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新たな「森林・林業・木材産業分野の研究・技術開発戦略」の骨子(案
新たな「森林・林業・木材産業分野の研究・技術開発戦略」の骨子(案) 資料2 第1 目次 研究・技術開発をめぐる情勢の変化 第1の1 森林・林業再生プランの策定 ・平成21年12月、10年後の木材自給率50%以上を目指す「森林・林業再生プラン」が策定・公表 ・平成22年10月、「公共建築物等における木材の利用の促進に関する法律」が施行 第1の2 東日本大震災の発生 ・平成23年3月11日、東日本大震災が発生。東北地方を中心に人命や財産に未曾有の被害 ・森林・林業関係でも、海岸部の保安林の被災、木材加工施設の損壊等の被害 ・東京電力福島第一原子力発電所の事故に起因する森林・林業・木材産業への影響が発生 第1の3 新たな森林・林業基本計画の策定 ・平成23年7月に新たな森林・林業基本計画が閣議決定 第1の3(1) 森林・林業再生プランの推進 ・森林・林業再生プランの実現に向け、平成22年11月、「森林・林業の再生に向けた改革の姿」(以下 「改革の姿」)が公表 ・「改革の姿」において、資源の利用期に適合した新たな森林・林業政策が提言 ・新たな森林・林業施策として、森林計画制度の見直し、適切な森林施業が確実に行われる仕組み の整備、路網整備の加速化、林業事業体の育成、国産材の需要拡大と効率的な加工・流通体制の 確立、人材の育成 ・森林の多面的機能の持続的発揮、木材の安定供給体制の確立、山村地域の活性化、木材利用の 拡大等を推進 第1の3(2) ・京都議定書の目標の達成はもとより、低炭素社会の構築に向け、森林による二酸化炭素の吸収量 地球温暖化対策、生物多様性保全へ の確保、排出削減を推進 の対応 ・森林における生物多様性の保全の方針等を明確化 第1の3(3) 国内外の木材需給を踏まえた対応 第1の3(4) 我が国経済の回復に向けた模索と山 ・山村地域の主要産業である林業の再生を通じ、山村地域の雇用の創出、我が国経済の回復に貢 村の振興 献 骨子(案) ・住宅を中心とした建築用材の需要拡大に加え、公共建築物等の木造化、木質バイオマスの利用拡 大等を推進 ・木材製品の輸出拡大に向けた取組を推進 -1- 目次 第1の3(5) 第1の4 第2 第2の1 第2の1(1) 骨子(案) ・海岸部の保安林の再生を進めるとともに、森林・林業の再生を図り、森林資源を活かした環境負荷 東日本大震災からの復興に向けた取 の少ないまちづくりに貢献 組 ・東京電力福島第一原発事故に起因する森林・林業・木材産業への影響を把握、適切に対応 第4期科学技術基本計画の策定 ・平成23年8月、平成23年度からの5か年を対象とする第4期科学技術基本計画が閣議決定 ・「震災からの復興、再生を遂げ、将来にわたる持続的な成長と社会の発展を実現する国」等を目指 す ・「震災からの復興、再生の実現」を最優先で取り組むべき課題と設定、グリーンイノベーション及びラ イフイノベーションとともに、これらを実現していくための科学技術イノベーション政策を強力に推進 政策ニーズに対応した研究・技術開発 の重点課題 森林の有する多面的機能の発揮 面的なまとまりをもった森林経営の確 立 ・市町村森林整備計画の策定に必要な、森林のタイプと機能発揮との関係についてのさらなる研究 の推進 ・森林経営計画制度の策定に必要となる森林の施業技術の高度化 ・スギ、ヒノキ要間伐人工林の施業指針の体系化 ・針葉樹人工林の広葉樹林化及び混交林化を進める施業技術の高度化 ・伐採や更新と公益的機能の関係等に関する研究の推進 第2の1(1)① 適切な森林施業の推進 第2の1(1)② 路網整備の推進 ・地形等の自然条件に応じたトラック等の走行する林業専用道と、主として林業機械が走行する森林 作業道を効果的に組み合わせた丈夫で簡易な路網の作設手法の開発 ・傾斜区分別の作業システムに応じた目指すべき路網整備水準の解明 森林関連情報の収集と解析 ・森林土壌や生物多様性等の森林経営の基準・指標に係るデータを継続的に把握するための森林 資源のモニタリングの実施、データの公表・活用 ・デジタル空中写真、衛星データ、航空レーザ測量等の成果とGPS等を活用した、効率的な森林資 源量等の収集及び解析技術の開発、整備等 ・モニタリング手法の高度化やその調査結果を活用し、森林の有する多面的機能の発揮に関する指 標とするための手法の開発(中長期的見地から) 第2の1(1)③ -2- 第2の1(2) 目次 多様で健全な森林への誘導 骨子(案) 第2の1(2)① ・立地条件等を踏まえつつ、育成複層林への移行や長伐期化等による多様な森林整備を推進する ための効率的な施業技術等の開発 多様な森林への誘導と森林における ・原生的な森林生態系、希少な生物の生育・生息地、渓畔林など水辺森林の保全・管理及び連続性 生物多様性の保全 の確保、点在する希少な森林生態系の保全・管理等、森林生物の多様性保全を進めるための技術 開発 第2の1(2)② ・大苗やコンテナ苗の活用、疎植化に関する技術開発とこれら植栽苗木の成長データの収集・分析 等の推進 多様な森林整備に資する優良種苗の ・林木遺伝資源の収集・保存、ニーズに応じた林木の新品種の開発に取り組むとともに、苗木の生産 確保 技術の向上等を推進 ・育種、育苗、育林の各分野が連携して技術開発を実施 第2の1(2)③ 花粉発生源対策の推進 第2の1(3) 第2の1(4) 第2の1(4)① ・ヒノキ雄花観測技術の開発、花粉飛散量予測の精度向上、林業用特性に優れた花粉症対策新品 種の開発、花粉症対策苗木の安定供給に資する技術開発 ・森林の適正な整備、保安林等の適切な管理・保全による二酸化炭素の吸収量の確保、木材及び木 質バイオマスの利用による炭素の貯蔵及び二酸化炭素の排出削減のための技術開発 地球温暖化防止策及び適応策の推進 ・気候変動に伴い懸念される集中豪雨等に起因する山地災害への対応、被害先端地域における松く い虫被害の拡大防止、生物の生育・生息環境の変化に備えた生物の移動経路の設定等に関する技 術開発 国土の保全等の推進 ・山地災害発生の危険性高い箇所の的確な把握技術ならびに治山施設の高度化のための技術開発 ・東日本大震災により被災した海岸防災林の早急な再生に資する研究開発 ・既存施設の機能向上等の有効活用を含む総合的なコスト縮減や、在来種による緑化や治山施設 国民の安全・安心の確保のための効 への魚道の設置など生物多様性保全に配慮した治山技術の開発 果的な治山事業の推進 ・集落等に近接する地域で実施する治山事業に加え、山地災害危険地区に係る情報の整備を通じ た、地域における避難体制の整備等と連携した減災に向けた効果的な治山技術の開発 -3- 目次 骨子(案) 第2の1(4)② ・松くい虫被害やナラ枯れ被害等の地域や病虫害の特性に応じた被害軽減技術、被害回避技術、生 物学的防除等の防除技術の開発 松くい虫等の病害虫防除対策等の総 ・松くい虫被害の拡大に対応したマツノザイセンチュウ抵抗性品種及び抵抗性品種同士の掛け合わ 合的かつ効率的実施 せによるさらに強い抵抗性を有する品種の開発 ・今後、新たに被害が問題化した病虫害に迅速に対応する研究・技術開発 第2の1(4)③ ・野生鳥獣の生物学的特徴に応じた被害軽減技術及び捕獲等による個体数の適切な方法による管 野生鳥獣の生息動向に応じた効果的 理技術の開発 な森林被害対策の推進 ・森林管理と野生鳥獣の個体数管理とを密接に関連づける技術開発(中長期的見地から) 第2の1(5) 森林を支える山村の振興 第2の1(5)① ・きのこ原木等の安定的な確保に必要な原木林の改良、きのこの菌床栽培など特用林産物の生産 地域特産物の振興等による山村の就 効率化や新たな用途開発、きのこ栽培の多品目化に対応する生産技術等の技術開発 業機会の増大 ・特用林産物のトレーサビリティの導入、適正な品質表示など消費者の安全と信頼の確保、消費者 への情報発信のための技術開発 第2の1(5)② ・きのこや山菜等の既存の資源に加えて、竹の侵入防止技術の高度化や森林内に自生する草本や 里山林など山村固有の未利用資源の 竹、低木、シカやイノシシ等の肉や皮の利活用を目的とする新たな技術の開発 活用 ・森林バイオマスエネルギーやマテリアル原料としての用途開発、木質バイオマスの安定供給のため の技術開発、二酸化炭素吸収のクレジット化を推進するための技術開発 