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Page 1 京都大学 京都大学学術情報リポジトリ 紅
Title Author(s) Citation Issue Date URL 入学時における助産婦学生の受胎可能期に関する認識調 査 菅沼, 美奈子; 石川, 裕子 京都大学医療技術短期大学部紀要 (1988), 8: 40-49 1988 http://hdl.handle.net/2433/49671 Right Type Textversion Departmental Bulletin Paper publisher Kyoto University 入学時 における助産婦学生の受胎可能期に関す る認識調査 菅 沼 美奈子,石 川 裕 子 A St udyofSt ude ntNur s e Mi dwi ve s 'Unde r S t andi ngabou= heConc e pt l Ol l Pe r i odConduc t e donThe i rEnt r anc et ot heCo l l e ge Mi nakoSuGANUMA,Hi r okol s HI KAWA ABSTRACT: I n an ai m t o mot i vat em i dwi f es t ude nt st os t udy f a il m y pl a nni ng,Wer e qui r e dt he mi nt hes pe c i a lc our s eofmi dwi f e r yt owr i t et he i r ownc onc e pt l Onpe r i od a ndt her e l at e dknowl e dgea tt het i meofe nt r anc et o [ hec o l l ege. Thes ubj e c t soft hi si nve s t l ga t i onwe r e1 5 8s t ude nt swhohade nt e r e dt he c o l l egedur i ngon8ye arpe r i odwhowe r e21 ・3ye a r sol dont hea ve r ageand whowe r enotma r r i e d. 1 . Ni ne t ys i xpe r c e nto ft he mc or r e c t l yde ine f dt heme ns t r ualc yc l e .Of t hes e ,s t udent swhoga vee qul VOC alans we r st ot hec yc l ege ne r a l l yha ds i gni ic f a nt - l ypoor e rr e ma r kst hanot he r s ・ 2 . Thepr l nC i pl eoft heovul at or ype r i odandt hatoft hec onc e pt l O npe r i od we r eans we r e dc or r e c t l yby60 % and4 0% oft hes t ude nt s ,r e s pe c t i v e l y. Re ga r di ngt hec onc e pt i onpe r i od,2 2% ans we r e dt ha ti ti sonl yoneda y. 3 . Onl ylO % ga veane ar l yr i ghtans we rast ot hec onc e pt i onpe r i odi n t hemont h. St udent sot he rt hant hi sl o xf a i l e dt oans we rc or r e c t l ybe c aus e t he yl e f tt hec hangesi nt heme ns t r ua lc yc l eoutofc ons i de r a t i onormademi s t a ke s i nc al c ul at i on. Theabo ver es ul t ss ugges t e dt ha tt he s es t ude nt swe r emuc hi nauenc e dby t heknowl edgewhi c hhadbe e nga i ne dt hr oughs i mpl i f i e ds e xe duc at i oni nt he i r pube r t y・I ti sc ons i de r e des s e nt i alt os uppl e me ntt he i rknowl e dgeate ac hs t age oft he i rde ve l opme nt ・ Keywords: t hec onc e pt l OnPe r i od)St ude ntNur s e Mi dwi ve s )unde r s t andi ng) s e xe duc at i on, 京都大学医療技術短期大学部 専攻科助産学特別専攻 Spe c i a lDi v i s i o no fs c i e n c eo fMi d if w e r y ,Co l l e geo fMe di c a lTe c h no l o g y ,Ky o t oUni v e r s l y. t 1 9 8 8 年 7月1 5日受付 -4 0- 菅沼美奈子,他 :受胎可能期に関する助産婦学生の認識 は じ め 表1 に 1 . 