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平成26年度 事業報告書
平成 26 年度小規模事業者地域力活用新事業全国展開支援事業 隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興策 事 ( 業 概 平成 27 年 2 月 報 要 告 版 書 ) 隠岐の島町商工会 目 次 1 事業概要 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 2 地域の状況 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 3 事業推進体制と PJ メンバー構成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3 4 具体的な取り組みについて ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ≪食開発≫ ⅰ 専門家の招聘 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ⅱ 隠岐の島町『貝の王国』構想 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 5 ⅲ 第 1 回新作貝料理試食会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7 ⅳ 第 1 回試食会専門家の講評、試食アンケート調査 ⅴ 第 2 回新作貝料理試食会 8 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 ⅵ 第 2 回試食アンケート調査結果 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ⅶ 『貝の王国』広報紙作成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11 ⅷ 新作貝料理の店頭販売調査 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 12 ⅸ 先進地視察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17 ⅹ 貝の王国ウェブサイト及び SNS 構築 ⅺ 来年度事業に向けた取組の検討 ≪観光開発≫ 5 ・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・ 23 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 24 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 25 ⅰ 事業内容の検討 ⅱ 試行的な取組の実施(シーカヤック) ・・・・・・・・・・・・・・ 25 ⅲ 試行的な取組の実施(『夜さで』) ・・・・・・・・・・・・・・ 28 ⅳ 事業実施地区意見交換会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 29 ⅴ 先進地視察 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 30 ⅵ 来年度事業に向けた取組の検討 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 35 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 36 会議の開催状況 1 事業概要 隠岐の島町の豊かな水産資源を「食」と「観光」という 2 つのアプローチから活用し、観光地として の魅力を高めることで、交流人口の増加とそれに伴う地域経済の活性化を目指す。 「食」については、隠岐の島町の種類が豊富でかつ新鮮な「貝」を用いた新作メニュー開発とそのブラ ッシュアップを行い、2 回の試食会を経た後、1 カ月間の試験販売を行った。また、食の PR に力を入れ ている青森県及び、秋田県を訪問し、新鮮な魚介類を活用した取組や、売り込み方法、観光客のおもてな し方法等を視察した。 「観光」については、隠岐の伝統文化である『夜さで』と、隠岐の地質を海から見ることができる『シ ーカヤック』を隠岐の観光の 2 つの目玉商品として売り込むために、島内外の一般客を対象として体験 事業を行った。また、マリンレジャーの先進地である沖縄県を訪問し、観光資源を活用した複合的な取り 組み手法を習得した。 1 2 地域の状況 人口約 1 万 5 千人の隠岐の島町は、島根県の北東 50 キロの地点に位置する隠岐諸島に属しており、 隠岐諸島中最大の面積を有する。近年まで、隠岐の島町の経済は建設業がその中心であり、平成 20 年度 においては、総生産額 523 億円に対して、建設業 70 億円と総生産額の 13%を占めていた。ところが、 昨今の公共事業の削減に伴い、地域の基幹産業の 1 つである建設業の状況は芳しくなく、それによって、 島全体の経済にも影響が出てきている。 現在、隠岐の島では、建設に代わる産業として、観光業及び、1 次産業である農林水産業に着目し、世 界ジオパークの認定による観光振興策、繁殖牛飼育頭数 700 頭体制に向けた増頭など、その振興に力を 入れているところである。