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東アフリカ5ヶ国:石油探鉱投資の環境が整いつつあるホットエリア

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東アフリカ5ヶ国:石油探鉱投資の環境が整いつつあるホットエリア
更新日:2007/11/19
石油・天然ガス調査部 宮本善文
東アフリカ5ヶ国:石油探鉱投資の環境が整いつつあるホットエリア
1.ウガンダにおいて 連続して試探掘井が成功したこともあり、東アフリカ5ヶ国(ウガンダ、ケニア、タ
ンザニア、モザンビーク、マダガスカル)の注目度が高まってきた。
2.それらの国のカントリーリスクは 低下傾向にある。
① 国家間紛争が発生するリスクは低下している。ただし、反政府グループの問題は未解決。
② 一部の西アフリカ産油国の”失敗”から教訓を学ぼうとしており、外国も援助している。
3.日本企業が石油権益を取得することは可能である。
① 世界的な傾向として資源ナショナリズムが高まっているので、石油会社が有利な形で権益を
取得するのは困難になっている。しかし、東アフリカはまだその段階には達していない。
③ オープン鉱区は残り少ないが、ファームインして権益取得することは可能である。
1.はじめに
このトピックについては、地質的評価も含めレポートが 2006 年 2 月に発表されている(注1)ので、こ
こでは最近1年程度の出来事について報告する。
2.東アフリカ5ヶ国の探鉱作業状況
(1)ウガンダ
アルバート湖(140km x 40km、最大水深 60m)の東側に 3鉱区が設定されている(図1)。
鉱区保有権者は、Tullow (Hardiman を買収)と Heritage である。当該地域は、Albert Rift堆積盆と呼ば
れ、 2002 年から震探作業が開始され、4つの構造を対象にして、2005 年(試掘井2坑)、2006 年(試掘井
2 坑、評価井 1 坑)、2007 年(評価井 3 坑)に合計8坑が掘削され、全て成功している。 それ以外にも複
数の構造が発見されており、2008 年以降も試掘が実施される予定である。開発計画としては、①第1段
階として 2009 年に地元向けに原油を販売し、 ②第2段階として、早いケースで、2009 年/2010 年に開
発に移行し(輸出用のパイプライン敷設を含む)、2014 年/2015 年に出荷開始が計画されている。 単
に試算ではあるが、50 万 b/d の送油能力のパイプライン(約 1200km) も検討されている(注 2)。 (ちなみ
にアゼルバイジャン~トルコのBTCパイプラインの送油能力は 100 万 b/d。) 対岸のコンゴ民主共和国
Global Disclaimer(免責事項)
本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、
機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたも
のであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結
果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申
し上げます。
(以下「コンゴ」)では2鉱区が設定されているが、Tullow と Heritage が大部分の権益を保有している。地
表に石油が漏れている場所も見つかっているので、発見が期待される。
ウガンダでは Block-1、Block-2、Block-3A 以外にも Block-3B、Block-4、Block-5 があるが、まだ探
鉱作業は開始されていない。
(図1:ウガンダ鉱区図)
出所:Tullow 社(注 3)
(2)ケニア
ケニアでは埋蔵量が確認されていない。 沖合いでは 20 年間試掘されていなかったが、2006 年12
月、Woodside が試掘井 Pomboo-1(水深 2193m、 TD:総掘進長:4887m) を日本の地球深部探査船「ち
きゅう」を使って掘削した。しかし油徴をみることはできなかった。同社は連続して試掘井 Sokwe South-1
を掘削する予定であったが、延期した。
2006年に生産分与契約が6つ、技術評価契約 (TEA: Technical Evaluation Agreement、1年間有効)
が 5 つ締結された。TEA は全て中国の CNOOC が契約したものである。
石油会社ではなく、鉱山会社が石油ビジネスに進出してきた。ケニアで最も有望視されている
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本資料は石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「機構」)石油・天然ガス調査グループが信頼できると判断した各種資料に基づいて作成されていますが、
機構は本資料に含まれるデータおよび情報の正確性又は完全性を保証するものではありません。また、本資料は読者への一般的な情報提供を目的としたも
のであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結
果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申
し上げます。
