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(1 9) 四 季 報 平成1 8年1 1月1 3日(月4回・月曜日発行) 週刊 平成6年11月24日第三種郵便物認可 第5 0 1号 ビル 業界 四 季 報 有限会社新宿中央口ビル 東京都新宿区新宿3−3 2−8 ★会社概要 アヴェニュー2 4、アコム、新宿3丁目 薬局、新宿Counseling、新宿 メディカルサロン、disk unio n、ミヤマ商会、明治物産、ライク ア バージン、RAGTAG ★沿革 新宿中央口ビルのオーナー虎見健示氏 の実家は東新宿の地域で多くの土地を所 有し、貸家業を営んでいた。しかし、昭 和2 0年に東京大空襲が発生し、新宿周辺 にも多くの焼夷弾が投下されると、全て の家屋は焼失されることとなる。あたり 一面は焼け野原となった。土地を民間に 解放していこうという時勢であり、戦後 復興期に多くの所有していた土地は売却 した。残った土地に建てたのが、同氏が 現在所有する新宿中央口ビルである。 ★ビル経営 昭和4 0年竣工のビルであるが、清潔な 印象があるため、さほど古さを感じさせ ない。外壁パネルの清掃が行き届いてい るということもあるが、ツヤのある白い パネルの外壁が美観を保つことに貢献し ている。看板や、そで看板を禁止してい ることも功を奏しているようだ。また、 築年数が経過しているビルであるが柱が 太いため、堅牢な建物で安心感のある印 象もある。 オーナーの虎見氏が不動産業を営む上 で、先代から忠告されていたのは、「ビ ルの賃料は相場の8割でよい」というこ とであった。例えば、1階の「ミヤマ商 会」は竣工以来、長年入居し続け、4 0年 東京都渋谷区道玄坂2−7−4 代表 佐々木 澄子 事業内容 薬局・貸ビル業 ★ビル概要 ★代表ビル概要 ★テナント 浜之上ビル ★会社概要 代表取締役 虎見健示 設立 昭和4 0年 事業内容 貸ビル業 代表取締役 虎見健示 竣工 昭和4 0年 管理 新宿中央口ビル 延床面積 1 3 1 0. 0 6㎡ 規模 地上6階地下1階 施工 熊谷組 構造 SRC造 " 浜之上ビル 新宿中央口ビル " 来の付き合いとなるが、比較的安価な賃 料でこれまで部屋を貸してきた。相場よ り2割ほど安い賃料設定であるそうだ。 新宿3丁目交差点至近という抜群の立地 条件ということもあり、もう少し賃料設 定は高くできそうだが、長期安定型の経 営を目指しているため、2階からのフロ アも比較的安い賃料設定である。 「貸ビル市況の好況に伴って、賃料の 値上げを試みたいと考えておりますが、 最近では、今まで安い金額に設定しすぎ てしまったと後悔することもあります。 現在の相場どおりの額を、テナントに提 示すれば大幅な増額となってしまいま す。付き合いの長いテナントとは、仲良 くしているだけに、特に値上げを要求し にくいのです」 (虎見氏) 新宿駅三丁目界隈、いわゆる東新宿は 今後、大きな発展を遂げると見られてい るエリアである。平成2 0年6月には東京 メトロ1 3号線が開通する見込みで、東映 映画館跡地に、シネマコンプレックスを 含む大規模施設が建つ予定もある。今 後、地価の上昇が見込まれる地域である だけに、真剣に考えていかねばならない 問題である。 また、ビルの築年数がある程度経過し ていることから、改修計画なども視野に いれていかねばならないため、改修費用 を確保する必要がある。ビル自体の価値 が高まれば、賃料を上げてもテナント満 足度は高まるとも考える。上手くテナン トに納得してもらえるよう、交渉を行な っていくつもりではあるという。 交 通 ア ク セ ス 東京メトロ丸の内線「新宿3丁目駅」 都営新宿線「新宿3丁目駅」徒歩1分 名称 浜之上ビル 所在地 渋谷区道玄坂2−7−4 敷地面積 約7 3㎡ 延床面積 約2 9 7㎡ 規模 地上6階 竣工 昭和5 1年 管理 浜之上商事 ★入居テナント 浜之上歯科、森本 ★沿革 井の頭線ホームの眼前に建つ浜之上ビ ル。佐々木氏の父・末弘氏は、鹿児島県 出身であるが、歯科医として数々の地を 回り、現在同ビルが建つ道玄坂2丁目に 「浜上(はまがみ)歯科」を開業した。 ちょうど井の頭線が建設された頃であ り、主人を待つ「ハチ公」もよく見かけ たという。 7 0数年前には、木造3階建ての一軒家 を建設し、医院兼住居とする。戦時中は 歯科医であるため救護所となった。周囲 の長屋は全て焼失してしまったが、同氏 の家は、2発受けた焼夷弾がいずれも不 発で、唯一焼け残る。 佐々木氏によると、 終戦間近には「渋谷駅から歩いてきて一 軒目の家」だったという。 昭和5 1年、浜之上ビルを建設。5階に 末弘氏が勤める「浜上歯科」を開業、6 階を住居とし、2・3階を近隣パチンコ 店の事務所や寮に、1階は現在も入居し ている焼鳥店「森本」に賃貸した。3階 にはテナントが入居しなかったため、貸 画廊「渋谷ギャラリー」とする。その1 0 年ほど後には、画廊を空室となった4階 まで広げる。 薬剤師である佐々木氏は成蹊大学工学 部の実験助手をしていたが、定年後の平 成4年、同ビル2階で「健美堂薬局」を 開店した。その後、薬局で食品を扱うた め、同フロアに喫茶店を開店。 そちらは、 現在は営業していない。 ★ビル経営 佐々木氏は、ビルのテナントを医院・ 診療所で固めた『医療ビル』にしたいと いう希望を持っており、昨年より、2・ 3階につき、業種を限ったテナント募集 を行っている。いずれは他の階にも医療 系テナントに入居してほしいという。 「当ビルは駅から至近で通院もしやす いですし、また、ビルがまるごと『医療 ビル』であれば、複数の医療を同時に受 けることができるため通いやすいのでは ないかと思います。皮膚科・眼科・心療 内科などに入居してほしいと考えていま す」 (佐々木氏) 2階の「健美堂薬局」には、同氏が考 案した様々な商品が置かれている。中で もヒットしたのが、大豆レシチンやビー ル酵母、胚芽米などを原料とする健康食 品「麗脂珍(レシチン) 」 。 病を患った父 がレシチンを飲用していたところ、白髪 が黒くなってきたのを記憶していた同氏 が、薬局開店後、本格的に商品化したの だという。 同氏は、ビルの入口を閉めるために毎 晩1 1時までビル内に勤務しているが、同 製品を夕食として摂り、健康を維持増進 しているという。その他、食べやすく加 工したゴマ食品や、和風だし食品などが お勧めだとか。いずれも同氏自身は長年 愛用している。 近年、メタボリックシンドロームなど が注目されていることもあり、自身の体 験を活かし、薬局業に今以上に力を入れ ていきたいとのことである。 交 通 ア ク セ ス JR・東急・東京メトロ銀座線・半 蔵門線「渋谷」駅徒歩2分、井の頭 線「渋谷」駅徒歩1分