱」の確定のための面談(会場:大乗寺 教務所長/教区副会長/札幌組組長/教区相談員/主事)
教区では「対応要綱」の了解と理解、一方被害者は確定について承認・未承認の判断を見送り、
対応委員会にて対応委員との話し合いを切望
北海道教区内ご住職様宛「2008 年北海道教区連続差別ハガキ投書事件『対応要綱』の送付について」
(教区発第 88 号 全寺院に先行し、被害寺院 12 ヶ寺、着信寺院 9 ヶ寺、対応委員 7 名、配布)
北海道教区内ご住職様宛「2008 年北海道教区連続差別ハガキ投書事件『対応要綱』の送付について」
(教区発第 88 号 全寺院宛 別便にて同封)
09 年度 第1回教区基推全体会 開催
6/17
2010
差別問題の取り組み
藤井
∼'09/11
'09/12∼
寺井
教区基推常任委員会(「5ヶ年学習プログラム」提案審議)
運動推進本部会議 北豊(11/27)福岡(12/4)沖縄から建議
「北海道教区の差別事件取り組みの公開、同朋運動のさらなる推進を求める建議(宗報・建議報告)」
教区基推常任委員会(「5ヶ年学習プログラム」提案審議)
組僧侶幹部研修懇談会(「5ヶ年学習プログラム」提案決定、初年度開催①、常任委、全体会、組長会)
プログラムにあたって03年対応委開催の要望と「総括」作成進捗について曖昧な確認
教務所長宛「03 年対応委開催」の要望文書(3 回目)
総括書作成(未審議「15 年の総括」1/20 草稿 10-5、2/20 草稿 11-1[印刷 4/25]、4/30 草稿 11-2)
北海道教区 親鸞聖人 750 回遠忌お待ち受け都市法要・各種行事(∼ 5/24)
総括書作成(「16 年の総括」に変更 5/7 草稿 12-1[印刷 5/25]、6/29 草稿 12-2)
※第Ⅴ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 1 回(2 回 7/14、3 回 8/25 4 回 12/1-2)
教区布教使研修会(坂原中央相談員[連区担当]出講)
※第Ⅴ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 2 回「自死問題を考える」(基幹運動推進研修会)
教務所長宛「03 年対応委開催」の要望文書(4 回目)
第 11 回 08 年対応委員会 (5 ヶ年学習プログラム実施について)
第40回 03年対応委員会(再開、第 39 回以前からの状況確認、「16 年の総括」草稿 12-3 の扱い、配布)
第1回 03 年・08 年対応委員会合同会議
教区役職者研修会(露の新治氏 人権講演会)「5ヶ年学習プログラム」2年度目開催②
※第Ⅴ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 3 回「基幹運動の歴史、差別法名」
第2回 03 年・08 年対応委員会合同会議
(「16 年の総括」草稿 12-3 を底本として審議、「森」との話し合いについて)
総括書作成 第 1 回作業部会(再開「16 年の総括」草稿 12-3 ∼ 17 頁)
「森」への返信(「お詫びとご報告のこと」教区発 127 号 対応委員会再開報告、話し合いの保証)
総括書作成 第 2 回作業部会(「16 年の総括」草稿 12-4 ∼ 29 頁 94 年中断)
総括書作成 第 3 回作業部会(「16 年の総括」∼ 00 年)
第1回「5 ヶ年学習プログラム」 実行部会(10/19 常任委決議)
総括書作成 第 4 回作業部会(「16 年の総括」∼ 03 年)
総括書作成 第 5 回作業部会(「16 年の総括」∼ 08 年中断)
総括書作成 第 6 回作業部会(「16 年の総括」草稿 12-4 ∼第 4 ∼ 6 章、作業プロセス確認)
「第 11 回 差別問題に学ぶための現地学習会」(※第Ⅴ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 4 回)
(長野教区 丸子町差別墓石、称名寺「石の鐘」、松代大本営)
- 18 -
∼'10/3
'10/4 ∼
12/13
総括書作成 第 7 回作業部会(延期)
2011
1/20
2/3
2/22
3/3
3/11
3/24
3/26
第3回 03 年・08 年対応委員会合同会議(草稿 13-1 底本審議、08 年対応委との確認、94 年項目の再確認)
94 年事件関係者と面談(会場:札幌別院)
ヤイユーカラの森事務局 訪問(話し合い中断の謝罪、日程調整 所長ほか 3 名 )
被害寺院関係者 3 ヶ寺との訪問面談(会場:大乗寺 教務所長ほか 3 名)
第4回 03 年・08 年対応委員会合同会議(話し合いに向けての姿勢)
▽第 35 回「森」との話し合い(約3年ぶりに再開、草稿 13-3 について)
東日本大震災 発生(教区内各寺院 被災地へ支援活動開始 3/16 ∼)
第2回学習プログラム 5 ヶ年計画 実行部会(3/24 常任委へ組巡回の具体案提示、3/29 組長会へ提示)
94 年事件関係者各位と面談についての詳細、日程調整が始まる(4/2、4/9、4/13 FAX 5 月中旬まで調整)
∼'11/3
'11/4 ∼
4/23
5/20
6/7
6/14
7/6
7/17
7/25
7/26
7/27
ヤイユーカラの森との話し合い遅延についての依頼文書(教区発 第 15 号)
第3回学習プログラム 5 ヶ年計画 実行部会(具体的内容、各組日程、計画書、案内状、報告書様式)
第4回 03 年・08 年対応委員会合同会議(被害関係者と面談、草稿 13-3 話し合い後の修正項目の再確認)
関係者各位 3 名との面談①(会場:教務所 教務所長・相談員ほか対応委員 3 名)
被害寺院関係者 3 ヶ寺との面談①(会場:大乗寺 教務所長・相談員ほか 3 名)
※第Ⅵ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 1 回「自死問題」(2 回 8/29、3 回 11/17 4 回 12/19-21)
北見東組 組巡回学習 人権高座(留辺蘂・ホテル大江本家)
札幌組 組巡回学習 人権高座(札幌別院)
第5回 03 年・08 年対応委員会合同会議(関係者と面談報告、草稿 13-3 話し合い後の修正項目の再確認)
後志組 組巡回学習 人権高座(小樽・真光寺)
函館組 組巡回学習 人権高座(函館別院)
8/29
9/16
9/20
10/3
10/20
10/24
10/25
11/1
11/4
※第Ⅵ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 2 回「原子力と仏教」
ヤイユーカラの森から「経過報告の依頼と今後の見通し」
ヤイユーカラの森との話し合い遅延についての再依頼文書(教区発 第 127 号)
第6回 03 年・08 年対応委員会合同会議(面談以降の修正 「17 年の総括」に変更 草稿 14-1)
第7回 03 年・08 年対応委員会合同会議(草稿 14-1 読み込み 修正)
留萌組 組巡回学習 人権高座(羽幌・明徳寺)
十勝組 組巡回学習 人権高座(帯広別院)
関係者各位 4 名との面談②(会場:専証寺 教務所長・相談員ほか対応委員 3 名)
第8回 03 年・08 年対応委員会合同会議(面談の結果報告、草稿 14-1 修正審議 14-2)
第3回「5 ヶ年学習プログラム」 実行部会(2012 年度実施についての計画)
11/17
11/24
11/30
※第Ⅵ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 3 回「非戦への願い」