しかしながら、この観光業についても長引く不況や海外旅行の格安化等の影 響を受け、交流人口数は年々減少の一途をたどっており、平成 8 年度の 232,897 人をピークに平成 23 年度は 130,160 人と 10 万人以上も減少している。 閉塞気味な観光業を活気づける打開策として、1 次産業である農林水産業と連携し、豊かな水産資源 を生かした隠岐の水産物を活用した全国展開も視野に入れた新商品の開発、あるいは既存商品の改良、 及びそうした商品の島内における観光客への提供体制の確立、加えて、今まで十分に行われていなかっ た隠岐の水産資源としての活用により、隠岐の新しい魅力を開発し、交流人口数の拡大を図るためにも この事業に対する期待は大きい。 隠岐の島の豊かな海洋資源 『食』への活用 顧客の増加 『観光資源』としての活用 満足度の向上 Ⅰ.交流人口の増加による地域経済の活性化 Ⅱ.満足度向上によるリピーターの増加、評価上昇 2 3 事業推進体制と委員会構成 隠岐の島町商工会が中心となり、学識経験者・行政・漁業関係者・農協・観光業者・飲食宿泊事業者・ その他関係機関が一体となって、 「隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興策検討委員会」を組 織した。事業実施は、 「食」と「観光」の部会を組織し、専門家のプロデュースで機動的に事業推進を図 った。 ○専門家 ・中澤さかな氏(道の駅しーまーと駅長) ・坂本貴秀氏(郷土食コーディネーター) ・船﨑美智子氏(ライフスタイル研究所所長) 3 ○隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興策検討委員会 参画事業者 検討委員 事務局 構成 20 名 関係団体 4名 隠岐の島町役場 3名 島根県隠岐支庁 3名 隠岐の島町役場 1名 島根県隠岐支庁 2名 隠岐の島町商工会 3名 4 4 具体的な取り組みについて ≪食開発≫ ⅰ 専門家の招聘 食の専門家である中澤さかな氏と坂本貴秀氏を招聘し、専門家の指導のもと食部会の今後の方針 について検討を行った。 指導の様子 昨年度事業をふまえ、今年度は隠岐ならではの食材である「貝」を使った料理を売り出し、食か ら観光客の誘致を図ることを目指した。 ⅱ 『貝の王国隠岐の島』構想 A 『貝の王国』構想 昨年度実施した『隠岐料理遺産報告書』でも示されていた、貝類の食材訴求の可能性の大きさをふ まえ、隠岐の島の豊富な水産資源の中でも、種類も多く、高品質な「貝」を隠岐の島のメインの『食』 のテーマとし、隠岐の島を『貝の王国』として売り出しく。全国他地域で「貝類」をひと固まりのグ ループとして売り出している地域は無く、隠岐の島町が全国に先駆けて「貝」をコンセプトに商品開 発を行い、全国に売り込みを行う。 白バイ・サザエ・アワビ・トコブシ・ニナ・イガイ・カキ・イワガキ・ニシ・ヒオウギ・ベコ・ム ラサキイガイ・カメノテなど 10 数種の貝類が、一定量まとまって漁獲できる隠岐ならではのコン セプトは、非常に有効な軸となると考えた。 5 B 事業の展開方法 隠岐の島町の飲食店舗により、昨年度事業にて開発されたメニューのブラッシュアップを実施。ブ ラッシュアップされた新作貝料理を期間限定で販売し、好評であったものを PR していくことで、 食からの観光客の増加を図る。 具体的な施策としては、①前年度開発した貝類メニューを一定期間島内飲食店にてテスト提供し、 ②松江や首都圏でのメディア・エージェント・キャリア向けの試食発表会の実施を実施することと する。 【事業展開手法】 STEP1 「着地型」の事業展開 一か月程度の期間、島内飲食店・宿泊施設でメニュー提供し、消費者の評価を集計分析、メニュー評価・改良に役立てる。 貝王国パンフレット(暫定版)を作成、メニューPRを行う。 ① ② ③ ④ ⑤ 事業期間(10月27日~11月23日) 提供する料理が決まったら、パンフレットを作成し、1日限定10食程度で30日間のテスト販売を行う 食材費に対しては全額補助を行い、提供する側が事業に参加するためのインセンティブとする 料金は少し抑えて(3割~4割程度)、代わりに食事をされた方には、料理のアンケートに答えていただく 30日間料理を提供すると、お店の方も料理の仕方が身についてくるため、今後の本格的な始動に際しスムーズに動くことができる STEP2 「発地型」の事業展開 現地メニューテストを経て改良した料理群を、松江市および関西圏(首都圏)都市部のメディア・エージェントを招待、発表試食会の実施。パブリシティを誘発する。 ① STEP1で好評であった料理数点について、松江や大阪などの都市部でメディアや旅行代理店を呼び、50名規模程度の試食会を実施する その際、隠岐・島根に縁のある有名人(田中美佐子、川内選手、DAIGOなど)を試食会に参加してPRしてもらい、「貝王国」隠岐の島としての地位を構築 ② 試食会後、記事や旅行プランに取り挙げてもらい、貝王国としての知名度を上げる他、「隠岐に来たらこんなものが食べられる」という“食”から観光客に来てもらう構造を作る ※備考 ●パンフレット「貝の王国隠岐の島」を作成する。 内容としては、隠岐で生産される貝類の紹介・テスト提供するメニュー概要・提供店舗紹介・提 供店舗マップなどを収録する。島内・本土側フェリーターミナルや空港等に設置配布する。 ●消費者評価を得るため試食会やテスト販売の際はアンケートを実施する。 