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SDL Trados Studio 2014

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SDL Trados Studio 2014
SDL Trados Studio 2014
初級コース
(パート 2:翻訳サプライチェーン
との連係と翻訳資産の構築)
トレーニング マニュアル
目次
目次
第 1 章 : 目次
第 1 章 : はじめに
このトレーニングワークブックについて ... 1-2
第 2 章 : ユーザー定義の設定
カスタマイズ ... 2-2
エディタのフォントサイズの設定 ... 2-2
希望する言語ペアの選択 ... 2-4
[翻訳結果]ウィンドウの色の変更 ... 2-4
第 3 章 : プロジェクトパッケージ
3 ... 3-1
プロジェクトパッケージとは ... 3-2
プロジェクトパッケージを開く ... 3-2
ファイルの解析レポートの表示 ... 3-4
ファイルの解析結果 ... 3-5
パッケージ内のファイルの表示 ... 3-5
翻訳するドキュメントの選択 ... 3-6
コンテキスト一致 ... 3-6
複数の TM 一致からの選択 ... 3-6
自動用語認識 ... 3-7
用語ベースエントリ全体の表示 ... 3-9
用語をその場で追加 ... 3-10
タグの挿入 ... 3-12
インタラクティブなタグの検証 ... 3-12
コメントを追加する ... 3-13
原文のコピー ... 3-15
フィルタの表示 ... 3-15
タグの検証を文書全体に対して実行 ... 3-17
パッケージ内の 2 番目のファイルの選択 ... 3-18
返却パッケージを作成して送信 ... 3-20
プロジェクトを完了としてマーク ... 3-24
まとめ ... 3-24
第 4 章 : SDL WorldServer パッケージ
SDL WorldServer とは ... 4-2
SDL WorldServer パッケージを開く ... 4-2
パッケージファイルの翻訳 ... 4-4
完全一致分節 ... 4-4
タグの処理 ... 4-5
返却パッケージの作成 ... 4-6
まとめ ... 4-7
第 5 章 : 以前のファイルの整合
整合とは ... 5-2
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
1
SDL plc Confidential. Copyright ©2013 SDL plc.
目次
整合プロジェクトの作成 ... 5-2
新しい翻訳メモリの作成 ... 5-3
整合する文書の追加 ... 5-6
1 つのファイルペアの追加 ... 5-6
複数のファイルが含まれたフォルダの追加 ... 5-7
整合設定の指定 ... 5-9
整合結果の表示と編集 ... 5-12
TM の内容のナビゲート ... 5-12
TM の内容の編集 ... 5-14
まとめ ... 5-16
第 6 章 : AutoSuggest 辞書の生成
AutoSuggest 辞書の生成 ... 6-2
まとめ ... 6-5
第7章:
第 7 章 : Excel 用語集からの用語ベースの作成
Excel 用語集の変換について ... 7-2
用語集の変換への準備 ... 7-2
Microsoft Excel ファイルの変換 ... 7-2
入力形式とファイルの指定 ... 7-2
用語ベースフィールドの指定 ... 7-4
エントリ構造の指定 ... 7-6
変換の開始 ... 7-6
新しい用語ベースの作成 ... 7-7
用語ベースファイルの作成 ... 7-7
用語ベース定義の読み込み ... 7-8
用語ベース名の指定 ... 7-9
言語フィールドと説明フィールド ... 7-9
用語集の内容のインポート ... 7-10
まとめ ... 7-12
第 8 章 : 以前のリソースの活用
この実習について ... 8-2
翻訳対象のファイルを開く ... 8-2
整合ペナルティ ... 8-2
ファイルの解析 ... 8-3
まとめ ... 8-5
第 9 章 : SDL GroupShare
SDL GroupShare について ... 9-2
GroupShare サーバーへのログイン ... 9-2
サーバープロジェクトを開く ... 9-3
ファイルのチェックアウト ... 9-5
ファイルのチェックイン ... 9-6
まとめ ... 9-7
第 10 章 : 中級コースのトピック - 概要
SDL Trados Studio 2014 中級 - 概要 ... 10-2
2
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential. Copyright ©2013 SDL plc.
目次
Copyright ©2013 SDL plc.
無断転載を禁止します。SDL plc. の書面による許可なしに、本マニュアルのすべてまたは一部を複製、転載することは、その形式を
問わず禁じられています。
MultiTerm、SDL PhraseFinder、SDL TermBase、SDLX、Trados、TranslationZone、および Translator's Workbench は、SDL plc. の登
録商標です。また、AutoSuggest、QuickPlace、TagEditor、および Trados Studio は、SDL plc. の商標です。記載されている他の社名
および商品名は、登録各社の商標および登録商標です。他の会社名および製品名は、それぞれの所有者の商標である場合がありま
す。明記されていない限り、その他のいかなる会社や製品との関連性も暗示していません。
SDL は製品に関して正確かつ包括的な情報を提供すべく合理的なあらゆる措置を講じますが、このドキュメントは現状のまま提供さ
れるものであり、規定、普通法、またはその他(目的に対する満足すべき品質および適合性を含む)によって明示的あるいは暗黙的
に規定されているかどうかにかかわらず、法によって認められる最大限の範囲において、ドキュメントに関するすべての保証、条
件、またはその他の規約は除外されます。このドキュメントに記載されている情報(URL などインターネット上の Web サイトへの
参照を含む)は、予告なしに変更されることがあります。著作権法に基づく権利を制限することなく、SDL plc. の書面による許可な
しに、本マニュアルを複製、検索システムに保存または導入、もしくは転送することは、その形式、手段 ( 電子的、機械的、複写、
記録など ) を問わず、いかなる目的であっても禁じられています。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL plc Confidential. Copyright ©2013 SDL plc.
目次
4
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential. Copyright ©2013 SDL plc.
はじめに
章
1
1
はじめに
このトレーニングワークブックについて
このワークブックでは、SDL Trados Studio 2014 初級コース - パート 1 トレーニングコースで得た
知識を広げることを目的としています。実用的な例を示しながら、SDL Trados Studio 2014 を利用
してどのように翻訳作業を効率化させることができるかを解説します。このワークブックは次の
内容で構成されています。
C
SDL Trados Studio ベースおよび SDL WorldServer ベースのサプライチェーンでの作業に関する
実習
C
将来の翻訳プロジェクトで使用できるように以前の原文および訳文ファイルをTMに変換する
方法の例(整合)
C
独自の AutoSuggest 辞書の作成方法
C
Microsoft Excel 形式のサンプル用語集の用語ベースへの変換
このトレーニングガイドの主な目的は実用的な例を示すことにあり、サンプルファイルも用意さ
れています。
検索しやすいように、サンプル ファイルをご使用のコンピュータにコピーすることをお勧めしま
す。
1-2
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential. Copyright ©2013 SDL plc.
ユーザー定義の設定
この章では、希望する言語ペアや訳文の表示に使う特定の
フォントの設定などのカスタマイズオプションに関する
情報について説明します。
以下の操作について学びます。
C
エディタでファイルを表示する際のフォントサイズ
をカスタマイズする
C
既定の言語ペアを設定する。これにより、翻訳用に
ファイルを開いたときの言語ペアが正しく設定され
ます
C
エディタ上の分節と TM の一致結果との相違点を示す
ために使用される、[翻訳結果]ウィンドウの文字色
をカスタマイズする
章
2
2
ユーザー定義の設定
カスタマイズ
SDL Trados Studio 2014 でウィンドウのレイアウトをカスタマイズできるのと同様に、エディタで
どのようにテキストが表示されるかや、TM の一致とエディタ内の分節の差をどのように示すかも
カスタマイズできます。
エディタのフォントサイズの設定
1.
[ファイル]タブに切り替え、
[オプション]をクリックして、SDL Trados Studio 2014 の環境
設定にアクセスします。
2. [オプション]ダイアログボックスが開きます。[エディタ]を選択して小さなプラス
記号をクリックすると、エディタのオプションのリストが展開されます。
2-2
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
ユーザー定義の設定
3.
2
このリストから[フォントの調整]を選択して、使用可能な設定を表示します。
4. [フォントサイズの適合]チェックボックスを選択し、原文列のテキストの最小フォ
ントサイズを選択します。
5.
原文文書のテキストが 8 ポイントでは読みづらい場合は、フォントサイズの変更が必
要になることがあります。
6.
原文および訳文言語の両方の最小フォントサイズを 12 に設定します。
7.
最大フォントサイズを 18 に設定します。最大フォントサイズの設定は、原文文書の原
文テキストのフォントが大きく(120 ポイントなど)、画面いっぱいに表示されるよう
な場合に便利です。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
2-3
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2
ユーザー定義の設定
希望する言語ペアの選択
8.
左側のリストで[言語]を選択し、単独の文書を翻訳する際に使用する既定の原文言
語と訳文言語を設定します。
[翻訳結果]ウィンドウの色の変更
9.
左側の[翻訳結果ウィンドウ]を選択し、TM 一致との相違点を示す、追加および削
除部分に使用する色を選択します。
D メモ
[オプション]ダイアログで設定を変更すると、SDL Trados Studio 2014 はこの設定を再び変更
されるまで記憶し、設定のカスタマイズ後に作業するすべてのプロジェクトに適用します。
2-4
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
この章では、クライアントまたは翻訳会社から配布された
プロジェクトパッケージに含まれるファイルを翻訳する方
法について、例を使って説明します。以下の操作について
学びます。
C
プロジェクトパッケージを開く
C
解析レポートを表示する
C
自動用語認識を使用する
C
コメントの追加
C
タグを検証する
C
返却パッケージを納品する
章
3
3
プロジェクトパッケージ
プロジェクトパッケージとは
プロジェクトパッケージはプロジェクトマネージャにより SDL Trados Studio 2014 を使用して作成
されます。パッケージは翻訳者、エディタ、校正者などが業務を遂行するために必要な、文書と
リソースの圧縮アーカイブであり、次のものが含まれています。
C
翻訳(または編集、校正)作業の対象となる文書
C
参照ファイル
C
翻訳メモリ
C
用語ベース
C
AutoSuggest 辞書
パッケージを開くと、収録されているファイルが自動的に抽出されて SDL Trados Studio 2014 環境
に読み込まれます。パッケージの内容は、プロジェクトリストに新規プロジェクトとして表示さ
れます。プロジェクトパッケージファイルの拡張子は *.sdlppx です。
V 詳細
C
概要 : パッケージの使用
C
パッケージについて
プロジェクトパッケージを開く
サンプルのプロジェクトパッケージを開くには、次の手順に従います。
1.
