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ペルチェ素子の高効率冷却方法に関する研究 083035 佐藤
ペルチェ素子の高効率冷却方法に関する研究 083035 佐藤佑太郎 摂南大学 工学部 電気電子工学科 電子光機器研究室 1 概要 〈参考文献〉 ペルチェ素子は素子に電流をながすことによって、 一方の 田澤勇夫 トランジスタ技術 2007 年 3 月号 pp259~265 金属からもう一方の金属に熱が移動する。この効率を上昇 させることで、従来の出力より低い温度をめざす。 2 ペルチェ素子の原理 ペルチェ素子は図1のようなN型とP型の半導体を銅な どの金属片と接合したもので、これに電流を流すと一方が 吸熱、もう一方が発熱する。吸熱する熱量 Qp は電流 I に比 例し次の式が成り立つ。 Qp=πI (1) π はペルチェ係数といい、使っているN型とP型の半導体で 決定される。総吸熱量を Qc とすると次の式が成り立つ。 Qc=Qp-Qλ-1/2*Qr (2) 図1 ペルチェ素子の構造 Qc=吸熱量(吸熱面で発生する熱量) Qp=ペルチェ熱(ペルチェ効果による吸熱量) Qλ=伝導熱量(放熱面より吸熱面に伝わってくる熱量) Qr=ジュール熱(ペルチェ素子の内部抵抗で生じる熱量) (2)式の右辺はペルチェ素子の吸熱量 Qp から発熱側から くる熱伝導 Qλ と両方に放出されるジュール熱 Qr の半分を 引いたものである。この式から放熱の効率を上げると Qλ が 小さくなり Qc が大きくなるのがわかる。 3 ペルチェ素子の温度測定 ペルチェ素子を直列と並列につないだ回路を作り一段と 二段に重ねたとき、温度差を測った。その後、一枚あたりに かかっている電圧と電流と温度差のグラフを作成した。結 果を図 2 に示す。グラフより直列の方がより低い温度が出 せた。そして、二段に重ねる方式は冷却効率が飛躍的に上が るのでそれを中心に考えて行きたい。 4 課題 二段時の温度変化や排熱の計算を行い実験を進めて行き たい。 図2 電流の変化による吸熱面の温度変化