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高等学校 № 1 2 3 4 5 6 7 8 「いのちの授業」実践事例 その他 事例内容 タイトル 学校設定科目「いのち・性」の中で、本校養護教諭による「死について」というテーマで講話を行った。生徒は、告知 死について 養護教諭によ に対する捉え方やホスピスに関する知識を深め、これから死とどう向き合い、どう生活していきたいか考えることが る講話 できた。 横浜市大医学部附属病院院内学級をはじめ、全国6カ所の医療機関と連携し、相手を思いやる作品づくりを実践し ヒーリングアートによるカレ た。完成した作品は、生徒の了承を得た後、入院患者さんへ毎年クリスマスに寄贈するプロジェクトを展開してい る。これまでに寄贈した生徒作品は1800点にのぼる。情操教育としての一面だけでなく、高齢化社会に向けて、「い ンダー作成 のちの大切さ」について考える機会を与え、生徒自身も達成感を味わえる教材として、相乗効果を期待できる。 視覚障害理解のためのライ 視覚障害者の講話を実際に受けることで、視覚障害者に対する理解を深め、コミュニケーション手段としての点字を 学んだ。 トセンター福祉教室 iPS細胞の学習をきっかけに、クローンの倫理的問題などについて考え、テクノロジーと生命の関係性について深く iPS Cells 学んだ。 健康福祉コースの生徒を対象に、児童相談所に電話で持ち込まれたDV被害にあっている母子と相談員のコミュニ ソーシャルワーカーの相談 ケーションを生徒にロールプレイさせ、各人物の心情を読み取り、真実がどこにあるのかを考えさせる授業を展開し 対応 た。生徒から活発な意見が出され、情報を的確に捉える力や他者が理解できるコミュニケーション力を引き出す機 会とすることができた。 看護科の授業「倫理と看護」で実施。生活には、「質」がある事を知り、人間として限られた人生の中で「よりよく生き る」ことの大切さを、グループワーク等を通じて学び、自分を振り返り、自己を見つめる機会とすることができた。看 生きるとは 護の基礎となる人間の理解を深め、人間尊重の精神を養い、ディベート等で幅の広いものの考えた方、見方ができ るようになった。 1年生を対象に各クラスごとに防災教室「東日本大震災」のDVDを視聴させた。さらに防災といのちの大切さについ 防災といのちの授業 てグループ討議を行いワークシートを作成させた。 交通事故の危険性につい て考える 1年次生徒を対象に、歩行者や自転車・オートバイ運転者の危険行為について考えさせるために、身の回りに常に 潜んでいる交通事故の危険性について意識啓発を図る講座を行った。社団法人神奈川県トラック協会が制作したD VD「こんな歩行者・自転車・オートバイが危ない! ドライブレコーダーがとらえた! 衝撃の瞬間」を視聴させた。ドラ イブレコーダーとは、車の衝撃を関知して作動し、事故やヒヤリハットの映像を記録する装置で、事故の原因を分析 するのに役立つものである。生徒は、ドライブレコーダーがとらえた衝撃的な事故映像や、携帯電話を使用しながら 自転車を運転するなどの行為がどれほど危険かを検証する実験の映像等を真剣に見ていた。また、トラックドライ バーに聞いた生の声や危ない行為のランキング発表も収録されており、生徒は、携帯電話やヘッドフォンを使用し ながらの歩行や自転車・オートバイ走行が上位にランクインされていることを知った。そのような行為を正門等で注 意されている生徒たちから「気を付けなくては…」、「自分のことだ…」といった声が聞こえたのが印象的だった。生徒 は、私たち一人ひとりの少しの努力によって、日々起きている事故の多くを防ぐことができるということを改めて学ん だ。 1 高等学校 № 9 10 11 12 13 「いのちの授業」実践事例 事例内容 タイトル 震災の手記を読み解いて 作品を制作する。 その他 阪神・淡路大震災で最愛の母を失った少女との出会いを綴った警察官の手記「語りかける目」を通して、命の尊さや 他者への理解を深めることができた。 