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音 楽 部 会

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音 楽 部 会
音
楽
部
会
部
長
委員長
〔 本年度の研究主題 〕
〔
研 究 の 経 過
横 山
浩
塚田美栄子
生徒の心をつなぐ表現活動
〕
1
市中教振一斉部会
5月
7日(火)とりぎん文化会館
2
県中教研音楽部会定期総会
6月17日(火)まなびタウンとうはく
3
県中教研音楽部会夏期研修会
8月18日(木)大山ロイヤルホテル
19日(金)大山ロイヤルホテル
4
〔
市中教振音楽部会授業研究会
研 究 の 内 容
1
10月27日(月)鳥取市立中ノ郷中学校
〕
市中教振一斉部会音楽部会
(1)平成25年度事業報告及び会計報告
(2)本年度の研究主題について
(3)平成26年度事業計画
2
①
県中教研音楽部会夏期研修会
②
市中教振授業研究会
県中教研音楽部会定期総会
(1)平成25年度事業報告及び会計報告
(2)役員改正
(3)平成26年度研究計画及び予算
(4)本年度の音楽教育研究について
3
県中教研音楽部会夏期研修会
(1)講義・演習Ⅰ・Ⅱ
「音楽を楽しむ授業づくりの工夫」
講師
(2)研究協議
倉吉市立東中学校
小谷
敏彦
先生
「現在の音楽教育に求められるもの」
~中四国大会に向けて~
(3)講義・演習Ⅲ・Ⅳ
「日本の伝統音楽と和楽器の指導(民謡と三味線)」
講師
4
民謡松弘美会会主
佐藤
松弘美
先生
市中教振音楽部会授業研究会
(1)研究授業
題材名 「思いや意図を大切にしながら表現を工夫し、混声合唱の響きを味わおう 」
指導者
大広
晴美
先生(鳥取市立中ノ郷中学校)
第1学年2組
音楽科学習指導案
日
時 平成 26 年 10 月 27 日(月)5限
場
所 鳥取市立中ノ郷中学校 音楽室
指導者 大
1
題材名
2
学習指導要領の指導事項
A
晴
美
「思いや意図を大切にしながら表現を工夫し、混声合唱の響きを味わおう」
表現
(1)歌唱ア
ウ
3
広
歌詞の内容や曲想を感じ取り、表現を工夫して歌うこと。
声部の役割や全体の響きを感じ取り、表現を工夫しながら合わせて歌うこと。
題材について
本題材「思いや意図を大切にしながら表現を工夫し、混声合唱の響きを味わおう」は、音楽を
形づくっている要素や、それらの働きが生み出すよさを感じ取りながら音楽表現に生かし、思い
や意図を大切にして歌うことをねらいとしている。歌詞の内容や曲想から感じ取ったイメージを
ふくらませ、言葉に思いを込めて歌うことは、曲にふさわしい表現を工夫する能力を伸ばすとと
もに、生徒の合唱意欲をより一層高めることができると考える。本題材で取り組む教材曲「希望
という名の花を」は、山崎朋子作詞・作曲の混声三部合唱曲で、歌いやすい音域のユニゾンで始
まり、混声二部合唱の部分も多く、毎年生徒に人気のある合唱曲の一つである。また、この曲は
11 月に行われる校内合唱コンクールのクラス自由曲として取り組んでおり、学習の成果を全校生
徒や地域全体に発信できるという点において、生徒の学習意欲を喚起することができると考える。
合唱コンクールの練習を通してクラス合唱の喜びを味わう今だからこそ、歌詞を十分に味わい、
楽曲に対するイメージを膨らませ、表現を工夫して歌うことで混声合唱の豊かな響きを味わうこ
とができると考え、本題材を設定した。
本学級の生徒は、発声練習やリズム練習など、みんなで活動することの喜びや一体感を感じ取
りながら合唱練習に取り組むことができる。また、「パフ」や「朝の風に」という初めての混声二
部合唱曲を通して、混声合唱の楽しさや各声部の役割を意識しつつある。しかし、女声パートでは
高音の豊かな響きが出せなかったり、音程がうまく取れなかったりするために、美しいハーモニー
を味わうことができていない。また、男声パートの中には、変声期により音程がうまく取れず、声
