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夏秋期のイチゴ栽培における農薬節減 栽培技術体系
環境-虫害-3(平成21年5月) 宮城県農業・園芸総合研究所 夏秋期のイチゴ栽培における農薬節減 栽培技術体系 園芸環境部 虫害チーム TEL:022-383-8125 研究の目的 夏秋期のイチゴ栽培では,ハダニやアザミウマなどの被害が甚大となります。これらの 害虫に対して,天敵や物理的防除資材といった農薬代替技術を組み合わせた防除体系を組 み立てました。 研究成果 ハダニ対策:天敵ミヤコカブリダニを利用します。 ニが本格的に発 ナ ミ ハ 頭 ダ / ニ 複 雌 葉 成 虫 数 ( ハダニの発生を 長期間抑えるこ 30 25 20 慣行区 ハダニ 15 10 ) させることで, ミヤコ ハダニ 0 生する前に,天 敵を圃場に定着 ミ ヤ コ 頭 カ / ブ 複 リ 葉 ダ 0.04 ニ 0.02 数 0.00 0.12 0.10 0.08 0.06 ) 飼します。ハダ 0.16 0.14 実証区 ) を株の上から放 30 ナ ミ 25 ハ 20 頭 ダ / ニ 15 複 雌 葉 10 成 虫 5 数 ( に ,6,000頭 /10a ( 開花時を目安 5 0 5月 2日 5月 8 5月 日 15 5月 日 22 5月 日 29 日 6月 6 6月 日 12 6月 日 19 6月 日 26 日 7月 3日 7月 9 7月 日 17 7月 日 23 7月 日 30 日 8月 7日 8月 15 8月 日 21 8月 日 28 9月 日 11 9月 日 19 9月 日 27 10 日 月 10 9日 月 1 10 8日 月 25 日 とができます。 *上図:実証区 下図:慣行区 : ミヤコカブリダニ : ナミハダニ (↓ は 殺 ダ ニ 剤 散 布 を 示 す 。 ) アザミウマ対策:物理的防除資材を利用します。 ? ●近紫外線 ●防虫ネット カットフィルム ●光反射資材 織込ネット 近紫外線域の光を吸収するフィルムをハウスに展張すると,害虫はハウスの中の様子が分か らなくなり,飛び込みを抑制することができます。また,防虫ネットや光反射資材を織り込ん だネットをハウス側部の開口部に展張することも有効です。 普及等の見込 イチゴのハダニやアザミウマは薬剤抵抗性の発達が著しく難防除害虫とされています。 そのため,薬剤以外の防除手段に対する関心や要望は非常に高く,本技術体系の普及拡大 が期待されています。 環境-病害-4(平成21年5月)