月経周期とはいつからいつまでのことですか 2 . 排卵の時期を説明して下さい A.荻野学説によって B.基礎体温法によって 3 . 受胎可能期をオギノ式法により説明して下さ 昭和60年の人 口動態統計1 'によれば,15- 19 歳の出産数 は減少 した ものの,1 4 歳以下のそれ は増えて続 けている。 また,61年の優生保護統 計1 )では,19歳以下の人工妊娠 中絶数は戦後最 い 高値を記録 した。低用量 ピルが臨床試験段階 に 4. あなたの今周期の受胎可能期は,何月何日か ら何月何日までですか。記憶にない日付など は仮に定めて計算して下さい 入 ったとはいえ,安易 に人工妊娠 中絶がで き, コンドーム法 による避妊がす っか り定着 した我 が国 においては,受胎可能期 に関する啓蒙が間 も無 く不要 になる とは考え難 い。 ように定 めた。正答 と誤答の問 に近 似 答 を 設 しかるに,受胎可能期 に関する教育は学校教 け,更 に各 々を 2段階 に分 けて, Aか らFまで 育 において も,社会教育において も,極 めて不 の回答 に 5点か ら 0点までの配点を行 った。 尚, 充分な現状2) といえる。 従 って,生殖 に関わる 基礎体温法の回答は今回の集計対象か ら除外 し 専門職を育成す る助産婦教育の立場か ら 「すべ た。 , ての子 どもは望 まれて生れ るために」 という理 1) 避妊のためのオギノ法の定義は,国立公 念 の もとに,家族計画の教育を重視 して来た。 衆衛生院 ( 村松)3 ) の示 している内容 とした。 毎年, 「 母子保健管理」 又は 「人 口論」の開講 2) 排卵 が月経周期の中間期 に起 るという事 に先立 って,当専攻科の入学生 に対 して,表 1 については,殆ん どの学生が認識 している。 し の調査を行 って本年10年 目を迎えた。 これは学 か し, 1日の誤差 によって も失敗妊娠 は成立す 生 が自己の受胎可能期 に関する判 断力を確認す るという現実を重視 して,周到 さの程度を分類 ることによ り,我が国の生殖年代 の婦人の認識 した。その意味では,理論 的に基準 に合わな く レベルを察知 して,学習-の動機づ けを得 るこ て も,妊娠の危険性が少 な い方法の回答 には近 とを期待す るた めである 近年,学生の回答成 似答 としての評価を与えた。但 し,受胎可能期 績 は一層芳 しくない傾向 にあることと,質問方 が意味 もな く黄体期の殆ん どに及ぶよ うな定義 法の見直 しの必要性を感 じたために, 8年度分 付 けは,理論 的にもまた避妊 を 目的 とした関連 の回答結果を再検討 した。それを もとに,初等 法の意義の上で も適切でないとの判断を行 った。 。 中等教育か らの積 み上げ としての家族計画指導 の在 り方 について考察 したので報告す る。 3 ) 算 出月 日の計算 ミスが多 いが,そればそ のよ うな失敗を起 しやす い方法を用 いる事 自体 が好ま しくないので,理論 が正 しくて も一段階 方 1 . 対象 法 低 い評価を与えた。 昭和 56年度か ら63年度迄 の京都大学 結 医療技術短期大学部専攻科助産学特別専攻の学 生158名。 2, 方法 健管理 果 1 . 対象の背景 入学時点での既婚者はな く,平均年令は21.3 昭和56年 度か ら60年度迄 は 「 母子保 Ⅰ」の開講時 (4月) に,61年度か ら63 7±0 . 75歳で, 就職 ・進学経験等 による年令差 年度迄 は 「人 口論 Ⅲ」 の開講時 (5月) に,義 は 1- 2年であ った。記名を義務づけない年数 1を配布 して当 日中に回収 した。回答時間は定 が多 いので,出身学校種別 の比較はで きなか っ めていな い。 た 。 評価基準の作成は回答 が記述式であるため相 2 . 設問 に対す る回答状況 当困難であ ったが,下記 の方針で分類 し表 2の - 41- 1 ) 設問別回答状況 京都大学医療技術短期大学却紀要 第 8号 1 9 8 8 答 I :: .: I誓讐 ント 、 J A ( 正答) (5点) ィ.月経の初日から次回月 経の前日迄 問 2 B ( ほぼ正答) (4点) l C( 近似答 (3点) ィ.月経の初日から次回月 経迄 ィ.次回月経前日より数え ィ.次回月経の1 2 -1 6日前 は1 4士2日前 て ( 逆算 して)1 2 -1 6 日前 ロ.次回月経開始日の1 2ロ.同1 1 6日前又は1 4±2日前 4士2 0日前 又 排 卵 排卵の時期と期 間 ( 受胎可能 期 ) 問4 3 受 胎期 期 j 一両「㌔ ィ.排卵期の正答の前に精 ィ.受胎期 A-イの後に卵 ・ 子生存( 受胎能力保持) 子生存期間 1日を加算 ロ. 次回月 経の 11 -1 9日前 精子の生存期間 Lp.芸芸名孟芸f 2 U ∼ # 1 9。前 の時期 ・日数 ハ.最小周期の受胎期と最 大周期の受胎期を含む 期間 ( 予定姓娠可能期間) 今月の受胎可能期の算出 ・周 期 幅 ・今後の周期変 動に備えた予 備 の 付 加 ・正 確 な 計 算 ィ.