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理美容市場に関する調査結果 2014

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理美容市場に関する調査結果 2014
2014 年 5 月 9 日
理美容市場に関する調査結果 2014
【調査要綱】
矢野経済研究所では、次の調査要綱にて国内における理美容市場の調査を実施した。
1.調査期間:2014 年 1 月~3 月
2.調査対象:理美容チェーン、理美容商社・卸、理美容化粧品メーカー等
3.調査方法:当社専門研究員による直接面談、電話・e-mail によるヒアリング、ならびに郵送アンケート調査併用
【調査結果サマリー】
‹ 2013 年度の理美容市場規模は、前年度比 99.2%の 2 兆 2,087 億円と微減
2013 年度の理美容市場規模を前年度比 99.2%の 2 兆 2,087 億円(事業者売上高ベース)と推計し
た。このうち、理容市場が 6,600 億円(前年度比 98.7%)、美容市場が 1 兆 5,487 億円(前年度比
99.4%)である。
理容市場は、理容店舗数の減少や男性若年層の理容離れ、来店サイクルの長期化、低価格サロン
の台頭による単価の下落等の理由から縮小傾向が続いている。また、美容市場も、消費マインドの冷
え込みに起因する節約意識の高まりに伴う来店サイクルの長期化や、中・低価格サロンの増加が客単
価を下げていることなどから微減推移となった。しかし一方で、厚生労働省の調査によれば、美容所軒
数は増加傾向にあり、サロン間の競争激化が続く状況となっている。
‹ 最大のボリュームゾーンである中高年層の取り込みに注力、サロンは二極化へ
バブル期において 20 代であった世代が 40 代後半から 50 歳代に突入し、また、40 歳前後の団塊ジ
ュニアと呼ばれるベビーブーム世代がサロンに来店する顧客の最大のボリュームゾーンとなっている。
これらの世代は、家庭を持つ節約型消費層や美への追求コストを厭わないアクティブミドル層などに分
かれており、低価格で基本施術を済ませたいという顧客ニーズに支えられた「低価格サロンチェーン」と
付加価値サービスの提案を行なう「付加価値型サロン」は、いずれも店舗が増加しており、サロンは二
極化傾向にある。
◆ 資料体裁
資料名:「理美容マーケティング総鑑 2014 年版」
発刊日:2014 年 3 月 28 日
体 裁:A4 判 850 頁
定 価:105,000 円(税別)
‹ 株式会社 矢野経済研究所
所在地:東京都中野区本町2-46-2 代表取締役社長:水越 孝
設 立:1958年3月 年間レポート発刊:約250タイトル URL: http://www.yano.co.jp/
本件に関するお問合せ先(当社 HP からも承っております http://www.yano.co.jp/)
㈱矢野経済研究所 マーケティング本部 広報チーム TEL:03-5371-6912 E-mail:[email protected]
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
本資料内容を転載引用等されるにあたっては、上記広報チーム迄お問合せ下さい。
Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
2014 年 5 月 9 日
【 調査結果の概要 】
1. 市場概況
2013 年度の理美容市場規模を前年度比 99.2%の 2 兆 2,087 億円(事業者売上高ベース)と推計し
た。このうち、理容市場が 6,600 億円(前年度比 98.7%)、美容市場が 1 兆 5,487 億円(前年度比
99.4%)である。
2013 年度の理容市場の内訳は、理髪市場が 4,650 億円(前年度比 98.7%)、理容・その他市場が
1,950 億円(前年度比 98.5%)となった。理容市場は、理容店舗数の減少や男性若年層の理容離れ、
来店サイクルの長期化、低価格サロンの台頭による単価の下落等の理由から縮小傾向が続いている。
また、2013 年度の美容市場の内訳は、パーマネント市場が 3,820 億円(前年度比 98.7%)、セット市
場が 592 億円(前年度比 99.5%)、カット市場が 2,985 億円(前年度比 99.5%)、美容・その他市場が