C 貝を使った新作料理開発参画事業者 ① レストランりょうば(レストラン) ⑤ ゆう屋(弁当販売) ② キッチンサカ~タ(移動販売) ⑥ La Cigale Cafe(農家カフェ) ③ スプンティーノ(カフェ) ⑦ うみさち(レストラン) ④ 食彩工房「樹」(創作居酒屋) 6 ⅲ 第 1 回新作貝料理試食会の開催 『貝の王国隠岐の島』構想に基づき、7 つの飲食店舗が新作貝料理を開発し、その内 6 店舗の貝料 理の試食会を行った。新作メニューについては下記のとおり。※レストランうみさちは欠席 ① りょうば 『 貝選丼 ② 『 』 キッチンサカ~タ 黒曜石ライスバーガー 』 炊き立ての隠岐藻塩米の上に、バイ貝、サ アラメの炊き込みご飯を使ったバンズで、 ザエ、貝と、とにかく隠岐の島で採れた貝尽 白バイフライをはさんだ隠岐のご当地バー くしのどんぶり。 ガー。 ④ 『 食彩工房樹 和風ジオ・テリーヌ ⑤ 』 あらめ入りマッシュポテト、バイ貝のす り身、カッテージを重ねたテリーヌ。 『 ゆう屋 ジオまん 』 隠岐の特産である「あかもく」を生地に練 り込み、白バイ貝の餡を包んだ肉まん。 ○試食会写真 審査の様子 7 ③ 『 スプンティーノ バイグラタンホットサンド 』 隠岐の新鮮なバイ貝を、特製濃厚ホワイトソー スでまとめ、ホットサンドの中に閉じ込めた。 ⑥ 『 La Cigale Cafe ジオパーク・ピザ 』 バイとこだわりのにんにくを使ったピザ。ジオ パーク隠岐の大地をイメージ。 ⅳ 第 1 回試食会専門家の講評、試食アンケート調査 A 来場者による試食アンケート調査結果 ・調査用紙(5 段階評価) 5 点→良い 3 点→ふつう 1 点→悪い ・調査結果 ※平均点を記載 美味しさ 味付け 見た目 リピートしたいか アイデア(面白さ) 海選丼 ライスバーガー ホットサンド テリーヌ ジオまん ピザ 3.8 3.9 3.2 3.8 3.7 3.9 3.9 3.6 3.5 4.1 4.0 4.0 3.4 3.5 3.5 3.2 3.2 3.3 2.8 3.5 4.3 4.3 3.6 4.1 4.1 4.0 3.9 3.2 3.5 3.4 8 ⅴ 第 2 回新作貝料理の試食会開催 第 1 回の試食会で食の専門家から出されたアドバイスを元に各飲食店舗が改良を加えた新作貝料 理について、第 2 回試食会を開催した。新作メニューについては下記のとおり。 ※食彩工房樹・キッチンサカ~タは欠席 ① 『 うみさち ② ヒオウギチャンポン ④ 『 』 『 りょうば 貝選丼 La Cigale Café バイカツカレー ③ 』 『 ⑤ 』 『 9 貝の王国まん スプンティーノ バイたまホットサンド ゆう屋 』 』 ●第 1 回試食会からの変更・改良点 店舗名 変更・改良点 りょうば ① 第1回 第2回 選べる丼を 6 種類とし、その中から 3 種類を選ぶ形式へ変更 ② 紫蘇を刻んでご飯に混ぜた ③ 味の変更ができるようにカメノテベ ースのだしを用意した ① 豚肉をほとんど使用せず、貝の食感 ゆう屋 を味わえるよう、餡の中にバイ貝を 多めに入れた ② 味の違う 2 種類の中華まんをセット した ① 中澤氏のアドバイスにより、昨年度 の試作品で、好評であったカレーに 変更 ② カレーは従来より販売している放牧 牛を使ったカレーで、その上にバイ フライと彩りの野菜を乗せている。 e f a C e l a g i C a L ③ 料理で隠岐の島を表現 スプンティ ー ノ ホットサンドの中身をホワイトソースで はなく、バイ貝を入れただし巻き卵と、マ ヨネーズとした ●試食会の様子 りょうばの海選丼、彩が鮮やか マスコミを呼び PR を図った 10 参画事業者からの料理の説明を受ける ⅵ 説明資料で具材や特徴を細かく記載 第 2 回試食会アンケート調査結果 調査結果(5 段階評価) 5 点→良い 3 点→ふつう 1 点→悪い ※平均点を記載 ⅶ チャンポン 貝選丼 貝の王国まん バイカツカレー ホットサンド 美味しさ 3.8 4.0 4.4 3.8 3.3 見栄え 4.2 3.6 3.8 3.7 3.3 おもしろさ 3.6 4.3 4.1 3.7 2.9 話題性 3.7 4.1 4.2 3.5 3.1 広報紙作成 2 回の試食会を経て、一定のレベルまで達した貝料理が完成したため、貝の王国試案に基づき、料理を 紹介したパンフレット及びポスターを作製した。 パンフレット ポスター 11 ⅷ 新作貝料理の店頭販売調査 パンフレット等による PR のもと、10 月 24 日~11 月 23 日の 1 か月間店頭にてテスト販売を行 い、地元住民や来島する観光客に対しモニター調査を実施した。 ▼アンケート用紙 ご当地メニュー試食評価アンケート 住居エリア(町内・県内・県外)年齢( 試食会メニュー名称【 歳)性別(男・女) 】 次の項目に1~5の数字でお答えください。(1:悪い→3:普通→5:良い) 美味しさ 見栄え 価格設定 おもしろさ 話題性 食味・味付け・食感など 見た目の美しさ・色合い・鮮度感など 設定価格に適正感・納得感があるか 食べるのが楽しくなる演出が工夫されているか 友人・知人に教えたくなるか メニューの改良点など、ご意見を自由にお書きください。 ご協力ありがとうございました。 [隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興策検討委員会:食部会] 12 ▽アンケート結果 ① りょうば 「貝選丼」 居住地 町内 県内 年齢 県外 0歳~20歳 21歳~30歳 性別 31歳~40歳 41歳~50歳 ~51歳 男性 女性 0% 3% 25% 24% 24% 43% 46% 29% 美味しさ 1 2 3 76% 30% 見栄え 4 5 1 2 3 0% 2% 価格設定 4 5 1 2 3 0% 8% 23% 14% 37% 22% 16% 17% 50% 25% 50% 33% 面白さ 1 2 3 4 話題性 5 1 2 3 4 2% 5 3% 5% 6% 28% 31% 30% 34% 27% 34% ② キッチンサカ~タ 「バイフライ・ライスバーガー」 居住地 町内 4 3% 県内 年齢 県外 0歳~20歳 21歳~30歳 性別 31歳~40歳 3%0% 41歳~50歳 ~51歳 男性 女性 3% 10% 31% 25% 44% 56% 97% 31% 美味しさ 1 2 3 4 見栄え 5 1 2 3 4 価格設定 5 1 2 3 4 5 0% 3% 9% 6% 13% 10% 34% 28% 19% 面白さ 2 6% 3 28% 56% 35% 1 4 1 2 13% 13% 3 4 5 19% 0% 9% 25% 9% 話題性 5 9% 41% 31% 37% 47% 13 5 ③ ゆう屋 「貝の王国まん」 居住地 町内 年齢 県内 県外 0歳~20歳 21歳~30歳 性別 31歳~40歳 41歳~50歳 ~51歳 男性 女性 0% 8% 17% 29% 14% 31% 71% 30% 100% 美味しさ 1 2 3 4 見栄え 5 1 2 3 価格設定 4 5 3% 1 2 3 4 5 5% 5% 10% 8% 29% 37% 16% 38% 29% 48% 13% 27% 11% 21% 面白さ 1 2 3 話題性 4 5 1 2 3% 3 4 5% 8% 45% 39% 29% 21% 29% 18% ④ スプンティーノ 5 3% 「バイ玉ホットサンド」 居住地 町内 県内 年齢 県外 0歳~20歳 21歳~30歳 性別 31歳~40歳 41歳~50歳 ~51歳 男性 女性 0% 0% 9% 17% 25% 42% 美味しさ 1 2 3 4 33% 25% 91% 見栄え 5 1 2 0% 0% 3 58% 価格設定 4 5 1 7% 2 14% 36% 57% 43% 57% 面白さ 3 5 21% 36% 2 4 7% 22% 1 3 0% 0% 0% 4 話題性 5 1 0% 0% 2 3 4 5 0% 0% 21% 29% 50% 50% 29% 21% 14 ⑤ 食彩工房樹「バイ貝のポテト重ね焼き」 居住地 町内 県内 年齢 県外 ~20歳 21~30歳 性別 31歳~40歳 41歳~50歳 男性 51歳以上 女性 0% 8% 8% 15% 42% 25% 50% 58% 77% 17% 美味しさ 1 2 3 見栄え 4 5 1 2 3 0% 0% 0% 価格設定 4 5 1 2 3 4 5 0% 0% 0% 8% 15% 31% 23% 62% 61% 8% 92% 面白さ 1 2 3 話題性 4 5 1 2 0% 0% 3 4 5 0% 0% 25% 31% 50% 61% 8% ⑥ La Cigale Café 25% 「バイカツカレー」 居住地 町内 県内 年齢 県外 ~20歳 21~30歳 5% 5% 性別 31歳~40歳 41歳~50歳 男性 51歳以上 女性 9% 20% 38% 48% 24% 62% 75% 14% グラフ タイトル 1 2 3 4 5 見栄え 1 2 0% 0% 3 価格設定 4 5 1 2 0% 0% 5% 3 4 5 0% 10% 10% 14% 14% 37% 37% 76% 81% 16% 面白さ 1 2 3 4 話題性 5 1 0% 0% 2 3 4 5 0% 0% 24% 38% 48% 14% 62% 14% 15 ⑦ レストランうみさち 「ヒオウギチャンポン」 居住地 町内 年齢 県内 県外 ~20歳 21~30歳 性別 31歳~40歳 41歳~50歳 男性 51歳以上 女性 0% 13% 20% 27% 47% 27% 6% 53% 67% 40% 美味しさ 1 2 3 見栄え 4 5 1 2 0% 0% 3 4 価格設定 5 1 2 3 4 5 0% 0% 7% 14% 20% 13% 33% 20% 13% 面白さ 1 2 3 4 27% 73% 47% 話題性 5 1 0% 0% 2 3 4 5 0% 0% 13% 14% 43% 53% 34% 43% 16 33% ⅸ 1 先進地視察 視察の目的 隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興策検討委員会の食部会の活動の一環として、現 在、隠岐の新鮮な貝を用いた食の開発を行っている。現状7店舗がメニュー開発を行い、来年度事業 では本格的に県内外へ売り出していくため、今後ますますPRやメニューの改良が求められる。 当プロジェクトの委員でありかつ、食のプロフェッショナルである中澤氏と坂本氏が、過去に手掛 け、成果を収めた秋田県と青森県のメニュー開発の事例から、今後必要とされるPR手法や、料理の 提供方法、事務局と事業者の関わり方など幅広く学び、本格的な事業展開に活かすため、先進地視察 を行った。 2 視察先一覧 (1)秋田県由利本荘市「鳥海選びどん」「由利ものがたり」 (2)青森県西津軽郡深浦町「深浦マグロステーキ丼」 (3)青森県西津軽郡深浦町不老不死温泉 (4)青森県西津軽郡鰺ヶ沢町「ヒラメの漬け丼」 (5)青森県弘前市「津軽料理遺産」 17 2-1 由利本庄市意見交換 由利本荘市 由利本荘市は平成 17 年 3 月に本荘市、矢島 町、鳥海町、由利町、大内町、岩城町、西目 町、東由利町が合併し誕生し、秋田県内一の面 積を誇る。 