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ご飯とみそ汁

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ご飯とみそ汁
1.題材名
みつけよう我が家の味 ∼ごはんとみそ汁∼
5学年
食事への関心 (4)ア
簡単な調理 (5)アイエオカ
2.題材について
現代の食生活は,私たちの生活のスタイルが多様化し,調理をしなくても簡単に食べられるも
のが増えたため,それらに頼ることが多くなってきている。そのために健康的な食生活が損なわ
れつつある。また,外国との交流の中で,新しい食材や料理が生活の中に浸透し,食の内容も多
様化している。こういった食の現状の中で日本の風土に合ったごはん・みそ汁・おかずという食
事のスタイルが崩れてきている。5年生の子供たちにとって,ごはんとみそ汁を自分で調理でき
るようになること,家庭生活に取り入れそれぞれの家庭の味を見つけていくこと,その栄養的な
よさを知ることはとても大事な学習であるといえる。特に米については,社会科や総合的な学習
の一環として,田んぼでの米作りに取り組んでいることもあり,子供たちの関心が高く,学びを
広げていくこともできる。
そこで,日本の伝統食である「ごはんとみそ汁」を取り上げ,そのよさを栄養や味などのバラ
ンスの面から捉えさせたい。また,ごはんとみそ汁におかずを加えることによって,調和のよい
食事が取れることに気付かせ,家庭生活の中に取り入れたいという積極的な思いをはぐくみたい
と思う。その学習の過程でなぜ食べるのか,健康的な食事の取り方について関心をもち,日常生
活の中で気を付けていこうとする意識をもたせたい。また,基礎的な技能を身に付けさせること
によって,自分で調理ができるという自信をもたせ,家庭での実践の意欲を高めさせたいと考え
た。
3.題材のねらい
・日常の食事に関心をもち,米飯・みそ汁の作り方を進んで調べ調理しようとしている。
(関心・意欲・態度)
・おいしい米飯とみそ汁の作り方を考えたり,工夫したりしている。
(創意工夫)
・安全や衛生に気を付けて,米飯とみそ汁を作ることができる。
(技能)
・食品の体内での働きによるグループの分け方,炊飯の仕方,みそ汁の作り方が分かる。
(知識・理解)
4.授業展開の概要
(
学習活動
)は,時数
ごはんとみそ汁を中心とした食事に
ついて考えよう(1)
・日本での米の食べ方について考える。
(ごはん,みそ汁,おかず)
・学習の見通しをもつ。
食べることについて考える。
(ごはん,みそ汁を中心に)
総時数10時間
はしわたし・家庭活動
指導上の留意点
・食事調べから,ごはんとみそ汁の
食事調べ①
食事の実態を知る。
・普段の食事や給食の献立などから
家でごはんとみそ汁をど
考えるようにする。
のくらい食べているか調
べてみよう。
・「食物の歴史」等の本から昔の資
料も提示する。
6日間記録する。
(ごはん・みそ汁を食べ
たら〇をつける)
・本題材を通して学習したいことな
○我が家のごはんとみそ汁の味を見つけよ
どを出し合う。
う。
― 76 ―
なぜ食べるのだろうか(1)
・活動や成長に必要な栄養と食品について
話し合う。
・栄養のバランスのとれた食事について考
える。
(ごはん,みそ汁の良さ)
・食事調べから自分の食生活を振り返る。
・食品分類表を配布し,参考にする。
・生活体験を基になぜ食べるかを考
食事調べ②
える。
1日分の食事を詳しく
調べてみよう。
献立と食材を記録する
食品分類表を見て、食
事の取り方について家
族で話そう。
ごはんを炊いてみよう(2)
・1合の米とご飯を見て,違うところは何
か考える。
・ごはんを炊くために必要なこと,その方
法を話し合う。
水, 加熱, ほか(1)
・前時の話し合いをもとに,班ごとに炊き
吸水時間
ウォッチングカード①
(ごはんの炊き方)
家ではごはんをど
のように炊いてい
・調べた食事を栄養のバランスから
・固さ,体積,触感などの違いを実
・ウォッチングカード①を基に話し
合う。
の違いを基に, 実験の計画を立て
る。
・教科書の炊き方を基準に,条件を
(1)
変えて炊いてみる。
(みそ汁の作り方)
みそ汁を作ってみよう(2)
・調べたことを基に,おいしいみそ汁の作
(1)
・話し合った作り方で班ごとにみそ汁を作
る。
に気付かせる。
・家庭と教科書の炊き方を比べ,そ
るかな。
ウォッチングカード②
り方を話し合う。
・ごはん,みそ汁の栄養とその良さ
感させる。
米の量と水の量
火加減 蒸らし
ついて考える。
見直す。
方を変えてごはんを炊いてみる。