排卵期の正答に間違 っ た精子生存期間 ( 又は 卵子生存期間)を加え た期間 (日数 ・付加時 期 ・計 算 ミスを問 わ ず) tィ.受胎期の正答 ( 次回月 ィ.受胎期の正答を周期幅 ィ.受胎期の正答 でとる ロ.受胎期の正答を周期幅 2 -1 9日間,又は 経の1 1 1 ∼1 9日前)を周期幅 ロ.受胎期の正答を周期幅 でとる。計算 ミスあり でとる。予備あり。計 -.受胎期の近似答を周期 でとる。更に今後の周 幅でとる ( 又は予備あ 算 ミスあり 期変動予備を付加 り) ロ.受胎期の正答を周期幅 でとる。計算 ミスある が変動予備が多い 表 1の判定基準 によ り分類 した回答結 果 は図 1の とお りで ある。 0名の うち 7名は 問 3,問 4に く者で あ った。1 おいて正答又 は近 似答で答 えて いるので,単な a. 問 1における月経周期 の回答 Aは84.8% , る書 き落 しとみな された 。 .6 % が正答 とみな され た。 回答 Bを含 める と95 C. 間 3の受胎可能期 ( 妊娠可能期,以下受 b. 問 2の排卵 期 の正答 は A ・B合わせ て60.1 胎期 と略す) の正答 ( 表 2の A ・B) は39.9で % で あ った。 回答 Eの35名 ( 22.2% )の内訳 は あ った。 ここでは問 2の排卵期 の表現 の仕方 , 「次回月経 の14日前」 の よ うに,排卵 の可能期 即 ち回答 Aか回答 Bかを区別せ ず,精子等 の受 間 ( 幅) を設 けな い回答 ( 表 2の E- イ) が25 精能力保持期間 ( 以 下生 存期間 と表わす) の付 名 ( 15 .8% ,35名 車の71 .4% ) で, その時期 の 」 33.5 加 の表わ し方 で区別 した。 回答 Eは53名 ( 変動性 について 「約」 とか 「お よそ 「あた り」 %) で最 も多 く, この半数 2 7名は排卵期 を 1日 の言葉を付 した者は25名 車 5名 にす ぎな か った。 と設定 して いるので,精子 や卵 子 の生存期間を 他 の10名は,定義の文章 中に,次 回月経 を基準 加 えて も 8日間 に達 しない もので あ った。 この としなが ら 「前」 とか 「逆算 して」 の言 葉 を欠 中には問 2の排卵期 の正答者 6名 も含 まれ る。 -4 2- 菅沼美奈子,他 :受胎可能期に関する助産婦学生の認識 認 識 調 査 の 判 定 基 準 誤 答 D ( ほぼ近似答) (2点) 答 E ( 誤答) (1点) F ( 完全誤答) (0点) ィ.月経の初日より次回月 経開始迄 ィ.月経終了後次回月経迄 ロ.その他 】 NA ( 記載なし・評価不能) ィ.記載な し ィ.記載なし ィ.次回月経の約 2週間前 の 2- 4日間 ロ.次回月経の1 4士 2日前 の更に前後に付加 した 期間 4日前 ィ.月経後約 2週間 ィ.次 回月経 の約 1 ( の 1日) ロ.月経前後 1週間 ロ.次回月経を基準としな ハ.その他 がら 「 前」 「 逆算」の 言葉なし ィ.排卵期の近似答 Dと誤 答 E に精 子生 存期間 ( 又は卵子生存期間) を付加 して, 8日間以 上としたもの ィ.受胎期 D-イより短期 ィ.周期数のことわりなく ィ.記載な し 間で 7日間以内 月経後の時期を示す ロ.次回月経を基準としな ロ.基礎体温法との混同が みられるもの がら 「 前」とか 「 逆算」 ハ.その他 の言葉なし ハ.排卵期の正答そのまま こ.排卵期後 1週間以上の 付加 , ィ.受胎期の近似答 ィ.受胎期の誤答で,平均 ィ.平均周期又は最小周期 ィ.周期不規則で予測 周期又は最小周期の次 4日前を含 不可との断り書き の次回月経1 ロ.受胎期の正答で計算 ミ ロ.答だけで,評価す 回月経前1 ス (- 1日)あり 7日以降 ( 局 まない期間 ハ.受胎期の誤答で平均周 る根拠情報なし 期幅 ・予備の有無を問 ロ.月経1 4日前を含むが, わず) 期又は最小周期の月経 黄体期の大部分を含む ハ.基礎体温で答えた もの もの 前1 2 -1 8日を含む ( 局 ニ.記載な し 期幅 ・予備の有無を問 ハ.その他 わず) L 0名 いた。 排卵期 をそのまま受胎期 と した者が1 また評価不能 ( 以下 NA と表 わす) が多か 排卵期 を 1日と して説 明 して いた者 は回答 Eの った理 由は,回答 の妥 当性 を判 断す る情報 が記 4名 他, 回答 D, 回答 Fの 中に もあ り, 合計3 載 されて いな い者 ( 表 2の NA一 口) を含 めた ( 2 1 . 5 %)で あ った。 た めであ る。 正答 の Aには期待す る回答 A- イを答 えた者 d. 問 4は村松 の言 う 「予定妊娠可能期間」 を各 自の場合 につ いて書 かせ た もので ある。但 0 . 6 %),回答 B はいな か った. 回答 Aは 1名 ( 3年度 において は,周期 幅の ある例題を示 し,6 は1 5名 ( 9 . 5 %),正答率 は合計 1 0 .1 %で あ った。 2 して一律の回答 を求 める方法 を とったので ,6 毎月 の予定妊娠 可能期算 出上 の要件 と して, 年度 までの結果 とは単純 には集計で きな い。