アプリケーションリボンの[ファイル]タブに切り替えます。
2. [開く]->[パッケージを開く]を選択します。
3.
3-2
[パッケージを開く]ダイアログボックスで、サンプルファイルの場所に移動し、目
的の原文/訳文言語の組み合わせのパッケージファイル(例:..\Sample
Files\Packages\Sample_Package_English-Japanese.sdlppx)をダブルクリックして選択しま
す。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
4.
これにより[パッケージを開く]ダイアログボックスが開きます。
5.
このダイアログボックスには、たとえばプロジェクト名、締め切り日 ( もしあれば )、
総単語数と翻訳されていない単語の数、パッケージに含まれる原文ファイルなどが表
示されます。
6.
ダイアログボックスに表示されるこれらの情報を確認したら、
[終了]をクリックし
てパッケージの内容を抽出してインポートします。
3
E ヒント
パッケージの内容は、通常、既定のプロジェクトフォルダ(C:\Users\<User
Name>\Documents\Studio 2014\Projects)に展開されます。パッケージを展開すると、プロジェ
クトの名前が付いた新しいサブフォルダが作成されます。このフォルダがすでに存在してい
る場合は、別のフォルダを選択する必要があります。このフォルダは空でなければなりませ
ん。
7.
インポートが完了したら[パッケージを開く]ダイアログボックスの右下にある[閉
じる]ボタンをクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-3
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3
プロジェクトパッケージ
8.
パッケージの内容をインポートすると、SDL Trados Studio 2014 の画面はプロジェクト
ビューに切り替わります。パッケージからインポートしたプロジェクトはプロジェク
トリストに表示されます。
V 詳細
概要 : プロジェクトパッケージを開くウィザード
ファイルの解析レポートの表示
サンプルのプロジェクトパッケージにはファイルの解析レポートが含まれています。このレポー
トには、総単語数、繰り返し分節の数、TM に一致する分節の数などの、プロジェクトの大きさに
関する有用な情報が含まれています。
レポートを表示するには、次の手順に従います。
1.
3-4
ナビゲーションペインの下部にある[レポート]ボタンをクリックします。
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プロジェクトパッケージ
2.
3
画面右側にファイルの解析レポートが表示されます。見出しが[合計]の表を見てく
ださい。この部分には、パッケージに含まれるファイル全体の概要が表示されます。
ファイルの解析結果
[合計]を下から上に見ていきます。
C
この例の最後の行 ([合計]) には、分節総数 (22) と単語総数 (233) が表示されています。
C [新規作成]行には TM に一致が存在しない分節の数と単語数が表示されています。
C [新規作成]行の上の各行にはあいまい一致の分節数と単語数が表示されています。
C [100 %]行には厳密な一致数が表示されています。
C [コンテキスト一致]行には TM にいわゆるコンテキスト一致が見つかった分節の数が表示さ
れています。これらの分節は TM に 100 %一致していて、かつその直前の分節が TM の分節
と完全に同じものです。コンテキスト一致が 100 %一致より信頼性があると考えられるのは
このためです。
C [繰り返し]には、TM に 100 %一致しないが文書内で繰り返されている分節の数が表示され
ています。
V 詳細
ファイルの解析レポートのレイアウト
パッケージ内のファイルの表示
ナビゲーションペインの下部にある[ファイル]ボタンをクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-5
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3
プロジェクトパッケージ
先ほどインポートしたパッケージには、Microsoft Word と Microsoft PowerPoint の 2 つの文書が含
まれています。これらは Trados Studio の内部型式である SDL XLIFF 型式ですでに保存されていま
す。
それぞれのファイルの総単語数は[単語数]列に表示されています。
[進行状況]バーには、ファ
イルの一部が一括翻訳されたかどうかが表示されます。この例では Microsoft PowerPoint 文書の
22% がパッケージの送信者により一括翻訳されています。
翻訳するドキュメントの選択
文書 SamplePhotoPrinter.doc.sdlxliff の翻訳を開始するために、ファイル名をダブルクリックして
ください。これによりエディタビューに文書が開きます。
翻訳対象のファイルのほかに、サンプルプロジェクトパッケージには TM、用語ベース、
AutoSuggest 辞書(利用可能な言語の場合のみ)が含まれています。これらデータベースはパッ
ケージを開いたときに自動的にプロジェクトに追加され、ファイルを翻訳するときに使用されま
す。
コンテキスト一致
最初の分節をクリックしてください。これにより TM から訳文が挿入されます。この例はいわゆ
るコンテキスト一致で、そのことが翻訳ステータス行に緑の CM アイコンで示されています。ま
たこの訳文は確定済みになっています。
コンテキスト一致は 100 %一致より信頼できます。分節がコンテキスト一致となるためには、翻
訳メモリの分節が文書の分節と 100 %一致したうえに、これら 2 つの分節が文書上で同じ文脈に
ある必要があります。文書の分節と翻訳メモリの分節が同じ文脈となるためには、これらの直前
の分節が一致している必要があります。
この例でコンテキスト一致と判定されたのは、以前翻訳された文書でもこの分節が文書の最初に
あったことを、TM が「認識」しているからです。
V 詳細
翻訳メモリの一致について
複数の TM 一致からの選択
次の分節に移ってください。この分節に対して 91 %のあいまい一致が TM 内に見つかりました。
[翻訳結果]ウィンドウに注目してください。TM 一致として 91 %と 86 %の 2 つあるのがわかり
ます。
3-6
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プロジェクトパッケージ
3
既定の動作として、SDL Trados Studio 2014 は常に一致度の高い方を推奨します。
[次の一致結果の
選択]ボタンと[前の一致結果の選択]ボタンをクリックして、TM 一致を切り替えることができ
ます。選択された一致分節は[翻訳結果]ウィンドウで強調表示され、対応する訳文分節が訳文セ
ルに挿入されます。
選択した訳文を現在の原文に合わせて修正し、Ctrl+Enter で確定して、次の分節に進みます。次の
分節では TM との高い一致度が示されています。表示された訳文は言語的には正しいですが、文
字書式が欠けています。書式が必要な訳文分節内のテキストを選択して、ショートカットキー
Ctrl+,(カンマ)を押し、QuickPlace リストから該当する書式を選択して、必要な文字書式(太字
とイタリック)を適用します。
次に修正した訳文を確定してから次の分節に進みます。
自動用語認識
原文分節のいくつかの語句に赤色の線が付いています。これは、語句 ( photo printer と color
cartridge) が、用語ベースで見つかったことを示しています。用語ベースはサンプルプロジェクト
パッケージの一部となっていて、パッケージを開いた時点でコンピュータに導入されています。
1.
現在の分節 (TM 一致はありません ) の翻訳を開始します。
2.
Ctrl+Shift+L キーを押すと、用語ベースから取得された用語の候補(写真プリンターと
カラーカートリッジ)がリストに表示されます。
なお、AutoSuggest 辞書が利用できる訳文言語への翻訳時には、photo printer に該当す
る訳文用語をタイピングし始めると、リストに用語の候補(ドイツ語であれば
Fotodrucker)が表示されます。AutoSuggest 辞書が利用できる場合、リストには
AutoSuggest 辞書から提示された訳語(緑と黄色のアイコンが付いた用語)と、用語
ベースから提示された訳語(灰色のアイコンが付いた用語)が重複して表示されるこ
とがあります。
3.
表示された訳語のどれかをクリックすると、その訳語が訳文に直接挿入されます。
4.
別の方法を使って用語ベースの訳語を挿入することもできます。現在の分節内で認識
されている 2 番目の用語は color cartridge です。訳語を訳文に挿入するために、ショー
トカットキーの組み合わせ Ctrl + Shift + L を使用します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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3
プロジェクトパッケージ
5.
これにより現在の分節に関連のある用語ベース ( 用語ベースのみです ) の用語がすべて
リスト表示されます。リスト内の color cartridge の訳語 ( たとえばカラーカートリッジ )
をクリックして訳文に挿入してください。
V 詳細
3-8
C
用語認識ウィンドウ
C
用語ベースの操作
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SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
プロジェクトパッケージ
3
用語ベースエントリ全体の表示
原文用語と訳文用語だけでなく、用語ベースエントリの全体を表示すると有用な場合があります。
次の手順でこの操作を実行します。
1.
[用語認識]ウィンドウで表示されている原文用語または訳文用語を選択します。
2.
選択した用語の上で右クリックして、コンテキストメニューから[用語の詳細の表
示]を選択します。
3.
これにより[用語ベースビュー]ウィンドウが開いて選択した用語エントリの全体が
表示され、その左側にはアルファベット順に並べられたほかのいくつかの用語が表示
されます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-9
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3
プロジェクトパッケージ
4.
用語ベースエントリには各種言語の用語のほかに、さまざまな情報を含めることがで
きます。用語の ContraPLUS をクリックしてエントリ全体を表示してください。
5.
これは用語ベースエントリの例ですが、定義やグラフィックなどの追加情報が含まれ
ています。
6.
マウスポインタを[用語ベースビュー]ウィンドウの外側に移動すると、ウィンドウ
が自動的に非表示になります。
用語をその場で追加
用語ベースの用語を訳文分節に挿入できるだけでなく、文書から用語ベースへ新たに用語を追加
することも可能です。たとえば、paper は用語ベース内で見つかっていません。これを用語ベース
に追加するには、次の手順に従います。
3-10
1.
原文分節の paper をダブルクリックして選択します。
2.
訳文分節からこれに対応する用語(用紙)を選択します。
3.
両方の単語が強調表示されている状態で、どちらかの用語を右クリックします。
4.
コンテキストメニューから[新しい用語の追加]を選択します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
5.