Anza 堆積盆(ケニア北部、スーダン南部に通じる)にある Block 10A を Camec International (英国の銅、
コバルト鉱山会社)が、Block 3A を Vangold Resources (カナダの鉱山会社) がそれぞれ取得した。「土
地勘」があるため、と考えられる。
ウガンダで石油が発見されたことに誘発され、ケニア政府が費用を先行負担し、地震探鉱作業を実
施して、石油会社にデータを販売することを計画している。
(図2:ケニア鉱区図)
(3)タンザニア
2006 年 12 月~2007 年 1 月には沖合 Block-7 と Block-8(図3の茶色部分)が、また、2007 年 10~
12 月には沖合 6 鉱区が入札対象になった(注4)。 2006 年の鉱区付与件数は 7 鉱区で、同年末には 11
社が 18 鉱区を保有している。
2006 年には試掘井 1 坑、評価井 2 坑でガス徴をみた。
生産状況は、Songo Songo ガス田は 130MMcf/d であり、また Mnazi Bay ガス田は開発検討中であ
る。
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のであり、何らかの投資等に関する特定のアドバイスの提供を目的としたものではありません。したがって、機構は本資料に依拠して行われた投資等の結
果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申
し上げます。
(図3:タンザニア鉱区図)
(4)モザンビーク
5 鉱区が第 2 次入札(2005 年 7 月~2006 年 1 月)の対象になった。それ以外に 2 鉱区が直接交渉
で付与されている。Anadarko、Hydro (現 Statoil Hydro)、Petronas、ENI などの大手石油会社が進出し、
落札(あるいは交渉中)したことが特徴的である。2007 年 12 月から 2008 年 6 月にかけて、第 3 次入札ラ
ウンドが実施される予定である(注 5)。(図4参照) 2006 年末時点において、10の生産分与契約 (PSA)
と1つの石油生産協定 (Petroleum Production Agreement) がある。
試掘は、2004 年が最後であり、2005 年、2006 年は実施されていない。
生産・開発状況については、Temane ガス田と Inhassoro 油ガス田で生産されており、ガスとコンデ
ンセートの生産量はそれぞれ 250MMcf/d、1600b/d である。ガスはパイプラインで南アフリカに輸出され
ている。
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(図4:モザンビーク鉱区図)
(5)マダガスカル
2006 年には2回入札があった。①4 月~7 月:沖合10 ブロックに対し、14 社が応札、②5 月~12 月:
陸上122ブロックに対し4社(グループ)が応札した。2006年末時点において、14の生産分与契約 (PSA)
がある。内訳は、陸上10鉱区、沖合4鉱区である。最後に実施された試掘は、沖合が 1985 年、陸上が
2000 年である。
Madagascar Oil が 2 つの重質油プロジェクトに取り組んでいる。①Bemolanga 超重質油プロジェクト
(8~13 度 API)では、地下約 15m にあるタールサンドを掘削する。原始埋蔵量(OIP) 16,600 百万 bbl の
うち、9,800 百万 bbl が 2P、3P ベースの可採埋蔵量であると同社は想定している。すでに金融機関から
85 百万ドルの融資を確保している。同社は一部権益を譲渡すべく、他社と交渉している報道されている。
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早いケースで 2008 年に作業が開始される可能性がある。
②Tsimiroro 重質油プロジェクト(14-161 度 API)では、地下 100~300m にある重質油を SAGD 法を使っ
て生産開発する。現在パイロットプラントを建設しており、2008 年頃から 1000b/d が生産されると期待され
ている。これまでに 61 坑が掘削されており、同社は 200 百万 bbl の可採埋蔵量を想定している。(注6)
スーパーメジャーの ExxonMobil も沖合4鉱区に権益保有しているが、2008 年に試掘1号井を予定し
ている。1つの鉱区に韓国 SK Corp. が 20%でファームインしている。
(図5:マダガスカル鉱区図)
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3.カントリーリスク (紛争のリスク)
アフリカの紛争には国家間の紛争と、政府と反政府グループ間の紛争がある。根本的な原因は、
①部族、言語、宗教等の構成を無視した形で宗教植民地時代の国境を引き継いだこと、②豊富な資源
がありその資源を求めて他国が介入したこと、②国土が広く統一が困難なこと---などである。(簡単な歴
史については末尾参照。) スーダンのダルフール問題やエチオピアのソマリア侵攻問題は解決してい
ないが、それ以外の東アフリカ諸国では、この5年間は比較的に安定している。今後は、下記の3点が解
決すれば、政治的安定度がさらに高まり、外国からの投資が飛躍的に増えるであろう。
1
2
3
当事者 vs.
