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田口奉童 - 同志社女子大学
The Dreams of DoRIS 2012 Doshisha Women's College of Liberal Arts 田口奉童 特別任用教授 TAGUCHI Tomomi [現在の専門分野] 国際金融 [現在の研究テーマ] 国際プロジェクトファイナンス、為替リスクと為替制度 [学 位] 文学士(東京外国語大学) [所属学会] 日本金融学会、日本貿易学会、国際ビジネス研究学会、日本国際経済学会、 国際商取引学会、アジア市場経済学会、ラテンアメリカ政経学会 ■ 主要研究実績 〈著書〉国際プロジェクト・ビジネス(共著) 文眞堂 2001年 国際商取引辞典(編著、分担執筆) 中央経済社 2007年 ■ 研究・社会活動等 〈論文〉The Structural Problem of Latin American Financial Crises メキシコ日本商工会議所 会頭 1996年〜1997年 日本貿易振興会日墨経済緊密化委員会 委員 1999年〜2000年 国際商取引学会 理事 2007年〜2009年 日本貿易学会 理事 Institute for International Monetary Affairs Newsletter No.1/2000 2000年 国際金融債権者のCollective (Majority) Action Clauseの課題 国際商取引学会年報 2002年 着実に進むFTAA交渉 ラテン・アメリカ時報 2003年 2005年〜2009年、2011年〜 アジア市場経済学会 理事 2007年〜2011年 ■ 主要な担当授業科目 [大 学]国際金融論、国際ビジネス論、証券キャピタルマーケット論など 〈その他〉JICA /マレイシア国別特設「プロジェクトファイナンス技法」 研修講師 JICA国際研修センター 戦略マネージャー塾「プロジェクトファイナンス演習」 研修講師 電力会社 JICA /短期専門家派遣「プロジェクト・ファイナンス・カザ フスタン/アルマティ・アスタナセミナー」 経済産業省東アジアサービス貿易研究会 「メキシコ金融市場における米銀の動向」 2001年〜2004年 2002年〜2004年 2003年 2004年 プロジェクト・ファイナンスの多彩な事業への応用を検討する プロジェクト・ファイナンスに関する講演 演を行ってきました。また、 電力会社の依頼で、 済国地位」の概念を明らかにし、承認取得を プロジェクト・ファイナンスとは、企業の 社員研修の一部として戦略マネージャー塾 「プ 目指す中国の動向や、アメリカ、EU、日本な 信用力や不動産といった担保価値に依存せず、 ロジェクトファイナンス演習」 を担当。さらに、 ど諸外国の対応について研究しています。 経営戦略や技術力などを評価し、事業から生 JICA(国際協力機構)では、海外から訪れた FTAA交渉の実現について み出されるキャッシュフローに返済原資を求 研修生に対しセミナーを実施しました。 FTAA(米州自由貿易地域)が実現すれば める融資形態。従来、プロジェクト・ファイ 今後ますます応用範囲が広がり、注目を集 キューバを除く南北アメリカ及びカリブ諸国の34 ナンスは主に欧米での石油・ガス・鉱物資源 めると思われるプロジェクト・ファイナンス カ国・人口8億人、GDP12兆ドルを超える世界 などの開発に関する資金調達手段として適用 のあり方について、実務を知る大学教員とい 最大規模の自由貿易地域が誕生します。この されてきましたが、近年では日本においても、 う立場から幅広い活用の可能性を検討し続け FTAAの交渉期限は2005年1月、発効期限は 資源開発や発電所・道路といったインフラス ていきたいと思います。 2005年12月でした。その枠組みは機能的・整 トラクチャー整備に関わる事業はもちろん、 WTO加盟後の中国の金融制度改革 合的に構築されてきており、実現に向けた交渉 通信分野をはじめ、さまざまな事業に応用さ 18 中国は、2001年12月に143番目のWTO加 が着実に進められていましたが、最終段階で、ア れつつあります。 盟国となり、金融を含めた市場の開放を世界 メリカとブラジルが対立するなど、WTO交渉ま 実際のプロジェクト・ファイナンスの導入 に公約。しかし、加盟時に「市場経済国地位」 かせの雰囲気も漂い、進展していません。その には、それぞれの事業構想や内容を多角的に の承認獲得ができなかったことから、現在も、 WTOも挫折し新たな枠組みが模索されようと 分析する必要があり、そういった手法に関し 中国国内の企業が不利益を被るケースが多発 しています。 て、金融機関での職務経験もふまえながら講 しています。そのような現状を受け、 「市場経 同志社女子大学 教員研究活動紹介集