3
[用語ベースビュー]ウィンドウに仮入力されたエントリが表示されます。
[このエン
トリを保存]ボタンをクリックしてこの新しいエントリを用語ベースに保存します。
マウスポインタを[用語ベースビュー]ウィンドウの外側に移動すると、ウィンドウが自動的に
非表示になります。Ctrl+Enter キーを押して翻訳が完了した訳文分節を確定します。次の分節に進
むと paper に赤色の線が付けられています。これは、ショートカットキーの組み合わせ
Ctrl+Shift+L を押して、訳語のリストを表示できることを表しています。ここには新たに追加した
paper の訳語が表示されます。
V 詳細
用語ベースに用語を追加する方法
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-11
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3
プロジェクトパッケージ
タグの挿入
TM 一致のない分節 5 を翻訳します。この分節にはブックマークの開始タグと終了タグがありま
す。以前の章においては、Ctrl キーを押したままタグをクリックすることにより、訳文分節にタ
グを挿入する方法を学習しました。
キーボードを使用してタグを挿入するには、次の手順に従います。
1.
分節の翻訳を開始して、bookmark の開始/終了タグで囲まれた clearance を翻訳する直前で手を
止めます。
2.
キーボード上で Ctrl + , を押します。これによりカーソル位置に挿入するタグの候補の
リストが表示されます。
3.
リストから <bookmarkstart name=“clearance“/> を選択します。
4.
clearance の訳語を入力して、再度 Ctrl+, を押します。リストから <bookmarkend
name=“clearance“/> タグを選択し、Enter キーを押して、2 番目のタグを訳文に挿入しま
す。
5.
この分節の翻訳を完成して Ctrl + Enter で確定して、次に進んでください。
インタラクティブなタグの検証
次の分節にもブックマークの開始/終了タグがあります。
意図的に両方のタグを挿入しないで Ctrl+Enter で確定してみてください。
訳文を確定するとすぐに、赤のエラーアイコンが原文分節と訳文分節の間に表示されます。
マウスポインタをそのアイコンに移動します。これによりエラーの理由がツールチップに表示さ
れます。この例では両方の bookmark タグを挿入しなかったことが警告されています。
問題の分節に戻って ( キーボード上の上向き矢印キーなどで ) Ctrl + , のキーボードショートカット
を使用してタグを挿入してください。そしてもう一度分節を確定しなおします。
3-12
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プロジェクトパッケージ
3
インタラクティブなタグ検証は分節を確定したときに実行されます。必要なタグを挿入しないで、
さらにその分節を確定しなかったら SDL Trados Studio 2014 はどのように動作するでしょうか。
field タグがある次の分節で試してみましょう。
タグを挿入しないでこの分節を翻訳してください。そして確定しないで次の分節に移動してくだ
さい。つまり下方向キーで次に進みます。タグを挿入しなかったにもかかわらず、次の分節に進
んでも警告アイコンが表示されないことを確認してください。つまりインタラクティブなタグ検
証は訳文を確定したときだけに実行されるのです。
タグ検証は文書全体、つまり確定していない分節に実行することもできます。この検証方法は文
書の翻訳が終わってから見ることにします。
ここでは 1 語 (ventilation) だけの次の分節を翻訳して確定します。そして次の分節に進みます
(Connecting and turning on the power)。
V 詳細
C
タグの検証
コメントを追加する
原文分節ではなく、翻訳内の特定の分節や表現、語句にコメントを追加することができます。こ
れは次のような場合に便利です。
C
後でチェックする必要がある訳文に印をつける
C
レビュアー、校正者、プロジェクトマネージャなどに情報を提供する
コメントを追加するには、次の手順に従います。
1.
分節 9(Connecting and turning on the power)を翻訳します。
2.
訳文の一部を選択します。
3.
選択した部分を右クリックします。コンテキストメニューから[コメントの追加]を
選択します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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3
プロジェクトパッケージ
4. [コメントの追加]ダイアログボックスのテキスト入力欄に「この表現が適切か担当
者に確認すること」などのコメントを入力します。
[OK]をクリックします。
5.
コメントを入力すると選択した部分が強調表示されます。強調表示された文字列にマ
ウスポインタを置くと、コメント文が ( コメントを追加したユーザーの名前と日時も )
ツールチップに表示されます。
この分節を Ctrl + Enter で確定して、次の分節に進みます。今度は特定の文字列でなく分節全体に
コメントを追加してみましょう。
1.
分節を翻訳して、選択されている部分がないことを確認します。
2.
分節内の任意の位置で右クリックして、コンテキストメニューから[コメントの追加]を選択
します。
3.
4.
[コメントの追加]ダイアログボックス内にコメントを記入して、[OK]をクリックします。
今度は分節全体が強調表示されます。
コメントが付いた表現、文字列や分節を右クリックして既存のコメントを編集することもできま
す。コンテキストメニューから[コメントの編集]を選択します。[コメントの編集]ダイアログ
ボックスで[編集]をクリックして、既存のコメントを編集します。
[追加]で同一の分節や表
現、文字列に別のコメントを追加することもできます。
E ヒント
特定の文字列や分節にではなく、文書全体にコメントを適用する場合は、コメントを追加す
る前に[範囲]ドロップダウンリストから[現在のファイル]を選択します。
3-14
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
3
コメントが付いた分節や表現、文字列は強調表示されて見つけやすくなっています。文書内 ( ある
いは開かれている複数の文書の ) のコメントすべてを見たい場合は、
[コメント]タブをクリック
します。
コメントごとにコメント文、コメントが付けられている文書名、日時などが表示されます。
C
コメントの編集
C
コメントウィンドウ
原文のコピー
残りの分節 12 ~ 21 を翻訳してください。最後の分節(21 番の分節)には「© 2009 SDL
International」とありますが、この分節は翻訳する必要がありません。訳文セルにそのままコピー
してもかまいません。この場合、Windows のクリップボード(コピー/貼り付け)を使ってコ
ピーすることも可能ですが、[翻訳結果]ウィンドウの上部にある[原文のコピー]ボタンを使用
してコピーすることも可能です。
このボタンをクリックして原文分節を訳文分節にコピーしてください ( 既定のキーボードショー
ドカットは Ctrl + Ins です )。そして、Ctrl + Enter でこの分節を確定します。
原文のコピー機能は、翻訳の必要がない製品名を多く含んだ文など、訳文分節が原文分節と同一
または非常に類似している場合に大変便利です。
フィルタの表示
文書全体の翻訳が完了した時点で、コメントを含む分節すべてを参照したいとします。特定の分
節のみが表示されるようにするには、次の手順に従います。
1.
アプリケーションリボンの[レビュー]タブに切り替えます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-15
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3
プロジェクトパッケージ
2.
既定では、表示フィルタはすべての分節を表示するように設定されています。[すべ
ての分節](フィルタボタン)をクリックして、表示オプションを表示します。
3.
使用可能なオプションから、[分節のレビュー]-> [コメント付き]を選択します。
4. [エディタ]には、コメントが付いた分節のみが表示されます。コメントが分節全体
に付加されているか、選択された部分に付加されているかは関係ありません。これ
は、たとえばコメント付きの分節に集中して校正する場合などに便利です。
5.
アプリケーション下部のステータスバーにも、現在選択されている表示フィルタオプ
ションが表示されます。リボンの[レビュー]タブが選択されていないときも、現在
アクティブになっている表示フィルタを一目で確認することができます。ステータス
バーで表示フィルタオプションをクリックすると、表示フィルタリストが表示され、
[レビュー]タブに切り替わります。
コメント付きの分節をチェックして正しいとわかったら、コメントを削除したくなります。
1.
3-16
[コメント]ウィンドウで削除するコメントを選択します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
3
2. [コメントの削除]ボタンをクリックします。
3.
これによりリストからそのコメントが消え、対応する分節からも消えます。
再度すべての分節を表示するには、[フィルタの表示]のドロップダウンリスト([レビュー]タ
ブ)から[全般]->[すべての分節]を選択します。現在のドキュメントのすべての分節が翻訳さ
れて確定済みであることを確認してください。Ctrl+S を押して、文書を保存します。
D メモ
単語や語句、または分節ではなく文書に付加されたコメントは、[コメント]ウィンドウにの
み表示されます。
V 詳細
分節のフィルタ処理について
タグの検証を文書全体に対して実行
文書の翻訳後にテキスト全体にタグの検証を実行する必要があります。文書全体のタグを検証す
るには、次の手順に従います。
1.
2.
[レビュー]タブで、[検証]ボタンをクリックします(または F8 を押します)。
タグ関連の問題がみつかると、
[翻訳結果]ウィンドウ の代わりに[メッセージ]
ウィンドウが現れ、そこに表示されます。
この例では field タグが欠けているためエラーメッセージが表示されています。
3.
メッセージをダブルクリックして問題が見つかった分節を表示します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-17
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3
プロジェクトパッケージ
D メモ
メッセージの種類には次の 3 つがあります。
[エラー]( 赤 ) は、最悪の場合、翻訳をネイティブ形式で保存できなくなる深刻な問題を示します。
[警告]( 黄 ) はたとえば書式設定、ブックマークなどが失われる可能性があるが、通常ネイティブ形式
で訳文を保存するには支障のない問題を示します。
[情報]( 白 ) は通常、タグ前後のスペースが無いなどの、見かけ上の問題を示します ( 注 : 日本語ではタ
グの前後に必ずしもスペースが必要とは限りません )。
4.
強調表示された分節に足りないタグを追加して、Ctrl + Enter で確定してください。こ
れにより[エラー]メッセージがリストから消えます。
5.
ファイルを再度保存します。ファイルの保存にはキーボードショートカットの Ctrl+S
も使用できます。
V 詳細
メッセージウィンドウ
パッケージ内の 2 番目のファイルの選択
プロジェクトパッケージには、サイズの小さい Microsoft PowerPoint ファイルも含まれています。
2 番目のファイルに切り替えるには、次の手順に従ってください。
1.
ナビゲーションペインの[ファイル]ビューボタンをクリックします。
2.