を出すことに自信をなくし、低い声ばかりで小さく歌ってしまうなど、それぞれのパートや個人毎
にいくつかの課題が残っている。現在は、合唱コンクールに向けてクラス曲の練習だけでなく、全
校合唱曲と合わせて三曲を練習しているため、アルトパートや男声パートがメロディーにつられて
しまうことも多く、豊かな混声三部合唱の響きを味わうことができていない。そこで、授業ではパ
ート練習に時間をかけて丁寧に取り組んできたが、歌詞の意味をじっくりと考えたり、歌唱表現を
工夫しながら合唱を仕上げたりする段階にまで至っていない。
指導にあたっては、まず曲のイメージを感じ取るとともに、歌詞や曲想など自分が一番心に残
ったところを取り上げ、そこから感じたことを自分なりにしっかりと考えさせる。そして、自分の
感じた思いをみんなに伝えることで、友達の新たな考え方にも気づき、クラス全体で曲に対する思
いやイメージの共有を図りたい。また、教師自身が心惹かれる部分も取り上げることで、そこに込
められた思いの深さや音楽記号にも注目させたい。このような活動を通して、思いや意図を大切に
し、表現を工夫して歌おうとする主体的な合唱活動ができれば、生徒の音楽的感性を育てることが
できるのではないかと考える。パート練習においては、特に男声パートを重点的に指導する必要性
を感じている。ピアノで音程を弾きながら一緒に歌ったり、歌うことに対して消極的な生徒へ声を
かけるなど、男子全員で練習をすることで歌うことへの楽しさや自信につなげていきたいと考える。
女声パートについても、課題である高音の響きをより豊かにするため、いっしょに歌って確認する
など、技術的な発声指導にも力を入れることが大切である。合唱練習では、感想を伝え合うなど生
徒同士の関わり合いを大切にした活動を意識的に取り入れたり、表現力の豊かな生徒を褒めたりす
ることで、生徒のやる気を引き出していきたい。授業の最後は必ず録音をし、混声三部合唱のハー
モニーを客観的に聴くことで豊かな混声合唱の響きの美しさを感じ取るとともに、今後の更なる合
唱意欲の向上につなげていきたい。
4
題材の目標
①混声合唱の豊かな響きに関心を持ち、曲にふさわしい音楽表現を工夫して歌う学習に主体
的に取り組もうとしている。
②リズム、旋律、テクスチュア、強弱などを知覚・感受しながら歌詞の内容や曲想を味わい、
表現の工夫をするなど、歌唱表現に対する思いや意図を持っている。
③歌詞や曲想を生かした音楽表現をするために必要な技能を身に付けて歌う。
5
題材の評価規準
Ⅰ音楽への関心・意欲・態度
Ⅱ音楽表現の創意工夫
Ⅲ音楽表現の技能
①「希望という名の花を」の歌詞 ①「希望という名の花を」のリズ ①リズムや音程を意識してパ
の内容(歌詞の言葉の意味、歌
ム、旋律、テクスチュア、強弱
ートの旋律を正確に歌うと
詞が表す情景や心情など)や曲
などを知覚し、それらの働きが
ともに、歌詞の内容や曲想
想に関心をもち、音楽表現を工
生み出す特質や雰囲気を感受し
を生かした音楽表現をする
夫して歌う学習に主体的に取り
ている。
ために必要な技能(姿勢、発
組もうとしている。
声、言
葉の発音、呼吸法な
ど)を身に付けて歌ってい
②声部の役割(音楽の構造におけ ②「希望という名の花を」のリズ
る。
るそれぞれの声部が果たしてい
ム、旋律、テクスチュア、強弱 ②声部の役割や全体の響きを
る役目など)や全体の響きに関
などを知覚・感受しながら歌詞
生かした音楽表現をするた
心をもち、音楽表現を工夫しな
の内容や曲想を味わって、曲に
めに必要な技能を身に付け
がら合わせて歌う学習に主体的
ふさわしい音楽表現を工夫し、
て歌っている。
に取り組もうとしている。
どのように合わせて歌うかにつ
いて思いや意図を持っている。
6
次
指導と評価の計画(5時間)
時
◆ねらい
○学習内容
・学習活動
間
評価の観点 評価基準・評価方法
関
創
技
◆歌詞の内容や曲想に関心を持ち、各パートの音程やリズムに気を付けながら意欲的に歌
うことができる。
○楽譜を見ながら全曲を聴取する活動を通し
第
一
①