第2の1(5)③ 都市と山村の交流等を通じた山村へ の定住の促進 第2の1(6) 国民参加の森林(もり)づくりと森林の 多様な利用の推進 第2の1(6)① 多様な主体による森林(もり)づくり活 動の促進 ・企業・NPO・地元住民・行政機関等の連携ネットワークを構築する手法開発 ・多彩な森林整備行事の効果的な普及を図るための情報提供手法の改善 第2の1(6)② 森林環境教育等の充実 ・子どもたち等の森林への関心と理解を深めるための森林環境教育プログラムの高度化や木育プロ グラムの開発の促進 ・森林環境教育・木育活動の効果を客観的に評価する手法の開発(中長期的見地から) ・森林の保全や再生に関心を持つ企業やNPO等のニーズを把握して山村地域のニーズとマッチさせ るためのネットワーク構築手法の開発 -4- 第2の1(7) 目次 国際的な協調及び貢献 骨子(案) 第2の1(7)① 国際協力の推進 ・乾燥地域や荒廃した土地周辺をはじめ脆弱な地域における森林の保全・管理手法の開発 ・途上国の森林減少・劣化問題へ対応するための技術の開発と移転 ・国際機関の専門家会合及び国内外の学会における研究成果の発表 ・政府の行う科学技術に関する国際協力・交流等への協力 ・海外研究機関等からの研究者の受け入れ 第2の1(7)② 違法伐採対策の推進 ・合法性証明や伐採地等の表示など木材のトレーサビリティの確保等に必要な技術開発 第2の2 第2の2(1) 林業の持続的かつ健全な発展 望ましい林業構造の確立 第2の2(1)① ・将来の社会状況等の変化に対応可能な事業量予測手法の開発 効率的かつ安定的な林業経営及び施 ・森林施業プランナーによる森林経営計画の作成を支援するシステムの開発 業集約化等の推進 ・安定的な林業経営組織を構築するための手法の開発 第2の2(1)② ・国内外の先進林業機械の評価・分析と改良、伐採木の大径化や木質バイオマス需要の拡大等の 低コストで効率的な作業システムの整 変化に対応する林業機械の開発、急傾斜地に対応した架線系集材システムの開発 備 ・コンテナ苗や大苗の活用 ・植栽本数の見直しや下刈り作業の省力化技術の開発 第2の2(2) ・森林・林業に関する高度な専門知識を有し、市町村や森林所有者等への指導・助言を的確に行う 森林・林業の再生を担う人材の育成・ フォレスター、施業集約化のための合意形成を図り森林経営計画の作成に関わる森林施業プラン 確保等 ナー、間伐や路網作設等を適切に行える現場技能者(フォレストマネージャー(統括現場管理責任 者)、森林作業道作設オペレーター等)に対する、効果的な技術者教育の方法の開発 第2の2(3) 林業労働安全衛生の向上 ・人間工学に基づく伐倒・集材作業時の労働災害回避技術の開発 ・作業時の安全を確保する用具の開発 ・チェンソー・下刈機など林業機械の危険防止機構の高度化 ・高性能林業機械の改良等の技術開発 -5- 第2の3 第2の3(1) 目次 林産物の供給及び利用の確保 効率的な加工・流通体制の整備 第2の3(1)① 原木の安定供給体制の整備 ・「新生産システム推進対策事業」の成果を踏まえつつ、効率的な生産システム、原木の仕分け・選 木機能の強化、原木流通の低コスト化・効率化・大ロット化を推進するための技術開発 第2の3(1)② 加工・流通体制の整備 ・原材料及び製品の品質・性能を的確に評価する技術、原材料・用途別の効率的な加工システムの 構築、品質表示の適正化・効率化のための技術開発 ・原木から製品までの各段階における需給に関する情報のコーディネートや、これらの情報に基づく 商流の総合的なコーディネートを可能とするようなシステムの開発 第2の3(2) 木材利用の拡大 第2の3(2)① 第2の3(2)② 公共建築物等 住宅、土木用資材等 第2の3(2)③ 木質バイオマスの利用 第2の3(2)④ 木材等の輸出促進 骨子(案) ・国産材に対応した新たな木質材料の開発と高効率な製造技術の開発 ・新規木質材料に対する迅速なJAS法に基づく規格化の推進 ・木質材料の高耐久化技術、防耐火技術、耐候性、寸法安定性向上技術、メンテナンス技術等の高 度化 ・高信頼性木質構造の強度設計、新たな木質構造要素の開発等の技術開発 ・住宅の耐久性や省エネ性等の向上に資する、地域材を活用した部材の開発 ・木製ガードレールや地盤改良用基礎杭など従来あまり木材が利用されなかった土木用資材として の利用や、里山林等の広葉樹材の床材等への有効活用、木材の耐久・劣化対策、虫害材の利用拡 大に向けた取組など、様々な分野の消費者ニーズに対応した技術開発の推進 ・製材・合板用材と林地残材等の一体的な収集・運搬コストの低減を図る林業機械や作業システム の開発 ・燃料用チップやパルプ等原料用チップを安定供給する地域での木質バイオマス供給システムの開 発 ・薪を熱源として用いる地産地消を可能とする資源量等の科学的評価技術の開発 ・地域エネルギー利用を目指したヤナギ等の早生樹の超短伐期栽培技術の開発 ・石炭火力発電所での石炭混焼に使用する半炭化木質ペレットの大量製造技術の開発 ・木質単層トレイや木質プラスチック複合材などマテリアル利用に関する技術開発 ・リグニンや樹木精油等を原料とした高付加価値なマテリアル利用に関する研究・技術開発(中長期 ・輸出先国の消費者ニーズに対応した新たな製品開発 ・輸出先国の規格・規制に必要となる国産材の性能データベースの整備 -6- 目次 骨子(案) 第2の3(3) ・放射性物質で汚染された落葉、枝葉等を安全かつ安定的にエネルギー利用する技術の開発 東日本大震災からの復興に向けた木 ・薪や木炭中の放射性セシウムの影響の解明 材等の活用 ・免震・制震など、木造建築物の高耐震性化技術の高度化 第2の3(4) 消費者等の理解の醸成 第2の3(5) 林産物の輸入に関する措置 第2の4 第2の4(1) 林木育種の推進 新品種の開発等 ・木材製品の環境貢献度(カーボンフットプリント、炭素貯蔵等)を評価・表示する「見える化」に関する データ解析技術とデータベース化 ・木の良さや木材利用の意義を学ぶ「木育」の実践的な活動を積極的に推進するための技術資料の 蓄積 ・国際的な枠組みの中での持続可能な森林経営、違法伐採対策、輸出入に関する規制等の情報収 集、分析 ・成長や材質が優れた第2世代以降の精英樹(エリートツリー)の選抜の推進、品種開発の基盤とな る集団の整備 ・初期成長など林業用特性にも優れた花粉症対策品種の開発 ・海岸防災林の再生にも資するマツノザイセンチュウ抵抗性品種やより強い抵抗性を有する第2世代 品種の開発 ・地球温暖化対策に対応した幹重量の大きい品種の開発 ・初期成長や材質等の優れた品種、薬用・環境浄化機能を有する機能性樹木の開発 ・複数の性能を有する品種の開発(中長期的見地から) 第2の4(1)① 新品種の開発 第2の4(1)② ・DNAマーカーの利用等による早期選抜技術の開発 ・マツノザイセンチュウ抵抗性品種と線虫との交互作用の解明 ・林木の性能の早期評価技術の開発 新品種の開発等に必要な技術の開発 ・種苗のトレーサビリティーシステムの構築 ・遺伝子組換えによる雄性及び雌性不稔スギ個体の作出 ・採種園の管理技術の向上、コンテナ苗育苗技術、精英樹特性表の改善 ・ゲノム育種の手法を活用した育種の高速化等をさらに進める技術開発(中長期的見地から) -7- 第2の4(2) 目次 林木遺伝資源保存の推進 骨子(案) ・絶滅危惧種・天然記念物等で保存の緊急性の高いものや育種素材として利用価値の高いもの等の 早期の収集・保存 ・遺伝変異の解明により林木遺伝資源の地域的分布、保存状況等の情報の統合・データベース化に よる、効果的な管理手法の開発 ・地球温暖化の適応策として多様な遺伝変異を長期に保存する手法の開発(中長期的見地から) 第2の4(2)① 林木遺伝資源の収集・保存 第2の4(2)② ・林木遺伝資源の生理・生態的特性及び利用上の特性調査・評価、データベースの整備・管理、試験 林木遺伝資源の特性評価及び情報管 研究用としての配布の推進 ・種子・花粉等の長期保存技術の改良 理等 ・スギ等についてのコアコレクションの構築(中長期的見地から) 第2の4(3) 海外における林木育種に関する技術 協力 第2の4(3)① 海外林木育種等に関する技術協力及 ・専門家の派遣、研修員の受入による技術指導や効率的な技術移転のためのマニュアルの整備 び指導 ・民間企業等が進める環境植林との連携等の実施(中長期的見地から) 