ファイルリストで Microsoft Word 文書の進捗が 100 %になっています ( すべての分節を
翻訳して確定してある場合 )。SamplePresentation.ppt.sdlxliff ファイルをダブルクリック
して、エディタビューで開きます。
サンプルのプレゼンテーションにはコンテキスト一致の分節が 2 つあるだけであり、容易に翻訳
できます。これはこれら 2 つの分節が、翻訳済みの Microsoft Word 文書と同じ順番になっている
ためです。
3-18
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
3
今まで翻訳していた文書はまだ閉じていないので、エディタビューのタブに文書名が表示された
ままになっています。対応するタブをクリックすれば、簡単に最初の文書に戻ることができます。
SDL Trados Studio 2014 では複数の文書を同時に開いておくことができます。これはたとえば、翻
訳済みの文書をすばやくチェックしたい場合などに便利です。
Ctrl+S を押して、サンプルプレゼンテーションを保存します。
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3-19
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3
プロジェクトパッケージ
返却パッケージを作成して送信
翻訳が完了したら、パッケージを返却パッケージの形式でプロジェクトマネージャ(または顧客)
に返信します。返却パッケージは ( プロジェクトパッケージと同様に ) 翻訳、編集、あるいは校正
された文書を含む圧縮アーカイブです。返却パッケージを作成するには、次の手順に従ってくだ
さい。
1.
2.
3-20
[プロジェクト]ビューボタンをクリックしてプロジェクトビューを開きます。
PhotoPrinter Manual プロジェクトを右クリックして、コンテキストメニューから[返
却パッケージの作成]を選択します。
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プロジェクトパッケージ
3.
3
[返却パッケージの作成]ダイアログボックスの[進行状況]バーにそれぞれのファ
イルの進行状況が表示されています。ファイルがすべて 100 %となっていることを確
認してください。[次へ]をクリックして、次へ進みます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-21
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3
プロジェクトパッケージ
4. [参照]をクリックして返却パッケージを作成する場所とファイル名を選択します。
返却パッケージ名として Photo_Printer_Manual_ 翻訳済み .sdlprx と入力します。返却
パッケージの拡張子は *.sdlrpx で、ファイル名に自動的に記入されます。[コメント]
テキストフィールドにパッケージの受信者 ( 顧客やプロジェクトマネージャ ) への
メッセージを書き込むこともできます。
3-22
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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プロジェクトパッケージ
5.
返却パッケージができたら、
[電子メールでパッケージを送信]ボタンをクリックし
て送信することができます。
6.
これにより Microsoft Outlook ( 使用可能な場合 ) を使用して自動的に電子メールが作成
され、返却パッケージは添付として追加されます。
3
7. [保存先フォルダを開く]ボタンをクリックすることもできます。この場合、Windows
エクスプローラが開いてファイルが表示され、電子メールに添付したり、FTP サー
バーにアップロードしたりできます。
8.
最後に[閉じる]をクリックして[返却パッケージを作成]ダイアログボックスを閉
じます。
V 詳細
C
返却パッケージを使用して完了した作業を返却する方法
C
返却パッケージの作成ウィザード >[返却パッケージの作成]
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
3-23
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3
プロジェクトパッケージ
プロジェクトを完了としてマーク
プロジェクトビューを開いていることを確認します。プロジェクトパッケージからインポートし
たプロジェクトは、[ステータス]列で[進行中]になっています。
ステータスを完了にすることをお勧めします。このようにしておくと、複数のプロジェクトを扱
うときに、完了したプロジェクトと進行中のプロジェクトを一目で確認することができます。
1.
プロジェクトビューでプロジェクト名を右クリックし、コンテキストメニューから[完了と
してマーク]を選択します。
2. [はい]をクリックして確認します。
サンプルプロジェクトの[ステータス]列が「完了」となっていることを確認してください。
まとめ
3-24
C
プロジェクトパッケージには、翻訳可能なファイル、プロジェクトの翻訳メモリが含まれま
す。他にも、参照ファイルや用語ベースなどの追加要素も含まれる場合があります。
C
Trados Studio でプロジェクトパッケージを開くときは、パッケージの内容を空のフォルダに
抽出する必要があります。
C
プロジェクトパッケージには、ファイルの総語句数、繰り返しの数、TM の活用率などの概要
が提供される解析レポートが含まれます。
C
翻訳可能なプロジェクトファイルは[ファイル]ビューに表示されます。このビューでファ
イルをダブルクリックして、翻訳対象のファイルを開くことができます。
C
翻訳が完了したら、翻訳済みファイルが含まれる返却パッケージを作成し、電子メールなど
で顧客やプロジェクトマネージャに納品できます。
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SDL WORLDSERVER パッケージ
この章では、SDL WorldServer のプロジェクトパッケージ
の処理方法について説明します。以下の操作について学び
ます。
C
SDL WorldServer パッケージを開く
C
ロックされた分節および完全一致を処理する
C
SDL WorldServer に送信する返却パッケージを作成する
章
4
4
SDL WorldServer パッケージ
SDL WORLDSERVER とは
SDL WorldServer は、高度なオンラインワークフロー管理システムです。前の章で説明したパッ
ケージと同じようなプロジェクトパッケージを生成することができます。SDL WorldServer パッ
ケージは、Web ブラウザ経由でダウンロードできます。SDL Trados Studio でパッケージを開いて
内容を翻訳した後に、返却パッケージを作成し、それを SDL WorldServer にアップロードできま
す。
この章では、SDL WorldServer からダウンロードしたサンプルパッケージを開く方法について説明
します。パッケージを開く手順は、SDL Trados Studio パッケージを開く手順と同じです(前の章
を参照)。
SDL WorldServer パッケージを開く
SDL WorldServer パッケージを開くには、次の手順に従います。
1.
アプリケーションリボンの[ファイル]タブに切り替えます。
2. [開く]->[パッケージを開く]を選択します。
3.
4.
4-2
[パッケージを開く]ダイアログボックスで、サンプルパッケージが含まれている
フォルダ(..\Sample Files\Packages)へ移動します。
英語を日本語に翻訳するサンプルパッケージを開く場合は、
tasks_Sample_WorldServer_Project_1194_ja_JP_trados.wsxz ファイルを選択します。英
語をドイツ語に翻訳するサンプルパッケージを開く場合は、
tasks_Sample_WorldServer_Project_1037_de_DE_xliff.wsxz ファイルを選択します。英語を
フランス語に翻訳するサンプルパッケージを開く場合は、
tasks_Sample_WorldServer_Project_1038_fr_FR_xliff.wsxz ファイルを選択します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL WorldServer パッケージ
5.
これにより、[パッケージを開く]ウィザードが開きます。
[次へ]をクリックして、
次へ進みます。
6.
パッケージのインポート準備が整うまで待ってから、再度[次へ]をクリックしま
す。
7.
次の画面に、合計ワード数、ファイル、それぞれの進行状況など、パッケージの内容
の概要が表示されます。[終了]をクリックして、プロジェクトファイルの内容を展
開します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
4
4-3
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4
SDL WorldServer パッケージ
D メモ
パッケージの内容は、通常、既定のプロジェクトフォルダ(C:\Users\<User
Name>\Documents\Studio 2014\Projects)に展開されます。パッケージを展開すると、プロジェ
クトの名前が付いた新しいサブフォルダが作成されます。同名のフォルダがすでに存在して
いる場合は、別のフォルダを選択する必要があります。このフォルダは空でなければなりま
せん。
8.
インポートが完了したら[パッケージを開く]ダイアログボックスの右下にある[閉
じる]ボタンをクリックします。
9.
パッケージの内容をインポートすると、SDL Trados Studio 2014 の画面はプロジェクト
ビューに切り替わります。パッケージからインポートしたプロジェクトはプロジェク
トリストに表示されます。
パッケージファイルの翻訳
プロジェクト名をダブルクリックして、ファイルビューに切り替えます。ここで、
sample6883692162619909612.sdlxliff ファイル(Microsoft Word アイコンのファイル)をダブルクリッ
クしてエディタで開きます。
D メモ
SDL WorldServer からダウンロードしたファイルの名前には、通常、連番が付いています。こ
れにより、SDL WorldServer システム内のすべてのファイルの一意性が保たれます。
完全一致分節
サンプルファイルが次のように表示されます。
分節 1 ~ 3 には、PM アイコン(PerfectMatch:完全一致の略)が表示されています。完全一致は、
信頼性が非常に高い(コンテキスト一致よりも信頼性が高い)一致とみなすことができます。こ
れは、完全一致では、コンテキスト一致の場合よりも分節のコンテキストが考慮されるためです。
このため、通常これらはロックされており、編集対象になっていません。
ただし、編集することも可能です。ここでは完全一致の分節 3 の「これも」を「こちらも」に変
更します。次の手順を実行します。
4-4
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL WorldServer パッケージ
4
1.
訳文分節 3 の編集を試みます。編集することはできず、現在の分節がロックされていることを
示すポップアップメッセージが表示されます。
2.
このような場合、[詳細]タブの[分節のロック]- >[分節のロック解除]をクリッ
クして、この分節をロック解除することができます。黄色のロックアイコンが表示さ
れなくなり、分節のテキストが灰色で表示されなくなります。これで分節を編集する
ことができます。
3.
所定の編集を行った後、分節を確定します。
4.
編集した分節を再度ロックするには、分節 3 をクリックし、
[分節のロック]- >[分節
のロック]をクリックします。分節の横に黄色のロックアイコンが再度表示され、分
節のテキストが灰色で表示されます。
E ヒント
Ctrl+L を押して、分節をロック/ロック解除することもできます。
タグの処理
分節 4 と 5 を翻訳して確定します。分節 6 と 7 はすでに確定されているため、分節 5 の確定後に
これらはスキップされます。分節 8 ~ 11 を翻訳します。初級コース - パート 1 トレーニングコー
スで学んだ機能を使って翻訳してください。
サンプル文書には、いくつかのタグが含まれています。これらは次の手順で処理する必要があり
ます。
1.
分節 12 には、1 つのプレースホルダタグが含まれています。これはすでに訳文セルに挿入され
ています。SDL WorldServer で事前処理されたファイルで一致が見つからなかった場合、通
常、すべてのタグが訳文分節にあらかじめ挿入され、分節 12 もこのように処理されていま
す。
2.
分節 12 にカーソルを移動すると、翻訳候補が挿入され、タグが削除されます。これは、
内容は同じであるがタグが含まれていない状態の分節を以前に翻訳したことがあるた
めで、結果として 99% のあいまい一致が自動的に挿入されます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
4-5
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4
SDL WorldServer パッケージ
3.
ただし、この場合も訳文分節のどこにタグを配置するかを指定する必要があります。
タグの位置は原文言語によって異なることがあるため、これは自動的には行われませ
ん。Ctrl+,(QuickPlace)を押して、必要な位置にタグを挿入して、分節を確定しま
す。
4.