北見西組 組巡回学習 人権高座(上湧別・覚王寺)
被害寺院関係者 3 ヶ寺との面談②(会場:大乗寺 教務所長・相談員ほか 3 名)
12/12
12/13
12/14
12/15
12/16
12/19-21
12/27
上川北組 組巡回学習 人権高座(風連・妙覚寺)
胆振組 組巡回学習 人権高座(勇払・浄生寺)
日高組 組巡回学習 人権高座(富川・西光寺)
釧路組 組巡回学習 人権高座(釧路・誠行寺)
根室組 組巡回学習 人権高座(別海・本覚寺)
「第 12 回 差別問題に学ぶための現地学習会」(※第Ⅵ期 教区基幹運動推進者養成連続研修会 第 4 回)
(沖縄教区 沖縄戦跡をたずねる 南部戦跡・集団自決)
第9回 03 年・08 年対応委員会合同会議(各面談の報告、面談後の方向性確認)
2012
1/19
1/24
1/25
1/26
第 10 回 03 年・08 年対応委員会合同会議(草稿 15-0 提示)
上川南組 組巡回学習 人権高座(旭川・ロワジールホテル)
空知南組 組巡回学習 人権高座(岩見沢・平安閣)
空知北組 組巡回学習 人権高座(滝川・ホテル三浦華園)
2/3
2/16
2/28
2/29
第 11 回 03 年・08 年対応委員会合同会議(草稿 15-0 審議、草稿 15-1 へ)
関係者各位との面談③(会場:専証寺 教務所長・相談員ほか対応委員 1 名)
関係者各位との面談④(会場:真宗寺 教務所長・相談員ほか対応委員 2 名)
被害寺院関係者 3 ヶ寺との面談③(会場:大乗寺 教務所長・相談員ほか 4 名)
3/22
第 12 回 03 年・08 年対応委員会合同会議(草稿 15-1、各面談報告)
▽第 36 回「森」との話し合い(草稿 15-1 について提示)
教区基推委全体会(草稿 15-1 の承認、草稿 15-2 へ向けて修正)
「17 年の総括と現状」(草稿 15-2 ∼ 15-6 最終稿へ)
宗本区分による宗制抜本改正 「中央/教区/組基幹運動推進委員会」廃止
3/23
3/31
∼'12/3
'12/4 ∼
4/1
「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)委員会(中央/教区/組)」設置
4/26
4/27
5/14
第4回「5 ヶ年学習プログラム」 実行部会(2012 年度「実施要綱」と具体的計画)
組長会(新体制)にて「5 ヶ年学習プログラム」4年度目実施説明
第5回「5 ヶ年学習プログラム」 実行部会(2012 年度「実施要綱」審議)
- 19 -
6/1
6/7
94 年事件関係者各位へ製本提示と確認
被害寺院関係者 3 ヶ寺へ製本提示と取り組み確認(教務所長・相談員ほか)
6/12
6/15
7/12
7/17
御同朋の社会をめざす教区運動委員会・第 1 回全体会で4年度目実地要綱提示と話し合い・概要説明)
「17 年の総括と現状」製本を教区内寺院へ発送
宗谷組 組巡回学習(3年度目実施 16 組最終)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第 1 回常任委員会(本山「御同朋の社会めざす運動」の提示)
8/22
8/27
9/2
9/13
9/14
9/25
9/28
函館組 組巡回学習(組僧侶研修会・函館啄木亭 4年度目実施)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第2回常任委員会(本山・教区実践運動計画)
根室組(門信徒)組巡回学習(根室組同朋研修会 4年度目実施「私の中にある差別」白豪寺、脇谷)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第3回常任委員会・第2回全体会
総局巡回・北海道教区公聴会
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第4回常任委員会
上川北組(門信徒)組巡回学習(「自分の周りの差別について」名寄・ホテル藤花、辰田真弥)
十勝組 組巡回学習(組僧侶研修会・研修部「人権高座2(僧侶版)」十勝川温泉観月苑、露の新治師匠)
十勝組(門信徒)組巡回学習(
「帰ってきたお笑い人権高座」連研修了者の集い、帯広別院)
9/29
10/18
10/24
10/25
11/27
11/30
上川北組 組巡回学習(組僧侶研修会、名寄・ホテル藤花)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第5回常任委員会
北見西組(門信徒)組巡回学習(紋別プリンスホテル、林川)
札幌組 組巡回学習(組僧侶研修会、札幌別院)
胆振組 組巡回学習(組僧侶研修会、早来・實成寺)
12/3
12/4
12/17
後志組 組巡回学習(組僧侶研修会、札幌第一ホテル)
根室組 組巡回学習(組僧侶研修会、浄真寺)
北見東組(門信徒)組巡回学習(門徒大会、広徳寺、打本厚史)
北見西組 組巡回学習(紋別プリンスホテル)
上川南組 組巡回学習(旭川ロアジールホテル)
胆振組(門信徒)組巡回学習(連研履修者研修「教えにであう∼」真宗寺、脇谷)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第6回常任委員会
12/18
12/20
12/27
2013
1/18
1/28
1/30
北見東組 組巡回学習(北見・本覚寺)
空知南組 組巡回学習(門信徒対象と併催、岩見沢・平安閣)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第7回常任委員会
2/19
2/20
2/21
2/26
日高組 組巡回学習(静内・西法寺)
空知北組 組巡回学習(深川・圓覚寺)
釧路組 組巡回学習(釧路・本行寺)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第8回常任委員会
3/7
3/8
留萌・宗谷組 合同組巡回学習(豊富・ニュー温泉閣ホテル)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第9回常任委員会
3/10
3/23
3/28
札幌組(門信徒)組巡回学習(門信徒・僧侶合同研修会「社会生活における仏教」札幌別院、森本覚修)
上川南組(門信徒)組巡回学習(第 6 期組連研「人を差別していませんか?」錦谷寺、永江竜心)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第 10 回常任委員会・第3回全体会
4/25
5/8
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」専門委正副部長会議「5 ヶ年差別学習プログラム実行部会」
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」専門委・実行部会合同会議
5/25
5/30
釧路組(門信徒)組巡回学習(本行寺・釧路組仏壮研修会、脇谷)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第1回常任委員会
7/4
7/23
空知南組 組巡回学習(門信徒対象と併催、岩見沢・平安閣)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第2回常任委員会
8/19
8/20
8/29