コンゴ政府
ウガンダ政府
反ルアンダ武装勢力
(東コンゴ在住)
コンゴ政府
コンゴ政府
当事者
ウガンダ政府
反ウガンダ政府勢力
ルアンダ政府
ルアンダ政府
反コンゴ政府勢力
原因
石油資源
神の抵抗軍
1994 年のルアンダ大虐殺で、一部のフツ
族がコンゴに逃亡し反ルワンダ政府闘争
しているため。
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(1) 石油資源をめぐるコンゴとウガンダの問題
本年(2007 年) 8 月から 9 月にかけて、ウガンダとコンゴの戦争が危惧されたが、話し合いで解決
されたようだ。
ウガンダとコンゴの境にはアルバート湖がある(図1参照)。湖の南部には雨季には水没する小さ
な島(Rukwanzi 島)があり、ウガンダの漁民が夜を過ごすために利用していた。石油がアルバート湖東側
のウガンダで発見されてからは、コンゴ軍がウガンダの漁民を追い出すようになっていた。その島の帰
属が領海線を左右し、石油資源の帰属に影響するからである。8月、コンゴ軍が地震探査船を襲撃し、英
国人作業員1名を殺害した。その後も数回の小競り合いがありウガンダ住民を殺害した。(注 7)
両国の関係は歴史的に良くない。コンゴが 1998 年~2002 年頃まで内戦状態にあった時、ウガン
ダ(及びルワンダ)がコンゴの反体制グループを支援したためである(末尾の歴史参照)。再び紛争にな
ることも考えられたが、タンザニアの仲介により、ウガンダ大統領(ヨウェリ・ムセべニ、Yoweri Museveni)と
コンゴ大統領(ジョセフ・カビラ、Joseph Kabila)が面談し、紛争を拡大しないこと、そして資源を共同開発
することで合意した。お互いに紛争を起こさないよう、話し合いで解決することができるようになってきた
と言えよう。
(2) ウガンダの反政府運動の問題
ウガンダで発見された油田は内陸にあるため、輸出するためにパイプラインを敷設することにな
るが、爆破などのテロ行為が発生しない環境をつくる必要がある。ウガンダでは、20 年以上も反政府活
動をしている「神の抵抗軍」 (Lord's Resistance Army:LRA)という狂信的武力集団がおり、150 万人とも言
われる死者、難民を生み出している。子供を誘拐・乱暴し、少年兵にしている首謀者の Joseph Kony は国
際刑事裁判所の捜査対象になっている。
(3) 反ルアンダ武装勢力に起因する問題
コンゴ領土にいる反ルワンダ武装勢力(ツチ系)の問題を適切に処理できない場合、コンゴとルワ
ンダだけではなく、隣国のウガンダなどを巻き込んだ紛争が再現される可能性がある。
① ルワンダ武装勢力(フツ系)とルワンダ政府(ツチ系)の対抗
この問題は 1994 年にルワンダのフツ族(多数派)がツチ族(少数派)を 4 ヶ月間に 80~100 万
人を虐殺したとされる いわゆる「ルワンダ大虐殺」に始まる(末尾「歴史」参照)。隣国にいたツチ
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系勢力(もともとはルワンダ人)が支援したため、ルワンダにはツチ系の政府ができた。一方、報
復を恐れたフツ族はコンゴに逃れ、その一部は、反ルワンダ武装勢力となった。
②ルワンダによるコンゴへの圧力
ルワンダはコンゴに対し、反ルワンダ武装勢力をコンゴから追放するよう要求しているが、コンゴ
のジョセフ・カビラ大統領は、何度も約束はしたものの、追放するには至っていない。追放してい
ない理由は、(a)カビラ大統領は、フツ族にシンパシーを持っている(といわれている)。(b)カビラ
大統領の選挙基盤は東部コンゴであり、その地域は反ルワンダ、反ツチ族感情が高い。1996 年
以降、ルワンダ軍がコンゴに侵攻した際、フツ系ルワンダ人を保護していたフツ系コンゴ人が攻
撃の対象になったためである。
③コンゴ政府と反政府勢力の対抗