米の洗い方
・食品を分類し,栄養のバランスに
家の人は、どんなこと
に気を付けてみそ汁を
作っているのかな。
(1)
家族が喜ぶごはんとみそ汁を作ろう
(3)
・各家庭でのインタビューを発表し合い,
インタビューカード
家の人は、どんなごはん
・ウォッチングカード②を基にだし
の取り方,実とその入れ方,みそ
について話し合う。
・教科書の作り方も参考にみそ汁作
りの計画を立てる。
・分量,手順をおさえて実習できる
ように支援する。
・家族の健康や好みの特徴に気付か
せる。
家族の好みや健康を考えたごはんとみそ
とみそ汁が好きだろう
汁を考え,実習の計画を立てる。(工夫し
か。また,健康や食事で
た点によって班を作ってもよい。
)
気を付けていることは
んとみそ汁を作るか考えさせて
何だろう。
もよい。
(1)本時
・調理,試食の反省を基に家庭で作
・ごはんとみそ汁の実習・試食をする。
(2)
るごはんとみそ汁作りの計画を
・ 家族が喜ぶごはんとみそ汁作りの計画
を立てる。
・
学習のまとめをする。(1)
・家庭での実践の様子を発表する。
・学習を振り返り,自分の食生活を見直し,
もっとやってみたいこと,自分や家族の
ためにできることを考える。
・家族の中の特に誰に喜ばれるごは
立てるようにする。
家庭科だより
実践カード
実習の様子を家の人に話
・喜んでもらえた点,反省点などを
出し合い,今後の参考にする。
そう。
家族のためにおいしいご
はんとみそ汁を作ろう。
・ おにぎり,おかゆ,
炊き込みごはん,
みそを使った料理
等
― 77 ―
・他の料理についても実践を促す。
5.題材の評価規準
家庭生活への
関心・意欲・態度
題 (5) ・米飯とみそ汁など,
日常の食事に関心
材
をもち,作ろうとし
の
ている。
評
価
・米飯とみそ汁を中心
基
(4)
とした 1 食分の食
準
事のとり方に関心
をもっている。
学 (5) ・米や米飯について関
心をもっている。
習
活
・みそやみそ汁の作り
動
方について関心を
に
もっている。
お
・米飯とみそ汁の調理
け
(4)
を家庭で実践しよ
る
うとしている。
具
・食事の働きに気付
体
き,バランスの取れ
の
た食事をしようと
評
する。
価
・米飯とみそ汁を中心
基
とした食事のとり
準
方に関心をもつ。
生活を
創意工夫する能力
・おいしい米飯と
みそ汁の作り方
について考えた
り,自分なりに
工夫したりして
いる。
生活の技能
家庭生活についての知
識・理解
・米飯とみそ汁の調 ・炊飯の方法について理
解している。
理実習の計画を立
て,実習すること
ができる。
・みそ汁の作り方につい
て理解している。
・米飯とみそ汁を作
ることができる。
・おいしい炊飯の
仕方を調べた
り,工夫したり
している。
・おいしいみそ汁
の作り方を調べ
たり,工夫した
りしている。
・調理計画を工夫
して立ててい
る。
・米やみそについて基礎
的なことが分かる。
・炊飯の仕方が分かる。
・炊飯をすることが ・みそ汁の作り方が分か
できる。
る。
・みそ汁を作ること
ができる。
・安全や衛生に気を ・食品の体内での主な働
付けて調理でき
きと食品の仲間分け
る。
が分かる。
6.本時の指導と評価計画
ねらい・学習活動 評価の観点
⃝家族が喜ぶご
は ん と み そ 汁 関心・意欲・
作 り に つ い て 態度
関心を持ち,友
達の発表から
いろいろな工
夫があること
に気付く。
A
B
・家族が喜ぶごは ・家族が喜ぶご
んとみそ汁作り は ん と み そ 汁
に関心を持もち, 作 り に つ い て
友達の工夫が自 関心をもち, い
分のみそ汁作り ろ い ろ な 工 夫
に生かせないか が あ る こ と に
気付いている。
考えている。
⃝家族が喜ぶご
はんとみそ汁
を考え,みそ汁
作りの計画を
立てることが
できる。
・家族の好みに合 ・家族が喜ぶご ・話し合われた
わせて自分なり は ん と み そ 汁 内 容 を 思 い 出 計画表
に工夫して家族 作りを考え, 計 し, 家族の好み
が喜ぶみそ汁作 画 を 立 て て い な ど を 考 え て
計画を立てる
りを考え,計画を る。
よう支援する。
立てている。
創意工夫
― 78 ―
C への支援
・友達の発言を
聞いて, 自分の
インタビュー
と比べてみる
ように助言す
る。
評価方法
・インタビュ
ーカード
・観察(発表
内容)
7.本時の学習
(1)題材名
(2)目 標
(3)展
過
程
キ
ャ
ッ
チ
ト
ラ
イ
家族が喜ぶごはんとみそ汁を作ろう。
家族の健康や好みを考えて,家族が喜ぶごはんとみそ汁作りの計画を立てること
