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とちぎ観光プロモーション戦略部会 報告書
とちぎ観光プロモーション戦略部会 報告書 平成25年8月28日 はじめに ・本県では、今後、平成26年1月からの冬季国体をはじめとして、大 型イベント※等の開催が予定されている。 ・本県への更なる観光誘客を図るためには、これらの大型イベント等 を活用しながら、より効果的な観光プロモーションを実施していく必 要がある。 ・そこで、本県観光が目指すべき姿等を議論し、「やすらぎの栃木 路」に代わる観光キャッチコピーや今後の観光プロモーション方策に ついて、まとめたものである。 ※大型イベント及び開催時期 ・国民体育大会冬季大会「ひかりの郷 日光国体」(平成26年1月) ・ねんりんピック栃木2014(平成26年10月) ・日光東照宮400年式年祭(平成27年度) ・徳川家康公鎮座400年(平成28年度) ・国民体育大会(平成34年(予定)) 1 1-1 観光キャッチコピーについて 「やすらぎの栃木路」に代わるキャッチコピーについて、以下の観点から議論し、 考案の材料とした。 (1)栃木県の強みと10年後の将来像 栃木県の強み 10年後の方向性(+変化の兆し) ・自然や温泉、星空など地域資源の本物さ ・ロイヤル ・良質な水 ・いちごをはじめ農作物の美味しさ ・花の魅力 ・スキー場やゴルフ場 ・奥ゆかしさ ・首都圏からの距離が近いこと ・従来型の「観光」から脱却したい ・自転車などアウトドアアクティビティ、ニュー ツーリズム ・何度も訪れる、いずれは移住したくなる栃木県 ・来訪者と県民の交流、地域間の連携 ・日常の延長 ・地域コーディネーター ・外からの視点を取り入れつつ、栃木らしさ(=強 み)、おもてなし力も大事にする 2 1-2 観光キャッチコピーについて (2)本県へ来訪してほしいコアターゲット像 クリエイティブ アーティスティック ゴルフ好き 能動的 本物を見極める 定年退職した人 親しみある人 感動する人 ワクワク 発信力がある 景色が大好き 湯治客 本物を見極める 20代の若い人 ファミリー アクティブシニア 癒されたい 企業に合わない人 ・比較的若い年齢層。男女の差はない。 インターネット調査によると、 アクティブな人のほうが栃木 ・感度が高く、クリエイティブな活動を行う。 ・スポーツを楽しむアクティブさも兼ね備えている。 県来訪回数が多い。 ・シニア層中心。男女の差はない。 ・都会に疲れたひと。 ・退職後、移住する人。 (3)キャッチコピーの方向性 ● わかりやすさ ● 栃木らしさ ● インパクト ● 県外の人のみならず、県内の人へのメッセージ性 3 2-1 観光プロモーション方策について 戦略的かつ効果的な観光プロモーション方策について、誘客対策を次のとおり分類 し、提案する。 なお、プロモーションの実施にあたっては、観光関係者間の情報共有や連携体制の 充実が不可欠である。また、キャンペーン等の効果を次のプロモーションに活かすた め、その検証作業も合わせて実施することが必要である。 ①来訪 STEP 0 ①集客対策 栃木県未体験者 来訪のきっかけをつくる ②満足 ②リピート対策 来訪時の満足度を高め、再来訪につなげる ③ファン獲得 本県(観光地)との「つながり」を維持し、再来 ①再来訪 訪や本県PRにつなげる。 STEP 1 栃木県リピーター ③共感 つながり 栃木県 ※今後開催が予定されている大型イベントは、 ①集客対策 の一つとして効果が高い。そのため来訪者に対し、 ①再来訪 STEP 2 栃木県のファン ②リピート対策 ③ファン獲得 を重点的に取り組む必要がある。 栃木県紹介 4 2-2 観光プロモーション方策について 具体的な方策案 1 ①集客対策 従来型のキャンペーン、PRの見直し 目的 限られた資源(人、時間、金)の中で、宣伝効果をより高める。 内容 誘客ターゲットを明確にし、伝達する情報の整理をした上で、最適な手法を選択する必要がある。 全方位 情報発信 20~30代 40~50代 60代~ 情報発信A 情報発信B 情報発信C 歴史好き 自転車好き クリエイター 方向性/課題 ●パンフレット等について、全般的にデザイン、ビジュアル等の質を高めないと、都会の人たちにア ピールできない。 →そのためには、観光関係者のスキルアップ、プロの活用、住民のスキルアップが必要。 5 2-3 観光プロモーション方策について 具体的な方策案 1 従来型のキャンペーン、PRの見直し 方向性/課題 (前ページの続き) ●発信力の高いメディアにアプローチすべき。(今はそのルートが少ない) →企業等とのタイアップ事業なども考えられる。 ●PRを実施する場所もより高い効果が見込まれる場所を選定すべき。 (例 ビジネスマンが多い駅ではなく、一般客が多く利用する駅を選択する など) ●ターゲットとして、いわゆる「マニア向け」に特化することも考えられる。 ●大型イベントに合わせた誘客イベントの開催も必要 (例 日光東照宮400年式年祭に合わせたタイアップ事業 など) 6 2-4 観光プロモーション方策について 具体的な方策案 2 ②リピート対策 県内の周遊性の向上 目的 県内各地域内・地域間の周遊性を向上させ、県内での滞在時間の長期化を図るとともに、次回の訪問 意欲を刺激する。 内容 県内を周遊した際に一定のインセンティブを付与する等の仕組み(例:スタンプラリー、パスポー ト)を構築し、県内の周遊を促進する。 とちぎ県 ----------------------------- STAMP --------------- 旅券 ----------------------------- STAMP ------------------------------------------- STAMP --------------- Tochigi pref. PASS PORT ----------------------------- STAMP --------------- 方向性/課題 ●複数回の訪問を促すため、利用期間を一定程度確保する必要がある。 ●一般的な割引特典等のほか、周遊やリピートしたくなる特色を出すべき。 →栃木県民(県民性)の解説書、取扱説明書のような内容を盛り込むと独自性、面白みがでる。 7 2-5 観光プロモーション方策について 具体的な方策案 3 来訪地での周辺情報の発信 ②リピート対策 目的 県内各地域内・地域間の周遊性を向上させ、県内での滞在時間の長期化を図る。 内容 来訪者に、目的地や立ち寄り場所の周辺情報を発信し、来訪者の「寄り道」を促す。 方向性/課題 ●周辺情報について、ジャンルごとに区分も必要(グルメ、アクティビティ・・・)。 8 2-6 観光プロモーション方策について 具体的な方策案 4 ②リピート対策 観光地の環境整備 目的 おもてなしの充実や利便性の向上を図ること等により、来訪者の満足度を高め、次回の訪問意欲を刺 激する。 内容 観光資源の発掘、磨き上げをはじめ、観光関係者のおもてなしの向上を図る。また、情報環境や二次 交通などの観光地の環境を整備する。 おもてなし 2次交通の整備 観光客 事業者 満足度UP 方向性/課題 ●観光資源の発掘等について、外からの視点(県外、地域外の人)も重要。 ●栃木県民は発信が苦手な傾向にあるので、発信力、解説力の強化も必要。 9 2-7 観光プロモーション方策について 具体的な方策案 5 ③ファン獲得 栃木ファンの獲得、栃木ファンとの協働 目的 栃木県民は発信が苦手な傾向にあることを踏まえ、栃木県に愛着をもつ人(=栃木ファン)から本県 の魅力を発信してもらう。 内容 急速に普及するソーシャルネットワークシステム(SNS)等を活用し、栃木ファン同士の交流の場を 設け情報共有を図り、ファン心を育成する。また、栃木ファンから「口コミ」により、更なる栃木 ファンの獲得を図る。 交流 栃木ファン 紹介・推薦 栃木ファン 栃木県未体験者 方向性/課題 ●栃木ファンの活動をいかに活性化させていくか工夫する必要がある。 ●特に発信力のある県外在住のクリエイティブな人やアクティブな人とのつながりをいかに築くかが 課題。 10 参考 とちぎ観光プロモーション戦略部会の概要 ○部会構成員名簿 氏名 (敬称略) 区分 所在 1 根本 方子 ホテル・旅館業 日光市 2 君島 理恵 ホテル・旅館業 那須塩原市 3 廣川 てるみ ホテル・旅館業 那須町 4 神田 智規 ホテル・旅館業 益子町 5 鈴木 和也 観光施設 那須町 6 早川 公一郎 観光施設 足利市 7 雨森 佳代 交通事業者 県外(さいたま市) 8 笹川 倫広 交通事業者 県外(墨田区) 9 音羽 和紀 飲食業 宇都宮市 10 青木 良一 まちづくり 栃木市 11 岡崎 エミ まちづくり 茂木町 12 綱川 榮 報道機関 宇都宮市 13 堀川 祐司 報道機関 宇都宮市 14 舟越 隆裕 観光協会 日光市 15 杉山 岳人 観光協会 那須塩原市 16 渡辺 伸子 観光協会 那須町 17 江﨑 牧身 観光交流課長 (座長) ○部会の開催経緯 第1回 日時:平成25年6月27日(木) 県庁研修館 議題:県内観光客数の状況と県事業の概要 等 第2回 日時:平成25年7月11日(木) 県庁昭和館 議題:県観光が目指す方向性について 第3回 日時:平成25年7月24日(水) 県庁本館 議題:県観光が目指す方向性について コアターゲットについて 第4回 日時:平成25年8月8日(木) 県庁本館 議題:キャッチコピーについて プロモーション方策について 第5回 日時:平成25年8月28日(水) 県庁本館 議題:キャッチコピーについて プロモーション方策について ※上記のほか、第2回部会以降、次回部会に向けた 準備会を開催した。 11