従 先ず 自己の過去 の月経周期幅を確認 して最小周 3年度生 を加 えた集計結果 と6 3 って,図 1には6 期 の受胎期 の初 日か ら,最大周期 の受胎期 の最 年度生 を除 いた集計結果 ( 問 4図の下 の線上の 終 日迄 を決 めな ければな らな いが, その周期 幅 目盛) を示 した。結 果を分析 す る時 は適宜6 3 年 を示 した者 は6 3 年度生を除 くと 3 3名 ( 1 3 9名 車 度 を除外す る ことと した。 3 . 9 %)で あ った。6 3 年度 の 中には,周期 幅 の2 -4 3- 0 0 ( % ) 1 . 月 経 周 期 IA+ I a 1 0 0 02 55 0 75 帯≡ N I 期功 揮 l i % ) i 圭 二 E 0 2 5 7 章( 問 I W 5 昌 : ' E : i . : ; ミ キ ! Dl 京都大学医療技術短期大学部紀要 0 25 第 8号 50 1 9 8 8 1 75 問 間2 . 排 卵 散 5 0 A 亘 100( %) ; / A 刻 ム 日 期 0 の可 4 問今受 ヒ ヒ . 胎 月 5 . 受胎可 能期 D A Cl 7 . 5 敬 ( . ' … 妻 : . Li 5 . 0 2. 5 C D 蕎; 10 6時 N 度 A 生を除 く A (正 答 ) C (近似 答 ) E (言 B (ほ ぼ正 答 ) D (ほ ほ近似 答 ) 呉筈 )答 ) F (完 全誤 NA( 記 載 な し ・評 価 不 能 ) 回 答 成 が示 されて いるにもかかわ らず, 図 1 各 問 の 名 ( 績 の者がいずれかの段階で 41 .9 %) 期を用いて算 出 した者 が 4名 (ク自己の平均周 を上記 していた。 の計算過程を経な いで 計算 ミス 0 %) ラスの2 計算式を用いた者は1 0名 ( 6 オギノ式のための 間の前 と後 に更 に所定 変動 の に備えて,前述の期 解は 6名で他は式の間違 い ・ 3%) であ った。正 々 1- 2日,久保4'の 用いられた計算式 は以下のや計算 ミスがあ った。 い次 た。 に今後の月経周期 予備 ( 村松 によれば各 周期以上の観察 によっ調査 によれば月経周期 6 ①予定妊娠可能期初 2種類 とみな され る。 て得 られた周期幅であれ 日 -1 285' ( 答 は月経初 日か 0+最小周期 らの 日数) 日数- れを行 った者は 4名 しなければな らないが, こ 7+最大周期 日数 予定妊娠可能期最終 日 -1 ば各 々 2日)を付加 回答 ( 2 . 5%) で あった。 のもの Eは最 も多 く,回答 した期間が 5日以 内 は53.5%で あった。 予定妊娠可能期間は ①予定妊 -2 8 (同上) 周期 日娠可能期初 日-最終月経初 日+最小 9( 答は暦 日) 数-1 が求 められ る。計算 ミ理論だけでな く演算能力 予定 算 出する時 と,次 回月 スは次回の月経 開始 日を 大周妊娠可能期最終 日-最終月経初 日十最 過程で生 じる。後者 に経か ら受胎期を逆算す る は本人が問 3において 関 しては正 しい受胎期又 月経変動 この両者共,今後 ( 同上) に備えた 期 日数-12の 付加 した式ではな い。算 予備を ていて も)のいずれに答えている受胎期 も ( 誤っ 算 ミスとした。殆ん どの 当てはま らない答を計 を算 出する傾向 にあ っ 場合, 1日以上遅 い 日 日の 終月経開始 日,月経周期及 た。 び次回月経開始 この判定のた めに最 記載があった74名に限 ってみる と,その うち31 2 ) 総合得 はなか った。 出後予備を付加 した者 点 とその年次推移 4問の合計得点は 3点か ら1 移 は図 2の12 ±3 . 9点であ った。 年度別の推9点で,平均 ・0 菅沼美奈子,他 :受胎可能期に関する助産婦学生の認識 5 6 5 7 5 8 5 9 6 0 6 1 6 2 65 ( 年度) 図2 年 度 別 総 得 点 3年度 の問 4が比較 しに くいので, 問 た。6 1か ら問 3まで の合計点の平均 を 白丸で示 した。 こ れ によれば,最近 3年 間 の成績 はそれ以前の ど 2日前 C . 排卵期 の表現 において 「 次 回月経 の1 4士 とした者 「合計 3 日間」 」 と表現 した者の 中 には, 「 -12-1 「 日前 4日間」 と した者 が い た の で, や 6 の年 りも低 か った。 3)よ要 素別 の検討 - 問 と表現 2の正答者 95名 の比較 を行 った。 」 した者 との総合得 点 経周期 a. オギ ノ式 法 問 にお いて重要 ある月 につ いて, 1の回答 Aな要件で の1 34名 と, 回答 の7 うち 年度生 と NA ( 評価不能等) を除 いた 2 ,63 いてみる と,「 12-1 6日前」 (表 2の 問 Bの 31 迄 7名の総合得 の 点を比較 した。先ず 問 1か ら 答群 5 5名の平均総得点は1 5 . 1の得点差 ( 定義 合計点 につ いてみ る と,回答 Aの個人 得 点か ら問 日前」 ( 表 2の A 点 さによ り回 答 Aが 5点 に対 して回答 別 ま4 の正確 点で,前者 名につ A- イ) 回 0±2 ・5点 ,「 1 4士 2 一 口) 回答群2 2名は1 4. 