ができる。
開
学
習
活
動
教 師 の 支 援
家族が喜ぶごはんとみそ汁
(我が家の味)を作ろう
1.家族にインタビューしてきたことを
発表し合い,これを基に家族に喜んで
もらうためにどんな工夫をすればよ
いか考える。
<例>
・歯が悪いのでやわらかいごはんにす
る。(水を多めにする)
・健康を考えて,薄味にする。
・野菜をたくさん食べられるようにみそ
汁の実を考える。
・嫌いな実は,細かく切って入れる。
・季節の野菜を使うようにする。など
・数種類のみそをあわせて使う。 等
○ 工夫したい点が共通する者同志で
班を作る。
・自分の家族の健康や好みの
特徴に気付かせるように
する。
・世代による違いにも着目さ
せる。
料
(平成16年度
・インタビューカード
・観察(発表)
*家族の好みや生活の
仕方によって工夫し
たみそ汁作りができ
ることに気付いてい
る。
<関・意・態>
・友達の発表から自分の計画
に取り入れられる工夫に
気付かせる。
・みそ汁を規準に班を構成す
る。
2.ごはんとみそ汁作りの計画を立て ・計画作りが進まない児童に
は, 家族の中の誰に喜ばれ
る。
るみそ汁作りをしたいの
・ごはんの固さはどの程度にするか。
か, そのためにどんな工夫
・みそ汁のだし,実,みその入れ方等は,
をするか考えるように支
どう工夫するか。
援する。
・家族の中の誰に特に喜んでもらいたい
か。
3.話し合った献立を班ごとに発表す ・どんな点に注意して計画を
立てたかが分かるように
る。
発表させる。
・次時の実習の役割分担等を話し合う。
資
考
価
・栄養的なバランスについて
も考えるようにする。
・計画表
*家族が喜ぶみそ汁作
りの計画を自分なり
に工夫して立てるこ
とができる。
<創意工夫>
* 自己評価
振り返りカード
⃝今日の学習を振り返ろう。
8
備
*評
教育課程指導資料CDにあります)
・食事調べカード ①,②
・ウォッチングカード②(みそ汁の作り方)
・実習カード(家庭での実践を記録)
・ウォッチングカー①(ごはんの炊き方)
・インタビューカード
― 79 ―
食事調べ①
名前(
ごはん
みそ汁
みそ汁の実
朝
18日
昼
夜
朝
19日
昼
夜
朝
20日
昼
夜
朝
21日
昼
夜
朝
22日
昼
夜
朝
23日
昼
夜
ウォッチングカード①(ごはん)
(何を使ってはかったか)
米をはかる
米を洗う
(水の量)
水を入れる
たく
たき上がった
後
)
インタビューカード
名前(
)
家族の好きなごはん、みそ汁、健康や食事で気をつけていることなどを聞こう。
インタビューした人
内
容
ウォッチングカード②(みそ汁)
名前(
調べた日
)
(
)人分
200㏄のカップで(
月
水の量
日
使ったもの
(何をどのくらい使
(
ったか)
使った量
(
)ばいぐらい
だし
)
)
みそ
(みその種類)
みその量
・大さじ(
(どの書き方でもよ ・
(
い)
・(
実
・
みそ汁の
・
作り方
(できるだけ
くわ
・
しく書く)
・
・
・
・
・
)ばいぐらい
)グラム
)
ごはんをたいてみよう
名前(
なべでごはんをたく手順
1
2
3
4
5
6
実験してみよう
たき方
教科書どおり
ごはんの様子
)
今日のみそ汁について
(
)班
だ
し
み
そ
実
おすすめしたい所
試食した人の感想
ふりかえりカード
月
日
名前(
)
この時間の課題
(
1,真けんに学習できましたか。
2,新しく分かったこと、考えが変わったこと、できるようになっ
たことがありましたか。
3,発言する人の思いを考えながら話が聞けましたか。
4,工夫(理由や資料をつけたり、筋道を立てたり)して発言する
ことができましたか。
5,友だちの意見を聞いて、考えが深まりましたか。
6,自分のたんとうする年代の人のことを考えたごはんとみそ汁作
りの計画が立てられましたか。
7, 次の時間の学習の課題がもてましたか。
)
みそ汁作り計画表
名前(
実施日
材
料
1人分 (
人分)
材
)
月
料
1人分 (
用
具
・
作
り ・
方
・
・
・
・
・
・
反省・感想
先生から
日
人分)
ごはんとみそ汁作り計画表
名前(
実施日
)
月
試食してもらう人(
日
)
料理名
材
料
1人分 (
人分)
材
料
1人分 (
用
具
ごはん
みそ汁
作
り
方
反省・感想
先生から
人分)
ごはんとみそ汁実せんカード
名前(
実施日
)
月
日
)
主に食べてもらいたい人(
料理名
材
料
1人分 (
人分)
材
料
1人分 (
用
具
ごはん
みそ汁
作
り
方
反省・感想
家の人から
先生から
人分)
Fly UP