分節 13 を翻訳して確定します。
5.
分節 14 には、複数のタグが含まれています。この場合、SDL WorldServer によって空の
訳文セルにタグが挿入されるため、タグ間に訳文を入力するだけで済みます。
6.
分節 14 と 15 を確定します。
最後に、Ctrl+S を押して文書を保存し、Ctrl+F4 を押して文書を閉じます。
文書を閉じると、ファイルビューに戻ります。
sample_answering_machi7580862939200362618.sdlxliff ファイルをダブルクリックしてエディタ
ビューで開きます。
2 つ目の文書を翻訳します。この文書にも、いくつかの完全一致が含まれています。ここでも初級
コース - パート 1 トレーニングコースで学んだ機能を使って翻訳してください。
返却パッケージの作成
2 つ目のサンプルファイルを保存して閉じると、ファイルビューに戻ります。両方のファイルの翻
訳が完全に終了したため、これらを SDL WorldServer に納品します。次の手順でこの操作を実行し
ます。
1.
両方のファイルを選択して、右クリックします。
2.
コンテキストメニューから[返却パッケージの作成]を選択します。
3.
返却パッケージの作成ウィザードの最初の画面で、[次へ]をクリックします。
4.
翻訳済みのファイルを SDL WorldServer に納品する方法として、次の 2 つがあります。
C
翻訳済みのファイルを SDL Trados Studio 2014 から SDL WorldServer に直接アップロード
する(SDL WorldServer への接続が確立されている場合)
C
返却パッケージファイルを作成し、後で Web ブラウザを使用して SDL WorldServer にアッ
プロードする
4-6
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL WorldServer パッケージ
5.
4
ここでは、SDL WorldServer への接続が確立されていないと仮定し、後者の方法を使用
します。前の章の SDL Trados Studio パッケージの場合と同じように返却パッケージを
作成します。まず、[ファイル]ラジオボタンをクリックします。これにより、対応
するテキストフィールドが有効になり、返却パッケージのパスと名前が表示されま
す。
D メモ
このトレーニングコースでは、SDL WorldServer システムへの接続が確立されていない状態で
汎用パッケージを使用しています。実際のシナリオでは、対応する SDL WorldServer のアドレ
スが[サーバー]フィールドに表示され、翻訳済みファイルを直接アップロードすることが
できます。
6.
7.
SDL Trados Studio 2014 により、パッケージが既定の場所
(C:\Users\<UserName>\Documents\Studio 2014\Projects)に作成されます。[終了]をク
リックして、返却パッケージを作成します。
パッケージが作成されたら、[閉じる]をクリックします。
Windows エクスプローラで、返却パッケージが保存されているフォルダ
(C:\Users\<UserName>\Documents\Studio 2014\Projects)を開きます。
SDL WorldServer にアップロードするパッケージファイルが表示されます。
E ヒント
提示された返却パッケージ名を変更することもできます。
まとめ
C
SDL WorldServer では、SDL Trados Studio のプロジェクトパッケージとほぼ同じプロジェクト
パッケージが作成され、SDL Trados Studio のプロジェクトと同様の方法で開くことができま
す。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
4-7
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
4
SDL WorldServer パッケージ
4-8
C
SDL WorldServer で処理されたファイルは、SDL Trados Studio で直接開いたファイルと同じ方
法で翻訳できます。唯一異なる点は、SDL WorldServer では、特定の分節で TM 一致が見つか
らなかった場合、訳文セルには事前にタグが自動的にコピーされることです。
C
翻訳済みファイルを納品する方法として、返却パッケージを作成する方法と SDL WorldServer
に直接アップロードする方法があります(SDL WorldServer への接続が確立されている場合)。
SDL WorldServer への接続が確立されていない場合は、Web ブラウザを使用して返却パッ
ケージを SDL WorldServer に手動でアップロードする必要があります。
C
完全一致は、周囲の分節を含むコンテキストを考慮した一致であるため、非常に信頼性の高
い翻訳候補とみなすことができます。
C
ロックされている分節は、キーボードショートカット Ctrl+L または対応するボタンを使って
ロック解除しない限り編集できません。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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以前のファイルの整合
この章では、原文文書と訳文を整合する方法について説明
します。整合処理を使用すると、翻訳済みの既存のコンテ
ンツを翻訳メモリにインポートできます。以下の操作につ
いて学びます。
C
整合プロジェクトを設定する
C
整合オプションを調整する
C
整合処理を実行する
C
整合結果を確認する
章
5
5
以前のファイルの整合
整合とは
整合とは、既存の翻訳を TM にインポートできる処理です。たとえば、TM システムを使わずに翻
訳したため、英語の原文ファイルと対応する訳文文書はあっても、そのコンテンツが翻訳メモリ
データベースに保存されていない場合があります。整合を使用すれば、原文ファイルと訳文ファ
イルを事前に処理し、これらの既存翻訳コンテンツを TM にインポートすることができます。
整合を行う際に重要なのは、翻訳時に一部の分節または段落が削除されていなかどうかを確認す
ることです。場合によっては、訳文の対象読者に関係がないため、訳文を生成する際に一部のコ
ンテンツが省略されることもあります。また、2 つの原文分節を 1 つに結合するなど、翻訳者が分
節の区切り位置を変更することもよくあります。SDL Trados Studio 2014 では、こうした原文テキ
ストと訳文テキストの不一致を検出する高度なアルゴリズムが採用されています。
この章の演習では、英語の原文文書とその訳文を整合するシナリオを使って説明します。この演
習のサンプルファイルは、サンプルファイルフォルダ ( ..\Sample Files\Alignment) にあります。
整合プロジェクトの作成
整合プロジェクトを作成するには、次の手順に従います。
1.
SDL Trados Studio 2014 の[ようこそ]ビューで、[文書を整合]ボタンをクリックします。
2.
文書を整合ウィザードの最初のページが表示されます。
5-2 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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以前のファイルの整合
5
新しい翻訳メモリの作成
ここでは、整合結果を新しい TM にインポートします。このため、次の手順に従って空の TM を
作成します。
1.
[作成]ボタンをクリックし、[新しいファイル共有タイプの翻訳メモリ]を選択します。
2.
新しい翻訳メモリウィザードが開きます。[名前]テキストフィールドに TM の名前
(例:Alignment TM En-Jp)を入力します。整合するサンプルファイルは、原文言語が
英語で訳文言語が日本語のファイルです。正しい原文/訳文言語ペアを選択してくだ
さい。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-3
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
5
以前のファイルの整合
E ヒント
TM ファイルは、[場所]テキストフィールドに示されているパスに保存されます。[参照]
をクリックして別のパスを選択して、TM の場所を変更できます。
3.
4.
[次へ]をクリックして、次へ進みます。[フィールドと設定]ページが表示されま
す。TM に追加のメタ情報を保存することができます。例えば、各分節ペアに、それ
らが関連するプロジェクトの名前(顧客名など)を保存できます。ここでは、後で整
合から新しい TM にインポートする各分節ペアにプロジェクトの名前を追加します。
新しい TM にプロジェクト名を保存できるようにするには、
[名前]の下の空のフィー
ルドにフィールド名(「Project」など)を入力します。
5-4 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
以前のファイルの整合
5.
5
フィールドの種類としては、テキストフィールドやリストフィールドなどがありま
す。ここでは、プロジェクト名を記録したいのでテキストフィールドにします。
[種
類]の下の空のフィールドをクリックし、[テキスト]を選択します。
6. [終了]、[閉じる]を順にクリックして、TM を作成します。TM の名前とパスが[文
書を整合]ウィンドウに表示されます。[次へ]をクリックして、次へ進みます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-5
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
5
以前のファイルの整合
整合する文書の追加
次の画面で、整合する原文文書と訳文文書を選択します。ファイルを 1 つずつ追加することも、
複数のファイルが含まれているフォルダを追加することもできます。
1 つのファイルペアの追加
1 つのファイルペアを追加するには、次の手順に従います。
1.
2.
[追加]ボタンをクリックし、
[原文ファイル]を選択します。
サンプルファイルがある場所に移動し、..\Sample Files\Alignment\Eng.docx ファイルを選
択します。
5-6 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
以前のファイルの整合
3.
原文ファイルを選択すると、ウィンドウの右側に表示されます。原文ファイルを右ク
リックして、コンテキストメニューから[訳文ファイルの追加]を選択します。
4.
サンプルファイルがある場所に移動し、..\Sample Files\Alignment\Jpn.docx ファイルを選
択します。
5.
訳文ファイルを原文文書に割り当てると、ファイルペアがリストに表示されます。
5
複数のファイルが含まれたフォルダの追加
複数のファイルが含まれたフォルダを追加することもできます。原文ファイルと訳文ファイルが
含まれたフォルダをそれぞれ追加するには、次の手順に従います。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-7
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
5
以前のファイルの整合
1.
[追加]ボタンをクリックし、
[原文ファイル(フォルダ別)]を選択します。
2.
サンプルファイルがある場所に移動し、..\Sample Files\Alignment\Source フォルダを選択
します。
3.
[追加]ボタンをクリックして訳文フォルダを選択し、[訳文ファイル(フォルダ別)]
を選択します。
4.
サンプルファイルがある場所に移動して、..\Sample Files\Alignment\Target フォルダを選
択します。
5-8 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
以前のファイルの整合
5.
5
原文および訳文フォルダには、さまざまなサブフォルダが含まれています。
..\Source\Desktop\Common にドリルダウンします。これにより、対応する原文ファイル
と訳文ファイルが表示されます。
6. [次へ]をクリックして、次へ進みます。
整合設定の指定
整合にはさまざまな設定があります。例えば、[整合品質値]を指定することができます。既定で
は 70% に設定されています。SDL Trados Studio 2014 では高度なアルゴリズムが採用されています
が、整合の誤りが発生する可能性はあります。アプリケーションは、整合の信頼度に応じて分節
ペアに品質値を割り当てます。品質値は、信頼性スコアのようなもので、0 ~ 100 の範囲で設定
できます。
信頼できる分節ペアのみを TM に含める場合は、この値を 100 に設定します。品質が低い可能性
のある整合を受け入れる場合は、この値を 30 などの低い数値に設定します。0 に設定することも
できます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-9
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5
以前のファイルの整合
ここでは、既定値である 70 のままにしておきます。
前述の手順で、Project をテキストフィールドとして設定しましたが、ここでは各分節ペアに、整合
するファイルが属しているプロジェクト名(SDL Trados Studio Localization)が追加されるようにし
ます。このメタ情報が分節ペアに追加されるようにするには、次の手順に従います。
1.
