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カナダにおけるバイオ燃料事情(カナダ)【PDF:23KB】

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カナダにおけるバイオ燃料事情(カナダ)【PDF:23KB】
NEDO海外レポート
NO.1007,
2007.9.19
【バイオマス特集】バイオ燃料(バイオディーゼル、バイオエタノール)
カナダにおけるバイオ燃料事情
<一般消費者への普及遅れるバイオ燃料>
カナダにおけるバイオ燃料の普及状況は米国やブラジルといったバイオ燃料先進国
に比べてかなり遅れている。公共用途には、サンコー・エナジー社
1
がトロント市内
公共バス(トロント・トランジット・コミッション 2)に対してバイオディーゼルを提
供している他、各企業の公用車等への利用が広がっている。しかし、一般消費者へは
まだまだ普及されていると言えない。
例えば、E85 (エタノール 85%混合ガソリン)供給ステーションは、米国では 1,000
ヵ所以上存在するのに対し、カナダではようやく UPI エナジーLP 社(本社、オンタ
リオ州ゲルフ)が本格的に取り組みはじめたばかりだ。2007 年 1 月にオンタリオ州ゲ
ルフに、2007 年 6 月にオンタリオ州キャサムで供給が始まったに過ぎない。キャサム
のガソリンスタンドにおける 2007 年 8 月のレートは、E85 が 1.099C ドルでプレミア
ムガソリン(オクタン価 91)より0.10C ドル高く 3、消費者にとっても購買インセンテ
ィブは少ないと考えられる。
<連邦政府がバイオ燃料利用に対するインセンティブを発表>
このような状況の中で、連邦政府は 2007 年 7 月 5 日に総額 15 億カナダドル(以下、
C ドル)を 9 年間にわたり助成するプランを発表した。同プランは国内のバイオ燃料
増産を目指す「ecoENERGY for Biofuels」戦略の一環として行われる。再生可能燃料
の一定使用を義務付けた再生可能燃料基準 4(以下、RFS)を達成する為には年間 30
億リットル近い再生可能燃料が必要となるが、2006 年の生産量は約 4 億リットルに過
ぎず、今後の拡大が必要と判断したもの。ステハン・ハーパー首相は、「環境にとって
も農家にとっても良いこと」とその意義を強調する。
バイオ燃料生産者に与えられるインセンティブは、ガソリンに対しては総額 20 億リ
ットルを、ディーゼルに対しては総額 5 千万リットルを限度に設定されている。また
2010 年までにはガソリンに利用される再生可能燃料 1 リットルに対し 10 セント、デ
ィーゼルに利用される再生可能燃料 1 リットルに対し 20 セント助成される。2011 年
以降、インセンティブは段階的に引き下げられる。
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Suncor Energy Inc. http://www.suncor.com/ 本社:アルバータ州カルガリー
Toronto Transit Commission (TTC)
http://www.toronto.ca/ttc/
平日金曜日 15:00 のレート。電話による聞き取り調査より。
連邦政府は 06 年 12 月、米国より遅れる形でようやく再生可能燃料基準(RFS)を導入、10
年までにガソリンに年間平均 5%の再生可能燃料成分を、12 年までにディーゼル燃料、暖房
用石油に同 2%の再 生可能燃料成分を利用することを義務付けた。
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NEDO海外レポート
2007.9.19
NO.1007,
表:各燃料への再生可能成分混入に対するインセンティブ(最大、C ドル/リットル)
年度
2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016
ガソリンへの利用
0.1
0.1
0.1
0.08 0.07 0.06 0.05 0.04 0.04
ディーゼルへの利用
0.2
0.2
0.2
0.16 0.14 0.12 0.10 0.08 0.06
(出所:カナダ連邦政府ウェブサイト)
同インセンティブは未だ議会の承認を得たものではなく、詳細は 2007 年末に発表さ
れる予定であるが、穀物や油糧種子の生産者間での期待は高い。
<F/S 調査や初期投資費用も援助>
「ecoENERGY for Biofuels」によって連邦政府が生産者へのサポートとして乗り出
したのは価格に対しての助成だけでない。農業や地方共同体に対してノウハウを提供
するプログラムとして知られるのは、バイオ燃料製造業機会提供イニシアティブ
(BOPI)5 だ。同プログラムは、農業や地方共同体に対してノウハウを提供するプロ
グラムとして知られる。同プログラムの助成金を通して、農家や地方共同体はバイオ
燃料製造に関する実現可能性調査(F/S)や研究を通してビジネスプランを作成する専
門家を雇用することができる。06 年度のフェーズ 1 では 300 万ドルの資金が投入され、
2007 年度のフェーズ 2 では 700 万ドルの資金が用意されている。アルバータ州では、
同プログラムをうけカナディアン・バイオ・エナジー・コーポレーション社(114 百
万リットル)6、バイオストリートカナダ社 7(175 百万リットル)、CR フエル社 8(275
百万リットル)がそれぞれバイオディーゼルプラントの F/S 調査を行っている。
F/S(フィージビリティ調査)の結果、バイオ燃料の新規建設や拡張建設を行うことが
決定した場合、ecoAGRIGULTURE Biofuels Capital Initiative によって 200 百万 C
ドルの資金が用意されており、1プロジェクトにつき 25 百万 C ドルまで初期投資費
用の補助が受けられる。
(出所)連邦政府ウェブサイト http://www.ecoaction.gc.ca/
各社インタビューより
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The Biofuels Opportunities for Producers Initiative (BOPI)、Advancing Canadian Agriculture and
Agri-Food (ACAAF) Program を通して行われる。
Canadian Bioenergy Corporation
http://www.canadianbioenergy.com/ 本社:BC 州ノース・バンクーバー
BioStreet Canada Inc.
http://www.biostreetcanada.com/
本社:BC 州ケロウナ
CR Fuels Inc.
http://crfuels.com/
本社:アルアータ州ストラスモア
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