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総合物流施策大綱(2013-2017)案に関する パブリックコメントの募集
総合物流施策大綱(2013-2017)案に関する パブリックコメントの募集結果について 平成25年6月25日 国 土 交 通 省 経 済 産 業 省 国土交通省・経済産業省では、総合物流施策大綱(2013-2017)案について、ホー ムページを通じてご意見を募集したところ、7名の方から22件のご意見が寄せられま した。 お寄せいただいたご意見とそれに対する考え方について、別紙のとおり取りまとめ ましたので報告します。 - 1 - 別紙 総合物流施策大綱(2013-2017)案に関するご意見の概要とこれに対する考え方 ご意見の概要 ご意見に対する考え方 一部の意見にとらわれず、日本 の 物流のあるべき姿を考えた抜本 的 な変革をもたらす指針とすべき で はないか。 学識経験者等の有識者、物流業界、産業界 の関係者からなる「新しい総合物流施策大 綱の策定に向けた有識者検討委員会」を開 催し、当該委員会の提言を踏まえ、総合物 流施策大綱(2013-2017)を策定致しました ので、多様な関係者のご意見が踏まえられ ているものと考えております。また、総合 物流施策大綱(2013-2017)においては、今 後の物流施策が目指すべき方向性として、 「強い経済の再生と成長を支える物流シス テムの構築~国内外でムリ・ムダ・ムラの ない全体最適な物流の実現~」を目標に掲 げ、物流施策の総合的・一体的な推進を図 ることとしております。 国内航空宅配貨物について、代 理 店受付窓口でも口頭確認や危険 物 に関するポスター貼りだしなど 、 意識啓蒙に取り組む必要がある。 国土交通省では、無申告危険物輸送の防止 のため、昨年度、航空貨物運送協会あてに 航空貨物に係る危険物取扱いに関する注意 喚起通達を発出したほか、同協会主催の航 空貨物の危険物取扱いに関する講習会等に 出席し、荷受け時の品名確認の徹底、危険 物の取扱いに関する荷主、従業員等への周 知徹底の必要性について広く意識啓蒙を図 ってきたところであり、今後とも引き続き 推進して参ります。 成田空港と羽田空港間の保税運 送 は簡易的な方式とし、かつ羽田に おいては、24時間対応可能な通関 体制とすべきである。 通関体制については、成田空港及び羽田空 港のいずれにおいても税関は、365日24時間 対応可能な通関体制を既に採っております。 ま た 、 保 税 運 送 に つ い て は 、「 簡 易 的 な 方 式」に係る具体的な要望は不明ですが、税 関は、成田=羽田空港間を含む全ての区間 の保税運送について、包括保税運送制度(承 認期間内において個々の保税運送に係る承 認 は 不 要 。) や 併 せ 運 送 手 続 ( 輸 出 申 告 等 を行うことにより別途の運送手続は不要。) 等といった簡素化策を講じており、既に簡 易なものとなっております。なお、これら の手続はNACCSを通じて電子的に行う ことが可能となっております。 各種行政手続きのワンストップ化、 各種行政手続が具体的にどの部分の手続を シングルウィンドウ化を実現す べ ご指摘されているのか不明ですが、輸出入 きである。 等関連業務については、平成22年2月に府省 共通ポータルによりシングルウィンドウ化 - 2 - が実現しております。 また、シングルウィンドウの更なる利便性 向上のため、他省庁システムのNACCS への統合を促進しております。これまでに、 平成20年10月に、国土交通省の港湾手続の システム及び法務省の入国管理手続のシス テム、平成22年2月に経済産業省の貿易管理 のシステムをそれぞれNACCSに統合し ており、平成25年10月には農林水産省の動 ・植物検疫手続のシステムや、厚生労働省 の食品衛生手続のシステムをNACCSに統合す ることとしており、利用者の利便性の向上 などに努めていくことにしております。 平時における国民の暮らしや地 域 経済の活性化のための物流と有事 の際の生命線としての物流におけ る高速道路等の活用を図るべきで ある。 今後の施策実施に当たっての参考とさせて いただきます。 日本の領海の外では、海賊行為に 対する自衛手段として、海上自 衛 隊が商船を警備できるよう、諸 外 国の理解を得つつ、法整備をし て いくべきである。 平成21年6月に「海賊行為の処罰及び海賊行 為への対処に関する法律」が成立し、公海 上で、海賊、海賊船等がどの国籍であって も、すべての海賊行為を我が国の犯罪行為 として処罰できるよう定めるとともに、同 法に基づく海賊対処として、海上自衛隊の 護衛艦(司法警察活動のため海上保安官が 同乗)がソマリア沖アデン湾において船舶 (国籍を問わず)の護衛を行っており、こ れまで450回以上の護衛実績があります。 