...

栄養管理法 栄養管理の基本

by user

on
Category: Documents
2

views

Report

Comments

Transcript

栄養管理法 栄養管理の基本
栄養管理法
経管経腸栄養法
1)経鼻経管栄養法
2)経皮内視鏡的胃瘻栄養法
3)カテーテル空腸瘻栄養法
静脈栄養法
1)末梢静脈栄養法
2)中心静脈栄養法
経静脈・経腸栄養に関するメタアナリシス
報告者
報告年
件数
Detsky
McGeer
1987
1990
18
15
Moore
1992
8
Heyland 2001
27
Marik
2001
15
Gramlich 2004
13
Peter
30
2005
検討内容
周術期のTPNの有用性
化学療法中のがん患者に
対するTPNの有用性
静脈栄養と経腸栄養の
有用性の比較
重篤な患者に対する
TPNの有用性
早期経腸栄養の有用性
重篤な患者に対する経腸
栄養と静脈栄養の比較
早期経腸と早期静脈栄養
のoutcomeの比較
結果
TPNの有用性 は不明
TPNにより感染合併症が
有意に増加
経腸栄養のほうが合併症の
発生率が低い
TPNの有用性は不明確
感染合併症の減少、在院日数
の短縮
経腸栄養で感染合併症が有
意に短縮
経腸栄養で入院日数減少、
合併症が有意に減少
Medicina vol.43 no.5 2006-5より
メタアナリシスの総括
①死亡率には差が見られない。
②経腸栄養のほうが合併症、特に
感染合併症が少ない。
栄養管理の基本
「腸が機能しているときには
腸を利用すること」
(When the gut works, use it!)
1
栄養管理法のアルゴニズム
投与内容の決定
消化管利用可能
yes
no
経口摂取可能
2週以上の絶食
yes
no
yes
経口栄養
6週以上の
経腸栄養
TPN
yes
no
PEG
経鼻経管栄養
no
末梢静脈栄養
1日必要カロリー量の算出
1日必要カロリー(kcal/日)
=基礎エネルギー消費量(BEE)
x actibity factor(AF)
x stress factor(SF)
•
•
•
•
投与エネルギー量の決定
投与水分量の決定
電解質投与量の決定
ビタミン・微量元素の決定
1)基礎エネルギー消費量(BEE)
Herris-Benedictの式
男性:
66+(13.7x体重kg)+(5x身長cm)-(6.8x年齢)
女性:
655+(9.6x体重kg)+(1.7x身長cm)-(4.7x年齢)
2
3)stress factor(SF)
2)actibity factor(AF)
活動に応じて 1.0~1.8
安静 1.0
歩行可能 1.2
労働 1.4~1.8(軽度 1.4、中度 1.6、重度1.8)
症例 66歳 女性
虚血性腸炎で入院。
身長158cm、体重40kg。
下痢は落ちついている。
歩行は可能。
発熱は認めない。
重症度に応じて 1.0~2.0
術後3日間
軽度:1.2 胆嚢・総胆管切除、乳房切除
中等度:1.4 胃亜全摘、大腸切除
高度:1.6 胃全摘、胆管切除
超高度:1.8 膵頭十二指腸切除、肝切除、
食道切除
熱傷 熱傷範囲10%毎に0.2ずつUP (Max 2.0)
臓器障害 1.2+1臓器に付き0.2ずつUP(4臓器以上は2.0)
体温 1.0℃上昇で0.2ずつUP
(37℃:1.2、38℃:1.4、39℃:1.6、40℃以上:1.8)
1)BEE
Herris-Benedictの式
655+(9.6x体重kg)+(1.7x身長cm)-(4.7x年齢)より
655+(9.6x40kg)+(1.7x158)-(4.7x66歳)
=994.7kcal
2)AF
歩行可能なため、1.2
3)SF
臓器障害より、1.4
必要なカロリーは?
994.7x1.2x1.4=1671.1 kcal
3
三大栄養素の投与量
1日蛋白質(アミノ酸)の投与量
SF x 体重kg
1日脂肪の投与量
0.5~1.0g/体重kg
最大投与量1.5g/kg/日
1日糖質(炭水化物)の投与量
