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機 械
形状記憶合金を使用した民生・産業・医療機器の研究開発
【キーワード】
形状記憶合金、アクチュエータ、医療機器
長 弘基
機械システム工学科 准教授
【研究概要】
形状記憶合金は、変形後にある設定した温度以上に加熱すると変形前の形状に戻るという特殊
な性質をもつ合金である。また、その設定した温度以上の環境下では、負荷を与えて変形させても、
負荷を除くことより瞬時に形状が回復するという特性も有する。さらに、耐摩耗性・耐腐食性にすぐ
れており、生体内でも安定した使用が可能である。
通電による抵抗加熱によっても動作が可能であるため、通電制御によるアクチュエータが製作で
き、小型アクチュエータ素子としての応用も可能である。
この形状記憶合金の特性を利用した民生・産業・医療用の機器・アクチュエータの研究開発を行
なっている。
●現在までの応用例
・温度感応型のセンサ・アクチュエータ
(炊飯器の圧力調節口など)
・大変形からの回復能力を利用した製品
(メガネフレーム、携帯電話アンテナなど)
・医療製品
(歯列矯正ワイヤ、自己拡張型ステントなど)
◎新技術の開発
・任意位置制御可能な形状記憶合金
アクチュエータの開発(大分大学)
・従来より加工が容易な新しい
形状記憶合金の開発(東北大学)
◎従来製品の使用部品類
(ゴム、鋼バネなど)からの置換
形状記憶合金アクチュエータ
による3-パラレルリンクシステム
新たな領域への
応用が見込まれる
携帯電話アンテナ
形状記憶合金ステント
試作した片麻痺者用装具
機 械
形状記憶合金を使用した低温排熱エネルギー回収システム
(熱エンジン)の研究開発
【キーワード】
形状記憶合金、未利用エネルギー回収
長
弘基
機械システム工学科 准教授
【研究概要】
形状記憶合金は、変形後にある設定した温度以上に加熱すると変形前の形状に戻るという特殊
な性質をもつ合金である。この変形が回復する際に発生する回復力は非常に大きく、また現状広
く応用されている形状記憶合金が安定して利用できる温度領域は100℃以下である。
そこでこの特性を利用し、現在大部分が未利用なまま破棄されている100℃以下の温熱排水の
熱エネルギーを機械的エネルギーに変換するシステム(熱エンジン)の研究開発を行なっている。
温水により形状回復
(この時、大きな力を発生)
中心軸に
巻かれた状態
冷却し、外力により変形させる
形状回復し外側に
広がった状態
渦巻きばね型形状記憶合金アクチュエータ
試作中の渦巻きばね型形状記憶合金
アクチュエータを利用した熱エンジン
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