「語りかける目」の資料を配付し、教師が朗読し、心に触れる部分に線を引 き、その部分を参考に自分の思いを毛筆・漢字「一文字」で作品を制作した。次の時間の作品批評会では、各自が 自分の感じたこと、考えたことや作品の構成で意図としたことを発表し、ワークシートには、発表者の考えや作品の 印象・良くできている点・もうひと工夫した方がいい点などを記入した。最後に、他者の意見を聞いて気付いた点や、 今回のテーマを通して考えたことを記入した。 タイタニック号に乗船していた唯一の日本人である細野正文氏が、遭難を免れた真実をひた隠し、生存者であるが 故の非難やデマに対し最後まで弁明しなかったという内容の話を通じ、広くタイタニック号の悲劇について学び、い のちの尊さを感じてもらうことを目的とした。数多く映画化されたタイタニック号の事故はまだまだ解決されていない 謎も多くある。その中で、日本人やアジア人への偏見が生んだとされる細野正文氏への非難とともに、映画「The 外国語・コミュニケーション英語 Titanic」鑑賞を通じ、タイタニック号の事故の原因や遭難への対応などについても学んだ。生徒には、「もし、あなた Ⅱ・タイタニック が細野正文氏自身だったら、この事故に際し、どのように振る舞うと思うか」、「そのときの細野正文氏はどのような 心境だったと思うか」といった視点を中心に考えさせるとともに、実際に助かった人の数は客室の等級順であったこ となどにも触れ、失われた1,513の乗客と乗組員の命に思いをはせるとともに、当時の日本人への差別や細野正文 氏の気持ちを真剣に考えることができた。 自然界に生きる動物との共生をテーマにした評論教材の読解学習の深化・発展を図るために、地域で障がいのあ る子を育てている親の会「マザーズ・ジャケット」が発行している手記集を使った創作活動を行った。さらに、その会 ゲスト講師による特別授業 のメンバー(母親)を講師として障がいのある子の生き方や育ち方を中心に対話型の授業を行った。生徒は、この学 習で得たことを活かし、地域の交流活動(清掃活動)の場面で、障がいのある子と適切に関わり、支援を行うことが できた。 教育芸術社「高校生の音楽Ⅰ」に載っている歌唱曲「負けないで」を題材に鑑賞の授業を行った。この曲はテレビ等 を通じて、高校生にも広く知られ親しまれている歌である。生徒はまず曲を通して鑑賞し、感想を記入、発表した。そ 芸術・音楽ⅠⅡ・負けない の後、別紙新聞記事を読んで、ワークシートに感想を記入させた。この曲に込められたメッセージとともに、同年代 で である新聞記事の主役が東日本大震災で経験したことと、いのちの大切さ、音楽の持つ力等を関連付けた授業を 展開した。 学校設定科目「近現代と神奈川」の授業において、戦時下における人々のくらしについて学んだ。その中で、神奈川 県下の空襲被害状況、特に「横浜大空襲」における死者、重傷者等を調べ、今日の私たちの生活がこうした事実の 戦時下における人々のくら 上に成り立っていることを理解し、歴史を学ぶ意義について考えた。その上で、改めて戦争の悲惨さを学ぶととも し に、いのちの大切さについて考えを深めた。 「ヒーリング・アート」について専門家の講演で学んだことを生かし、トイレの内壁をデザインし施工する「トイレアー ト」を共同で制作した。誰もがリラックスして過ごせる空間について考え、意見交換をする活動をとおして、相手を思 いやり、互いを理解しようとする心を育成した。 14 基礎デザイン 15 3年選択の国語表現Ⅰで、ディベートを実施した。「出生前診断を認めるべきである」、「安楽死を認めるべきである」 ディベート(出生前診断・安 という命題で肯定側、否定側に分かれ、資料収集・立論・質問等の準備をし、討論を行った。さらに、討論を通して命 楽死をテーマに) 題に対する考えが深まった点について互いに発表し、共有することができた。 2 高等学校 № 「いのちの授業」実践事例 事例内容 タイトル 16 福祉・社会福祉基礎 17 地球市民入門 聴導犬育成の会の講師2人と聴導犬2頭に来ていただき、聴覚障害者にとっての聴導犬の役割と、その育成につ いて学んだ。実際に聴導犬がどのような場面で聴覚障害者の介助を行うか、体験的に学ぶことができた。