また、現在、その他の海賊行為に対する自 衛手段として、海賊多発海域を航行する原 油タンカー等において、認定を受けた警備 計画に従い小銃を所持した民間警備員によ る 警 備 の 実 施 を 認 め る た め 、「 海 賊 多 発 海 域における日本船舶の警備に関する特別措 置法案」の成立に向け取り組んでいるとこ ろ、成立後においては、早期施行に向け関 係法令を整備して参ります。 日本の領海の外においても、メ ガ フロート技術と洋上風力発電を 活 用した海上交番や補給拠点を設 置 するなどして海上の治安を改善 す るべきである。 メガフロートの技術開発や浮体式洋上風車 の技術実証・安全性評価は行っております が、当該施設の海上治安への活用について は、物流施策の範疇外であると考えており ます。 一方、海上保安庁では、領海のみならず排 他的経済水域等においても、国際法や我が 国国内法令に基づき、巡視船艇・航空機に より監視警戒を的確に実施し、治安の確保 に努めています。 - 3 - 消毒施設を常設化するといった 対 応をするなど、物流とあわせて 検 疫も強化していくべきである。 人の検疫については、渡航者に対し海外に おける感染症の発生状況や予防方法に関す る情報提供や注意喚起を行うとともに、入 国時における健康相談等を行っており、引 き続き対応してまいります。 また、海外からの口蹄疫等の家畜の伝染性 疾病侵入防止のため、農林水産省では、家 畜伝染病予防法に基づき、 ① 畜産物の輸入検査の実施 ② 海外からの全ての入国者に対する靴底 消毒の実施や口蹄疫等の発生国・地域 からの全ての直行便の乗客を対象とし た質問、必要に応じた手荷物等の検査 ・消毒の実施 などの対策を講じております。引き続き、 海外からの家畜の伝染性疾病が我が国に侵 入しないよう、水際検疫に万全を期して参 ります。 TPPに関して、国内外にどの よ うな物流を確立すべきか、総合 物 流大綱において方針を示してお く 必要がある。 我が国経済社会と物流を取り巻く状況が大 きく変化した場合には、必要に応じて本大 綱の改訂を行うこととしているところ、頂 いたご意見については今後の行政の参考と させていただきます。 多様な関係者と共同して物流に 関 する研究を行い、経済発展に資 す る物流施策を推進すべきである。 研究・開発を含め、今後の物流政策の方向 性を踏まえ、多様な関係者により行われる 取組を推進して参ります。 総合物流施策大綱(2013-2017)に 「グリーン経営認証などの環境 認 証取得を促進し、省エネや環境 保 全に向けた活動を定着させ、業 界 全体の環境負荷低減を推進する。」 と記載すべきである。 本大綱に基づく具体的な物流施策の実施に ついてとりまとめた「総合物流施策推進プ ログラム」の中で、今後推進すべき取り組 みとして「グリーン経営認証制度の普及拡 大」について位置付け、物流分野における 環境負荷の更なる低減を目指して行きたい と考えています。 国内流通を目的としたISO規格海上 コンテナを、国際貨物・国内貨 物 双方について、同一条件で積載 で きるようにすべきである。 国際海上コンテナ輸送車両以外への軸重緩 和につきましては、コンテナ輸送における 国際貨物・国内貨物の通行許可基準・申請 手続の統一に係る閣議決定(規制・制度改 革に係る方針)を踏まえ、他の物流系連結 車両も含めた特殊車両通行許可基準・申請 手続の見直しの一環として検討していると ころです。 ISO規格海上コンテナの利用 を 想定していない制度については、 ISO規格海上コンテナの利用を 今後の施策実施に当たっての参考とさせて いただきます。 - 4 - 前提とした制度の再設計をすべき である。 45ftコンテナ車両については、 まず国際海上コンテナトレーラと して、基準緩和できるよう法的 整 備をすべきである。 45ftコンテナ車両については、現在、特区 において検証事業を行っているところです。 当該特区の実施結果を踏まえ対応して参り たいと思います。 大型の車両の通行に関し、関係 す る法令の基準の整合を図るべき で ある。 道路法に基づく特殊車両の通行の許可を行 う際には、道路の構造を保全し、又は交通 の危険を防止するため必要な条件を付して いるところです。いずれにしましても、い ただいたご意見につきましては、今後の行 政の参考とさせていただきます。 フェリー航路の減少に伴い、重 量 貨物輸送に関するインフラ整備に ついて何らかの施策を図るべきで ある。 ご指摘のインフラが具体的に何を指すのか は不明ですが、総合物流施策大綱(2013-20 17)において、我が国経済社会の構造変化 と物流事業をめぐる状況を踏まえ、我が国 の立地競争力強化に向けた物流インフラ等 の整備、有効活用等を推進するとしている ところです。 