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インターネット時代の新たな競争政策に対する意見書
インターネット時代の新たな競争政策に対する意見書 平成 12 年 11 月 30 日 電気通信審議会 IT革命を推進する ための電気通信事業における競争政策 の在り方についての特別部会長 殿 郵便番号 105-0001 (ふりがな)とうきょうとみなとくとらのもん 住 所 東京都港区虎ノ門3−8−21 (ふりがな)いー・あくせす かぶしきがいしゃ 氏 名 イー・アクセス株式会社 (ふりがな)だいひょうとりしまりやくしゃちょう せんもと さちお 代表取締役社長 千本 倖生 連絡窓口;企画部長 庄司 勇木 電話番号;03-5777-8215 メールアドレス;[email protected] 一次答申案に関し、別紙のとおり意見を提出します。 -1- 別紙 インターネット時代の新たな競争政策に対する弊社の意見 1.はじめに 今回、「インターネット時代の新たな競争政策」答申案に対して、弊社が意見を述べさせ ていただく機会をあたえていただきましたことに、感謝の意を表します。 この答申により、各課題についての検討や電気通信事業法の抜本的な見直しが早急に行わ れ、日本のインターネット普及およびIT革命を推進するためにこのような画期的かつ積極 的な競争政策が行われることを大きく期待いたします。 以下、弊社の意見を述べさせていただきます。 2.一次答申案に対する弊社の意見について 【競争阻害の実例について】 ・ 2(1)ア⑦では、「インターネットのアクセス網については、競争が行われている地域 が限られるなど必ずしも十分に競争が進展しているとは言い難い状況にある。」とありま すが、答申案に「NTT東西がDSL事業者に対しコロケーションやADSLの開始時期 答申案に「NTT東西がDSL事業者に対しコロケーションやADSLの開始時期 等について公正取引委員会の調査が及ぶまで問題が発展したなど、競争阻害を行った懸念 がある。」旨を記述していただきたいと要望いたします 」旨を記述していただきたいと要望いたします。 と要望いたします 【線路敷設権について】 ・ 2(2)アでは、「線路敷設に関するルールを整備し」とありますが、具体的なルールに ついて述べられていません。この競争政策においても過去の政策と同様ガイドラインを策 定するに留まり、実質的に線路敷設権が開放されないことを強く懸念いたします。実際、 過去に外務省が行った「関係省庁レビュー」では、利用希望者から数多くの問題点が指摘 されていたにもかかわらず、意見すら取り上げられませんでした。その結果、事業者に対 して設備の提供を新たに法律により義務づける必要性を見出すには至らないという結論 となりました。また、郵政省の「地域アクセス網における実質競争の実現方策に関する研 究会」報告書では、ガイドラインを示すに留まりました。今回も同様にガイドラインだけ になるのであれば、実効性は何もなく、現状の新規参入が困難な状態が続くことになると 思われます。 ・ したがいまして、線路敷設に関しては、NTT・電力会社・電鉄会社に対して基本的に提 線路敷設に関しては、NTT・電力会社・電鉄会社に対して基本的に提 供義務を課すべきと考えます。特に、NTT、電力会社、JR各社については、旧公社体 供義務を課すべきと考えます。 制及び独占公益事業として敷設された資産であり、義務化する必要があると考えます。 ・ 前回意見書で述べましたように、現状では事実上線路敷設権が開放されていないといえる -2- ケースが多いのも事実です。また、管路やトラフ、電柱等の使用料の算出根拠が不透明か つ高いため利用できないことも大きな要因です。利用料が高いために線路敷設権の利用が 進んでいないのもまた、実質的に開放されていないのと同じと言えます。 ・ したがいまして、線路敷設権利用を拒否する際の理由の明確化、手続きの透明化(一束化 線路敷設権利用を拒否する際の理由の明確化、手続きの透明化(一束化 など他社との交渉も含む)、工事の請負体制の透明化、料金の算出根拠の透明化、関連子 会社等との公平性の担保を強く要望いたします。 