・歌詞の内容や曲想に関心を
て、全体的な旋律の動きや曲想、歌詞の大ま
もち、音楽表現を工夫して
かな内容を把握する。
歌う学習に主体的に取り組
・模範CDを聴いて、印象などを自由に話し合
2
次
もうとしている。
う。
<ワークシート・発言>
・歌詞に出てくる言葉について意識する。
①
○音楽の大きなまとまりや曲の特徴について確
・リズムや音程を意識してパ
ートの旋律を正確に歌うと
認し、パート練習を通して定着を図る。
ともに、歌詞の内容や曲想
・音程やリズムに気を付けてパート練習をする。
を生かした音楽表現をする
ために必要な技能を身に付
けて歌っている。
<観察・歌唱>
◆声部の役割と全体の響きとの関わりに関心を持ち、曲想にふさわしい表現で歌うことが
できる。
○主旋律、副旋律、和声的な重なり等、声部の ②
・声部の役割や全体の響きに
役割と全体の響きとの関わりについて考えな
関心をもち、音楽表現を工
がら、曲想にふさわしい表現で歌う。
夫しながら合わせて歌う学
・各パートの役割を確認し、主旋律の移り変わ
3
習に主体的に取り組もうと
りを意識させることで、副旋律の歌い方の工
している。
夫をする。
第
<ワークシート・発言>
・各声部の歌い方にふさわしい発声や言葉の発
二
② ・声部の役割や全体の響きを
音について、範唱等を参考に工夫する。
生かした音楽表現をするた
次
めに必要な技能を身に付け
て歌っている。
<観察・歌唱>
◆リズム、旋律、テクスチュア、強弱などを知覚・感受しながら、曲にふさわしい音楽表
現を工夫することができる。
○音楽記号などを手がかりにしながら、曲想に
4
ふさわしい表現を工夫する。
①
・リズム、旋律、テクスチュ
ア、強弱などを知覚し、そ
・表現を工夫する際に考えたことを確認し、パ
れらの働きが生み出す特質
ート練習を通してよりよい表現を追求する。
や雰囲気を感受している。
<ワークシート><発言>
◆曲に込められた思いや意図が伝わるように表現を工夫し、合唱に生かすことができる。
○思いや意図が伝わるように表現を工夫する。
②
・リズム、旋律、テクスチュ
・歌詞や曲想から、自分が感じ取ったイメージ
ア、強弱などを知覚・感受
を伝えるとともに、仲間の思いに耳を傾ける。
第
しながら歌詞の内容や曲想
○パート練習を通して表現力の向上を図る。
を味わって、曲にふさわし
・クラスで共有した思いや意図を、全員で歌唱
い音楽表現を工夫し、どの
表現する。
三
ように合わせて歌うかにつ
5
いて思いや意図を持ってい
次
る。
本
<ワークシート><発言>
時
②
・声部の役割や全体の響きを
生かした音楽表現をするた
めに必要な技能を身に付け
て歌っている。
<観察・歌唱>
7
本時の目標
曲に込められた思いや意図が伝わるように表現を工夫し、合唱に生かすことができる。
【音楽表現の創意工夫】【音楽表現の技能】
8
学習過程(第5時/全5時間)
学習活動
○主な発問・予想される生徒の反応
留意点○評価【観点】(方法)時間
※手だて
1
ウォ ー ムア ップ 、
発声練習をする。
・肩たたきなど
・「校歌」
○ 豊 か な 響 き の あ る 声 を 出 す た め ・歌いやすい雰囲気づくりに心
の活動をしよう。
○各パートの音程や口を縦に開け
ることを意識して歌おう。
・「大切なもの」
がけ、緊張感をほぐすように
15
/15
する。
・一人ひとりの歌う姿勢や口の
大きさ、表情を確認し、よ
かった生徒を褒める。
・感想を伝え合うなど、仲間と
の関わりを大切にする。
2
歌詞や曲想から、一
○「希望という名の花を」の歌詞や ・なるべく多くの生徒について
番心に残った部分や
曲想から、自分が一番心に残った
発表させ、歌詞に込められた
感じ取ったイメージ
部分や感じ取ったイメージを伝
思いやイメージをクラス全体
を伝え合う。
え、仲間の思いに耳を傾けよう。
で共有できるようにし、より
・「希望という名の花を」という曲
よい合唱表現へとつなげる。
名から、虹色の花を想像した。
○リズム、旋律、テクスチュ
12