第6回「5 ヶ年学習プログラム」 実行部会(2013 年度「開催要項」審議)
函館組 組巡回学習(函館・啄木亭)
総局巡回・北海道教区公聴会「御同朋の社会をめざす運動 総合基本計画」
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第1回全体会
寺井
∼'12/12
'12/12∼
黒田
∼'13/3
'13/4 ∼
10/1
10/2
10/23
上川北組 組巡回学習(組僧侶研修会、名寄・ホテル藤花)
上川南組 組巡回学習(旭川・ロワジールホテル)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第3回常任委員会
11/5
11/6
11/26
釧路組 組巡回学習(釧路・本行寺)
根室組 組巡回学習(厚岸・暁善寺)
日高組(門信徒)組巡回学習(林川)
- 20 -
12/3
12/5
12/7
12/16
後志組 組巡回学習(札幌全日空ホテル)
十勝組 組巡回学習(帯広別院、門信徒対象・午前、僧侶対象・午後)
宗谷組・留萌組合同 組巡回学習(稚内・ホテル奥田屋)
北見西組 組巡回学習(紋別プリンスホテル)
12/24
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第4回常任委員会
2014
1/18
1/24
胆振組(門信徒)組巡回学習(連研履修者研修「教えにであう∼」真宗寺、脇谷)
北見東組 組巡回学習(北見・本覚寺)
2/6
2/7
2/18
2/19
2/27
札幌組 組巡回学習(札幌グランドホテル)
空知北組 組巡回学習(深川・圓覚寺)
札幌組(門信徒)組巡回学習(門信徒・僧侶合同「安らかで穏やかな社会を願って」札幌別院、坂原英見)
胆振組 組巡回学習(伊達・紋鼈寺)
日高組 組巡回学習(様似・法敬寺)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第5回常任委員会
3/7
3/26
3/27
第7回「5 ヶ年学習プログラム」 実行部会(
「08 年対応報告書、5ヶ年をふりかえる」)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第6回常任委員会、第2回全体会
第 13 回 03 年・08 年対応委員会 合同会議(「報告書」について)
4/1
4/16
「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)委員会(中央/教区/組)」2年任期改編
第 14 回 03 年・08 年対応委員会 合同会議(「報告書」について)
5/4
5/26
5/
関係者各位との面談(会場:秀岳寺 対応委員 2 名)
被害寺院 関係者との面談(会場:大乗寺 関係者 4 名 教務所長ほか 3 名)
「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」第1回常任委員会、第1回全体会
∼'14/3
'14/4 ∼
註1.事件内容の「○○…」などは当時の表記方法による。
註2.「森」は「ヤイユーカラの森」の略。
- 21 -
2、「差別学習プログラム
5ヶ年計画」実施の概要
【1年目】2009(平成21)年度 '10 3/11 「組僧侶幹部研修懇談会」
「教区役職者研修会(常任委)」にて、5ヶ年プログラム設定の説明と話し合い
【2年目】2010(平成22)年度 '10 8/20 「全役職者基幹運動推進研修会」
「教区役職者・専門委研修会」 案内が先行
露の新治師匠「お笑い人権高座」
'03 '08 対応委 合同会議(08 年以降中断から再開)
03 年総括と 08 年プログラムの整合
【3年目】2011(平成23)年度 '11 7/17 ∼'12 1/27
16 組の組巡回・話し合い法座という手法
「組巡回 1年目」
露の新治師匠「お笑い人権高座」
【4年目】2012(平成24)年度 '12 8/22 ∼'13 3/7
「組巡回 2年目」
「基幹運動」から「御同朋の社会をめざす運動」へ 教区、組が新体制
「17 年の総括と現状」の発行と確認 映像とロールプレイ・話し合い
【5年目】2013(平成25)年度 '13 7/4 ∼'13 2/19
「組巡回 3年目」
「17 年の総括と現状」教区をふりかえる
∼身元調査・過去帳に類する帳簿の開示問題
- 22 -
2009(平成21)年度
差別学習プログラム<1年目>「組僧侶幹部研修懇談会」報告
1.開催日
2010(平成22)年3月11日(木)
午後1時より3時25分まで
2.会 場
3.出席者
教化センター札幌別院
ホール
教区基推委会長(教務所長)
基推委員、基推委参与、組長、組相談員、副組長など 42名
①経緯報告
< 1 >『08 年 対応要綱』の概要説明
< 2 >「差別学習プログラム」の概要説明
ⅰ.一部の人の取り組み(運動)となるのはなぜなのか、という観点からの企画であること。
ⅱ.門徒を含めての組全体の取り組み・学びとしたいということ。
ⅲ.直接的に『対応要綱』
、
「
(仮称)13 年の総括」から入るのではなく、組の現状の課題=集まら
ないであろう事情の整理から始めることとしたこと。
ⅳ.「5ヶ年のプログラム」とした理由は、小森龍邦氏の持論を参照し教区・組役員の任期を超え
て、組の事情で進めて欲しいというねらいがある。決定でも、押しつけでもないこと。
ⅵ.13 年間「なぜ広がりがなされなかったのか」を総括しての取り組みであること。
<仲間を切ってはならない。運動しない者が悪いとはしない。>
②分散会(13 時 40 分∼ 14 時 40 分)
※5班に分散して話し合いか行われた。主旨・提起は次の通り。
ⅰ.組としての取り組みとなり得るか。
(何が障害となり、どうしたら克服できるか)
ⅱ.組としてどのように進めるか。
③分散会発表(14:40 ∼ 15:15)
研修プログラムについて(協議会意見)
・無関心な僧侶に対して研修するというのは困難では。連研等で門徒に差別問題について学びを深
めてもらい、門徒が僧侶に学ばなければならない状況を作るようにしてはどうか。
・組長改選時に(5カ年プログラムが)うまく伝わるかが心配だ。
・教区からのトップダウンではなく、組にて熟考をおこなっていく。
・乱暴なくくりでは、差別が一人歩きしているのでは。具体的な取り組みを学んで行くほうが
よいのではないか。
・歴史の中で運動が広がらなかったことを総括しなければならないのではないか。
・今更プログラムかという想い。本当に変わるかという疑問がある。
・とにかく「やらない人間」に対して文句をいわない。好きな人だけがやる取り組みではないこと
は承知している。一緒に学ぶという環境作りが大切ではないか。
・プログラムを継続していけるかという不安がある。
- 23 -
・これらの意見等を「常任委員会」でたたき台にして、ブログラムを再構築していきたいと思う。
・誤解を解いておきたい点が 2 つある。
ⅰ.北海道教区内に広げる方法としては、まず組長・相談員・副組長が中心となっていただきたい。
という思いである。
「当然資料が送られてきて、やってくれと言われたから」というのではなく、
組の現状をふまえてどう実施したらいいのか、という意識をもっていただきたい。
Ⅱ.分散会発表で、差別を「一般論」「抽象論」という意見があった。
④まとめ
要点は次の通り。
ⅰ.一同に集って「難しく・逃げたい」テーマを掲げて開催した今日は有意義であった。
ⅱ.プログラムは必ずしも「直球」ではなかったが、何とかこの内容でやっていきたいと思う。