[編集]ボタンをクリックします。
[フィールドの値]ダイアログボックスが開きます。
5-10 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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以前のファイルの整合
5
2. [値]の下の空のフィールドをクリックして、
「SDL Trados Studio Localization」と入力
します。[OK]をクリックして確定します。
3.
[終了]をクリックして、整合処理を開始します。
4.
整合が完了したら、[閉じる]をクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-11
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
5
以前のファイルの整合
整合結果の表示と編集
TM の内容(整合結果)が翻訳メモリビューに表示されます(下図参照)。
分節ペアが並列形式で表示されます。右側の列を確認します。この列には、各翻訳単位に追加さ
れたメタ情報(原文/訳文文書名および Project フィールド値)が含まれています。
既定では、この列にメタ情報フィールドは 3 つだけ表示されます。その他のフィールドを表示す
るには、右側の[カスタムフィールド]ウィンドウを参照します。ここで[Quality]値を確認で
きます。最初の分節ペアの値は 78 で、信頼性の高い整合であることがわかります。
TM の内容のナビゲート
後続の分節ペアを表示するには、下にスクロールします。ただし、1 ページに表示可能な分節ペア
は 50 個です。次の 50 個にナビゲートするには、次の手順に従います。
1.
アプリケーションリボンの[ホーム]タブが選択されていることを確認します。[次のペー
ジ]ボタンをクリックします。
5-12 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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5
以前のファイルの整合
2.
これにより、次の 50 個の分節ペアが表示されます。このボタンをさらに 2、3 回クリッ
クして、TM を参照します。
3.
前のページに戻るには、[前のページ]ボタンをクリックします。
4. [最初のページ]ボタンをクリックして、最初のページに戻ります。
TM に保存されている分節ペアの数を確認するには、TM 名を右クリックして、コンテキストメ
ニューから[設定]を選択します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-13
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
5
以前のファイルの整合
[翻訳メモリの設定]ダイアログボックスの下部に、翻訳単位の数が表示されます。
[OK]をクリックして、ダイアログボックスを閉じます。
TM の内容の編集
最初のページが表示されている状態で、整合結果を編集します。この手順は、整合の誤りやスペ
ルミスなどを見つけた場合に必要となります。また、整合した以前の文書に古い用語が含まれて
いることが判明した場合にも必要となります。
例えば、原文分節で check の代わりに review を使用するようになった場合は、整合結果を編集しま
す。
次の手順を実行します。
5-14 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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以前のファイルの整合
5
1.
原文/訳文分節は、対応するセルに入力するだけで変更できます。最初の 2 つの原文分節を、
図に示しているように変更します。
2.
分節の編集を開始すると、対応する分節ペアに編集済みアイコンが表示されます。こ
の時点で、行った変更は一時的なものです。
3.
変更を恒久的に適用するには、[変更の確定]ボタンをクリックします。
4.
次に、「Editor pane」を「Editor window」に変更する場合について見ていきましょう。
この場合、原文分節に対象の用語が含まれている分節ベアのみが表示されるように分
節ペアリストにフィルタを適用します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
5-15
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5
以前のファイルの整合
5.
フィルタを適用するには、上部の[原文テキスト]ボックスに「editor pane」と入力
し、[検索の実行]をクリックします。
D メモ
既定では、原文および訳文テキストフィールドでは大文字と小文字が区別されません。
6.
7.
これにより、入力した用語が含まれている 2 つの分節が表示されます。「Editor pane」
を「Editor window」に変更して、再度[変更の確定]をクリックします。
すべての分節を再度表示するには、[原文テキスト]フィールドの文字列を消去し、
[検索の実行]をクリックします。
まとめ
C
SDL Trados Studio 2014 は、以前の原文および訳文文書の内容を翻訳メモリにインポートする
ことが可能な整合機能を備えています。
C
1 つのファイルペアを追加することも、原文および訳文文書が含まれたフォルダを追加するこ
ともできます。
C
0 ~ 100% の信頼性レベルを選択して整合結果を微調整したり、整合結果から書式を除外する
ことができます。
C
整合は、人の介入が一切不要な完全に自動化された処理です。
C
必要に応じて、翻訳メモリビューで整合結果を表示および編集することができます。
5-16 SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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AUTOSUGGEST 辞書の生成
この章では、次の操作の方法について学習します。
C
TMX 形式の TM エクスポートファイルから
AutoSuggest 辞書を作成する
章
6
6
AutoSuggest 辞書の生成
AUTOSUGGEST 辞書の生成
AutoSuggest 辞書は分節内の語句の一致を提供し、翻訳作業の生産性を向上させます。
AutoSuggest 辞書は、ユーザーの入力中に現在のコンテキストに適切な、分節内の語句を自動的に
提示します ( 注:AutoSuggest 機能とスペルチェックは、訳文言語が日本語の場合は機能しません。
以下ではドイツ語での例を示しています )。
AutoSuggest 辞書は、既存の翻訳メモリから作成されます。TM 入力ファイルには、次の形式の
ファイルを使用できます。
C
*.sdltm
C
*.tmx (Translation Memory Exchange)
C
*.tmx.gz ( 圧縮 TMX 形式 )
この演習用として、TMX 形式のサンプルファイルが用意されています。このファイルはサンプル
ファイルフォルダ ..\Sample Files\Generating AutoSuggest Dictionaries に格納されています。
既存の TMX ファイルから AutoSuggest 辞書を作成するには、次の手順に従います。
T
1.
FREELANCE
AutoSuggest 辞書は、SDL Trados Studio 2014 Professional、または AutoSuggest 辞書の生成アド
オンがインストールされた Freelance Edition でのみ作成できます。アドオンがインストールさ
れていない Freelance Edition を使用している場合も AutoSuggest 辞書を使用できますが、
AutoSuggest 辞書の作成が可能なのは製品インストール後 30 日間に限られます。
[ようこそ]ビューに切り替えます。
2. [ホーム]タブが選択されていることを確認します。
[AutoSuggest 辞書の作成]ボタン
をクリックします。
3.
6-2
これで[新規 AutoSuggest 辞書]ダイアログボックスが表示されます。ここで[参照]
ボタンをクリックし、TMX 入力ファイルを選択します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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AutoSuggest 辞書の生成
6
4. [ファイル共有タイプの翻訳メモリを開く]ダイアログボックスの[ファイルの種類]
ドロップダウンリストでファイル形式[TMX 翻訳メモリ (*.tmx;*.tmx.gz)]が選択され
ていることを確認します。
5.
AutoSuggest 辞書の作成元となるサンプルの TMX ファイル (Sample EN-GB_DE-DE.tmx)
を選択します。
D メモ
このサンプルファイルは、TMX 形式の英語 - ドイツ語 TM であり、約 40,000 の TU が登録さ
れています。
6. [次へ]をクリックし、TMX ファイルの読み込みが完了するまで数秒待ちます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
6-3
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6
AutoSuggest 辞書の生成
7.
次のページで、AutoSuggest 辞書の言語のペア ( 英語 - > ドイツ語 ) を確認できます。
[次
へ]をクリックして、次へ進みます。
8. [AutoSuggest 辞書作成時のメモリ使用量]ページに、処理する翻訳単位の総数が表示
されます。サンプルの TMX ファイルには 40,000 を超える翻訳単位が登録されていま
す。処理する翻訳単位数は減らすことができます。数を減らしておくと、メモリに関
する問題の発生を防止できるため、非常に大きい TM を処理する際に有効です。ただ
し、演習用サンプルの入力ファイルは比較的小さいため、この処理は不要です。その
まま[次へ]をクリックして、次へ進みます。
9.
次のページで[参照]をクリックし、AutoSuggest 辞書の作成場所を選択します。デス
クトップなどの探しやすい場所を選択し、EN-DE のような AutoSuggest 辞書の名前を
入力します。
D メモ
AutoSuggest 辞書のファイル拡張子は *.bpm ( バイリンガルフレーズマッピング ) です。
6-4
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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AutoSuggest 辞書の生成
6
10. [終了]をクリックして AutoSuggest 辞書の作成を開始します。TMX ファイルのサイズ
によっては、AutoSuggest 辞書の生成に時間を要することがあります ( サンプルファイ
ルの場合は約 3 分間 )。
D メモ
AutoSuggest 辞書を生成できるのは、入力 TM に 10,000 以上の翻訳単位が含まれている場合
だけです。翻訳単位がこれより少ない TM は、信頼できる語句抽出の対象にはなりません。
11.
生成処理が完了したら、[閉じる]をクリックします。Windows エクスプローラを開
き、新たに作成した AutoSuggest 辞書ファイル (EN-DE.bpm など ) を表示します。
V 詳細
AutoSuggest 辞書の作成方法
まとめ
C
AutoSuggest 辞書は、訳文の入力中に関連する語句をインタラクティブに提案することによ
り、翻訳プロセスをサポートします。
C
AutoSuggest 辞書は SDL TM または TMX エクスポート形式の TM から生成できます。
C
有効な語句を抽出するには、
作成元の TM に 10,000 以上の翻訳単位 ( 原文分節と訳文分節のペ
ア ) が含まれている必要があります。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
6-5
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6
AutoSuggest 辞書の生成
6-6
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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EXCEL 用語集からの用語ベース
の作成
この章では、次の操作の方法について学習します。
C
Excel 形式の用語集ファイルを SDL MultiTerm 用語
ベースに変換する
章
7
7
Excel 用語集からの用語ベースの作成
EXCEL 用語集の変換について
SDL MultiTerm には SDL MultiTerm Convert と呼ばれる製品が付属しています。この製品を使用す
ると、Excel などの用語集を SDL MultiTerm 互換の XML 形式に変換することができます。その後、
この XML 形式の用語集を用語ベースにインポートします。
用語集の変換への準備
サンプルファイルフォルダ (..\Sample Files\Converting_Glossaries など ) には、glossary.xlsx サンプル
ファイルがあります。これを Microsoft Excel で開くと、用語集は次のように表示されます。
このファイルは、既に SDL MultiTerm XML 形式への変換の要件を満たしています。
C
各言語の用語と説明フィールド (Subject) がそれぞれ別の列にあります。
C
各列1行目の見出しには、各言語フィールドおよび説明フィールドの名称ラベルが配置され
ています。各列の見出しは、SDL MultiTerm 用語ベースに表示されるフィールドの名前と一
致していることが重要です。
MICROSOFT EXCEL ファイルの変換
入力形式とファイルの指定
Microsoft Excel 用語集を変換するには、次の手順に従います。
1.