総カロリーからアミノ酸投与量と脂肪投与量を
引いた量
水分量
尿(1000~1500ml)
+不感蒸泄(800~900ml)
+糞便(200ml)
-代謝水(200ml)
1800~2400mlが必要量
1日の電解質の投与量
経口・経腸投与
「日本人の食事摂取基準(2005年版)」より。
成人の場合、塩分は男性で10g未満
女性で8g未満
経静脈投与
Na:1~2mEq/kg/日
K:1~2mEq/kg/日
Cl:1~2mEq/kg/日
各論
4
末梢静脈栄養の実際
末梢静脈栄養(PPN)
適応:禁食期間が10日前後
投与経路:・末梢静脈ルート
(主に前腕などの皮静脈)
・感染がある皮膚からの挿入は禁忌
・麻痺側からの輸液は浮腫を起こし
やすく避ける
・乳がんで腋窩リンパ節郭清を受け
た患者の患側上肢も感染・浮腫を起こし
やすく避けるべき。
投与可能栄養量:400~1000kcal/日程度
①
糖質輸液製剤
(~10%) 電解質
+ 総合アミノ酸液 + 脂肪乳剤
or
+
補正液
糖・電解質液
アミノ酸加総合
② 電解質液
+ 脂肪乳剤
必要に応じてビタミン剤を追加する
②の例
合併症
血管炎
体重50kgの患者に
アミノフリード2000ml + 20%イントラリピッド100ml
(アミノ酸加総合電解質液)
⇒
(脂肪乳剤)
投与輸液の浸透圧比は3が限界
投与輸液の糖分は10%未満
投与カロリー 1040kcal
約21kcal/kg/日
5
中心静脈栄養(TPN)
適応:禁食期間が10~14日以上
投与経路:・中心静脈ルート
鎖骨下静脈
内頚静脈
大腿静脈
投与可能栄養量: 50kcal/kg/日程度まで可能
通常は25~35kcal/kg/日程度
カテーテル留置に伴う合併症
鎖骨下静脈
穿刺時の合併症(気胸、動脈穿刺、空気塞栓)
内頚静脈
穿刺時の合併症は少ないが、留置後の感染は
鎖骨下静脈より多い
大腿静脈
穿刺時の危険は低いが、感染。皮膚への固定
性、患者の邪魔になるなどの点で最も劣る。
中心静脈栄養(TPN)の実際
①
高カロリー
総合アミノ酸液 +総合ビタミン剤
輸液用基本液 +
+ 脂肪乳剤
(+微量元素製剤)
②の例
体重50kgの患者に
ピーエヌツイン2号1600ml + 20%イントラリピッド100ml
高カロリー用キット製剤 +総合ビタミン剤 + 脂肪乳剤
②
(ダブルバック・ワンバック)
(+微量元素製剤)
糖質輸液製剤
③ (5~50%液の 電解質
+
+ 総合ビタミン剤 + 脂肪乳剤
補正液
組み合わせ)
+微量元素製剤
(アミノ酸加総合電解質液)
⇒
(脂肪乳剤)
投与カロリー 1450kcal
約30kcal/kg/日
6
合併症
高血糖
脂肪肝
過剰な糖質投与は高インスリン血症が脂質
合成を促進し、脂肪肝の原因となる。
⇒適切な脂肪製剤投与は脂肪肝の発生を
抑制する
感染症
経腸栄養剤の種類と特徴
1、自然食品流動食
天然濃厚流動食
消化機能障害がない患者が適応
栄養価は高いが、残渣が多く、太い管が必要
経腸栄養法
適応:消化管機能が保たれているが、経口栄養
が不可能な症例
投与経路: 経鼻経管(比較的短期間の症例)
経皮内視鏡的胃瘻
(PEG:percutaneous endoscopic
gastrostomy)
外科的胃瘻、腸瘻(胃切後など)
2、人工濃厚流動食
成分栄養剤
高度の吸収障害患者が適応(IBDなど)。
残渣がない。
必須脂肪酸欠乏が生じる危険がある。
欠点として、
①味が悪い
②下痢を起こしやすい
③腸管機能が低下する危険がある
7
消化態栄養剤
中等度の消化吸収障害患者が適応。
必須脂肪酸・微量元素欠乏が生じる危険
がある。
半消化態栄養剤
軽度の消化吸収障害患者が適応。
味がよく、種類が豊富。
微量元素欠乏を生じる危険がある。
実験的には腸管の粘膜免疫を保つことや、
腸管虚血時の臓器障害を軽減することが
明らかになっている。
合併症
下痢・腹満感、ダンピング症候群
対策として注入速度の変更など。
誤嚥
経鼻胃管が可能性高い。
自己抜去
経鼻胃管が可能性高い。
8
Fly UP