会社等との公平性の担保を強く要望いたします 【キャリアズキャリアについて】 ・ 2(2)イではキャリアズキャリアの制度化について述べられていますが、キャリアズキ ャリアは一種・二種事業者の問題(2(4)ア)とあわせて検討されるべきと考えます。 ・ 一種・二種の区分を撤廃し、事業者が卸売も含めて自由にサービス提供ができるようにな れば、キャリアズキャリアの概念は必要ないと思われます。 れば、キャリアズキャリアの概念は必要ないと思われます ・ 答申案では、一種・二種の区分の必要性、規制の目的等についてアカウンタビリティがな く、現状の規制を抜本的に改革しようという視点がないため、キャリアズキャリアやIR Uなどを導入せざるを得ない状況になっています。その結果、以下のような問題が懸念さ れます。 ・ 電気通信事業者以外の者からIRUで芯線貸しを受けるためには一種事業者であること が必要となっています。こういったことは、電気通信事業者以外の者からの芯線貸し=I RUという整理をしているために生じているのです。答申案では従来のIRUとキャリア ズキャリアが並存するという法体系になっており、例えば電力会社が二種に芯線貸しを行 う場合は電力会社が一種許可を取得してキャリアズキャリアで提供するということが必 要です。しかしながら、一種許可の取得及びその後の契約等に許認可が必要であるため、 電力会社自ら一種許可を申請するインセンティブが極めて低いと想定されます。また、芯 線貸しの又貸しも禁止されているため、電力会社が関連子会社の一種会社等を介して二種 会社に提供するのも不可能です。したがいまして、二種事業者が電力会社等の電気通信事 業者以外の者から芯線貸しを受けることができる可能性は低く、キャリアズキャリアが制 度化されても二種事業者にとってネットワーク構築の手段が増えるとは思えません。 【光ファイバのアンバンドルについて】 ・ NTT東西に対して、光ファイバのアンバンドル化の義務付けを早急に行うべきと強く主 光ファイバのアンバンドル化の義務付けを早急に行うべきと強く主 張いたします。NTT東西は独占している地域網を利用して「光IP接続」といったサー 張いたします ビスを提供しようとしているのに対し、他事業者は同様のサービスを提供することができ ません。また、NTT分割時にGC局間回線は地域網としてNTT東西の所有となりまし たが、局間回線の専用線料金が高いことが日本の高速インターネットアクセス普及を遅ら せている大きな原因となっています。 -3- ・ したがいまして、局間回線を含めた光ファイバをダークファイバレベルで早急に、NTT 東西が光のサービス開始を行うより前に、アンバンドル化すべきと考えます。 ・ 弊社は、NTT東日本に対してダークファイバのアンバンドルを半年前から要望しており ますが、いまだ実現にいたっていません。DSL事業のコロケーションの場合と同じく、 接続約款に記載されていない接続に関してはNTTの恣意的運用によるところが大きく、 協議が進まないのが現状です。ダークファイバのアンバンドルに関しても早急に省令改正 し、接続約款に料金等条件を記載すべきと考えます。 【支配的事業者規制について】 ・ 2(3)ア④では支配的事業者規制について、「現在のボトルネック設備(指定電気通信 設備)のみに着目した非対称規制を拡充する方向で制度整備を行うことが適当」とありま すが、指定電気通信設備事業者と支配的事業者とは区別してそれぞれ別に規制を行うべき と思います。指定電気通信設備事業者は不可欠設備を所有しているかどうか、支配的事業 者は支配的地位があるかどうかで判断すべきと考えます。特に、NTTグループ(NTT 者は支配的地位があるかどうかで判断すべきと考えます 特に、NTTグループ(NTT 東日本、NTT西日本、NTTコミュニケーションズ、NTTドコモ、NTT−ME等) については、NTTの在り方とあわせて支配的地位の濫用を防止するための規制を検討す べきと考えます。 ・ 指定電気通信設備事業者に対する規制の目的は、相互接続及び設備のアンバンドルによる 地域市場の競争促進であり、支配的事業者に対する規制の目的は、支配的地位の濫用及び 競争阻害の防止及び制裁であると考えます。 ・ 支配的地位に関しては、市場シェア30%以上等の形式基準を超えるものは、実質基準の 審査の対象となり、形式基準及び実質基準の2段階で判断すべきと考えます。例えば、会 計では関連子会社の実質基準に取引シェアや役員人事権の保有があるように、支配的地位 に関しても、支配的事業者との協力関係が可能である、グループ支配力があるなどの実質 基準も導入すべきと考えます。 ・ 2(3)の章は全般的に、指定電気通信事業者のことを指すのか、支配的事業者のことを 指すのかはっきりしないため、論点がわかりにくくなっています。答申ではこの2つを区 別して記述すべきです。NTT東西は、当然のことながら、指定電気通信事業者及び支配 的事業者の両方の規制がかかると認識しております。 ・ 2(3)イの支配的事業者の概念では、二種を含めないとありますが、一種・二種の区分 は撤廃すべきであり、一種・二種関係なく、支配的地位を濫用したり、競争阻害を行う事 業者及び行為に対して規制を厳しく行うべきと考えます。 ・ 2(3)イ⑤のように「一企業として、複数市場にまたがりサービスを提供する場合にあ っては、原則としてそれぞれの市場ごとに支配的事業者となるか否かを判断する」ことは NTTグループのようにグループで支配的地位にある場合においてはこの考え方は非常 に危険であると言えます。 に危険であると言えます ・ 2(3)ウ②では、「支配的事業者に対して現行規制を維持すべき。ただし、現行の許可 制を緩和し、認可と届出の中間的な制度とする考え方もあり、今後検討する必要がある」 -4- と答申案ではなっていますが、 、指定電気通信設備事業者及び支配的事業者に対しては厳し 指定電気通信設備事業者及び支配的事業者に対しては厳し い規制を行い、それ以外の事業者については規制を緩和するべきです。反競争的行為の禁 い規制を行い、それ以外の事業者については規制を緩和するべきです 止については、明確なルールを設立し、違反した場合の厳しい罰則を設けて自主規制を促 進することが必要と考えます。 ・ また、支配的事業者に対して行う規制のあり方について、独禁法との連携が非常に重要と 思われます。ルール型規制を行い、電気通信事業法の範囲で行う規制は、主に事前規制と し、独禁法の範囲で行う規制は、主に事後規制とするのがよいと考えます。特に、NTT グループ各社について支配的地位の濫用や競争阻害の事実についての調査を公正取引委 員会が積極的に行うべきと考えます。 ・ 2(3)ウ⑥では「支配的事業者に対しても会計情報や子会社等との取引状況等について、 定期的な報告を求め」とありますが、現行の指定電気通信設備事業者の会計情報の項目も 含めて検討する必要があります。現状の接続会計で定めている会計区分では営業費用の内 訳(人件費、経費の内訳)や設備費用の内訳(光ファイバ・メタル別)などが不十分であ り、また会計区分があっても会計報告書では開示されないなど不透明なため、さらなる情 報開示が必要です。また、NTT東日本、西日本、コミュニケーションズ、ドコモそれぞ れについて単体での会計情報を開示するなど、指定電気通信設備事業者及び支配的事業者 についての会計情報の開示は当然のことながら必要と考えます。 【一種・二種について】 ・ 一種・二種の区分撤廃についてはこれまで多くの要望があったにも関わらず、未だ実現し ていません。規制の目的と規制の内容がずれを生じています。このため、 「業務委託」、 「相 互接続」、 「キャリアズキャリア」 、 「芯線貸し」、 「IRU」などつぎはぎで行ってきた規制 に対してアカウンタビリティが著しく低くなっています。 ・ 指定電気通信設備事業者、支配的事業者について規制を行うことは競争政策上必要ですが、 その他の事業者については公益事業特権や消費者保護など規制の目的を明確にして必要 最小限の規制に留めるべきです。 ・ 公益事業特権については、線路敷設に関してのみ規制を行うべきであり、現状行われてい るような一種事業者の許認可制は廃止すべきと考えます。 ・ 消費者保護については、サービスの品質などを技術基準等で確保したうえで、料金(契約 約款)は届出制とし、公表を義務付けるのが望ましいと考えます。さらに、利用者保護の ために利用者にとって重大な問題が生じた場合に変更命令等を行う事後規制の導入など もあわせて行うのがよいと考えます。 ・ したがいまして、一種・二種の区分、及び役務の種類の区分、業務区域等事業許可及び許 一種・二種の区分、及び役務の種類の区分、業務区域等事業許可及び許 可変更に関する許認可制度は撤廃すべきと考えます。また、一種・二種区分撤廃に関して 可変更に関する許認可制度は撤廃すべきと考えます また、一種・二種区分撤廃に関して は早急に研究会等での検討を行っていただきたいと要望いたします。 は早急に研究会等での検討を行っていただきたいと要望いたします ・ ルール型行政の考え方には賛成いたしますが、ルールの明確化が必要です。また、指定電 気通信設備事業者や支配的事業者に対して非対称規制かつ事前規制かつ事後規制を行い、 その他の事業者に対しては事後規制を行うという方法がよいと考えます。 -5- 【公正競争ルールの運用】 ・ 2(5)の公正競争ルールについては、パブリックコメント(及びパブリックヒアリング)、 裁定、ペティションルール(請願制度)の3本柱で行うべきと考えます。 ・ パブリックコメント(ヒアリング)は、広く意見が寄せられ反映されることから公正競争 ルールの整備に不可欠と考えます。しかしながら、募集期間が短いこと、1回限りで反論 ができない場合が多いことなどから、今後の見直しを要望いたします。 ができない場合が多いことなどから、今後の見直しを要望いたします ・ 裁定は、既に導入されていますが、現行では裁定から命令までに時間がかかるため、スピ ードを重視する昨今のビジネスモデルに馴染まないと感じております。したがいまして、 迅速な裁定手続きを行っていただけるよう要望いたします。また、裁定に関して透明性・ 中立性が担保されるよう、運用の透明化についても要望いたします。 中立性が担保されるよう、運用の透明化についても要望いたします ・ 裁定は事業者間紛争のみを対象しておりますが、法令及び行政に関して請願が行えるよう にペティションルールを要望いたします。ペティションルールは行政のアカウンタビリテ ィ向上のためにも必要と考えます。 ・ 行政のあり方としては、競争促進を行うために、規制官庁の権限強化及び、NTTグルー プなど強力な政治力に影響を受けない独立性が必要と考えます。また、規制の目的及び手 プなど強力な政治力に影響を受けない独立性が必要と考えます。また、規制の目的及び手 続き等に関してアカウンタビリティをさらに向上させるべきです。規制当局の役割として は競争促進させて、事前規制を緩和し、競争の進捗度を把握し(例えば、市場支配力の有 無や競争の促進状況についての報告を行う) 、事後規制として対処することが重要である と考えます。 ・ しかしながら、権限の拡大やそれに伴う権力の濫用が行われないためにも、ペティション 権限の拡大やそれに伴う権力の濫用が行われないためにも、ペティション ルールだけでは不十分であるため、行政が義務を適切に遂行しているかどうかの監視スキ ームの策定が必要と考えます。 ームの策定が必要と考えます 【NTTの在り方について】 ・ NTT分割後も地域の競争促進が十分でないことから、NTTの在り方を見直すべきと考 えます。また、支配的事業者への規制とあわせて、NTTグループ会社についても規制を 行うべきと考えます。 ・ 持株会社については、持株会社を介しての人事交流や持株会社からの資金調達が可能なこ とをはじめ、持株会社によるNTTグループ会社のコントロールが可能であったり、持株 会社になったためにNTT東西単体の決算報告が開示されない、NTT東西が相互参入し ないなどNTTグループ内での競争が行われていないことなどから、持株会社 持株会社を廃止すべ 持株会社を廃止すべ きと考えます。 