盲導犬は よく知られているが、聴覚障害者にとって、日常生活でいかに危険が多く、いのちを守るための聴導犬とその育成 の重要さを考えさせられる授業であった。 NPO法人「かものはしプロジェクト」のスタッフから、東南アジアにおける子どもたちの人身売買の実態を学んだ。 4回の授業において、日本の四大公害について、また特にその一つである水俣病について、資料(映像等)を使用 しながら授業を行った。日本は、高度経済成長期に工業を中心として著しい経済発展を遂げた。しかし当時の経済 優先の時代背景の中で、公害により生命の危険にさらされた市民がいたこと、公害が明るみに出るまでの当時の 企業や行政の対応などを学ぶことにより、人間生活や生命と環境との関わりを生徒に考えさせた。 18 公害について 19 産業社会と人間 高校卒業後に失業したときなど、困ったときにひきこもらずにいろいろな相談機関に相談できることを学んだ。 20 自死を考える。小説『ここ ろ』 2年生全クラスで、登場人物「K」の自死の理由と自死を知った主人公「私」の衝撃について解説し、残された近親者 の悲しみについて考えさせる授業を行った。 21 ママズサロンとの交流 地域のこども文化センター、保健所が共催して行っているママズサロンと生徒との交流を行った。生徒は乳幼児に 触れるとともに、母親から出産、保育に関する生の声を聞き、生命の大事さについて考えた。 22 プロジェクトは9月より継続 的に実施 23 24 25 26 その他 本校のいのちの尊重実行委員会の生徒が主体となり、校内の農場で大根を栽培し、収穫した。また、県内の農業 高校を訪問し、畜産部をはじめとした生徒の活動成果を見聞きしながら交流を深めた。本校生徒が作った大根、み そ(フードデザイン)、県内の農業高校の生徒が作った豚肉、そして市内の野菜を利用して豚汁を調理し、食といの ちの恵みを体感した。 コミュニケーション英語Ⅰの授業の単元「Motala and Landmines」を通じて、未だに多数残っているカンボジアの地 カンボジアの地雷で被害を 雷を題材にして、多大なる被害を受けている動物や人間について考え、戦争の悲惨さといのちの尊さを生徒全員で 共有しながら学習することができた。 受ける動物と人間 衛生・防災設備応用 衛生と防災の観点から火災や地震などの災害を想定し、ビルをはじめ家屋において様々な対策が実施されてい る。利用者や地域周辺の住民の健康と命を守るために工夫を凝らした装置や設備を理解することで、「いのち」の大 切さと人への「思いやり」の心の育成を図った。 研修旅行 2年次生を対象に「震災学習」をテーマに研修旅行を実施した。現地の方より3.11当時の悲惨な状況や復興に向け ての取組み等、有意義な話を聞くことができた。また民泊による就業体験を含め、「生きていくこと」の意味・意義に ついての貴重な体験ができた。 OSBいのちの授業 文化祭片付け日の午後に、全校生徒対象の「OSBいのちの授業」の時間帯を設定し、実施した。内容は、本校職員 による人権に関する講話を実施した後、DVD『「ただいま」~の声を聞くために~』を全校生徒で鑑賞し、拉致被害者 の人権について考える時間を設定した。 3 高等学校 「いのちの授業」実践事例 № 27 28 29 30 31 32 事例内容 タイトル アントレプレナーシップA その他 生徒の課題発見・解決能力、リーダーシップ、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力等の育成のため、ア ントレプレナーシップ(起業家精神)教育を実施し、大船渡産の食材を用いた製品を開発・販売することを通して、被 災地の復興支援を行い、命のつながり・大切さを学んだ。 「犯罪被害者の会」を立ち上げた弁護士、岡村勲氏の講演会記事を読むことで、いかに犯罪によって命が粗末に されているかを生徒たちは知ることができた。私たちは犯罪の加害者にも被害者にもならないように生きていかなけ ればならないことを強く感じることができた。また、あまり公にならず、知られることもなかった犯罪の被害者たちの 不遇な人生について知り、お互いが助け合って生きていく社会を築かなければならないことを学んだ。