2.
3.
7-2
最初に、変換対象のファイルが Microsoft Excel で開かれていないことを確認します。
SDL MultiTerm Convert を起動します。[スタート]-> [すべてのプログラム]->
[SDL]-> [SDL MultiTerm 2014]を選択して、次に、アプリケーションアイコン
[SDL MultiTerm 2014 Convert]をクリックします。
これでウィザードアプリケーションの SDL MultiTerm Convert が開きます。このウィ
ザードの最初のページで、[次へ]をクリックします。次のページでも[次へ]をク
リックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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Excel 用語集からの用語ベースの作成
7
4. [変換オプション]ページで、使用可能な変換オプションから[Microsoft Excel 形式]
を選択し、[次へ]をクリックします。
5.
[ファイルの指定]ページで、変換対象のファイルを選択します。
[参照]ボタンをク
リックし、サンプルファイルの場所(..\Sample Files\Converting_Glossaries)で
glossary.xlsx ファイルをダブルクリックして選択します。[次へ]をクリックします。
D メモ
他のテキストフィールドには自動的に入力されます。これらのフィールドには、出力ファイ
ルのパスが記入されます。XML 出力ファイルが最も重要で、このファイルを後ほど用語ベー
スにインポートします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
7-3
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7
Excel 用語集からの用語ベースの作成
用語ベースフィールドの指定
1.
[列見出しの指定]ページでは、選択した Excel ファイル内の各列の見出しから取得された
フィールド名が[使用可能な列見出しフィールド]リストに表示されています。このページ
では、どの見出しの列を言語フィールドとして処理し、どの見出しの列を説明フィールドの
列として扱うかを定義します。
2. [Subject]フィールドから始めます。このフィールドが[使用可能な列見出しフィー
ルド]リストで強調表示されていることを確認します。
3.
[Subject]列には補足的な情報(用語以外の情報)が配置されているので、ここでは
事前に選択されている[説明フィールド]ラジオボタンをそのままにしておきます。
次に、下のドロップダウンリストの値を[テキスト(Text)]から[属性値リスト
(Picklist)]に変更します。
D メモ
データの種類[テキスト]は、定義、メモ、例など、自由に入力できるテキスト用のフィー
ルドに使用できます。値の数が限られている場合 ( クライアント数が制限されているなど )、
データの種類には[属性値リスト]を使用します。属性値リストは[Subject]のデータの種
7-4
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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Excel 用語集からの用語ベースの作成
7
類としても適しています。[Subject]は通常、一般、政治、化学など、利用される値の数が限
定的であることが多いためです。
4.
他の列 ([English]と[Japanese]) の設定 に進みます。[English]列の用語が、用語
ベースでは[English (United Kingdom) ]として保存されるとします。[使用可能な見
出し列フィールド]リストで[English]が選択されていることを確認します。
5.
次に、[English]は説明情報ではなく言語なので、[インデックス(言語)フィール
ド]ラジオボタンをクリックします。
6. [インデックス(言語)]の下のドロップダウンリストから[English (United
Kingdom)]を選択します。
7.
これまでの手順を[Japanese]について繰り返します。この場合は[Japanese]を選択
します。
8. [次へ]をクリックして、次へ進みます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
7-5
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7
Excel 用語集からの用語ベースの作成
エントリ構造の指定
1.
説明情報は、エントリ全体 ( つまり、エントリに含まれるすべての用語 ) を指す場合にエント
リレベル ( 最初のレベル ) に割り当てることができます。また、特定の用語のみに関連する情
報の場合は用語レベルに割り当てることが可能です。[Subject]フィールドの値は、常にエン
トリ全体に関わるものであるとします。
2. [使用可能な説明フィールド]リストで[Subject]を選択した状態で、[エントリ構
造]ボックスで[Entry Level]を選択します。次に、
[追加]ボタンをクリックしま
す。
3.
[Subject]フィールドが[Entry Level]の下、言語の名前より上の欄に追加されていま
す。[次へ]をクリックして、次へ進みます。
変換の開始
1.
2.
7-6
[変換設定の概要]ページで[次へ]をクリックします。
これで変換が開始されます。進行状況を示すバーを確認し、変換が完了するのを待ち
ます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
Excel 用語集からの用語ベースの作成
3.
4.
7
[次へ]をクリックして次へ進み、
[終了]をクリックします。
glossary.xlsx ファイルがあるサンプルフォルダを参照してください。
SDL MultiTerm Convert によって、次のファイルが作成されています。
C
C
glossary.xdt: 用語ベース定義ファイルです。これを基に新しい ( 空の ) 用語ベースを作成します。
glossary.mtf.xml: 用語ベースの内容です。これを用語ベースにインポートします ( 用語ベー
スは次の手順で作成します )。
V 詳細
SDL MultiTerm Convert について
新しい用語ベースの作成
SDL MultiTerm が起動していない場合は、[スタート]->[すべてのプログラム]->[SDL]->
[SDL MultiTerm 2014]->[SDL MultiTerm 2014 Desktop]を選択して起動します。
用語ベースファイルの作成
新しい用語ベースの作成を開始するには、次の手順に従います。
1.
[ファイル]タブに切り替え、
[新規]->[用語ベースの作成]を選択します。
2. [新しい用語ベースを保存]ダイアログボックスが開きます。このダイアログボック
スには、新しい用語ベースの場所とデフォルト名 ( 新しい用語ベース .sdltlb) が示され
ています。
3.
示されている用語ベースの名前を glossary.sdltb に変更し、[保存]をクリックします。
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7-7
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7
Excel 用語集からの用語ベースの作成
用語ベース定義の読み込み
1.
[用語ベースウィザード]が開きます。このウィザードの最初の画面で、[次へ]をクリック
します。
2.
ここでは、SDL MultiTerm Convert で作成された用語ベース定義 glossary.xdt に基づいて
新しい用語ベースを作成します。この用語ベース定義を選択するため、[既存の用語
ベース定義ファイルを読み込む]ラジオボタンをクリックします。
3.
[参照]ボタンをクリックし、ファイル glossary.xdt をサンプルファイルの保存場所から
選択します。
4. [次へ]をクリックして、次に進みます。
7-8
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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Excel 用語集からの用語ベースの作成
7
用語ベース名の指定
1.
[用語ベース名]ページで、
[表示名]テキストフィールドに用語ベースの名前 ( ユーザーイン
ターフェイス用語集 など ) を入力します。
2. [次へ]をクリックして、次に進みます。
言語フィールドと説明フィールド
1.
[インデックスフィールド]ページには、Microsoft Excel ファイルから引き継いだ言語の一覧
が表示されます。ここでは、
[次へ]をクリックして次の画面に進みます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
7-9
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7
Excel 用語集からの用語ベースの作成
2.
3.
4.
このページでも調整・編集する項目はないので、
[次へ]を 2 回クリックして、次の 2 つの
ページ ([説明フィールド]と[エントリ構造]) をスキップすることもできます。
[ウィザード完了]ページで[終了]をクリックして用語ベースを作成します。
新しい用語ベースが作成されるまで数秒待ちます。用語ベースの名前がアプリケー
ションのタイトルバーに表示されています。
V 詳細
用語ベースの作成について
用語集の内容のインポート
新しく作成した用語ベースはまだ空です。Excel の用語集から変換した内容を用語ベースにイン
ポートする必要があります。次の手順でこの操作を実行します。
1.
7-10
ナビゲーションペインの下部にある[用語ベース管理]ボタンをクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
Excel 用語集からの用語ベースの作成
7
2. [インポート]を右クリックし、コンテキストメニューから[実行]を選択します。
3.
[インポートウィザード]の最初のページで、
[参照]をクリックし、サンプルファイ
ルフォルダから SDL MultiTerm Convert によって作成された glossary.mtf.xml ファイルを
選択します。
4. [高速インポート]チェックボックスを選択し、[次へ]クリックして、次へ進みま
す。
5.
次のページでも[次へ]をクリックします。
6.
進行状況を示すバーが 100% に到達するのを待ちます。すべてのエントリが処理された
ら、[次へ]をクリックし、さらに[終了]をクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
7-11
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7
Excel 用語集からの用語ベースの作成
7.
用語ビューに戻ります。インポートされたエントリ内の用語が[参照]リストに表示
されます。
V 詳細
用語ベースをインポートする方法
まとめ
7-12
C
Excel 形式の用語集は、ウィザードアプリケーション SDL MultiTerm Convert を使用して SDL
MultiTerm XML に変換できます。
C
フィールド名と言語名が最初の行 ( 列の見出し ) に表示されている必要があります。
C
SDL MultiTerm Convert は *.xdt ファイルを生成します。このファイルには用語ベース定義が含
まれ、これを基に用語ベースを作成できます。
C
SDL MultiTerm Convert からは *.xml ファイルも生成されます。このファイルには実際のエント
リが含まれ、用語ベースへのインポートが可能です。
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以前のリソースの活用
この章では、前の章で作成した翻訳メモリ、用語ベース、
および AutoSuggest 辞書を使用してサンプル文書を翻訳す
る方法について説明します。
章
8
8
以前のリソースの活用
この実習について
この実習の文書は、サンプルファイルフォルダ(..\Sample Files\Sample documents)にあります。
この文書は、前の章で整合したファイルの更新バージョンです。また、変換された用語集内の用
語も含まれています。
翻訳対象のファイルを開く
[ようこそ]画面で[1 つの文書を翻訳]ボタンをクリックして、Sample_EN.docx ファイルを開き
ます。
前の章で作成した対応する TM、用語ベース、および AutoSuggest 辞書を選択します。( 注 :
AutoSuggest 機能とスペルチェックは、訳文言語が日本語の場合は機能しません。)
整合ペナルティ
次の手順を実行します。
1.