きと考えます ・ NTTコミュニケーションズやNTTドコモなどもNTT東西と同様、支配的地位がある かどうかという議論とあわせて、NTTグループについても規制を行うべきと考えます。 かどうかという議論とあわせて、NTTグループについても規制を行うべきと考えま 具体的には、以下のあげるような場合は競争阻害と考えられます。 <NTTグループ支配力のチェックリスト> -6- ①NTT分割後もグループ内で資産譲渡や売買など資産の取引、及び人事交流等を行う ○ NTT東西が敷設済みの光ファイバや伝送装置を直接又は持株会社を介して、NTT グループ会社に譲渡や売買を行う ○ NTT東西とNTTコミュニケーションズが直接又はNTT持株会社を介して、人事 交流を行う ②NTTグループ内での競争の禁止 ○ NTT持株会社がグループ経営のために、NTT東日本とNTT西日本に対して相互 参入を意図的に禁止し、地域市場の競争を阻害する ○ NTT持株会社がNTTコミュニケーションズの地域参入を制限する ③NTTグループ以外の事業者の新規参入の妨害 ○ NTTグループ及び各社が故意に相互接続の時期を遅らせたり、メーカーに圧力をか けるなど不正な手段でNTTグループ以外の通信事業者の新規参入を妨害する ○ 国際標準にはない、NTTグループのみのいわゆる「NTT仕様」による接続しか行 えないような接続箇所及び接続機能を設定して、接続に対して消極的な態度をとるだ けでなく、結果的に接続事業者が国際標準ではない「NTT仕様」に装置を変更した り、「NTT仕様」の装置を購入させる ○ 相互接続に関してNTTグループ内とグループ外で不公平な取り扱いを行う ④NTTグループが共同で財・サービス・ブランド・設備・情報の提供及び調達を行う ○ NTT東西等NTTグループ各社がNTT持株会社から資金調達を行う ○ NTT持株会社がNTT東西の債務保証を行う ○ NTTコミュニケーションズやNTTドコモが会社名・サービス名に「NTT」ブラ ンドを使用する ○ NTTコミュニケーションズ等NTTグループが地域網を構築する際に、NTT東西 と共同工事を行うが、他事業者とは行わない ○ NTT東西とNTTコミュニケーションズが新規顧客獲得時も分割時の特例と同様の 方法で他事業者には不可能なネットワーク構築やサービス提供を行う ○ NTT東西が「経営上開示できない」としている情報をNTTコミュニケーションズ 等には提供する 【インセンティブ規制について】 ・ 公正有効競争が確保されていない時点でのNTT東西の規制緩和には反対いたします 公正有効競争が確保されていない時点でのNTT東西の規制緩和には反対いたします。 反対いたします N TT東西が相互に地域に参入し、NTT東西のアンバンドルが進み他事業者も公平に地域 に参入でき、地域網市場に本格的に競争がおきるまで、NTT東西の規制緩和は行うべき ではないと強く主張いたします。 ではないと強く主張いたします 【ユニバーサルサービス】 ・ 答申ではユニバーサルサービスを導入するのが前提で議論されていますが、電話ではすで -7- にNTTによりユニバーサルサービスが行われています。電話でもインターネットは可能 なのでダイヤルアップでのインターネット接続はすでに全国で行えます。それ以上の高速 インターネットアクセスや携帯電話についてユニバーサルサービスとすべきかどうかに ついては十分な議論は行われていないと考えます。 ・ 日本の高速インターネットアクセスを地方まで普及させるには、NTT東西に関する相互 接続ルールの強化がまず必要であり、事業者に対して地方で高速インターネットアクセス を普及させるためのインセンティブを与えるべきと考えます。NTT東西に高速インター ネットアクセスのユニバーサルサービス義務を負わせることは、不透明かつ非効率的な負 担を他事業者及び消費者に負わせるリスクが極めて高く、NTT東西による地域網独占の 開放及び地域通信の競争促進につながらないと考えます。 ・ 長期増分方式でもユニバーサルサービスの検討は行われていますが、長期増分方式は主に 電話サービスのみのコストを算出するため、高速インターネットアクセスには適用できな いと考えます。 以上 -8-