ⅲ.会長(教務所長)が代われば取り組みが変わる、という批判には忸怩たる思いがある。
ⅳ.基幹運動推進上では運動は障害がある。出る釘は打たれるという批判もある。
ⅴ.組の(基幹運動推進においての)温度差もあるだろうが、どうかご理解をいただいて、組巡回
学習を開催したい。
3.出席者名簿 (全42名・敬称略)
①教区基推委常任委員(12 名)
寺井紹道、上野正之、藤本道樹、佐々木光明(1班座長)
、中井正博(2班座長)
、河崎琢哉、
殿平真(3班座長)
、高田芳行(5班座長)
、永江竜心(4班座長)
、牧田 宏、
高橋總我子、林川 渉
②教区基推参与(2 名)
丸田教雄、新谷淳治
③教区基推委員(12 名)
岩橋明教、渡辺俊和、藤田淳麿、奥田正教、水野昭人、石田智秀、内藤学峰、
宮川恵秀、久保田真剛、鹿谷賢純、舛田信子、佐藤 弘
④組基推委会長(組長 11 名)
藤田憲昭、坪井純司、天野廣海、佐々木重昭、江尻法誠、渡辺雅彦、豊田靖史、
白木幸久 柏川文隆、禿 信哮、森脇史郎
⑤副組長(5 名)
高塚浄正、北條恵一、土井清信、裏野顕智、忍関崇教
- 24 -
2010(平成22)年度
差別学習プログラム<2年目>「全役職者基幹運動推進研修会」報告
1.開催日
2010(平成22)年8月20日(金)
2.会 場
3.講 師
4.出席者
教化センター札幌別院
ホール
露の新治 師匠(人権講演会)
教区基推委会長(教務所長)
基推委員、基推委参与、対応委員、組長、組相談員など
5.日 程
13:00
13:20
15:00
15:45
午後1時より午後4時まで
38名
開会式
人権講演会
全体協議会 話し合い・まとめ
閉会式 解散
6.役割分担
受付(2 名)
司会
挨拶(開会式/閉会式)
協議会座長
まとめ
事務局
林川委員
教務所長
上野副会長、プログラムのねらい:林川委員
講師・教務所長が前の席に着席する。
7.内 容
①講演会
企画時に、法話の内容として「差別」の話ができない、しずらいという僧侶の課題の克服に役
立つものとして、落語家である露の氏に、「人権講演会」という方法によって「私の中の差別」を
重点に、わかりやすく語っていただいた。
②全体協議会
まず、林川委員より主旨説明をした。
参加者には、北海道教区(組)の代表者として、ひとり一人がどう「組差別問題学習」につなげ、
弘めていくかを考えていただきたい。今後、組に持ち帰った自分たちが「門徒とともにこういう
組巡回学習会をするのだ」という意識を、この協議会で深めていただきたい、と説明。以下、次
のような意見等が出された。
・各組において来年度「組巡回学習会」については、露の氏のスケジュールを聞いた上で(人権
週間を避ける)日程をよくよく調整して、早めに進めたい。
・状況によっては、門徒外の一般の方にお越しいただくことは趣旨に反していない。
・
「またこの問題か(かかわりたくない)
」という人を、組の役員が説得してもらいたい。
・日常生活の中での「私の中の気づかない差別性」を鋭く見抜く運動としたいと思う。延いては、
差別事件への取り組みとしての組巡回学習だと思う。
・今日は2時間の講演であったが、組の研修会としてはいろいろな工夫も考えるべきである。
・過去に露の氏は「お笑い人権講座」と題して開催したり、ポスターを工夫したり、お楽しみ抽
- 25 -
選会までやってきたことも参考にしてはどうか。
・差別問題が「他人事」、
「寝た子を起こすな」、
「お笑いは良いが人権は嫌だ」という、「差別問題
に関わりたくない」という課題に露の氏と一緒に立ち向かっていく組巡回を目指すべき。
・また、ビデオでもよいとも思う。方法を考えたらどうか。
・露の氏は、「浄土真宗本願寺派でこれだけの問題意識で差別問題学習会をやろうとしていること
に感動している。しかし、
「聞いた後」が問題である。だから、お寺で普段から人権を語っても
らいたい」と訴えたことを、僧侶として真摯に受け止めるべきである。
③まとめ(教務所長)
・差別研修の取り組みについては、急ぎたい気持ちはわかるが、僧侶・門徒が共通した認識(問
題意識)を得る必要がある。
・それには、研修会の内容の工夫が必要であると思う。 ぬるま湯(のような内容)ではいけな
いが、みんなで進める運動としては、長期的な計画が必要だと思う。
「人材育成は時間がかかる」
いう共通認識も必要と思う。
・その上に立って、「5ヶ年計画」を策定し、1人でも多くこの問題の克服するために取り組んで
いきたい思いで、その一環としてのこの度は「お笑い」を通じて基幹運動を推進していくこと
とした。
・今後は、協議会にあった内容を吟味しながら企画を詰め、各組において「組巡回学習」を開催
する旨調整と立案をし、実施したい。
8.出席者名簿 (全38名・敬称略)
①教区基推委常任委員(12 名)
寺井紹道、上野正之、藤本道樹、佐々木光明、中井正博、河崎琢哉、殿平真、高田芳行、
永江竜心、牧田 宏、高橋總我子、林川 渉
② 03 / 08 対応委員(2 名)
藤田憲昭、奥田正教
③教区基推参与(4 名)
丸田教雄、山階照雄、寺尾量煕、村上智乗
④教区基推委員(9 名)
藤田興至、水野昭人、石田智秀、大屋知行
鹿谷賢純、舛田信子、佐藤 弘、吉野了乗、北橋
誠
⑤組基推委会長(組長 6 名)
佐々木重昭、豊田靖史、白木幸久
信哮、森脇史郎
柏川文隆、禿
⑥副組長(5 名)
上野顕至、土井清信、裏野顕智、鈴木
力、千葉照映
- 26 -
差別学習プログラム 5ヶ年計画
<2010年度2年目、2011年度3年目組巡回>講師
露の新治(つゆの しんじ)師匠(落語家)
http://www.sinjikai.com
【受講される方へのメッセージ、啓発に対する思いなど】
人は笑顔で生きる為に生まれてきました。
笑顔をつぶすのが、
「いじめ、差別、戦争」。
差別は「不当な分けへだて」。
差別の問題は、差別をする側の問題。
それを「加差別」と名づけました。
加差別の側を解放するために、解放運動、
同和教育はあるのです。
【最近の講演テーマ】
お笑い人権高座 「笑顔でくらす、願いに生きる」
「自分の人生、自分が主役」
(サブテーマ)
【プロフィール】
1951(昭和 26)年、大阪市生野区生まれ、大阪市立大学卒業。
。
入門は 1975(昭和 50)年 12 月、林家 しん三[林家染三門下]
その後の襲名改名は、1977(昭和 52)年 10 月、林家 さん二、
1982(昭和 57)年 9 月、露の 新次[二代目露の五郎門下]。
1991(平成 3)年 9 月、露の 新治と襲名改名。
大学を卒業後、奈良県で夜間中学校設立運動に関わり、「やりたいことをやるべきだ」と教え
られる。講演会は人権落語という表現ではなく「新ちゃんのお笑い人権高座」として全国各地で
口演している。
講演会「露の新治を育てる会」の支部が全国に10支部あり、本芸の落語独演会を開いている。
自分の体験から、落語への精進とともに、差別に関する問題意識も強く持ち続け、香川県で始め
た「新ちゃんの人権高座」を「お笑い人権高座」へと発展させ、人権と落語の両方と取り組み、
全国各地から出演依頼がある。この間、テレビやラジオにも出演している。
2009 年 3 月、永年の夢であった「中国語による落語」を初演。7 月には上海での公演を果たす。
好きな言葉は「願生る(がんばる)
」
。
人間は「願われて生まれ、願われて生きているのだ」と信じている。
- 27 -
お笑い人権高座(40)
(2005年4月)本人HPより
差別する者がいなければ
差別は存在しません
当たり前ですがな!!