8,090 億円(前年度比 99.8%)である。美容市場規模も、消費マインドの冷え込みに起因する節約意識
の高まりに伴う来店サイクルの長期化や、中・低価格サロンの増加が客単価を下げていることなどから
微減推移となった。一方で、厚生労働省の調査(衛生行政報告例)によれば、美容所軒数は増加傾向
にあり、サロン間の競争激化が続く状況にある。
これらの傾向は今後も続き、また、2014 年 4 月からの消費税増税に伴う価格改定も影響し、2014 年
度の理美容市場規模を前年度比 98.5%の 2 兆 1,750 億円(事業者売上高ベース)と予測する。
2. 注目すべき動向
2-1. ヘッドスパ・スキャルプケアがサロンの定番メニューに成長
理美容化粧品メーカーが中心となって提案してきたヘッドスパ、スキャルプ(頭皮)ケアが本格
的に浸透している。施術そのものと、サロンの収益源としての有望性が理解されるに伴い、導入サ
ロンが増加している。
サロンに来店する顧客の間でも、地肌や毛髪をケアするだけでなく、リラクゼーション的な要素も
あるヘッドスパ・スキャルプケアメニューが 40 代に差し掛かる団塊ジュニア世代を中心に浸透して
おり、ヘッドスパ・スキャルプケア施術に使うヘアケア剤や専用機器などの物販も好調に推移して
いる。
2-2. サロンの二極化が進展
節約意識の高まりに伴う来店頻度の長期化や客単価の下落を背景に、メニューやサービスを簡
素化した「低価格サロンチェーン」が増加している。低価格サロンは低価格で基本施術を済ませた
いという顧客ニーズに支えられ、店舗数が全国レベルで拡大している。
一方、客単価アップに取組む「付加価値型サロン」も増加しており、“サロンの二極化”が顕著に
なっている。付加価値型サロンは、カット・パーマ・カラーリングなど既存メニューに、ヘアケアやス
キャルプケア、育毛、スキンケアなど「既存メニュー+アルファ」のサービス提案で客単価のアップ
に取り組んでいる。
2-3. 理容市場では新たなスタイルの提案で男性客の理容回帰の取り組みが進展
自主廃業や若年層を中心とした理容離れの進行で市場縮小にある理容業界では、理美容化
粧品メーカーや理美容ディーラーがタッグを組み、様々な理容活性化策を打ち出しており、全国
の理容室へ付加価値メニューや製品の提案を行っている。従来メニューの顔剃り・髭剃りメニュー
のグレードアップ化や、男性用スキンケアメニューの提案、スキャルプケア・育毛なども体系的にメ
ニュー化し、理容室経営者へのサービスメニューの普及・浸透を図っている。
Copyright © 2014 Yano Research Institute Ltd.
2014 年 5 月 9 日
図 1. 施術別理容市場規模推移と予測
(百万円)
800,000
その他
700,500
691,000
理髪
676,000
669,000
660,000
647,600
600,000
494,000
487,000
476,000
471,000
465,000
456,000
206,500
204,000
200,000
198,000
195,000
191,600
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
2014年度(予)
400,000
200,000
0
矢野経済研究所推計
注 1:事業者売上高ベース
注 2:(予)は予測値
図 2. 施術別美容市場規模推移と予測
(百万円)
その他
カット
セット
パーマネント
2,000,000
1,595,400
1,584,900
1,565,000
1,557,500
1,548,700
405,000
399,500
392,000
387,000
382,000
376,000
61,400
60,700
60,000
59,500
59,200
58,400
309,000
305,700
301,000
300,000
298,500
294,000
820,000
819,000
812,000
811,000
809,000
799,000
2009年度
2010年度
2011年度
2012年度
2013年度
1,527,400
1,500,000
1,000,000
500,000
0
注 3:事業者売上高ベース
注 4:(予)は予測値
2014年度 (予)
矢野経済研究所推計
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