3士2 ・8 引 いた平均点 は A群 が9 .8±2 ・ 9点 ) 1点 を差 し ,あB群 は 7 士3.1点 で A群 は 有 意 に 高成績 で ・ 9 0 . p< った ( 0 5 ) 次 に 063年度生 を除 いた 134名の を同様 の方法で比較 す る と, A 全 問 の総得点 点, B群 は 9.5士4 .1点 群は 11 ・6±3 ・ 7 た。 が高得点で あ ったが有意差 はな か っ d.今 回の調 答す る事 の方 が 査では総得点 よ りも,問 4で正 (A ・あ るので ,6 く1 4名の正 答者重要で 3年度生 を除 総得点 は1 4-1 8点で平 B) の特徴を観察 した。 は 問 2の排卵期 の定 7 .2点で あ った。失点 均1 書 き落 しで,他 の問題 義 はすべ に 「前」又 は 「逆算」 の 0. 0 b 5 . ) 。 で有 意差 があ った ( p< て いる者 aと同様 と の意図で月経 の周期 幅を配慮 し で 回答者の顕著な あ った。 3年 度生 を除 いた 1 39名の 総得点を比較 ,平均周期 した 。6 を用 いて算 出 した者 との 中 6名 ( 42 .9 て正答 (A又 は B) 4人 特徴 は認 め られな いが,1 うち,周期 幅記録 者33名の 1点 削除 した合 計得 点が 1 2 . 6±4 . 3点 に対 して,平均周期 を用 い た 1 06名の平均 は11 .6±3 .6点で あ った。 前者 が高 得点 だが有意差 はなか った。 京都大学医療技術短期大学部紀要 第 8号 1 9 8 8 考 2 % で あった。また, 続 が良か った高校生女子 が3 察 問 4に相 当す る 「今月の受胎可能期」では,坐 今回採用 したオギノ式法の正答 の判断基準は, 体 の1 . 6 %が正解 ( 今 回 の 回答 Aに相 当)で, その事柄 の性質上完壁 な もの とはいえな い。 し 最 も良 い大学生女子は3 . 4 %であ った。比率だけ か し, コン ドーム法の使用者が無 自覚 の うちに でみると両者の差は殆ん どなか った。 いずれに 暖味なオギノ式法を併用 している現状2'にあっ して も, このような原理の理解 と実際の使用能 ては,少な くとも正 しいオギノ式法 が普及すれ 力 とのかい離 ( 問 3 と問 4 との正答率の差)の ば,無知による妊娠は もっと減少す る筈である。 原因につ いては,指導者側の問題 として考察 し その意味で,現在示 されているオギノ式の基準 た事を既 に報告6) した。今回は学生側の認識構 に照 して,到達 状況を把握 し,習得 しやす くす 造を推論する手懸 りを得 る結果 とな った。 る方法を検討す ることは意義あることと思 う。 さて個 々の要素の中で,先ず月経周期 につ い ところで この質問調査は,オギノ式法を実際 て考えてみた い。 オギノ式法 による失敗の最大 に正 しく用 いる事 がで きるか否かを知 る事 ( 問 の原因は月経周期を平均で考え る習慣がある事 4)が主な 目的である。従 って,問 1か ら3は だ と考えていたが,予想通 り, 4人の うち 3人 問 4のための基礎知識 の確認である。一般 にオ 迄は周期幅を問題 に していなか った。 ギノ式法 といえば問 2・3を理解 していれば事 更 に今回明 らかにな った事 は,月経周期の定 足 りると考え られ る風潮があるが,それでは役 義を正確詳細 に述べた者は,オギノ式法 に関す に立たない という事を学生 に認識 させ るために る全休の成績 も良い とい う事で あ った。統計学 順次説明させて いる。少な くとも現在の学生 の 的現象ではあるが,オギノ式法 には月経周期 に レベルでは,当分調査を継続す る必要があ り, 対する慎重な姿勢が必要であることが示唆 され 原則 として この質問形式を踏襲す る予定である。 た。 さ純な事ではあるが,指導上の留意点 にな ただ,問 3 と問 4の違 いを どのように表現 して ること思われ る。 問いかければよいか苦慮 しているところで ある。 次 に排卵期 についてであるが,看護教育の母 村松は原則論 と しての 「受胎期 ( 受胎可能期, 2 -1 6日前」 と 性看護学 において 「次回月経 の1 妊娠可能期) 」に対 して,月経周期幅を考慮 して いう荻野学説7) は確実 に学んで いる筈であるの 算 出す る毎月の受胎期 を 「予定妊娠可能期」 と 0 % が誤 りで に,知識 として定着 していない。4 呼んで いる。 しか し, この用語を過去 に学んだ あ り, その半数近 くが 「 - -約 1 4日前」又は ・ -1 4日前 」(2週間前や1 2日前の答を含む) 「-・ 者 は殆んどいないと考え られ る し,そのような , 質問は誘導質問にな り,事態把握 の妨 げにな る と答えている。問題は 「 約」 「およそ」 または と考え,表 1のよ うに表現 して来た。今後の検 「あた り」等を付 している者 は少数で,前者 が 討課題で ある。 5名,後者 が2 0名で あ った。 これは単な る書 き さてその結果であるが,問 4の正答率 (A ・ 落 しではない事が, 問 3, 4の受胎期の答え方 B)が1 0 %に過 ぎない というのは,専門基礎教 で明 らか とな った。