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伏見とうがらしの冬季生産化に成功-江口善宏
施設野菜/伏見とうがらし/省力化 伏見とうがらしの冬季生産化に成功 ー江口 善宏ー 経営体の概要 平成23年 基幹作物:伏見とうがらし、水稲、茶 経営面積:水稲1.0ha、茶0.5ha、伏見とうがらし0.2ha 取組の経緯と経営転換のポイント等 従来は水稲・茶のみの経営であったが、息子さんの就農を契機に、新たに「京の伝 統野菜」である伏見とうがらしの栽培に取り組み、温室施設の導入により伏見とうが らしを冬季に出荷できる生産体系を構築し、他産地との差別化を図ることで、ブラン ドの確立を行っている。 伏見とうがらしの生産者4名で「夢ファーム21」を組織し、安定的な共同出荷体制 を築いている。 営農改善のポイント ①省力化 伏見とうがらしのロックウール栽培(温室ハウス)に取り組む ことにより、施肥や灌水が自動で行われ、労働時間が大幅に 縮減されている。 また、天候や連作障害の影響を回避し、収入の安定化が図ら れている。 ②栽培技術の確立・向上 ハウスの温度管理には、ヒートポンプとボイラーを併用し、硬 質ビニールで覆っている鉄骨ハウスの内側に、さらに二層の二 重カーテンを上層及び全側面に導入し、室温を高く保つことで 単収を向上させている。 また、安心・安全で、環境に優しい農業の取り組みとして、害 虫防除に天敵生物や微生物製剤を利用するとともに、除草剤 の使用を減らすため、除草シートをハウスの周りに敷設してい る。 ロックウール栽培(温室ハウス) 京の伝統野菜 「伏見とうがらし」 ③流通・販売の工夫 伏見とうがらしを秋から春にかけて栽培・出荷し、露地栽培の 出荷時期とずらした生産体系となっている。 また、生産組織である「夢ファーム21」として共同出荷するこ とで、市場で優位な出荷体系を構築し、付加価値を高めている。 事業概要 位置図 (京都府) 事 業 種:総合農地防災事業 関係市町:京都市、宇治市、久御山町 受益面積:1,310ha 事業期間:平成9年~平成19年 事業目的:排水改良 主要工事:排水機場の改修(排水量80㎥/s) <局問い合わせ先> 近畿農政局 農村計画部 資源課 営農担当 電話:075-451-9161 (内線:2452) 巨椋池地区 (平成23年調査時点)