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第2章 道 路 整 備 の 方 向 性
第2章 道 路 整 備 の 方 向 性 古来の道の役割を再評価し、道の両側が一体となるような地域づくりを促すこ とにより、人々が安心して暮らせ、憩い、集い、語らいあえる安全な道を、それ ぞれの地域にあった手法で整備することにより、歩いて暮らせるまちづくりを目 指します。 2−1 『安全の確保』に向けた整備 将来像―1(安全の確保) 歩行者や自転車利用者及び車利用者の安全を守る道路の整備 < 方向性 > ■ ■ ■ ■ ■ 通学路等の安全を確保 事故多発地点・渋滞ポイントにおける道路の整備 夜間にも安心して歩ける道路の整備 ソフト面の整備 見やすい標識、路面表示の設置方法の検討 道路の安全には、車利用者及び歩行者等の交通上の安全と犯罪からの安全があ ります。歩道は、歩行者・自転車利用者を自動車交通から分離することにより、 安全に通行できる空間を確保し、あわせて道路交通の円滑化に資するものです。 しかし、急激な車社会の進展に伴い、道路が自動車中心に利用されてきたため、 歩道は、量的な不足及び連続性が確保されていないだけでなく、歩行者・自転車 利用者の共存により歩行者の安全確保が保たれていない状況も発生しています。 今後は、車利用者や歩道を利用する高齢者、児童や身体障害者等のあらゆる人 が安心して暮らせるための道の安全確保に努めるため、以下、その方向性を示し ます。 ① 通学路等の安全を確保 通学路やその他道路での交通事故やひったくりを防止するため、通学路に指定 されている道路や駅、公共施設等の周辺における道路整備を優先的に取り組みま す。 高齢者や身体障害者等、様々な人がすれ違い追い越すなどの行動をするために は、有効歩道幅員を2.0m以上確保し歩行空間を連続的に整備する必要があ ります。このため、有効幅員が2.0m未満の箇所については※グリーンウォー ク等その地域に合った手法で再整備に努めます。さらに、ひったくり多発地域に ついては、防護柵設置や道路照明灯の設置(照度アップを含む)に努めます。 また、地域の利用特性、路線の状況に応じて、歩道と自転車道の分離を図るなど 自転車に対する歩行者の安全確保に努めます。 3 ② 事故多発地点・渋滞ポイントにおける道路整備 交通事故が多発している箇所において、交通事故防止を図るための道路(歩 道)整備及び道路照明灯の設置(照度アップを含む)、また交差点の改良や視認 性の確保等に取り組みます。 また、交差点における渋滞ポイントの渋滞解消対策とあわせ、歩道整備に取り 組みます。 ③ 夜間にも安心して歩ける道路の整備 道路空間における交通事故の防止、交通の円滑化を図るとともに、夜間におけ る路上犯罪等の抑制効果のある防護柵の設置及び道路照明灯の設置(照度アップ を含む)を行い、安心して歩ける道路(歩道)整備に努めます。 ④ ソフト面の整備 交差点の改良や歩道整備等ハード面の整備を進めるとともに、交通安全意識と 交通マナーの向上のための交通安全教育等ソフト面の整備に取り組みます。 また、高齢者や障害者をはじめ誰もが安心して利用できる歩行空間の確保に向 けて、放置自転車等の防止の啓発活動に取り組みます。 ⑤ 見やすい標識、路面表示の設置方法の検討 様々な情報が氾濫する今日、必要な標識、路面表示の情報が瞬時に解らず、事 故の誘発につながっています。このため、道路整備に当たっては、解り易い表示 や配置になるよう努めます。 2−2 『バリアフリー化』に向けた整備 将来像―2 (バリアフリー化) 高齢者や障害者をはじめ誰もが安心して利用できる歩道等の整備 < 方向性 > ■ バ リ ア フ リ ー 化 の 推 進 ※ 本格的な高齢化社会の到来、「ノーマライゼーション」の理念が社会に浸透す る中、高齢者や身体障害者等が自立した日常生活を営むことができる環境の整備 が重要な課題になっています。このため、歩道における歩行空間のバリアフリー 化を進めます。 以下にその方向性を示します。 バリアフリー化の推進 ※ 平成12年11月に施行された通称:交通バリアフリー法に基づき、平成15 4 年4月に「吹田市交通バリアフリー基本構想」を策定し、平成22年度を目標に 市内14の鉄道駅周辺のバリアフリー化を効果的かつ計画的に取り組みます。 その他地域の道路整備にあたっても、平成18年12月にバリアフリー新法が 施行され、その理念に沿って整備に努めます。 2−3 『快適性の確保』に向けた整備 将来像―3 快適性の確保・・「通る」から「憩う・賑わう」へ 安全で快適なまちづくりを先導する道路の整備と心身のリフレッシ ュができる既存の散策ルートの活用 < 方向性 > ■ ■ ■ ■ 駅へのアクセス手段の転換と賑わいのあるまちづくりを 先導 個性豊かなまちづくりを先導 市民の健康増進のため歩行ネットワークルートの活用 地域を中心とした歩行空間ネットワーク整備 豊かさの実現や余暇時間の増加を背景として、ものの豊かさよりも心の豊かさ を、物質的な生活の利便性よりも自然とのふれあいや、地域固有の文化・歴史を 大切にするなど、人々の価値観は多様化してきています。 このため、都市住民のストレス解消のため、身近な地域の快適な環境の形成に 努めるとともに、市民の参加意欲を活かし市民の健康増進(心身のリフレッシ ュ)を目指したまちづくりを推進します。(ぶらっと吹田、あルック吹田等) 以下にその方向性を示します。 ① 駅へのアクセス手段の転換と賑わいのあるまちづくりを先導 駅へのアクセス手段として、自動車交通量を抑制するため、自動車からバス等 公共交通へ、また自転車から徒歩へとアクセス手段の転換をはかることにより、 都市内の環境やエネルギー問題、さらには交通渋滞などの社会問題の解消を図る とともに、そのための啓発活動を実施し、自転車や歩行者が利用しやすく、多く の歩行者等がゆったりと行き交い、回遊し、沿道の土地利用者と一体となって、 近隣の人々が賑わえる(集い、語らい、ショッピング)まちづくりを先導し、ゆ とりと潤いのある道路整備に努めます。 ② 個性豊かなまちづくりを先導 地域の主体性、自主性を尊重しつつ、地域の特性に応じて舗装や街路樹等植栽 にボリュームと配置場所などの工夫を加えることにより、個性豊かなまちづくり を先導する道路の整備に努めます。 5 ③ 市民の健康増進(心身のリフレッシュ)のため歩行ネットワークルートの 活用 市民のレクレーションや健康増進さらに心身のリフレッシュを図るため、公 園・社寺・旧跡・河川敷等を結ぶ歩行空間の広域的なルートとして選定したネッ トワークルートの活用に努めます。 (ぶらっと吹田、あルック吹田、みんなで創る!歴史と文化のまちづくり等) ④ 地域を中心とした歩行空間のネットワーク整備 駅周辺など歩行者の集中する地域においては、歩道はいくつものルートが整備 されることが望ましく、学校、公共施設、商店街や公園、緑地等を既存の歩行空 間と連絡するなどによる『歩いて暮らせるまちづくり』を先導し、ネットワーク 形成に努めます。 6