カビラ大統領は、反ルワンダ武装勢力(ツチ系)を断固として追放する姿勢をみせていない他の
理由は、コンゴ正規軍の中にはルワンダから逃れてきたフツ族の一部が入隊している。そのため、
コンゴ正規軍に対し不満を持つ軍人(Nkunda 将軍、ツチ族)が反政府軍(約 5000 人)を組織し、
カビラ大統領に対抗している。なお、ルワンダがそれを支援しているという報道もある。(注 8)
米国は、2007 年10 月、コンゴとウガンダ両国の大統領を相次いでホワイトハウスに招待した。テロ
組織の温床になにかねないアフリカの反体制勢力を排除するようブッシュ大統領は両大統領に依頼して
いると考えられる。
4.カントリーリスク (”破綻国家”になるリスク)
西アフリカの一部の国では、一握りの者だけが石油収入の恩恵を受け、一般の国民は貧困から
抜け出せず、石油が生産されなかった時代よりもさらに経済が悪化している。その意味では、石油は「呪
い」になっている。幸いにも東アフリカ諸国の指導者は、それらの国の徹を踏まないようにする、と宣言し
ているが、それに答えるべく、ノルウェーや米国は援助の手を差し伸べている。ノルウェーは石油収入を
次世代に継承するため、透明性を確保しながら管理している国であるが、東アフリカにおいてはスーダ
ン、ウガンダ、タンザニア、モザンビーク、マダガスカルなどの産油国及び潜在的産油国を対象に
「Norwegian Oil for Development Initiative」という石油収入の管理の方法などを教え始めた(注 9)。また、
米国(米国貿易開発局)は、今後ウガンダに援助をする前段階のフィージビリティスタディとして、石油収
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入が同国の経済をどのように変化させるか、必要なインフラは何か、などの調査を開始した(注10)。その
他、NGO レベルにおいても、「Extractive Industries Transparency Initiative (EITI:採取産業透明性イニシ
アティブ)」や、「Publish What you Pay キャンペーン」(支払った金額の公表)が推進されている (注 11)。
スーダンでは政府(北部)と反政府勢力(南部)が対抗していたが、2005 年に包括和平協定が成立
し、暫定政府が発足し、6年後南部地区において国民投票をして南部が独立するかどうかを決定するこ
とになっている。主要な油田は南部に存在しており、現状では、税金、royalty などの収入は中央政府に
納付され、南部自治政府に分配されている。筆者が注目しているのは、この分配額が公表されているこ
とである(注 12)。透明性を確保することは、政治が安定する第一歩となるからである。政治的安定は、投
資を誘致することにつながり、東アフリカはその方向にあると言える。
5.ファームインの可能性
現在東アフリカで鉱区を取得している会社の多くは、1社で1鉱区を取得している。あまり費用が
かからない地震探鉱作業を実施し、構造を確認した段階でファームアウトをするようなビジネスモデルを
持っていると考えられる。小さな会社であるゆえに、いずれ資金繰りが苦しくなるはずなので、ファーム
アウトをすることになろう。前述の ExxonMobil でさえ、ファームアウトをしてリスク分散をしている。
6.おわりに
東アフリカ諸国の石油探鉱開発は緒についたばかりなので、今後探鉱が進むにつれ新たな油田
が発見されるであろう。リーダー達は、石油収入の透明性を確保し、国民全体のために利用することの
重要性を理解している。石油収入が「恵み」となり、貧困を脱出し国民経済を繁栄させ、政治的安定を確
保し、外国企業からの投資を呼び込むような「善の循環」を確立することは十分に可能なのである。その
ためには、投資する企業は、ホスト国の役人などに汚職をする機会を与えてはならない。また、先進国の