秋田県の南西部で、山・川・海にわたって恵ま れた多くの自然の中に位置している。 (由利本荘市 HP より) 取組内容紹介 「 鳥海選び丼 」 価格 1,200 円(統一料金) 提供店舗 提供事業所 7 店舗(道の駅、ホテル、レストラン) 事 業 名 海の幸・山の幸を活かした食のビジネスによる 由利地域の活性化 事業実施主体 ※写真は一例 由利本庄市、にかほ市の豊かな食材を多種かつ 由利本庄地域食農観光推進G (構成;由利本庄・にかほ市民間 25 行政 2) 少量で、お好みのものを選んで味わってほしいと 事 業 期 間 いう思いから開発。特産のハタハタを練り込んだ 平成 24 年〜26 年 生タイプうどんと数種の丼から 2 種類を選ぶこ とができる。 ねらい ・この地域ならではの食材や食文化を活かした 基本丼は「秋田由利牛ローストビーフ丼」、 「地 食による観光振興と新たな食ビジネスの展開 魚タラ魚醤漬け丼」、「ハタハタ丼」、その他オリ ジナル丼、デザート、香の物は各店でアレンジし て提供している。 ・滞在型観光客の増加 ・生産者、食品加工業者、観光関連業者の収入 増加、由利地域の認知度とイメージアップ ・外貨の獲得 18 2-2 深浦町意見交換会 深浦町 世界自然遺産白神山地があることで知ら れる深浦町は、青森県の日本海側に位置す る、人口約 1 万人の漁・農業と観光の町。 基幹産業は漁業/農業であるが、白神山 地、青池、といった景勝地名所を有する。 (深浦町 HP) 取組内容紹介 「 マグロステーキ丼 」 価格 1,350 円(統一料金) 提供店舗 提供事業所 7 店舗(温泉旅館、レストラン) 事 業 名 県補助事業を活用 事業実施主体 深浦マグロ料理推進委員会 (構成;深浦町役場・民間) ※写真は一例 事 業 期 間 深浦町産の天然本マグロを 3 個の小どんぶり 平成 24 年〜 (マグロ刺身丼、マグロ片面焼きステーキ丼、マグ ロ両面焼きステーキ丼)で楽しむ、天然マグロの (3 年目) プロセス ・過疎化少子高齢化による地域活力の低下 産地ならではのマグロ尽くしどんぶり御膳。 →交流人口を増やすことが急務 ・白神山地等の自然資源だけでは、なかなか誘客 ・ 青森観光オブザイヤー2013 はできない。 ・ 2013 ご当地ヒット商品受賞商品 ・観光客は第一にその土地の食を求めてやって ・ 販売職数…40,130 食(1 年間) ・ 経済効果…2 億 1903 万円 くる。食に力を注ぐことがなにより優先! ・深浦といえば“マグロ” →ご当地メニューの開発に着手 19 ・何故マグロなのか? マグロの水揚げ量 大間…193.5 トン 深浦…481.6 トン ⇒青森のマグロの水揚げ量の半分を占める。 実マグロの街 2-3 深浦町不老不死温泉視察 ・ 深浦町の推薦のもと宿泊 ・ 地元産のアワビ、水物(昆布だしにアワビを浸したもの)、サザエのつぼ焼き、といった貝料理に加え、 アンコウの和えもの、カワハギのこぶ締め、エゴ天(寒天)、枝豆漬といった、津軽の伝承料理を組み 合わせたメニュー。 ・ 一つ一つの料理に説明書きがあり、食を文化や歴史からも味わうことができる。 20 2-4 鯵ヶ沢町意見交換 鰺ヶ沢町 鰺ヶ沢町は日本海(青森県の西海岸)に面 し、総面積は 342.99km2 と県内で 8 番 目の広さを有する。北は日本海に臨み、世 界自然遺産の白神山地を有し秋田県に隣 接。町土のおよそ 8 割が山林で占められ、 約 20000Ha の国有林を配し、豊かな自 然を象徴している。(鰺ヶ沢町 HP) 取組内容紹介 「 ヒラメ漬け丼 」 価格 540 円~1,500 円(お弁当としての提供含む) 提供店舗 提供事業所 14 店舗(料亭、レストラン、居酒屋、 ホテル、旅館、スーパー) 事 業 名 生業づくり実践活動事業を活用 (H22 県単、1,500 千円) 事業実施主体 鰺ヶ沢町地域資源活用推進協議会 (構成;鰺ヶ沢町役場・民間) ※写真は一例 事 業 期 間 昆布じめのヒラメを使用。しっかりした味付け 平成 22 年 で、食べやすいサイズの切身。付属の鰹だしでお 茶漬けにすると味の変化が楽しめる。 プロセス ・ 鰺ヶ沢町ならではの目玉食材の発掘を行い、 産直市を核とした効果的な PR をすることに より、多くの外貨獲得を目指す一方、獲得し た外貨を地域内に循環させ、地域雇用の場の 創出と地域住民の所得向上につなげること 21 が発端となる。 ・ 年間を通して水揚げされ、天然で高級感のあ るヒラメに注目。鰺ヶ沢で、もともと漁師飯 として食べられていた漬け丼を商品化した。 ・ 知名度向上のために PR 用ののぼりを制作。 また、パネルを制作する形(左記)で漬け丼を 食べられる店を明確にしている。 ↑販売店のパネル、PR キャラクター 2-5 津軽料理遺産 料理遺産紹介パンフレット 津軽の伝統料理を敷き詰めた「ばっちゃ御膳」 22 ⅹ 貝の王国ウェブサイト及び SNS 構築 『貝の王国』構想の周知や、来島を検討している観光客に情報を届けることを目的とし、貝の王国公 式ウェブサイトの構築および SNS ページをそれぞれ構築した。 なお、これらについては専門家の指導および部会員の合意により公開は次年度とし、本年度はシステ ムの構築と掲載する情報収集(記事作成・写真撮影等)に専念することとした。 