「加差別なくして、差別なし」
「お笑い人権高座」このタイトルの生みの親は、新治会さぬき大内支部の事務局長、上村さ
ん、私の恩人です。
ところが当初はこの「お笑い」にクレームがつきました。「差別問題に笑いとは不謹慎」「差
別を笑いものにするのか!」というわけです。私も初めは腰がひけました。もちろんそんなつ
もりはありません。それで考えました。
「笑いものにしたらあかんのは差別されている被差別のほう。ならば、差別するほうを笑い
飛ばしたらいい。そうや!差別は笑いものにしたらええねんがな!」
「差別を笑いものにするのか!」と怒った人も、それにひるんだ私も、どちらも間違ってい
たのです。
「まず加差別あり」
何でこんなことに気がつかんかったのか!「差別」という言葉がええかげんに使われている
からです。差別にはする側と、される側がある。それをひっくるめて「差別」と言ってしまう
からややこしいのです。される側は被差別でいいのですが、する側をどう言えばいいのか?そ
れで思いついたのが「加差別」でした。
当たり前のことですが、被害者は加害者が作っているんです。だから被差別に「加差別」、被
差別地区に「加差別地区」です。それを「一般」とか言うから、責任がはっきりしないのです。
それで「部落の人間がしっかりしたら差別は無くなる。
」というスカタンなことを言うのが出て
くるんです。部落の人間がしっかりしていようが、ボーッとしていようが関係ない。まず差別
することを止めたらいいのです。スッキリしました。
よく行政関係者や教育関係者に「この町には同和地区が無いので、差別問題はありません。」
と言う人がいます。違います。同和地区が無かったら、そこは「純粋な加差別地区」なのです。
まさに差別問題の当事者です。
「タニンゴト」の振りは出来ません。
先進国と後進国。これも「後進国」はいかんと言って変えたのが「低開発国」!?よけい失
礼です。それで「発展途上国」、そして今は「途上国」。色々目先を変えるけど、片方は一貫し
て「先進国」。ならばどう言いつくろっても「後進国」扱いです。障害者と健常者。これも「健
常者」のほうに問題があると分かりました。障害でなくても「健」でもなければ「常」でもな
い者がたくさんいてます。
「加差別なくして、差別なし」
これ、けっこう名言やと思ってます。
- 28 -
2011(平成23)年度
差別学習プログラム<3年目>「組巡回」
(詳細、
「2011(平成23)年度差別学習プログラム
3ヶ年目<組巡回>の報告書」 2012年3月)
・03年・08年差別事件の取り組みから「差別学習プログラム5ヶ年計画」の実施
・2012年7月をもって全16組実施(別表に時系列一覧)
・教区の取り組み責任において全組へ同一講師の派遣
・組の主体性をもって、組巡回(研修会)の具体的な実施開催
1、開催内容
露の新治師匠 「お笑い人権高座」 この後に、問題提起・講話・話し合い法座・全体協議会
・師匠の人権高座の内容をふりかってみて… どのように聞き、受け取られたのか?の確認
・
「差別はどこにでもある」
「身近なところにある」ということ
・
「差別を自らのこととして考える」自分の子供等の結婚や抱えている問題などから
・
「笑い」それ自体の中にも差別を含む、笑っていられない現実に気づかされる
・
「差別の過酷な現実」という面については、これからの学びの中で折り込む必要がある
2、話し合い法座のテーマ: あなた(私)はどうすれば差別をなくせると思いますか?
・僧侶と門信徒が同座にて、ともに学びあうということをめざす
・
「お笑い人権高座」からの提起を受けながら、話し合い法座の場を設定
3、3年目の組巡回学習から見えてきたこと
話し合いの声から
・自分自身の行いや自分自身の心と向き合うことが大切
・自分の発言や行動を振り返ることなく、差別は悪いと考えてきた(建前)
・多くの差別の現実に学ぶぶことが大事だと感じた
・差別は怖いもの、口にしてはいけないものと決めつけて語ってきた。(縦じわ)
・風評や風聞、噂や人づての話、事実かどうかわからないことに流されていた
・差別への無知が、無自覚のうちに多くの差別を行い差別を許してきたのではないか
・差別は身近な問題であり、どこにでもある(私のこと)だと気づかされた
・差別は特別なもの、自分とは関係ないもの、ある一部での問題と決めつけてきた (他人事)
・傍観者(私)は、結果として差別してきた側にあったと気づかされた
・私は加差別者(加害)でも被差別者(被害)でもないと感じてきた
・これまで差別の問題は、自分には関係ないと思ってきた
・差別をなくすために、私自身が主役となって語り、行動することが大事
・一部の人の運動にしてきた、なっていたのではないか
・研修会で学ぶが、差別のことは自らが他者へ話すことは指摘が怖くてできない
・多くの人々とともに差別について語り合うことが大事
・他者の過ちや誤解、偏見を批判するだけの学びになっていたのではないか
・一方的な押しつけの学び(説教型)になっていたのではないか
・差別は人のいのちを直接的、間接的(人間的、社会的)に奪う行為、
・差別は人のいのちを奪うということを感じる力、気づける力がなかったではないか
- 29 -
2012(平成24)年度
差別学習プログラム<4年目>「組巡回」
(
「2011(平成23)年度「差別学習プログラム5年目<開催要項>」 2013年3月28日
10∼11頁)
・4年目は研修プログラムを「僧侶対象」
「門信徒対象」と分けて実施
・2013年3月をもって「僧侶対象」16組実施、「門信徒対象」9組実施(別表に時系列一覧)
・
「基幹運動」から「御同朋の社会をめざす運動」へ→ 総合計画、方針、組織体制変更
・組体制も大幅に替わる→ 前職からの引き継ぎと新たなスタッフ組内事前打ち合わせ
・組の現状をさまざまな方面から、これまでどうであったかを確実にふりかえる機縁
・全組へ講師の派遣、組の主体性をもって、組巡回(研修会)の具体的な実施開催
1、開催内容
問題提起・講話・話し合い法座・全体協議会
「スクリーン利用した差別落書き・ハガキの実写」
「放射能帰れ」という5シーンのロールプレイング
(8月∼11月中旬までの数組は未実行、別プログラムにて開催、5年目にフォローに入る)
2、話し合い法座のテーマ: ①ロールプレイ、講話を通して感じたことを話し合って下さい。
…直接名ざしなれた方が落書きを見た時の気持ちは?
今日の研修で感じたこと、印象に残ったことは?
②差別をなくすには、あなたはどうしたら良いでしょうか?