政府の役割は、発展途上国の国民全体を繁栄させるような仕組みと、部族・民族・国家間で紛争をおこさ
ないような仕組みをつくるような援助をすることである。
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----------<ルワンダ、RDコンゴ、ウガンダの歴史>---------【ルワンダ】
1963 年: ルワンダがベルギーから独立。植民地支配者はツチ族(Tutsi・少数派・牧畜民)を優遇し、フツ
族(Hutu・多数派・農耕民)を下層階級として支配していたが、独立後はフツ族国家が誕生。
一部のツチ族はウガンダなどに移動。
1973 年: ハビャリマナ国防相(フツ族)が軍事クーデター。
1975 年: ハビャリマナが大統領就任。
1992 年: ウガンダに居住していたツチ族の子弟及びハビャリマナ大統領の独裁に反対するフツ族が、
ルワンダ愛国戦線(RPF:ツチ族)を結成。
1993 年: RPF がルワンダに侵攻し、ルワンダ内戦勃発。
1994 年: 政権側はフツ族を煽り対ツチ族闘争をしかけた。ハビャリマナ大統領の乗った航空機が撃墜さ
れ、死亡。フツ族はツチ族を 4 ヶ月で 80~100 万人虐殺した(ルワンダ大虐殺)。RPF が政権
を奪還し、ツチ族主体の政権が樹立された。フツ族はザイールに難民として流出。(→下記★
印に続く) ビジムング大統領、ポール・カガメ副大統領就任。
2001 年: ビジムング大統領が辞任。カガメ副大統領が大統領に就任する。
【コンゴ共和国→コンゴ民主共和国→ザイール→コンゴ民主共和国に国名変更】
1960 年: ベルギーから独立し、コンゴ共和国。
1965 年: モブツ政権樹立
1967 年: コンゴ民主共和国に改称
1971 年: ザイールに改称
★1994 年:モブツ大統領は、ザイール東部に逃れたルワンダにゲリラ戦を展開したフツ族をかくまった。
フツ族はザイール在住のツチ族系のバニャムレンゲ族をも迫害した。
1996 年: バニャムレンゲ族が一斉蜂起。政権打倒を狙っていたローラン・カビラ議長率いる『コンゴ・ザ
イール解放民主勢力連合(ADFL)』が、この動きに乗じて進撃。ツチ族系のルワンダ、ウガンダ、
ブルンジは、フツ族が攻め込んで来ることを恐れ、カビラ議長を支援するため侵攻。(第一次
侵攻)
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果については一切責任を負いません。なお、本資料の図表類等を引用等する場合には、機構資料からの引用である旨を明示してくださいますようお願い申
し上げます。
1997 年: モブツ政権崩壊。カビラ議長が大統領に就任。コンゴ民主共和国(DR コンゴ)に改称。
1998 年: カビラ大統領はツチ族系のバニャムレンゲ族の台頭を恐れ、ツチ族を政権から排除。ルワン
ダから、コンゴ領に潜んでいるツチ族を追放するよう要請されたが、拒否するだけでなく、カビ
ラを支援したルワンダ軍とウガンダ軍をコンゴ領から撤退するよう要請した。ルワンダとウガン
ダはこれに怒り、ツチ族系反政府勢力(National Congress for the Defence of the People
(CNDP):ローラン・ンクンダ(Laurent Nkunda)将軍が指揮)を支援。ルワンダ、ウガンダが侵攻
(第二次侵攻)。ナミビア・アンゴラ・ジンバブエは DR コンゴ政府を支援。(第一次アフリカ大戦
とも呼ばれる。)戦闘、飢餓、病気などで 170 万人が死亡したとされる。
1999 年: 停戦協定したが、カビラ大統領は国連 PKO の受け入れを拒否。
2001 年: ローラン・カビラ暗殺。息子のジョセフ・カビラが暫定大統領に就任。
2002 年: ジョゼフ・カビラ大統領は国連 PKO を受け入れ、内戦は終結。ルワンダ軍、ウガンダ軍がコン
ゴから撤退。
2005 年: 新憲法が承認。
2006 年: 大統領選挙で大統領に選出。
【ウガンダ】
1962 年: 独立