貝の王国ウェブサイト http://kainooukoku-oki.jp/ 貝の王国 Facebook ページ https://www.facebook.com/kainooukoku.oki 23 ⅺ 来年度事業に向けた取組の検討 専門家の指導に基づき、来年度は下記の取り組みを行うことを計画した。 ①王国ガイドブックの作成 →隠岐の飲食店には必ず貝の料理があり、どこで捕れ、食べ方はどうで、どの時期 が旬なのかを記した王国ガイドブック(王国のパスポート仕立て)の作成。 ②王国公式ウェブサイト及び SNS の運営 →本事業で開設した WEB サイト及び SNS を活用し、来島者やエージェント向けニュース等の発 信。 ③各料理のストーリーや隠岐はなぜ貝の王国なのかを説明できる体制の構築 →ストーリーを紹介できることで顧客の満足度向上を図る ④地元でのメデイア試食会開催 →メデイアを明確に招待して PR する ⑤地元での一般向け試食会開催 →イベントの 1 ブースを使用するもの、ホテルで地元の有力者向けに開催するものの 2 パターン 今後のスケジュールイメージ図 24 ≪観光開発≫ ⅰ 事業内容の検討 昨年度策定した事業計画に従い、今年度は①「シーカヤック」、②「夜さで」を観光開発の2本柱 とした。今年度は体験事業を行い、来年度以降の本格的な事業化へ向けて課題や実現可能性を検討し た。 ⅱ 試行的な取組の実施(シーカヤック) A シーカヤックの事業化に向けての検討 隠岐の観光業促進のために、シーカヤックの試験実施を絡めつつ、継続性のある事業の実施を毛検 討する。隠岐地域の住民等を対象にシーカヤックを用いて、大山隠岐国立公園・世界ジオパークに指 定されている隠岐の優れた海域景観を探勝する自然観察会を開催し、誘客はもちろん海域の環境保 全や動植物の保護に関する意識醸成を図る。 体験事業実施(計 4 回) ①海岸でシーカヤック体験 日時 場所 参加人数 周知方法 7/27 塩浜海岸 11 人 チラシ 新聞折込 ②シーカヤック洞窟ツアー 8/2 浄土ヶ浦 23 人 備考 隠岐ジオパーク推 進協議会と共催 チラシ 新聞折込 ③シーカヤック洞窟ツアー 9/6 小津久 17 人 チラシ 新聞折込 ④シーカヤック洞窟ツアー 9/21 小津久 7人 チラシ (体験事業写真) インストラクターより操作方法をレクチャー 列を組んで進む 25 B アンケート調査 (アンケート用紙) 26 (アンケート調査結果) 性別 年代 ⑥60代以上 4% ⑤50代 7% ①10代 11% ①男性 39% ④40代 14% ②女性 61% 居住地 ⑩無 職 0% ⑨定年退職者 4% ②自営業 4% ④公務員 30% ⑥ 主婦 7% ⑤団体職員 ②隠岐島前 2% ⑪その他 2% ①会社員 24% ⑦学生 20% ①隠岐島後 60% ③島根県その 他 13% ③専門職/医 師・弁護士等 2% 0% きっかけ 0% 職種 ⑧パート・アル バイト 7% ④県外 25% 4% ②20代 39% ③30代 25% 2% 感想 0% 0% ①折り込みチラシ 7% 26% 18% ②友達・知り合いの紹介 ①とても面白かった ②面白かった ③WEBサイト ③あまり面白くなかった ④個人のブログ・ツイッ ター・フェイスブック 61% ④面白くなかった 82% ⑤旅行会社のチラシ・パ ンフレット インストラクターの対応 2% コースの内容 2% 0% 0% 15% 2% 0% ①大変良い ①大変良い ②良い ②良い ③普通 ③普通 41% 55% ④悪い 83% ⑤大変悪い ④悪い ⑤大変悪い リピートしたいか 価格帯 2% 2% 3% 0% 7% ①1,000円 ②2,000円 ①また乗ってみたいと思 う ③3,000円 30% ④4,000円 ②もう乗りたいとは思わ ない 49% ⑤5,000円 ⑥6,000円 9% 98% 27 ⑦7,000円以上 ⅲ 試行的な取組の実施(『夜さで』) A 『夜さで』の事業化に向けての検討 『夜さで』とは、夜中にサザエが海岸付近に集まってくる習性を利用し、松明片手にサザエを収穫 するという隠岐に伝わる文化である。島外は勿論、島内の住民も『夜さで』を知る人物は僅かであり、 今では年配の方々を中心に一部の住民のみ経験を持つ貴重な伝承文化である。サザエを手づかみで 収穫することは通常体験できない。このことから隠岐の観光の目玉となると考え、今後観光部会が検 討する事業の一つの柱とした。 サザエを収穫することは通常禁止されているであるが、試行事業実施にあたり、関係機関との調整 を図り実施した。実施にあたっては体験事業を島内外の一般の方に提供し、体験者に対しアンケート 調査を行った。 B 『夜さで』取組 『夜さで」の事業化に向け、隠岐の島町犬来集落で 2 回、隠岐の島町立木ヨットハーバーで 1 回、 合計 3 回の体験事業を実施した。犬来では、観光部会員とインターンシップで来島した関西の学生 を対象に実施し、立木ヨットハーバーでは、地元のファミリー層を対象に、それぞれサザエのつかみ 取り体験(模擬夜さで)を行った。 各取組とも、体験前に『夜さで』に詳しい犬来地区の浦添氏に内容や歴史について説明していただ き、その後実際に現場でサザエのつかみ取りを行うという流れで実施した。また、安全性を考慮し、 日中ならびに夕方につかみ取りを行うこととした。 体験終了後アンケート調査を実施し、その結果を元に来年度の事業化に向けての課題を整理した。 (取組写真) ○犬来集落での取組 講師の浦添氏より「夜さで」の説明 手づかみの様子 28 ○立木ヨットハーバーでの取組 ⅳ 事業実施地区意見交換会 今年度 2 回にわたり犬来海岸にて試験的に「夜さで」体験事業を実施した。