3、4年目の組巡回学習から見えてきたこと
話し合いの声から
・ロールプレイと知りながら、痛い物を感じた
・対面で相手を貶めることは普通あまりないが、毎日の生活の中でそういう言葉を用いている
・言葉に出して言わないから差別していないということではない
・人間だから何をしても仕方ないでは許されない
・学ぶことは大事だが、私が変わるところまでいけないジレンマがある
・学ぶことで上手に隠すことを覚えてたのかもしれない
・どうすればなくせるかを考える時、差別する、されることと立場を同じくすることの必要がある
・最終的には、同一にはならないけれども、相手のことを思うことしかない
・皆が傍観者になってしまった
・歯止めが効かないからこそ、仲間=理解者が声をかけ続けねばならないと思う
・僧侶は嫌われたくなくて言わなくなっている、言わなくなったことがたくさんある
・学びの場に来ない人、来たくない人に、一緒に学ぼうと呼びかけ続けていくことが大事
・
「94年札幌別院差別落書き事件」以降の事件についての確認が大事
・単なる「特定個人への誹謗中傷」の連続や集積ではない
・
「差別行為」(部落、民族、人権侵害)であるという事実から始まる
・単に落書きではない「賎称語が人のいのちを奪う」という事実
・言葉の持つ意味の重さ(言葉自体ではなく、そこに含まれる抑揚や感情)
・発言者の意図と受け取り方の違いが生じることを大事にする
・差別についてそれぞれが互いが声に出し、問い、聞き、語る場が重要
・研修で単に知識で学ぶが、自らが理解し、他者へ伝え話すことは深い学びのが必要
・組巡回終了後も、組内において差別の学習を継続設定することの大切さ
・
「差別への取り組み」が一部の人の運動、追い詰めるような歩み(両面)への反省
- 30 -
2013(平成25)年度
差別学習プログラム<5年目>「組巡回」
・5年目も研修プログラムを「僧侶対象」
「門信徒対象」と分けて実施
・2014年2月をもって「僧侶対象」16組実施、「門信徒対象」 組実施(別表に時系列一覧)
・5年かけて私たちが学んだこと、今後の私たちが取り組むべき課題は何か」について深める
・教区の20年をふりかえり、私はこれまでどうであったか、これからどうしたいかの確認
・全組へ講師の派遣、組の主体性をもって、組巡回(研修会)の具体的な実施開催
・
「過去帳又はこれに類する帳簿等の開示問題」
「過去帳又はこれに類する帳簿」の理解について
・訪ねられてきた時の現実の対応や、それを必要とする背景についてなど
・1983年、1997年の「法名・過去帳調査」から確認されていたこと、過ぎてきた歴史
1、開催内容
問題提起・講話・話し合い法座・全体協議会
(4年目に未実行だった内容がある組に関しては、5年目に行う)
「差別落書き・ハガキのカラーコピー(実写)
」を用いた解説
「過去帳を見せてもらえませんか?」という3シーンのロールプレイング
2、話し合い法座のテーマ:
①現在でも「身上書」
「身辺調査(身元調査)
」があることを知っていますか?
あなたはどう受け止めますか? なぜ必要とされるのでしょうか?何ができるのでしょう?
・「過去帳又はこれに類する帳簿等の開示問題」から
②あわせて北海道教区における様々な差別事件から、あなたは何を学びましたか?
何がわかって、何に気づかされましたか?今後、どういう態度で望めるでしょうか?
・北海道教区の差別事件、
「17年の総括と現状」をふりかえりながら
3、5年目の組巡回学習から見えてきたこと
・私と教区における17年間の差別事件とのかかわりを組の全員で確認したい
・多くの人たちが携わって「どうにかしたい」と思っていたことの結実がこの学びだった
・語り続けていくことが、組巡回や差別に学ぶことの一つの目的
・今日知ったから万全なのではない、いずれの事実も定期的な確認作業が必要
・このような研修会や話し合いは、傍観者となってはならないためにも必要だ
・ヤイユーカラの森からの指摘を受け、「被害者に寄り添ったか」が厳しく問われている
・落書き、ハガキなど実際に遭遇するとき、
「私がどう行動するのか」が大事である
・
「行為者の気持ちはわからない」が、文言を声に出して読んで、感じたところを大切にすべきだ
・不快語や差別語は学んで行かないと身には付かない
・人に対していやな事はしたくないという思いはある。
「誰かの話ではない」ことは理解できた
・気づいた人が、互いに指摘しあう事が大事、傍観者であったし他人事だったと気づかされた
・
「私の学び」は必要だったし「差別しかねない私」であることに気づかされたのは事実
・ロールプレイでも「してたかもしれない」と思い当たることはあった
・
「考え方、言葉の持ち方」で、差別はどこでも起きうるということを学んだ。
・取り組みへの雰囲気が変わってきたかなという気がしている、組巡回が終わるのはもったいない
・私たちが「気づけなくなったことを、気づこう、気づかされよう」という歩みであろう
・人を傷つけ差別してしまう、そういうときはまずは「ごめん」と謝るしかない
・私たちの言葉は、常に誰かを傷つけているんだと自覚すべき
・言葉の使われ方が粗雑になり社会風潮が危ない方向に向いている、若年層が晒されている
- 31 -
2011∼13(平成23∼25)年度
組巡回学習「開催要項」に掲載抜粋
「組巡回」Q&A
Q1,組はどのような主体性をもって開催すべきですか
①多くの方々がこの問題に触れ、携わり、わが身にひきかけて学んでいただけるような
「組巡回」の企画・工夫をしていただきたいと思います。
②そのために、どうしたらよりよい学習会が開催できるかを、事前に考えていただく
「組スタッフ」を構成いただきたいと思います。
③その上で、それぞれの組の事前に実情に応じて、基本プログラム(ひな形)に基づいて
の実施をお願いいたします。
④特に、
「僧侶研修」は基本プログラムの内容を遵守していただきますが、
「門信徒研修」
については組の主体性にお任せしたいと思います。
Q2,組のスタッフは、何をしたらよいのですか
①組のスタッフ構成は、組長・副組長や御同朋の社会をめざす運動・組委員会代表者など
を中心として、実働してください。
②組スタッフは、次の事項について事前協議をしてください。
(1)事前に昨年の報告書(話し合い/アンケートでの意見等)に基づく「組の課題」を
洗い出す作業。
(2)何を「話し合い法座を中心にするか」を、前もって検討する作業。
(3)まとめ(全体協議会)の持ち方を事前協議しておくこと。
(4)班発表、質疑、まとめの時間配分を、あらかじめ決めておくこと。
③事前準備を、次の通りお願いします。
(1)組内寺院への案内は、各組で出状をお願いします。
(2)司会、話し合い法座、全体協議会の司会は、組の中で選定してください。
(3)開会・閉会式は、開会式で教務所長の挨拶、閉会式で組長の挨拶をお願いします。
それ以外は組にお任せいたします。
(4)参加者名簿を事前に作成し、話し合いの班割りをしておいてください。
(5)全体のレジュメ(日程表)は各組でご用意ください。
(6)『17年の総括と現状』は参加者各自が持参してください。
(7)昨年同様、当日の開催前に講師、出向者、組のスタッフとの事前打ち合わせを
いたします。(時間は要相談)
Q3,期日調整はどのように進めたらよいですか
①北海道教区の予定表(別紙)を参照に、教務所(担当:上野)と相談の上、調整ください。
(近隣の2組∼3組が続くようにご依頼する場合もあります)
②開始時間は、昨年に準じて午後からが望ましいと思います。
Q4,会場はどこにしたらよいですか