問 3では排卵期の正答者迄 育を修了 した学生 が対象であるだけに,極 めて 加わ って2 2 % の者が, 1日の排卵 日に精子や卵 不充分 と言 わざるを得ない。ただ池 田2) らの高 子の生存期間を付加 して受胎期を説明 している。 校生 (3年生) 及び大学生 (1回生)の男女 に 排卵期 に関す る以上の事 か ら考え られ る点は, 対する調査 と比較す る と,専攻科生 は選択肢法 先ず高校卒業迄 に指導 される排卵期の簡略化 し でな く記述式で回答で きただけ確かな理解がで た表現 ( 後述) が強 く刻 印づ けされていると思 きていると評価で きる。 この調査は選択肢法で, われ る事である。本 当に1 4日前 と思 い込んで い 今回の問 3に当る受胎可能期の原理では正解者 るのか,それ とも約 2週間前 と学んだ事 が,そ ( 今回の回答 Aに相 当)2 2 %,対象別で最 も成 の後の積み上げ式 の連続教育の欠除のた めに, -4 6- 菅沼美奈子,他 :受胎可能期に関する助産婦学生の認識 風化のような脱落現象 を起 しているのか も知れ もあま りに簡単な式なので信用 しな か った為 か, ない。看護教 育によって も立て直す事 がで きな 計算 には式①を用いていた。 この一点を見て も, か った程根 強い印象だ ったか,逆 にこの事柄 を 我 が国の家族計画指導 は当然すべ き事 も してい あま りにも軽視 して きた為か も知れな い。 ただ ない段階である といえ る。 その努力 を放棄 して, 考え方 によれ ば,排卵 は確 かに一時的な現象で オギノ式法の難解 さや危険性を指摘 す ることは あるか ら,結果 と しての現象を科学的 に説明す ● れば排卵 日として とらえる事 を否定で きな い。 現実を知 らない事 と言 うべ きであ ろ う。 彼女等 に求 め られ るこ とは,避妊等 の 目的で排 な い。 当専攻科の教育プ ログ ラムに もあ るよ う 卵 を予想す る立場の理解で ある。 その意味で は, ● ● な,青年期 か ら産み終え た年代迄 の人 々に対 す さて,指導の体制につ いて考えな けれ ばな ら 排卵 日ではな く排卵期 といわれ る場合 には,そ る( 卒後の)訪問や集団指導 による家族計画指導 れは 「排卵 予定期」又 は 「排卵 可能期」で ある は,全国の関係機 関で行 われ てい る ところでは あるが, いかに感動的な教育効果 が得 られて も, と表現 して指導す る事 が必要か も知れな い。 量的にはまさに拾海の一滴で ある。従 って結局 2 % の計算 ミス 次 に計算 ミスの問題 である。4 学校教育に期待せ ざるを得ない と思われ る。 は予想以上で あった。 その よ うな結果 もさる事 なが ら,回答 に要 した時間や こまかな作 図の労 これ に対 して,学校現場での取 り組 みはど う 力 は並大抵 の ものではない事 が認 め られた。 こ であろ うか。実際の指導の実態を把捉す る こと れがオギノ式法であるな らば, とて も一般婦人 5年度か ら57年度 にか は困難であるので,昭和5 に要求で きる方法 とはいえない。結局 オギノ式 けて順次施行 されて来 た 現行 の 小 学 枚 9'中 学 法 に関 しては,原理の指導 はある程度行 われて 及 び高校 11) の学習指導要領を見 ると,小学 校 10' 来 た事が評価で きるが,方法論 と しては無 きに 校 の 「体育」, 中学校 と高校 の 「保健体育」にお いて, 「心身の発達 ・機能」 の中で 「第二次性 等 しい段階 といえ る。 徴」又 は 「生殖器官の機能」 が取 り上げ られ て 今回 2種類 (そのいずれかの変法 ?を含 む) の計算式 が少数 の学生 に用 いられて いた。周期 いる。 更 に高校では,「集団の健康」の 中に 「家 変動 のた めの予備のない古 い計算式ではあるが, 族 計画」 が登場す る。従 ってオギノ式法 は高校 3 .8 式を間違 えず正確 に計算 で きた 学生 6名 ( で しか取 り扱われないことにな る。 % )には敬意を表す る。 しか し,計算式①は式 の そ こで,京都府下で採用 され ている高校の保 根拠 がわか りに くく,記憶を再現す る事 が困難 2種 についてオギノ式 に関す る 健体育の教科書 1 で,間違 った場合 には大 きな誤差を生 じやす い。 記述を見 る と,その扱 い方 には大 きな ば らつ き また 出て来 た答 が月経初 日か らの 日数なので, が認 め られ る。約半数は,オギノ式 の記載 が全 暦 日に直す時,単純 に月経初 日に加算す る と失 くない とか,あ って も 「生 理学的方法」 とか, 敗す る。計算式② はオギノ式 の理論 をた どった 「 ( 基礎体温法) に似 た方法 にオギノ式 もある」 ものでわか りやす いが,利用者の認識 によって 等全 く説明に立 ち入 っていない もので ある。最 平均周期 だけで算 出 した り,次回月経 か らの 日 少限度必要な説明がな されて いるのは 5種で, 数 ( 差 し引 く数) を勝手 に変 えて失敗す る。