普段、「犯罪 国語・現代文・犯罪の悲劇 はどこか遠くの町で起きている関係のないこと」のように考えがちであるが、いつ自分の身に降りかかるか分からな い身近なものとして認識し、犯罪撲滅をめざしていくことを生徒たちは語り合っていた。さらに、どんな人にも分け隔 てなく対応することの大切さや犯罪の二次被害などについても触れることができ、すべての命、すべての存在を大 切にする姿勢を身に付ける一助となった。 1・2年次生の「社会福祉基礎」の授業において、近くの小学校に赴き、2年生に対してパネルシアターによる「交通 近隣小学校への「交通安全 安全指導」を行った。子どもたちに交通社会に生きる中での危険を伝え、事故を未然に防ぐとともに、子どもたちの 安全意識の向上を促した。生徒は、子どもたちとのふれあいを通して、いのち及び安全安心の大切さを感得し、思 指導」 わぬ反応に戸惑いながらも、交流することの楽しさや伝えることの難しさを学び、理解を深めた。 音楽Ⅰ 美術Ⅰ 卒業研究 33 RENT~今日という日を大 切に生きる 34 沖縄修学旅行「平和学習」 NHKによる東日本大震災の復興を支援する曲「花は咲く」を1年生の音楽選択の各クラスで合唱した。また、その 際に曲目解説として自分の思いも書かせた。「静かで落ち着いた曲だが内に秘められた強さを感じられる曲」、「『生 き残った人』、『今は聞くことのできない亡くなった人』、『震災を遠くから見守っていた人』すべての人の多くの想いを 書き留めた歌詞」、「大事なものを失って傷付いても再び立ち上がり、前へ一緒に進んでいこう、という祈りが表現さ れている」などの言葉が集まった。 ゴッホとエゴンシーレの鑑賞を通じ、前期の課題「自画像の平面構成」の振り返りを行った。画家の生きた時代の歴 史的背景や、画家が置かれた環境を踏まえ作品の変遷を鑑賞し、短命に終わった画家がめざしたもの、制作に込 められた死生観、命に対する想い等を読み取り、制作した作品・今の時代と比較した。生徒は感傷的な感想だけで はなく、時代に翻弄されながらも画業に精進し、精一杯生きた画家の姿勢に感銘を受けていた。 総合的な学習の時間で取り組んできた「卒業研究」について、各クラスの代表者が体育館で発表した。「身体に良い 油と悪い油」(栄養関係)、「子どものお弁当」(保育・教育関係)など、本校の系列の講座や自身の進路を見据えた 意欲的な研究発表が行われた。 犯罪、エイズ、ドラッグ、同性愛、友の死等、現代の様々な問題をテーマにしたミュージカル「RENT]のDVD鑑賞や、 音楽Ⅰの教科書に掲載されている歌曲「Seasons of Love」の歌唱を通して、生徒たちは、今日という日を懸命に 生き抜くことの大切さを学んだ。生徒たちからは、「人の死の重さや、人が結んでくれた関係の大切さが伝わってき た。」、「いつ死ぬかはわからないけど、だからこそ、一日を大切に生きていかなければならないと思った。」等の感 想があがった。 ガマに入り、戦時中のガマの中での生活などについての話を聞き、戦争や平和について考える機会を設けた。 4 高等学校 № 「いのちの授業」実践事例 その他 事例内容 タイトル 35 美術の授業で、国際的なアニメーションフェスティバルでの受賞作品を鑑賞した。人が生きていくことのかけがえの なさと切なさ、愛おしさ、セリフのないアニメーションで表現した作品の鑑賞によって、生徒ひとりひとりが「生きてゆく こと」、「人生」、「いのち」について感じる機会となった。 作品の鑑賞とグループ学習 国語の授業で、「舞姫」を読み、グループで考える活動を行った。恋人に対する気持ちに区切りをつけることができ ず、帰国かとどまるかの選択に悩んでいた主人公のもとに、母の死を告げる手紙と母からの手紙が同時期に届い た。このことについて、死に際して母が主人公に残した思いについてグループで考察する活動を行った。また自分 の死の間際に残した思いを考えることにも挑戦し、自己の人生について考える機会となった。 36 心肺蘇生法・AED講習 消防署職員より、1学年全員に救急時の心肺蘇生法とAED使用講習を実施し、普通救命講習修了証を交付された。 5