寺院やホテルなど、参加予定者の規模に応じて、各組で設定していただいて結構です。
- 32 -
Q5,北海道教区から、誰が出向しますか
①「僧侶研修」には、次の者が出向します。
・教務所長
1名
・提言者(教区対応委員)
1名∼2名
・教務所職員
若干名
②「門信徒研修」には出向しません。
(但し、同会場で僧侶研修会を行う場合や、招聘されたときを除く)
③出向にかかる経費は、北海道教区が負担します。
(懇親会・宿泊を除く)
Q6,基本要項の中で、必ず実施しなければならないことは何ですか
①講話(問題提起)
②話し合い法座
③まとめ
は必ず実施をお願いいたします。
Q7,昨年のように、僧侶と門徒と一緒に問題提起を受けて、別々に話し合いを行えば
開催要項に沿うことになるか。
①できれば全日程を別々で行う手配をお願いします。
②講話(問題提起)の内容は、それぞれ異なるものを準備していますし、全体協議会
(まとめ)では、話し合いで出た意見が協議されると考えられます。
Q8,門信徒研修は100名を超える参加者を見込めるので、話し合いは無理だ
①話し合いは研修会の中心ですので、どうにか工夫をしてぜひ行っていただきたいと
思います。
Q9,昨年の講師である、露の新治師匠を講師で招聘したいがどうか。
①結構です。
②但し、露の氏は本年北海道へお越しになる予定がないということですので、その場合は
4∼5組程度連続して開催できることを条件に、折衝することになります。
③もし招聘することになった場合は、露の氏との日程調整は教務所で行います。
Q10,北海道内、あるいは組内の僧侶に講師を依頼しても良いのか。
①結構です。
②但し、事前に開催の趣旨を十二分にお伝えいただき、ねらいについて打ち合わせを
して下さい。
以
- 33 -
上
3、「5ヶ年差別学習プログラム計画」を終えるにあたって
当初からこのプログラムの名称は、「5ヶ年差別学習プログラム」と明記してきましたが、3 年目に
招聘した講師露の新治師匠から「差別を学習する」その意は、教区で起きた差別事件・差別問題を契機
に学んでいくことであるから「差別問題学習プログラム」がより具体的に誤解を交えず、内実を表すの
ではないかという指摘もありました。その点を十分に含んで、出来る限り正確な委員会名、組織名、プ
ログラム名などにかかわる名称を、組巡回の中では使用してきました。
差別は、「賎称語」に代表されるように社会的・歴史的な経緯の中で、差別をするためにあえて使わ
れてきた言葉が少なくありません。同時にすでに学んできたように、差別はいかなる平易な言葉を持っ
てしても、その文脈と意識の中にある差別性があいまった時には、容易になされていくことも事実です。
そのような時に、
「絶対に差別をしない」のではなく、
「いつでも差別をする」一人であることに自覚
的(教えから気づかされる意味では他覚的)であることで、差別していく私たちが直ちに謝罪すること
を厭わず、二度と繰り返えさないとの意思を伝えていけるようになることが主眼です。差別から学んだ
結果、差別をしない一人に変わっていきたいという願いと行為の連続にほかなりません。
あわせて、今後も機会があれば、たえまなく「差別の問題」を学び続けていくことが、私に課せられ
ている課題であると同時に、私自身が教えとともにあゆむという具体的な姿となります。私の課題は、
私たちの組や教区の課題でもあり、それは今後も正確に見極めて一つ一つを互いに確認しあいながら、
ていねいに克服していかねばなりません。
①各差別事件の対応要綱に示した課題(到達点と克服途上のものの整理)
「5ヶ年差別学習プログラム」は、94年以降に起きたいくつもの差別事件の取り組みを点検する中
で、北海道教区全体で差別事件からの学びをどう具体化するかということを念頭に進めてきました。
同時に、それは20年に及んだ各事件のあり方と各対応要綱などに示した課題を一つ一つ越えて行く
歩みという、複層した状況に取り組むことになります。そこで、『17年の総括と現状』に示した各事
件の課題を整理する中で、現段階の状況をあきらかにしておく必要があります。
また、課題に掲げたことが到達できた点は正確に評価する中で、克服途上の課題を含めて今後の北海
道教区における「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)」の一分野に盛り込みながら、めざすべき点
を全体で把握していくことになります。
各差別事件における課題 相互関連フロアチャート(実線−到達点、破線−克服途上)
『17年の総括と現状』(152 頁)
「第6章
人の世に熱あれ
これからの運動推進のために」
1.この「17年の総括と現状」を資料として、94年から連続する差別事件に
ついての新たな組巡回学習を教区・組主体で共同開催。
2.部落差別、民族差別の歴史と現実についての学びを深めるための学習資料の作成と
それに基づく教区役職者研修をはじめとする僧侶・門信徒と共に同朋運動研修の実施。
3.
「御同朋の願いに応える教学」のたゆまぬ研究と研鑽。
- 34 -
・課題からの到達点、
克服途上なもの
3.
「5ヶ年差別学習プログラム(組巡回学習∼後3年間)
」
「17年の総括と現状」
、
「生きる意味をもとめて」の発刊
「5ヶ年差別学習プログラム(前2年間∼)
」
被害者の声を聞く中で、人権回復・行為者の名のりを進める
御同朋の社会をめざす運動・北海道教区委員会における位置付け
御同朋の願いに応える教学、継続的な差別からの学び
「基幹運動」から「御同朋の社会をめざす運動」
(運動の推進にかかる総括
僧侶研修、門信徒研修、教学研究などの専門部会、教団の責任
「1994年札幌別院差別落書き事件」
※「ヤイユーカラの森への『回答書』
」に示した「今後に向けて」
(
『回答書』7頁)
1.基幹運動の総点検
2.基幹運動を推進する教学について
3.教区内の共通認識をめざして
4.運動のすそ野を広げるために
5.連続する差別事件の本質にせまるために
6.差別・被差別からの解放をめざして
7.謝罪について
(人権回復への営み)
「上川南組組長差別発言事件」
※『教区基幹運動の点検と総括』に示した「教区の課題」
(7頁)
1.差別発言背景の徹底的な究明と教区・組における基幹運動の点検と総括
2.
「差別体質」から「差別構造」の究明に向けて
3.発言者の意識変革に関わる
4.差別を温存助長する「教学」から、差別を克服する「教学」
5.運動本部・教区・組の連携に向けて
『00年差別投書事件・対応要綱』に示した「<7>対応の課題」
(24∼31頁)
1)差別被害者の尊厳回復
①「ヤイユーカラの森」の人々、計良光範さん、計良智子さんへの尊厳の回復
・
「回答書」の全組への浸透
・教団としての責任ある対応
・様々な信仰や文化に生きる人との対話
②個人への人権回復について
・差別行為者が失敗したと思わせる運動の展開
・差別を受けられた方の気持ちを聞くことを大切にする取り組み
・教区・組が連帯した中に進める、組の主体的な運動展開
③被差別部落の人々への人権回復
④北海道教区青年僧侶協議会への偏見の是正
2)差別被害者への謝罪
3)ハガキ発信者(行為者)の特定
- 35 -
2.
1.
4)ハガキ発信者(行為者)の意識改革
5)差別を受けた方への所属組の取り組み
①組のこれまでの取り組み
②今後の取り組みの課題、方向性について
6)組・教区に提起された課題(順不同)
①孤立、いじめ
②運動と教学
③権威と宗教的意味
④アイヌ差別問題への学びと取り組み
⑤基幹運動の浸透
7)教団に提起された課題
3. 2.
1.