安定的な輸送力の確保が必要と さ れるトラック輸送には、物流コス トの低減及びエネルギーセキュ リ ティの観点から、エネルギーの 多 様化は極めて重要であり、現状 で 石油に代わる唯一の代替燃料は 天 然ガスしか見あたらないことから、 天然ガスの本格的利用促進につい て、明確な方針を示すべきである。 ご指摘の点につきましては、総合物流施策 大綱(2013-2017)において、「我が国にお いては、東日本大震災後、エネルギー需給 が逼迫する中で、化石燃料に対する依存度 が上昇傾向にあり、物流分野のエネルギー 使用量を削減するということは、CO2削 減の観点に加え、エネルギーセキュリティ の観点からも、より一層重要となっている」 状 況 を 踏 ま え 、「 物 流 分 野 に お け る 主 要 な CO2排出源であるトラックをはじめ、船 舶、鉄道等各輸送モードの省エネ化、低公 害化、天然ガス等へのエネルギー転換を促 進する」こととしております。 「円高」の文言は時代遅れである ため、円安による燃料費負担の増 大への取組を加えるべきである。 ご 指 摘 の 箇 所 は 、「 製 造 拠 点 の 更 な る 海 外 移転を余儀なくされるおそれ」がある状況、 すなわち産業空洞化への危機感に関する記 載の部分を指しております。産業空洞化に 関しては、現在の為替レートにおいて歯止 めがかかっているとは拙速には言えない状 況にあるため、原案どおりとさせて頂きま す。 無申告危険物を未然に防ぐ為には、 現行のKS/RA制度において、国が認定したRA 民民契約によって航空保安を担 保 事業者(特定航空貨物利用運送事業者等) する現状の体制を抜本的に見直し、 はKS(特定荷主)に対し、KS自らが適切に - 5 - 国が主体的となって関与し、対 策 を講じるべきである。 爆発物検査に関する教育訓練を実施してい ることを確認することとなっています。国 はRAの認定及び監査を通じて、RAと契約し ているKSの訓練状況等を、実地確認を含め 調査して参りたいと考えています。 また、国内法においては、危険物の持ち込 みは、航空法の第86条第2項で「何人も爆発 性又は易燃性を有する物件等を航空機内に 持ち込んではならない」と規定されており、 当然荷主も遵守義務があります。罰則規定 も制定されており、十分な抑止効果を持っ ているものと考えています。 P.7(大規模自然災害と物流をめぐ る状況)最下段行に「東日本大 震 災~船舶や鉄道が活躍した」と あ るが、当時、空港(花巻、山形、 福島等)も災害拠点としての機 能 を果たしたと認識している。 ご指摘のとおり、東日本大震災時において、 当時、花巻、山形、福島空港の24時間化 を行い災害拠点空港としての機能を果たし ました。 他の空港についても、東北新幹線等が不通 のため、東北地方の代替交通としての機能 を果たしました。 東日本大震災では、津波で被害 を 受けた東北への物資補給の手段 と して、イージス艦が海上の拠点 と なった。釧路港や釜石港などの 港 湾において、イージス艦のよう な 巨大な船舶が停泊できるよう、 整 備すべきである。 ご指摘のとおり、東日本大震災では、緊急 支援物資輸送に自衛艦や海上保安庁の船艇 などが重要な役割を果たしました。仙台塩 釜港や釜石港などにおいて耐震強化岸壁等 は、東日本大震災でこうした船舶に利用さ れ、震災時の緊急支援物資輸送に寄与した ところです。国土交通省としましては、引 き続き、必要な港湾機能の確保に努めて参 ります。 コンテナターミナルのほとんどが、 港湾計画において「外貿埠頭」 と 定義されている。このため、着岸 ・荷役順番が外航コンテナ船に優 先権があり、内貿コンテナ貨物の 取扱いについて「疑義がある」 又 は「取扱不可」とされることが 多 い 。 港 湾 計 画 上 、「 外 ・ 内 貿 コ ン テナ貨物(静脈コンテナ貨物を 含 む)を取り扱う、外・内貿コンテ ナ埠頭」と再定義する必要がある。 港湾計画上「外貿埠頭」と定義されている ことを理由に、その埠頭において内貿コン テナ貨物が「疑義がある」又は「取扱不可」 とされる事実は確認できませんでした。 横 浜 港 の よ う に 、「 外 ・ 内 貿 埠 頭 」 と 定 義 された埠頭において、内貿コンテナの取扱 がある港湾があり、一方で、仙台塩釜港の よ う に 、「 外 貿 埠 頭 」 と 定 義 さ れ た 埠 頭 に おいて、内航コンテナ船の活発な利用が行 われている港湾もあります。 使いやすい港湾を目指し、個別事案毎に相 談にのって参ります。 - 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