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アメリカ文学特殊研究Ⅳ
2011(平成23)年度大学院シラバス 文学研究科 英文学専攻 授業科目名 アメリカ文学特殊研究Ⅳ 担当教員名 田部井 孝次 通年・前期・後期 前期 単位数 2 【専門分野と研究テーマ】 専門分野:19世紀アメリカ文学(小説・詩) 研究テーマ:Emily Dickinsonの世界―エミリーの恐怖― 【講義の到達目標】 Emily Dickinsonの恐怖と題して、彼女が何に対して恐怖心をもったか、その正体を見極める。なぜ1700を超える多量の詩 を書いておきながら、そのほとんどを世間に公表することなく、この世を去ったのか。エミリーの思いとは何だったのか。そのあ たりに焦点をあてながら、授業で扱う一つひとつの詩を吟味し、彼女が何を恐れ生きざるを得なかったのか考えてみたい。 【講義概要】 一般的に難解と評されるEmily Dickinsonの詩を精読し、このクラスのテーマでもある彼女の恐怖の正体に一歩でも近づきた い。死、愛、自然というテーマに着目し、1回の授業で2編から3編の詩を読む。それぞれの詩をていねいに読み解き、エミリー が想定した/想定しなかった象徴、隠喩等を見つけ出すことによって詩の「謎解き」を試みる。そこからエミリーの恐怖の世界 が開けてくるだろう。 【授業計画内容】 № 講義計画 № 講義計画 1 オリエンテーション Emily Dickinsonとニューイングランド 16 2 3 4 17 Dickinsonの死の世界(2~5) 18 19 5 20 6 21 7 8 Dickinsonの愛の諸相(6~9) 22 23 9 24 10 プレゼンテーションと講評 25 11 26 12 13 Dickinsonと自然(11~14) 27 28 14 29 15 プレゼンテーションと講評 30 【テキスト・参考書・参考資料等】 Emily Dickinson, The complete Poems of Emily Dickinson (Little Brown) 準備学習等についての具体的な指示 テキストは原則として1回の授業で2から3編の詩を読む。詩の内容を理解するために、日本語で翻訳し、そのうえで問題点を 議論する。 テキストは授業に間に合うようにオンライン等で各自購入しておくこと。 【事後学習等についての具体的な指示】 最終的には読んだ詩をエッセイにまとめ,論文として提出してもらうので、授業ごとに問題点を整理し、テーマの絞り込みを行 い、将来のマスター論文作成の糧となるよう心がける。 【成績評価方法・基準】 授業への参加・貢献度(発表、質疑応答、出席など)50%、プレゼンテーション、エッセイ作成50% 【履修上の注意】 Dickinsonの詩は一種のなぞ解きと心得、彼女の言葉の迷路から抜け出すことを急がないことが読みのこつかもしれない。