8-2
最初の分節の空の訳文セルにカーソルがあることを確認します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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以前のリソースの活用
2.
99% あいまい一致のマークが付いた翻訳候補が表示されます。[翻訳結果]ウィンド
ウの一致値の下にあるアイコンにマウスポインタを合わせます。
3.
現在の翻訳候補に 1% の整合ペナルティが適用されたことを示すツールチップが表示さ
れます。既定では、このペナルティは整合から得られたすべての翻訳単位に適用され
ます。整合ペナルティの目的は、現在の翻訳候補が整合から得られたものであり、
100% 信頼できるものではないことをユーザーに通知することです。
4.
この場合は、正しい翻訳が提示されています。このため、変更を行うことなく現在の
分節を確定できます。
8
D メモ
整合した翻訳単位を翻訳時に確定すると、文書で同じ分節が再度現れたときに、それが 100%
一致または CM 一致として提示されます。
D メモ
整合ペナルティは、現在のファイルを解析したときに解析レポートに 99% 一致が大量に現れ
る原因ともなります。
ファイルの解析
ファイルの解析を実行してみます。次の手順を実行します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
8-3
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8
以前のリソースの活用
1.
[一括タスク]->[ファイルの解析]をクリックします。
2. [一括処理]ダイアログボックスで[終了]をクリックし、処理が完了したら[閉じ
る]をクリックします。
8-4
3.
ファイルを再度開くように求められたら、[はい]をクリックします。
4.
レポートビューに切り替えて、解析結果を表示します。
5.
ほとんどの分節が、整合ペナルティによって 95%-99% の範囲になっています。つま
り、ほとんどの分節が 1% の整合ペナルティの 100% 一致とみなすことができます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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以前のリソースの活用
8
エディタビューに戻って、文書の残りを翻訳します。ほとんどの分節で、ほとんどまたはまった
く編集する必要がない高いあいまい一致になります。TM 一致がない分節(分節 19 など)では、
用語ベースや AutoSuggest 辞書からいくつかの一致を得ることができます。
まとめ
C
以前の文書の整合結果および Microsoft Excel 用語集の変換結果から生成したリソースを、新し
い文書の処理に簡単に使用することができます。
C
整合から得た翻訳候補には、100% 信頼できるものではない可能性があることを示すために、
自動的に 1% のペナルティが割り当てられます。
C
整合から得られた翻訳候補を確定すると、以後、整合ペナルティは適用されなくなります。
つまり、次回同じ分節が現れたときに、訳文は 100% 一致またはコンテキスト一致として提
示されるようになります。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
8-5
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8
以前のリソースの活用
8-6
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SDL GROUPSHARE
この章では、SDL GroupShare の概要について説明します。
以下の操作について学びます。
C
SDL GroupShare サーバーに接続する
C
GroupShare サーバーからプロジェクトを開く
C
ファイルをチェックアウトおよびチェックインする
章
9
9
SDL GroupShare
SDL GROUPSHARE について
SDL Trados Studio 2014 には、一元管理を可能にする SDL GroupShare サーバーに接続するための
機能があります。GroupShare サーバーを使用すると、次のことが可能になります。
C
一元管理されたプロジェクトへのアクセス
C
インターネットまたはイントラネットを経由して、セントラルサーバーとの間でファイルの
アップロードとダウンロードを行う
GroupShare により、分散したチームが関与しているプロジェクトを処理することができます。
パッケージファイルをプロジェクトチームのメンバーに送信しなくても、翻訳者がサーバーにロ
グオンして、処理が必要なファイルをチェックアウトできるようになります。GroupShare には、
どのユーザーがどのファイルをチェックアウトしたかが記録されます。これで、誰がどのファイ
ルを処理しているか、容易に追跡することができます。システムでは、2 人のユーザーが同じファ
イルを誤って同時に変更するなどの競合を、効率よく防止できます。
GROUPSHARE サーバーへのログイン
次の演習は、GroupShare へのアクセス権があることを前提としています。GroupShare サーバーに
接続するには、次の手順に従います。
1.
[ファイル]タブに切り替えます。
[設定]-> [サーバー]を選択します。
2. [サーバー]ダイアログボックスで[追加]をクリックして、GroupShare サーバーへ
の接続を追加します。
3.
9-2
[SDL サーバーの追加]ダイアログボックスで、
[サーバーアドレス]テキストフィー
ルドにサーバーの名前を入力します。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL GroupShare
4.
既定のポートは 80 です。ポート番号を変更する必要がある場合は、[ポート]テキス
トフィールドに値を入力します。
5.
この例では、SDL 認証が使用されると仮定しています。そのため、
[SDL 認証を使用す
る]ラジオボタンが選択されている必要があります。
6.
管理者などから指定された、ユーザー名とパスワードを入力します。
7.
アプリケーションを開くたびにログオン情報を入力しないようにするには、
[プロン
プトを表示しない]チェックボックスを選択します。
9
8. [OK]をクリックして接続します。接続が完了すると、サーバーが[利用可能]と表
示されます。[閉じる]をクリックします。
サーバープロジェクトを開く
サーバーに接続したため、GroupShare 経由で公開され、権限を持つユーザーがアクセス可能なプ
ロジェクトを開くことができます。
サーバー共有タイプのプロジェクトにアクセスするには、次の手順に従います。
1.
[ようこそ]画面に切り替えて、
[GroupShare プロジェクトを開く]をクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
9-3
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
9
SDL GroupShare
2. [GroupShare プロジェクトを開く]ダイアログボックスが表示されます。左側に「組
織」と呼ばれる項目のリストが表示されます。ハードディスク上のファイルを各種
フォルダに分けて保存するのと同じように、プロジェクトは、通常、「組織」
(Marketing、User Guides など)に分けて保存します。
9-4
3.
翻訳者とレビュアーには、特定の組織に対するアクセス権が与えられます。アクセス
するプロジェクトは Training Sample Project で、これは Training 組織に属しています。
このサーバープロジェクトを開くには、Training 組織を選択して、対応するプロジェ
クト名をクリックし、[次へ]をクリックします。
4.
次のページに、プロジェクト情報ファイルのダウンロード先のフォルダが提示されま
す。提示された場所をそのままにして[終了]をクリックします。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL GroupShare
9
D メモ
この手順では、翻訳する実際のファイルはダウンロードせず、プロジェクト情報ファイルの
みをダウンロードします。処理するファイルは、別の手順でダウンロードする必要がありま
す(以下のセクションを参照)。
5.
プロジェクト情報がローカル PC にダウンロードされたら、[閉じる]をクリックしま
す。
6.
プロジェクトビューに切り替えます。
7.
サーバープロジェクトがアプリケーションに表示されます。緑色の球が付いたプロ
ジェクトアイコンは、それが GroupShare サーバープロジェクトであることを示して
います。
ファイルのチェックアウト
前述したように、プロジェクトを開いたことにより、実際のプロジェクトファイルではなく、プ
ロジェクトの情報のみがダウンロードされました。翻訳またはレビューするファイルをダウン
ロードする処理のことを、チェックアウトといいます。
プロジェクトファイルをチェックアウトするには、次の手順に従います。
1.
プロジェクトをダブルクリックして、ファイルビューに切り替えます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
9-5
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
9
SDL GroupShare
2.
最初のファイルを右クリックして、コンテキストメニューから[チェックアウト]を選択します。
3.
ファイルをチェックアウトすると、ファイルにチェックマークが付き、チェックアウ
トしたユーザーの名前が[チェックアウト先]列に表示されます。ファイルをチェッ
クアウトすることで、文書の所有権を要求したことになります。このときに、ほかの
翻訳者やレビュアーはファイルをチェックアウトできなくなります。権限を持ってい
るすべてのユーザーは、プロジェクトファイルの所有権を要求したユーザーを確認す
ることができます。
V 詳細
GroupShare プロジェクトについて
ファイルのチェックイン
ファイルをチェックアウトすると、ファイルがローカル PC にダウンロードされます。この状態
で、Trados Studio で開いたほかのファイルと同じように翻訳または編集することができます。
ファイルの翻訳が完了したら、GroupShare サーバーにアップロード(チェックイン)します。
プロジェクトファイルをチェックインするには、次の手順に従います。
1.
ファイルビューになっていることを確認します。ファイルを右クリックして、コンテキスト
メニューから[チェックイン]を選択します。
2. [チェックイン]ダイアログボックスが表示されます。ここにオプションのコメント
を入力することができます。[チェックイン]をクリックして、ファイルをサーバー
にアップロードします。
9-6
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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SDL GroupShare
3.
9
チェックインするとファイルの所有権を放棄したことになり、ファイルは他のレビュ
アー、編集者、プロジェクトマネージャなどが使用できるようになります。
まとめ
C
SDL GroupShare を使用すると、分散したチームがプロジェクトで効率的に作業できるように
なります。
C
GroupShare サーバーに接続するには、サーバーのアドレスとログイン情報が必要です。
C
サーバーに接続した後は、公開されていて、自分がアクセス権を持っているプロジェクトを
開くことができます。
C
プロジェクトファイルをサーバーからダウンロードしたり(チェックアウト)、サーバーに
アップロード(チェックイン)することができます。関係者全員が、現在誰がどのファイル
で作業を行っているかを把握できます。
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
9-7
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
9
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9-8
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
SDL plc Confidential.Copyright ©2013 SDL plc.
中級コースのトピック - 概要
この章では SDL Trados Studio 2014 の中級トレーニング
コースで扱うトピックの概要を見ていきます。
章
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中級コースのトピック - 概要
SDL Trados Studio 2014 中級 - 概要
中級トレーニングコースでは次のトピックを扱います。
10-2
C
プロジェクトを用いた複数ファイルの処理
C
自動のプロジェクト準備
C
複数の翻訳メモリの使用
C
検索 / 置換機能
C
表示フィルタ機能の詳細
C
翻訳作業中の分節区切りの変更 ( 分節の結合と分割 )
C
プロジェクトの確定と完了
C
複数ファイルから 1 つのファイルへの結合
C
文書のレビュー ( 変更履歴の記録 )
C
希望するスペルチェックモジュールの選択
C
自動品質保証 (QA チェック )
C
自動用語検証
C
自動反映の設定調整
C
ショートカットキーのカスタマイズ
SDL TRADOS STUDIO 2014 初級コース - パート 2
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