第2の4(3)② 多様な林木育種ニーズに対応した先 ・熱帯産早生樹種等に関する開発途上国の幅広いニーズの把握、林木育種技術の開発、改良 進育種情報の収集及び研究・技術開 ・海外の先進的な育種情報等の収集、品種開発等への反映、先進国との共同研究の推進 発 第2の5 東日本大震災からの復旧・復興の実 第2の5① 森林生態系における放射性物質の動 ・放射性物質の森林生態系における挙動の解明 態の解明 ・放射性物質の森林からの流出・拡散防止技術等の開発 第2の5② 海岸林の再生に向けた取組 ・海岸林の被害実態の解明と海岸防災林の機能及び効果に関する技術的知見の収集 ・海岸防災林の機能解析に基づいた復旧方法の開発 ・マツノザイセンチュウ抵抗性品種の効果的な活用 -8- 目次 第2の5③ 第3 第3の1 骨子(案) 応急仮設住宅や復興住宅に関する調 ・震災による木造家屋・建築物への影響に関する調査結果に基づく木造建築物の安全性の解明 査 ・応急仮設住宅や復興住宅における木材利用の実態及び木材利用の長・短所についての調査の実 施 研究・技術開発の推進方策 ニーズに対応した研究・技術開発の推 進及び成果のフィードバック 第3の1(1) ・喫緊の課題となっている森林・林業の再生や自然災害・森林被害等の緊急対応のためには、現場 地域・行政等の現場ニーズに対応した 等におけるニーズと問題点の抽出・分析、研究・技術開発への反映が重要 研究・技術開発の推進 ・研究成果に対する専門家等を交えた適切な評価が必要 ・評価結果の諸情報の公表が重要 第3の1(2) ・森林・林業・木材産業に関する研究連携を推進するため、林業研究・技術開発推進ブロック会議を 設置し、同会議の下に研究分科会、育種分科会を開催 ・研究分科会における森林総研と都道府県との地域研究の推進、育種分科会における森林総研林 木育種センターと都道府県が連携した育種種苗の普及の推進 関係機関間の連携及び産学官連携の ・国、独立行政法人、都道府県、大学、民間企業等との連携・協力を進め、効率的な研究開発の実施 推進 及び成果の利活用の促進 ・国有林を活用した研究開発、森林管理局が行う技術開発への協力等を通じた国有林野事業と研究 機関等の連携の強化 ・知的所有権の取得やその効率的な維持管理を進めるとともに、その積極的な利活用 第3の1(3) 研究・技術開発の成果の活用 第3の1(4) ・研究の基盤となる情報の収集・整備の継続的な実施 新たな技術開発等の基となる基礎的・ ・森林の成長や動態調査、森林水文観測等の各種モニタリング 基盤的研究の推進 ・森林生物のゲノム、遺伝資源や木材の識別等の情報収集 ・マニュアルの作成、研究成果のデータベース化、講習会の実施等により技術情報を森林所有者、 関係業界等へ積極的に周知し、その利活用を促進 ・林業普及指導関係部局との密接な連携が重要 -9- 目次 骨子(案) ・広報誌やウェブサイト、マスコミなど多様な広報手段を活用した、国民との双方向コミュニケーション による効果的な広報活動の推進 ・自治体、各種団体等との連携やネットワークを活用した、森林整備や木材利用の効果の科学的根 拠となる研究の推進 ・研究倫理に関わる諸問題への適正な対応 ・研究・技術開発活動における安全確保、環境への配慮 第3の1(5) 国民理解の促進 第3の2 林木育種の普及促進 第3の2(1) 採種園、採穂園の造成等の推進 ・(独)森林総合研究所による、採種園・採穂園の造成に必要な原種の安定的な供給やミニチュア採 種園の造成技術指導 ・採種園及び採穂園の複数都道府県による共同運営等の検討 第3の2(2) 新品種等に関する普及啓発の推進 ・地域において自治体・団体等関係者との協力し、精英樹の普及等を推進 ・新品種や第2世代以降の精英樹の特性等に関する情報提供や展示林の整備 第3の2(3) 地域特性を踏まえた育種の推進 第3の3 研究・技術開発を担う人材の確保及 び育成 ・北海道、東北、関東、関西、九州を育種基本区単位とし、各育種基本区ごとの育種種苗の普及の推 進 ・若手研究者の育成 ・研究者及び研究支援者の効率的・効果的な配置 ・広範な研究分野の人材の活用 ・国際的なリーダーシップが発揮できる人材の育成 ・女性研究者の積極的な採用 -10-