従 2 -1 9日を さける」 とい うもので 「次回月経前1 って一般 的な普 及のた めには両者共適切 とは思 ある。 この うち 1種は 「6カ月以 上の月経記録 えな い。 を とってか ら利用する」 と書 き添えて お り,他 その点で久保式簡略法8'は,最 も容易で失敗 の 1種 には 「オギノ式 による受胎 しやす い時期 が少 ない優れた方 法 といえ る。今 回の調査 の中 の求 め方」 とい う周期別 の受胎期 の図が掲載 さ で,一人の学生 が簡便 法 と して記録 していたが, れている。 説明が無いのが気 にな るが,方法 が 式① との根本 的な違 い ( 将来 の周期変動 に備え 示 された唯一の もので特筆 に値す る。尚,久保 た予備の有無) に気付 いて いない為 か,それ と 式簡略法や FP カ レンダ ーの紹介 は見 当 らな か -4 7- 京都大学医療技術短期大学部紀要 第 8号 1 9 8 8 こでは月経その ものが主題 とな る。教科書 はな った 。 この領域での学校教育の もう一つの陸路 は, く補助教材 1種 のみが任意 に採用 されている。 「 結 避妊 という事柄 は,性交を前提 とす るので , そ こでの内容は, 1- 2年 は不規則であること 婚」 とか 「家族」の健康 に関す る段階で しか取 もあるが必配ない事,初潮の時期 には個人差が り扱われない事である。従 って,オギノ式法で あるがいずれ必ず発釆す るとい う不安解消を意 はな く荻野学説な らば中学校で も扱 い得 るので 図 した記述がな されてお り,月経の周期 に関す はないか と考えたが,排卵期は対象 とな るが, る説明はなか った。教 師の直接指導 によって い 受胎期 は範境に入 らな いのである。 ると思われ る。 では,その排卵期の記述を前述の高校の教科 以上が教科書か らみた学校教育での受胎可能 書 と中学校 の 4種( 全数)についてみると,両者 期 に関連す る指導 内容である。 問題点は,教科 は非常 に類似 した取 り扱いを している。 内分泌 書 によ り内容の扱 い方 に大 きな格差があること, 系の説明は比較的詳 しくな されてお り,一様 に 受胎期 に関す る指導 が欠落 していること,排卵 卵巣 と子宮の性周期の図が掲載 されている。 と の時期 に関 しては 「排卵後約 2週間で月経 とな ころがいずれ も2 8日周期の図で,中には 「 2 8日 る」程度の事 さえ中 ・高校の約 4分の 1に記載 周期の場合」という断わ り書 きが無 い もの も少 されているに過 ぎないこと,その上,性周期の な くない。排卵 は1 4日の所 に図示 されているも 図は家族計画のための基礎 としての教育的配慮 のが大部分で, 冒数表示 が月経初 日か らの もの が乏 しいものであること,月経周期 に関 しては で ある為,開始後1 4日と誤解 され る怖れ もある。 「約2 8日」 という表現がまだ多数を占めるとい 排卵期を複数 日の期間で示 しているものが 3種 う事等で あった。 あるが,「 1 3-1 5日」等 と読み とれ る。本文 中 近年性背教-の関心が高ま り,文部省 も昭和 の排卵の時期 の説明は 「 排卵後約 2週間で月経 61 年 3月 に 「 生徒指導 に お け る性 に 関する指 となる」 と述べた ものが中学校の 1種,高枚の 導 」13)(中学校 ・高等学校編)を公 に し,初 めて 3種のみで,荻野学説 は排卵期 として も取 り上 性教育をすす める姿勢を示 している。64年度よ げ られないことにな る。 り学習指導要領が改訂 されるに当 り,保健体育 高校の教科書 は,他 の項 目では中学校のそれ に関 して もこれを受 けて,改善 され るこ とが期 よ りも内容は豊富である。例えば内外性器の解 1 年 14)で94 % に達 して 待で きる。高校進学率は6 剖学的名称 と機能,精子の構造,染色体の種類, いるので,国民の基本 的能力 としての家族計画 外性器の役割や性交時の変化等 が詳述 され,妊 の指導は高校で とい う自負 と責任 において徹底 娠や出産 にも大まか に触れ られている。人工妊 されることを切望す る。 ただ注意を要す る点は,医学 のダイジェス ト 娠中絶は必ず取 り上げ られていた。 しか し,受 胎期 に関する記述 は全 く認 め られな い。結局前 版的な知識ではな く,国民が自己の健康管理を 述の家族計画の単元で数種のテキス トの表中に す ることがで きるために必要な知識 とは何か と 記載 されているだけで ある。 い う事を見極 めてい くことが必要である。 さらにまた,知識欲旺盛で 自他の体 に関心が 次 に月経周期 に関す る記述 はどうで あろ うか。 約2 8日」が多 く, 「ふつ う2 6 「月 に 1度」 とか 「 高 まっている中学生 に対 して, もっと豊 かな指 , 「およそ2 5 -3 5日」 -3 0日」 (中学校の 1種) 導 はで きないものであろうか。今回の研究 テ ー 等 ( 高校の 5種)の記載 もあ った。 この周期 の マ に関す る結論 としては,久保式簡略法等を使 の昭和5 3年の調査で 幅を とった記載 は著者 ら12' いこなすのは高枚で よいが,その基礎 とな る知 は認 め られなか った ことで,改善 されているこ 識 は中学校で確実 に理解 させて は しいものであ とがわか る。