実施後、犬来地区自治 会の方々と、今後の事業化にあたり課題・問題点等を意見交換した。 ○質疑等 ・ 前回(8 月)夜さで体験を行った後のゴミの問題がある、今後犬来の公園を使用するにあたりゴミ やトイレの問題が生じると思うがどう考えているか。地区へのメリットがないように感じる。 → 公園は地区が管理しているものなので、そのような点で地区に迷惑がかからないよう配慮 する。トイレについては地区了承を得て使用させてもらうしかないと考えている。本事業は地元 の方々の了承なしでは、成り立たない事業だと考えているので、了承が得られない場合は、他地 区を検討するしかない。 ・ なぜ犬来地区で本事業を実施することとなったのか。犬来地区には旅館等の宿泊施設はないが。 他地区も視野に入れてみてはどうか。 → 宿泊施設は確かにないが、西郷から近いという利点がある。また、今年度実施した 2 回の 施行については、犬来地区の浦添氏に協力していただいたということも当地区で実施した理由 である。他に候補地がないというのも課題の 1 つであるので、今後は他地区についても検討す る。 ・ 本事業はサザエを事前に購入し、直前に海にばら撒き「夜さで」を行うというものだが、地元の 漁業者には了解を得ているのか。また、第三者から見たときに犬来地区ではサザエを捕っても良 いものだと思われても困るので、そのあたりのフォローもしっかりしてほしい。 → 地元漁業者には了承を得て実施させてもらっている。 「夜さで」事業内で、サザエは漁業権 魚種であるという説明は行う必要があると認識している。第三者からの目線の配慮はしていな かったので、今後の課題として検討していく。 29 ⅴ 1 先進地視察(沖縄県 石垣市、恩納村) 目的 本格的な事業展開を実施する前に、PR 方法や運営体制を学ぶため、マリンレジャーの先進地であ り、かつ隠岐と同じ離島という条件を持つ「沖縄」を視察した。 2 視察先一覧 (1)沖縄県石垣島(有限会社石垣島観光) (2)沖縄県国頭郡恩納村(有限会社ナビー) 2-1 有限会社石垣島観光の取組に係る視察 ①視察の経緯 有限会社石垣島観光は、現在隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興対策委員会で商 品化を目指している「カヤック」を主力商品として売り出しており、商品の内容が充実し、上手く PRを行っている。また地域と一体となった環境活動の取組にも定評があるため、地域住民との連 携を学ぶこととした。 ②会社概要 マリンレジャー・田舎体験ツアー、エコツアーの企画・運営、地域づくり事業をメインに行う。 レジャー商品は宮良川マングローブカヌーシーカヤック&シュノーケリング、サンセット&星空 ナイトカヌー、ホタルウオッチング、歴史・民謡島めぐり等多岐にわたる。 (写真) 30 B 観光部会メンバーによるカヤック体験 実際に石垣島で提供されているカヤックの内容を調査するために、カヤック体験を行った。 【内容】 ・ カヌーに乗って、国の天然記念物に指定されている宮良川のマングローブを探索。野鳥や、川の 生き物を観察する。 ・ 所要時間:約 1.5 時間 ・ カヌーレンタル、クバ傘レンタル、1 ドリンク、ガイド、保険含む。(但し携行品保険は除く) (体験写真) パドル講習の様子 シーカヤック出発時の様子 道中のマングローブ林 31 C 意見交換会 ~隠岐の島町の観光にかかる課題について~ (意見交換会) 隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興策事業進めていく中で出てきた課題を伝え、それに 対してアドバイスをいただくという流れで意見交換を行った。 D ビーチ視察 川平湾の風景 32 2-2 恩納海浜公園 有限会社ナビーの取組に係る視察 ①視察の経緯 当企業は、現在隠岐の島町の豊かな水産資源を活用した観光振興対策委員会で商品化を目指して いる「貝のつかみ取り体験」を商品として広く売り出しているため視察を行った。 ②会社概要 沖縄県恩納村海浜公園ナビービーチ指定管理者。ナビービーチ内飲食業務、海水浴場の企画、開発 とその経営、海水レジャー業務の企画、立案、調査及びその運営、海産物の加工及び販売等を行う。 ③貝のつかみ取り体験について シーカヤックに2人で乗り、オールを使って水面を進み、サンゴや熱帯魚、様々な貝類の豊富な漁 場で、水中眼鏡・ライフジャケットを着用してシュノーケリングをしながら海中を観察する。海人が 銛で魚を突いている様子を見ながら浅瀬へ移動し、最後は自分で高瀬貝・コマ貝等を素潜りで捕ると いう内容。安全対策としてインストラクターが先頭船で引率し、ライフジャケットを着用して行う。 シュノーケルについては、事前にブリーフィングし、初心者でも楽しめるように水深の浅い漁場 を案内する。その後は浜で海人風実食。自分で捕った貝をその場で料理して食べるというプラン。 ※視察当日は天候が悪く、波が非常に高かったため、当初予定していた上記体験は中止。代わりに貝の養殖場や、海ブドウの養殖場を見学した。 貝・珊瑚の養殖風景 貝類・甲殻類全般に養殖を行っている 事業者との意見交換の様子 海ブドウの養殖風景 33 【視察を通しての委員内の意見】 ・沖縄の環境業全体の印象について 沖縄は人気観光地ということもあり、観光商品の充実やその PR 方法、おもてなし方法等すべてに おいてレベルが非常に高いと感じた。