1970 年: 首相にウガンダ人民会議のオボデが就任、社会主義路線を推し進める。
1971 年: イディ・アミンがクーデターでオボテ政権を打倒して政権を掌握。
恐怖政治で 30 万人にも及ぶ国民が虐殺される。
1978 年: タンザニアに侵攻したが、逆にタンザニア軍に首都のカンパラまで攻め込まれた。
1979 年: 反体制派のウガンダ民族解放戦線に攻撃されてアミンは失脚。ルレ大統領就任。同大統領失
脚。ビナイサ大統領就任。
1980 年: 軍事クーデター、オボテ大統領 再就任。
1985 年: 軍事クーデター、チトー・オケロ将軍。
1986 年: 軍事クーデター、ムセベニ大統領就任。大統領選により 2 回再選し、現在に至る。
2006 年: ウガンダ政府と反政府武装組織「神の抵抗軍」(LRA)との和平交渉開始。
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参考文献:
注1: 「活発化する東アフリカの石油・天然ガス探鉱・開発」
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/0/199/0602_out_g_tz_mz_mg_ke_et_explor_deep.pdf
「フロンティア探鉱対象として注目される東アフリカ・オフショア」
http://oilgas-info.jogmec.go.jp/pdf/1/1410/0603_02ishida_e-africa.pdf
注 2: http://www.heritageoilcorp.com/press/HOC_Presentation_24Oct07.pdf
注 3: http://www.tullowoil.com/tlw/ir/reportspres/finreportspres/2007/presentations/analystvisitidx/analystvisitidx/
注 4: http://www.marinelink.com/Story/TanzaniaOffersSixOilBlocksforExploration-209482.html
注 5: http://www.inp-mz.com/3rd_LR.htm
注6: http://www.madagascaroil.com/
注 7: http://www.newvision.co.ug/PA/8/12/580710
注 8: http://www.thetimes.co.za/PrintEdition/Insight/Article.aspx?id=614870
注 9: http://www.norad.no/default.asp?FILE=items/3556/108/factsheetoilfordevelopmentinitiative.pdf
http://www.regjeringen.no/en/dep/ud/selected-topics/Development-cooperation/Oil-for-development.html?id=446108
注 10: http://africanpress.wordpress.com/2007/10/27/us-agency-to-assist-uganda-organise-her-trade-in-oil/
注 11: http://www.eitransparency.org
http://www.publishwhatyoupay.org
注 12: http://www.africanoiljournal.com/10-03-2007_share_of_south_sudan_in_oil_revenues.htm
その他、IHS 社の GEPS Reports 各国版「Annual Synopsis 2006」を参照した。
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