小学校で は 5年生 か ら体育の中に る。つま りオギノ式法は高校で,荻野学説は中 保健が登場 し,第二次性徴 が取 り扱 われ る。 こ 学で という事である。「大人の体 に近 ずいた シン -4 8- 菅沼美奈子,他 :受胎可能期に関する助産婦学生の認識 ボル としての精通 と初潮」 の メカニズ ムを学 ん 以 上の事 か ら,思春期 の性教育時 か ら指導 を だ延長線上 において,受胎 に関す る理解迄一歩 積 み上げ,特 に月経周期 に対す る認 識,排卵 期 進 め,生命 の発生 に対 す る畏敬 の念 を養 うと共 の正確な表現,受胎期 の正確で容易 に計算で き に,例題 と しての女性 につ いて予定妊娠可 能期 る方法等 の普 及 に努力す る必要性 を痛 感 した。 を教師が示 す ことによ り,妊娠 はいつで も起 り 最後に,御指導及び資料の提供をいただいた日本性 得 ることを 自覚 し, 自分 と異性 と新 しい生命 と 教育協会常任理事並びに当専攻科講師今村要道先生に を大切 にす る気 持 を しっか りと喚起 させ るよ う 深謝致 します。 な指導 はで きな い もので あろ うか。 文 保健医療関係者 と して,直接学校 の性教育を 担 当す る ことには異論 があ り機会 もな いが,母 献 1)厚生省児童家庭局母子衛生課監修 :母子衛生の主 性 を育成す る観点か ら,教 育関係者 との交流を なる統計.76p・ ,財団法人母子衛生研究会,東京, 深 め,積極 的 に発言 して行 きたい もので ある。 1 9 87. 最後 に,専攻科入学年度別 の成績 に関 してで 2) 池田浩子,田中美里,古木広美,皆元律子,山田 あ るが,厳密な テス ト形式 を とっていな いので 敦子,菅沼美奈子,西垣恵子,三井政子 :望まな い妊娠を避けるための高枚生,大学生の認識度調 詳細な分析 はで きな い。 ただ,58年度 の入学試 2 ):2 7 2 2 7 7,1 9 8 6. 査.母性衛生27( 験 にオギノ式 に関す る出題 が あ った事 が大 きな 母子保健ノー ト4 ( 第2 3)村松 稔 :家族計画・「 背景要因 と して あげ られ るが,成績 が艮 か った 版) 」青木康子,内山芳子,加藤尚美, 平沢美恵子 のは59年度 なので その関連 につ いては即断で き な い。一方近年 の成績 の低下 につ いては,低 用 83 3 1,日本看護協会出版会, 東京, 編, p・32 1 9 8 7. 量 ピルの登場 が近 い とい う安堵感 が教育者 側 に 4)久保秀史 :日本婦人の月経周期に関する知見.臨 現 われたためか とも考 え られ るが,情報不足で 婦産1 7( 3 ):2 2 72 31 ,1 9 6 3. 5)森山豊監修,日本母性保護医師協会編 :家族計画 あ る。今後 の動 向を見守 りたい。 の指導指針.p・62 ,南山堂,東京,1 9 71 . 要 約 6) 菅沼美奈子 :オギノ式法に縁のうすい臨床助産婦. 助産婦誌38( 9):7 7 81 ,1 9 8 4. 昭和 56年 か ら63年迄 に本学専攻科 に入学 した 7) 荻野久作 :婦人ノ受胎期及 ビ基ノ茸地魔用法に就 助産婦学生 の うち158名 に対 して,入学時 に受 6 ):7 5 1 5 9 4,1 9 31. テ,臨婦産6( 胎 可能 に関す る理解状況 を調査 し,次 の結果 を 8)社団法人日本家族計画連盟編 : 受胎調節指導用テ 得 た。 キス ト 1 0 2P・ ,社団法人日本家族計画協会,東 1 . 月経周期 の正答率 は約 96% で あ った。 しか 京,1 9 8 6. し,その答 え方 の正確 さの違 いによ り,総得点 4 6P・ ,東山書 9)文部省 :小学校指導書,体育編.1 に有 意な差 を認 めた。 房,東京,1 9 8 6. 2. 排卵期 の正答率 は60 % で あ った。不充 分な 4 8P・ ,東山 1 0)文部省 :中学校指導書,保健体育編.1 , 書房,東京,1 9 8 7. 回答 の主な ものは 「次 回月経 の14日前」等 と断 4 8P・ ,一橋 l l )文部省 :高等学校学習指導要領解説.1 定 して お り,受胎期 も これ を基 に して いた。 3 . 今月 の予定妊娠可能期間を ほぼ正解 で きた 者 は10% で,成績 か悪 い原 因は上記 の事柄 の他 に,①.過去 の月経周期幅 を用 いた者 か24% に 過 ぎな か った事 ,①.① の他 に更 に今 後の周期 出版,東京,1 9 8 7. 1 2)菅沼美奈子,内山和美,三井政子 :性周期記録表 9( 1):7 682,1 9 7 8. の試み,母性衛生1 1 3)文部省 :生徒指導における性に関する指導,中学 0 2P・ ,大蔵省印刷局,東京, 校 ・高等学校編. 1 1 9 8 6. 動変 に備えて予備 を付加 した者 は 2 . 5% だ けだ った事 ,③.計算 ミスが42% と多 く,計算式 を 用 いた者 は 6% しかいな か った事 な どで あ る。 1 4) 日本教育年鑑刊行委員全編 :日本教育年鑑1 9 88. ,ぎょうせい,東京.1 9 8 8. p.48 - 4 9-