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平成26年6月19日 福岡大学病院 精神神経科 内田直樹 第11回学んで

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平成26年6月19日 福岡大学病院 精神神経科 内田直樹 第11回学んで
第11回学んで予防!
《福大病院 健康セミナー》
うつ病について
平成26年6月19日
福岡大学病院 精神神経科
内田直樹
本日のテーマ
• うつ病の原因と予防
• うつ病の診断と症状
• うつ病と躁うつ病
• うつ病の治療
本日のテーマ
• うつ病の原因と予防
• うつ病の診断と症状
• うつ病と躁うつ病
• うつ病の治療
生物・心理・社会モデル
本日のテーマ
• うつ病の原因と予防
• うつ病の診断と症状
• うつ病と躁うつ病
• うつ病の治療
大うつ病エピソードの基本症状1
• 二つの基本症状のうち一つは必ず存在し、
他の症状と合わせて五個以上に達していること
• 二週間以上ほぼ毎日持続していること
• 基本症状
抑うつ気分
興味・関心や楽しさの欠如
大うつ病エピソードの基本症状2
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体重あるいは食欲の変化
睡眠の変化
無価値感あるいは自責感
自殺念慮、自殺企図
疲労感あるいは気力の減退
思考力や集中力の減退あるいは決断困難
精神運動性の焦燥もしくは抑制
本日のテーマ
• うつ病の原因と予防
• うつ病の診断と症状
• うつ病と躁うつ病
• うつ病の治療
うつ病
躁うつ病
躁病エピソードの症状
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過度の自尊心あるいは誇大的思考
睡眠に対する欲求が減る
普段より多弁で話したい気持ちが強い
考えが次々に浮かぶ
注意の散漫
目的指向性のある行動が高まる
困った結果を引き起こす可能性が高い
にもかかわらず、自らの楽しみに熱中する
疫学
• 日本では、大うつ病性障害の12カ月有病率
は3%、生涯有病率は7%。双極性障害は、
12カ月有病率が0.1%、生涯有病率が0.7%
• 双極性障害の発症年齢は17~29歳で大うつ病
性障害よりも低い
• 双極性障害の遺伝率は比較的高く、大うつ病
性障害はそれほど高くない
• 大うつ病性障害は女性が男性の二倍の頻度
本日のテーマ
• うつ病の原因と予防
• うつ病の診断と症状
• うつ病と躁うつ病
• うつ病の治療
うつ病の治療
• まずは休養
• 次に薬物療法と
精神療法
うつ病の薬物療法
抗うつ薬
• 古い抗うつ薬(三環系・四環系)と新しい抗うつ薬
(SSRI, SNRI, NaSSa)
• 古い抗うつ薬は、効果は強いが副作用も多い
• 飲み続けて効果を発揮する(2週間以上)
• 気分を上げすぎて躁転も
• 急に中断しない
うつ病の精神療法
• 認知行動療法
• 対人関係療法
• 精神分析療法
認知行動療法
気分
出来事
身体
認知
行動
5つのコラム
出来事
思考
気分
適応的
思考
気分
うつ病の認知の歪み
・二分割思考、両極端な思考:
うまくいったか全然ダメかどちらかしか認めない
・過度の一般化:
少しでも不幸なことがあると、全て不幸だと感じる
・破局形成:
いつも最悪の事態を考えていて、自分に起きやすいと感じる
・マイナス化思考:
良いことがあってもまぐれにすぎない、という否定的思考
・否定的予測:
ささいなことからいつも否定的な予測が浮かぶ
・自己関連づけ:
自分はいつも誰かから注目されている(特に悪い行い)
うつ病の認知の歪み
・過度の責任性:
周囲の悪いことは、全部自分に責任がある
・すべき思考:
理由もなく、人は絶対に~すべきだと確信している
・選択的抽出:
あることにだけ強くとらわれる
・低い自己評価:
自分は何をやってもまともにできない
ほかの人より劣っている
・拡大視・縮小視:
あることを極端に大きく考えたり、
逆にささいなことだと感じたりする
まとめ
• うつ病は誰でもなりうる
• バランスの良い食事と規則正しい
生活が大切
• 趣味を楽しめなくなったらうつ病を疑う
• うつ病の治療は、まず休養
• 精神科、心療内科受診を躊躇しない
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