『03年差別ハガキ投書事件・差別落書き事件 対応要綱』
に示した「<5>対応の課題と今後の取り組み」
(15∼16頁)
・差別被害者の人権回復
・被差別部落の人々の人権回復
・行為者の特定(筆跡鑑定などをふまえて)と意識改革
・教区・組における差別意識の問題点の学習
・10年にわたる差別事件への取り組みを検証し総括する
①差別被害者の人権回復・被差別部落の人々の人権回復
②行為者の特定と意識改革
③教区・組における差別意識の問題点と学習
④教区・組における基幹運動推進の啓発と充実
⑤札幌別院差別落書き事件発生より、現在に至るまでの中間総括
『08年北海道教区連続差別ハガキ投書事件 対応要綱』
に示した「<6>対応の課題と今後の取り組み」
(25頁)∼
「<8>宗派における差別問題への取り組み」
(28頁)
(1)被差別者の人権回復について
まとめ 【人権回復への取り組み】
一、被差別者の苦悩を思い孤立させず、
「私たちは決して差別は許さない」との思いを共有する。
一、歴史的にも、そして今も苦しんでおられる被差別者に思いを寄せ、差別問題の学びを進める
一、対応を進めるにあたり、名ざしされた人々の人権が擁護されるよう配慮する
一、差別者の特定への取り組みを進め、その意識変革を求める。
一、憶測、噂など風評に惑わされず、動揺せず問題と真摯に向き合う。
一、差別者も被差別者も、いつか共に「同朋」として歩み、
「同朋教団」への成熟をめざ
<7>教区・組における差別問題への取り組み
(1)北海道教区「僧侶研修会」の開催
継続)
(2)
「第四期基幹運動推進者養成連続講座」の開催
修了)
(3)
「差別問題に学ぶための現地学習会」の実施
継続)
(4)
「組研修会」に於いての取り組み
組巡回)
(5)
『
(仮称)13年の総括』の完成をめざす
発刊)
(6)
『対応報告書』の作成
作成)
<8>宗派における差別問題への取り組み
- 36 -
②「5ヶ年差別学習プログラム(組巡回学習)
」終了後の課題と取り組みプロセス
「5ヶ年差別学習プログラム実行部会」は、北海道教区における差別事件から学ぶ取り組みを推進す
るにあたって、5年計画で教区全体への浸透をめざし、教区教務所での開催から組巡回学習へと思考を
転換させてきました。
また、94年∼00年当初段階で2期にわたって取り組まれてきた「組巡回」とも異なる方法(
「講
義形式」から「話し合い法座」「全体協議会」中心へ)を用い、なおかつ各組の開催実情の中で大胆に
現場の意向を汲み取りながらも、教区内を同一(統一した)プログラムで回るという創意工夫をこらし
てきました。
今回の組巡回学習では、概略を示した「開催要項」を作成しましたが、スタンダートと言える学習会
の定型はありませんでした。常に教務所職員を含め出向者と受講者が差別の課題から問われながら、相
互に確認する中で全体を作り上げていくという手法をとってきたことで、教区・各組の両者にとって今
後も差別の学びを継続的に考えていく絶好の機会となったことも確かであると言えます。これらを受け
て、終了後におけるさまざまな取り組みのプロセスを全体で確認していく必要があります。
「5ヶ年差別学習プログラム実行部会」は、当初、「教区基幹運動推進委員会」における「03年差
別事件対応委員会」「08年差別事件対応委員会」に重複する組織として設置され、「08年差別事件
対応要綱」の課題として掲げた内容を具体的に実行するために組織されてきました。
その後、03年対応委員会は「17年の総括と現状」の作成部会、08年対応委員会はこの実行部会
を包含しながら、12年度以降において「基幹運動(門信徒会運動・同朋運動)」から「御同朋の社会
をめざす運動(実践運動)」へと推移してきました。その後も、5ヶ年プログラム実施という年限の中
で、両対応委員会は継続的に(終結させることなく)今日まで存在してきました。
今回、「5ヶ年差別学習プログラム」の終了にあたり、北海道教区内に複雑な様相で存在してきたこ
れらの組織を、課題克服のための整理と正確なプロセスをもって正式に終結させたいと考えています。
そのためには、08年対応委員会は自らが「対応要綱」に示した「対応報告書」を出していく中で、
今後においてこれらの課題を扱うのは「御同朋の社会をめざす運動・教区委員会」における「常任委員
会」へと委譲することになります。
ただし、前述してきたように組織が終結したからと言って、教区における差別問題への取り組みや掲
げられた課題からの学びがなくなってしまうわけではありません。「御同朋の社会をめざす運動・教区
委員会」において、この課題を担う部署を明確に位置づけし、定期的・継続的に取り組むための「教区
実践運動計画」を毎年度作成し、さらには中長期的に目標を立てる必要があります。
○「5ヶ年差別学習プログラム」終了後のロードマップ
5ヶ年実行部会
組巡回終了
常任委(実行部会)
→まとめ・報告書作成
→
対応委 合同会議 →
常任委/全体会
←
作業、課題の点検評価
当事者、外部
終結
との話し合い
「5ヶ年をふりかえる」 +
「08年対応報告書」
今後の学習・部署 →実践運動教区委員会
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「実践運動活動計画」
○「常任委員会」での審議を通して
・
「5ヶ年差別学習プログラム実行部会」終了 ←「教区実践運動3ヶ年活動計画」とは独立
・
「5ヶ年差別学習プログラム」の実績と評価 ←「5ヶ年をふりかえる」を作成審議
・
「08年差別事件 対応要綱」に対する「対応報告書」について草稿審議
○「03年・08年対応委員会」の残存する課題
→「5ヶ年をふりかえる」「対応報告書」作成についての作業
→「5ヶ年差別学習プログラム実行部会」にて各原案の作成
(
「17 年の総括と現状」に示した各事件における課題の点検)
→ 当事者・外部との話し合い、到達の評価と引き継ぎの説明
→「03年・08年対応委員会 合同会議」の中で草稿審議、点検、評価、確認
→「5ヶ年をふりかえる」「対応報告書」の教区内寺院への配布
これらを行い、両対応委員会 終結への道筋を立てる
→ 最終的には、実践運動委(常任委・全体会)での課題の確認と承認
○教区における「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)
」における課題
・終了後、
「北海道教区 教区委員会」
「実践運動計画」の中での引き継ぎを正確に行う
・
「差別・人権」学習の位置付けを明確化、目標を立てる(教区における今後の学習の方法など)
・
「差別・人権学習」を担う部署の問題(現専門部会の何れかへ振り分けか、新たな部署設定か)
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別記
「過去帳又はこれに類する帳簿の開示問題」への基本的な理解
(
「組巡回学習」の中で見えてきたこと)
「宗報
2013年3月号 32−35頁」
2012年5月
経緯と課題、取り組みを掲載
・
「過去帳(これに類する帳簿)の閲覧禁止」 =先人の信仰の記録であり、寺院の信仰の歴史
歴史の中で差別的記載をしてきた過去帳は、今の私を支える信仰の記録という法宝物
調査から差別記載、書き換え =単なる閲覧禁止ではなく、部落差別への取り組み信頼回復
97年「法名・過去帳調査」 =信心の社会性の実践、僧侶が主体的に差別の現実と向き合う
反差別の教学 ∼御同朋の教学の構築 ∼僧侶と門信徒の課題の共有
・しかし、それから十数年を経過した現在、その問題意識は私の中でどうなっているでしょうか?
この事実があきらかになった今回の開示問題 =いくたびも再確認が必要(課題の点検)
・ルーツ探しと言えども、結果的には「身元調査」
・過去帳に類する帳簿の開示は個人情報の漏洩
・寺院に行けば情報を得ることが可能と思わせた
=部落差別への助長という認識
=人権の侵害
=開示者の意図に関わらず差別的行為
・門信徒への不信感と身元調査による差別の恐怖と悲しみ
近年も、被差別地区の問い合わせ事件、戸籍謄本などを不正請求する身元調査事件が各地にある
・北海道教区の差別事件との関連では
71 年、83 年、97 年「法名過去帳調査」 →この事実や課題を知らない世代、遠ざかる意識
差別的(差別につながる)記載がなかった →他人事として受け止めてきた
・リーフレット「身元調査 しない させない 許さない」
(浄土真宗本願寺派)の普及、活用
新たに作成された(2014年2月発行) →各寺院、研修会での配布
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