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(10、11面) 君の「一歩」が社会を変える (3面) 国民犠牲の消費増税 そ しよう 夫婦の別姓を認めず、同姓を定める民法の 規定(民法750条)が憲法に違反するかが 争われた訴訟で最高裁判所大法廷は昨年 月 日、民法の規定は「合憲」とする判決を下 しました。原告の「自分の姓で生きていきた き こん 願い退ける不当判決 こし、全国でも注目されて 山の女性など男女5人が起 別姓を望むカップルが結婚 称する」とあるため、夫婦 ろに従い、夫又は妻の氏を 訴訟は2011年に、富 は、婚姻の際に定めるとこ いた裁判でした。原告の塚 をする場合、婚姻届を出さ 判の結果をニュースで知 かは合意がある下で行われ 同 し た 上 で、 そ の こ と が 思った」と話します。 点では、どちらの姓にする 他の裁判官の多数意見に賛 げていければ変えられると あるとしても、決定の過程 ぜ せい 年に最高裁大法廷 動きが少しずつ前進してい ます。 る親の子の半分とする民法 夫婦同姓を法律で強制す す。女性差別撤廃条約を日 した。日本政府は締約国と ひ じゆん した京都の中根葉月さん 本が批准して 年がたちま 裁判官は一人もいないと思 ていやく ( )は「違憲と判断する てつぱい 述 べ ま し た。「 事 実 婚 」 を る 国 は 世 界 で 日 本 だ け で 制度とはいえないと意見を 性の本質的平等に立脚した したといえます。 について、個人の尊厳と両 いて、国際的な流れを重視 0条が別姓を認めないこと や子どもの権利条約に基づ となどを理由に、民法75 らは最高裁が国際人権規約 とを経験していない人の意 ら れ て い な い 民 法 を「 合 に力関係が作用しているこ の規定も違憲と判断。これ 見だと思う」 と批判します。 憲」とした今回の判決はき 民法750条には「夫婦 わめて不当です。 運動で変えられる が違憲と判断したことは重 に反する」としたことを高 っていたけど、女性の裁判 しての義務を負い、憲法に て出した声明には、特に裁 との合理性や意義はあると もっと大きくして運動も広 な集団単位の呼称であるこ のはうれしかった。世論を す。 (2面につづく) 3人は姓(氏)が基本的 官全員が『違憲』と言った 基づく責任を果たすべきで 要でした。夫婦別姓訴訟弁 く評価しています。 30 い」という切実な思いと判決の内容、既婚の 本協子さん( )は判決後 理性がないものと断ずるも を選べる制度について「合 他ありません。判決は別姓 の記者会見で「涙があふれ ずに「事実婚」を選択する て止まらない」と悔しさを 語りました。 「自分のことのように気 り、 「とても残念だった」 て お り、 「 形 式 的 な 不 平 等 「全く例外を許さないこと うたう「法の下の平等」の になっていた」と言う広島 のではない」とし、憲法が の真嶋優子さん( )は裁 と話します。真嶋さんは、 が存在するわけではない」 の 根 拠 に な る も の で は な 民法の差別規定を是正する 日本では男女差別などの 昨年2月に婚姻届を出し、 としました。しかし、現に い」と指摘。女性の社会進 こんいん 夫の姓の「真嶋」に変わり ました。それに伴い、保険 約 %の女性が婚姻の際に 出に伴い、婚姻による改姓 は、両親の法律婚の有無で しきべつ そうしつ こん 年には結婚をし 外子)の相続分(相続する がい し ていない男女の子ども(婚 条(個人 ず、自己喪失感をもたらす と判断。 可能性があること。これら 条に反する 証や免許証などの名前を書 姓を変えており、実質的な が個人識別機能に支障をき 定が、憲法の第 条( 法 の 下 の 14 き換える手続きを行い、苦 は「家族の呼称を一つに定 の尊重) 、 こ しよう 労を感じた一人です。判決 す。原告は、この民法の規 績 な ど に 影 響 を 与 え か ね めることには合理性が認め 条( 両 性 の 平 の負担が妻に多く生じ、妻 13 等)に反するとして訴えて 自身の意思に基づくもので 割合)を、法律婚をしてい られる」などとしていま 平 等 ) 、 13 は、 「 自 分 の 姓 を 変 え る こ いたもので、同姓しか認め す。 こ の 判 決 に 真 嶋 さ ん 14 24 籍法が憲法第 子どもの国籍を差別する国 08 不 平 等 を 生 み 出 し て い ま たし、それまでに築いた業 96 判官のうち3人の女性全員 護団が最高裁の判決を受け 28 25 一方で裁判官 人中5人 が民法の規定を「憲法 条 24 選択的夫婦別姓の実現求めて 80 青年に姓の選択について取材しました。 (文中は一部仮名、鈴木通子記者) 「選択的夫婦別姓の制度ができれば、裁判とか争いがなく 日、渋谷) 15 (6、7面) 恋愛とデートDV 12 なって普通に過ごすことができるので、民法を変えるのはい 18 1 11 16 いと思う」と話す男性(高校3年)(昨年 月 12 隔週月曜日発行 2016年 月 日(月) 号 2958 1953年6月16日 第三種郵便物認可 名前はアイデンティティー 選択できる個人の尊重を