沖縄では、観光事業者が商品を開発し売り込むというより、顧客 のニーズに対して、柔軟に対応し、顧客が求める商品を開発するという手法をとっている。このことが 顧客の満足度を高める要因なのではないか。また、沖縄はフリーペーパーの数、またその内容が大変充 実しており、構成も観光客を魅了するような鮮やかなものが多いと感じた。 ・沖縄の取り組みの強みについて 沖縄は新たな取り組みを行う際、行政が第一に動くのではなく、観光業者(民間事業者)がいち早く行 動し、新たな取り組みを行う観光業者を行政が支えるという構造ができていた。このことが、スピード 感を持ち、新たな市場を開拓していくことが可能となる要因であると推測できる。 沖縄は事業の取り組みが非常に早く、ニーズをキャッチしたらすぐに行動に移すという流れが出来 上がっており、この点は隠岐にはまだ足りていないことと感じるので、もっと隠岐の観光業者が率先し て動けるような仕組み作りが必要では無いかと感じた。 ・地域間の連携という観点について 沖縄のビーチはごみが少なく、大変綺麗であったことが印象的であった。これは観光業者・行政・住 民が一体となって定期的に清掃活動を行っていることが大きな要因である。無料で、カヤックなどの観 光商品を住民や観光客に提供し、その対価として清掃活動に協力してもらうという、お互いに WinWin な関係ができていた。成果も十分に出ていることから、この取り組みは隠岐も見習うべきことで はないかと感じた。 34 ⅵ 来年度事業に向けた取組の検討 今年度の事業を踏まえ、来年度事業では以下の取組を実施することを検討した。 ①島内における海遊びでの周遊システムの確立 ・ 島外からの観光客が島内で海遊びを行いやすくするための移動手段や、情報提供手段などを含 めた総合的なシステムを構築する。 ⇒ 来年度の本格的実施に向け移動手段・西郷港周辺のメニューについても継続して検討して いく。 ②継続可能な単価の設定 ・ 今年度の体験事業で得たデータをもとに、適正価格での観光商品提供をめざし、今後も継続し て商品を提供できる体制を構築する。 ③旅行会社とのタイアップによるパッケージ化 ・ 「シーカヤック」や「夜さで」を単品の商品としてではなく、隠岐旅行のパックツアーに組み 込み、安定的な顧客の確保と、相乗効果により満足度の向上をねらう。 35 5 会議等開催状況 委員会 開催日 6 月 18 日 会議名 食・観光委員会 主な内容 ・事業概要説明 ・委員会規程策定、委員の委嘱、委員長・副委員長の選出等 食部会 開催日 7 月 23 日 取組 第 1 回食部会 主な内容 ・事業スケジュール説明 ・貝王国の事業構想説明 ・貝を使った新作メニューの開発依頼 ・試食会の開催について 9月4日 第 2 回食部会 ・貝を使った新作貝メニューの試食会開催 (試食会) ・専門家の講評 ・一般の方を対象にアンケート調査 9 月 18 日 第 3 回食部会 ・試食会における専門家の講評を報告 ・アンケート結果の報告 ・貝を使った新作メニューの改善点の確認 10 月 10 日 11 月 21 日 第4回食部会 ・講評を元に改良を加えた新作貝料理の試食会 (第二回試食会) ・部会員を対象としたアンケート調査 第 5 回食部会 ・リクルートによる隠岐の島町の食に対する意識調査結果の報告 ・『貝王国』店頭調査アンケート調査の中間報告 ・専門家による講評と今後の方針説明 12 月 18 日 第 6 回食部会 ・店頭調査の反省 ・視察先の選定 1 月 18 日 秋田・青森視察 ~ ・秋田県由利本荘市視察(「鳥海選び丼」))、青森県深浦町(「マグ ロステーキ丼」)、鰺ヶ沢町視察(「ヒラメ漬け丼」) 1 月 21 日 2 月 16 日 第 7 回食部会 ・視察先の情報共有 ・今後の方向性の打ち合わせ 36 観光部会 開催日 7 月 22 日 取組 第 1 回観光部会 主な内容 ・部会長の選出 ・部会事業目的について確認 ・今後のスケジュールについて確認 7 月 24 日 夜さで体験事業 ・犬来地区で観光部会員が主体となりサザエの収穫体験を実施 (参加者:8 名) 7 月 27 日 シーカヤック体験 ・塩浜地区で、一般客向けにシーカヤックの試乗体験を実施 ・アンケート調査 (参加者:11 名) 8月2日 シーカヤック体験 ・浄土ヶ浦地区で、一般客向けにシーカヤックの試乗体験を実施 ・アンケート調査 (参加者:23 名) 8 月 11 日 夜さで体験事業 ・犬来地区で、一般客を対象に『夜さで』を試験実施 ・アンケート調査 (参加者:15 名) 8 月 22 日 第 2 回観光部会 ・『夜さで』体験の課題の検討 ・シーカヤック事業の進捗状況と今後のスケジュールについて 9月6日 シーカヤック体験 ・小津久地区で、一般客向けにシーカヤックの試乗体験を実施 ・アンケート調査 (参加者:17 名) 9 月 21 日 シーカヤック体験 ・小津久地区で、一般客向けにシーカヤックの試乗体験を実施 ・アンケート調査 (参加者:7 名) 10 月 8 日 犬来集落意見交換 ・犬来地区での『夜さで』事業化に向けた検討会を実施 会 10 月 15 日 第 3 回観光部会 ・今後の『夜さで』のスケジュール確認 ・沖縄県視察目的等について確認 11 月 2 日 夜さで体験事業 ・昼の時間帯に親子連れを対象に貝の収穫体験を実施 ・アンケート調査 (参加者:11 名) 11 月 31 日 沖縄視察 ・沖縄県に行きマリンレジャーをはじめとする観光商品を視察 第 4 回観光部会 ・視察先の情報共有 ~12 月 3 日 2 月 17 日 ・来年度事業の取り組みを検討 37