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ギリシャの思想
2 ギリシャの思想 ●教科書 p.30∼37 プラトン〜ヘレニズム時代の思想 学習内容の整理 プラトン ●イデア論 ・イデア=あらゆる事物のほんとうの姿 (現実の世界=イデアの投影) ── 「洞窟の比喩」 ・現実の世界 (現象界) ↕イデアの世界 (イデア界) 個々の事物 普遍的なイデア 不完全,生成変化 完全,不変不滅 肉体の牢獄 魂の故郷 ●イデアへのあこがれ ・イデアへの思慕=エロス →魂がその故郷 (イデア界) を想起する →善のイデアをとらえようとする=人間の最高の生活 ●哲人政治 ・イデアの世界をどのように実現するか →国家論の展開 ・魂の三機能と四元徳 理性的部分──知恵 気概的部分──勇気 正義=魂全体の徳の実現 欲望的部分──節制 ・国家の三機能 統治者──知恵ある統治 防衛者──勇気ある戦い 生産者──節制ある生産 正義=国家全体の徳の 実現=理想国 ・理想国の統治者→真に知恵ある者→愛知者 (哲学者) →理想国は哲人政治により実現する ・二世界説── 「神の国と地上の国」 →ヨーロッパの思想史に大きな影響 アリストテレス ●形相と質料 ・現実 (感覚界) の重視 ・イデアは個物に内在=形相 (エイドス) ・個物=形相 (エイドス) +質料 (ヒュレー) ・すべての運動は質料にふくまれる形相の実現過程 ──近代までのヨーロッパの中心的な自然観に ●幸福と徳 ・人間の生活の三側面と徳 自然的側面 (感性や情欲) ──動物的,徳に無関係 習性的側面──倫理的 (習性的) 徳=中庸にしたがう性質 知性的側面──知性的徳=中庸の選択 (実践的) および純 粋な知識を得る (観想的) ・観想的生活 (観想的知性の徳にしたがう生活) →最も幸福な生活 ・習性的徳──習慣づけが必要 →現実重視の思考態度 ●正義と友愛 ・ 「人間は国家的 (社会的) 動物である」 →国家成立にかかわる「正義」 ・ 「友愛」を強調 ・二種類の正義 配分的正義──比例 調整的正義──平等 ポリスをうまく動かす ・友愛──フィリア →相互的な愛→正義以上に重視 ・国家の政治形態──現実にそくした分析 統治者が一人──王政──堕落としての独裁政治 統治者が少数──貴族政治──堕落としての寡頭政治 市民全員の統治──共和政治──堕落としての衆愚政治 ●ヘレニズム時代の思想 ・ポリスの崩壊 (マケドニアやローマの世界国家が出現) ──個人主義的な思想の流行 ◎エピクロス派──エピクロスを祖 ・快楽主義──永続する精神的快楽こそ真の幸福 ・賢者の理想── 「魂の平安」 (アタラクシア) ・信条── 「隠れて生きよ」 ・デモクリトスの原子論の継承 ◎ストア派──ゼノンを祖 ・禁欲主義──情念 (パトス) の制御こそ幸福 ・賢者の理想──情念に動かされない状態 (アパテイア) ・信条── 「自然にしたがって生きよ」