/27
・「小さな花を咲かそう~」のあと
ア、強弱などを知覚・感受
のフェルマータは、希望がずっと続
しながら歌詞の内容や曲想
く
を味わって、曲にふさわし
ようにという願いが込められて
いる
と思う。
・「風に吹かれながら」はfになっ
い音楽表現を工夫し、どの
ように合わせて歌うかにつ
ているので、その前にあるクレシ
いて思いや意図を持ってい
ェンドを大切にして歌いたい。
る.【音楽表現の創意工夫】
<ワークシート> <発言>
3 「希望という名の花
※音程が不安定な生徒につい
を」をパート練習し、
ては、ピアノを弾いたり手の
合唱する。
上 下 で 音 の 高 さ を わ か り や /45
18
すく伝えることで、自分の声
部の役割を確認させる。
・姿勢や表情にも意識して歌
うように言葉かけをする。
○声部の役割や全体の響きを
生かした音楽表現をするた
めに必要な技能を身に付け
て歌っている。【音楽表現の
技能】
<観察・歌唱>
・美しい混声三部合唱の響き
を確認させる。
4
録音した合唱を聴
・歌詞がはっきりと伝わって
き気付いたことを伝
いるか、意識して聴かせ
え合う。
る。
5
・よかった点を取り上げるこ /50
とで自信を持たせ、コンク
ールへの意欲につなげる。
【授業の様子】
生徒一人一人の思いを確認しながらみんなで共有した後、一つの合唱に思いを乗せて歌う。
(2)紙上研究発表
鳥取市立河原中学校
霜村
真由美
先生「和太鼓の取り組み」
鳥取市立南中学校
花岡
幸治
先生「合唱コンクールに向けて」
(3)研究協議
自評及び研究主題をもとにした協議
指導助言
講師
湯梨浜町立北溟中学校
尾西 美弥子
先生
①研究授業について
・ 口の開け方、姿勢について、いつも徹底して授業者が教えたいことを指導してきている。
・ 「いつも本番のように本気で、本番はリラックスして練習のように」と、私もよく言っ
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ている。
ペア活動の評価とともに、
「何を言われた?」という確認があり、出てきた生徒の言葉を
知る意味でも、勉強になった。
「~してね。」と教師の言葉で移動するスピードが速く、スピード感が素敵だった。4月
から取り組んでこられた成果が見える。
授業者の説明に頷く生徒の様子から、常に吸収したいという積極性が感じられる。
技術面では、ブレスを意識する指導があった。ブレスがあるから声が出るし、伸ばしき
れる。
指揮の生徒が授業者をよく見ている。(フェルマータのかけ方、歌いながらの指揮)
「三つの音が重なっている」と生徒が言っていたが、1年生で気付くのはすごい。授業
者の1日1日を大切にしてきている指導のたまものである。
合唱をステップアップしていくには、鼻濁音「が」を美しく響くように意識させる。
「イー」
「エー」の母音の伸ばしをちょっと意識することで、響きのある 地声でない声に
なる。
ワークシートを使用する場面での発言は、語彙力があり、豊富な表現を語っていた。
ピアノを離れて無伴奏になると、お互いの声を聞くことができる。
言葉やフレーズは、朗読すると曲想ができる。自分たちの思いを持って朗読させてみる。
〔 まとめと今後の課題 〕
◇合唱指導において、音程、強弱、ハーモニーといった技術面を重視するあまり教師指導型の
授業になりがちである。今回の授業を通して、自分の好きな歌詞の部分など一人一人の生徒
の思いを聴き合い認め合うことで、生徒が思いや意図を持ち、自立した合唱になっていく道
筋が見えてきたように感じた。
◇紙上発表では、2名の先生の発表を聞くことを通して、和太鼓と地域の繋がりや合唱コンク
ールへ向けての練習方法の取り組み等、各学校の実践についての情報交換もできた。部会の
設定が少なかったので、来年度は、研究発表会への取り組みや中四国大会に向けての取り組
み等、情報交換会を持つよう引き継ぎたい。
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