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第5回プログラム [PDFファイル/1.49MB]

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第5回プログラム [PDFファイル/1.49MB]
平成22年度夢アスリート発掘事業「第5回プログラム」
平成22年6月12日( 土 )、岡山県立大学体育館において 、平成22年度夢アスリート発掘事業「 第
5回プログラム」を実施しました。
【身体能力開発プログラム(コオーディネーショントレーニング )】
前 半 は、 荒 木 秀夫 氏 ( 徳島 大 学 )、乍 智 之 氏・ 石 田 裕子 氏 ( 日本 体育 協会 公認 アス レテ ィ ッ
クトレーナー )、日伝宗平氏(岡山県アスレティックトレーナー協議会会員)に指導いただき、
コオーディネーショントレーニングを行いました。
○ウォーミングアップ
・ジョギングや様々なステップをした後、各種のストレッチや運動を行いました。
○「身体の感じ」をつかむ
・右の写真のように、両手で太 ももを たたきますが、右手は左手より
も力を入れて、強くたたきま す。こ の時、左右の太ももの感覚を比
較しますが、なぜかあまり痛 さに違 いが感じられません。しかし、
手のひらは、たたいた感覚の違いががはっきり分かります。
・人の身体は、部位によって、 動きや 力を入れた感覚を感じたり感じ
られなかったりします。自分 の筋肉 の感覚がより多く感じられるよ
うになると、様々な運動の習得にとても役立ちます。身体全体がどの様に動いているかを感
じることが重要です。
・仰向けに寝た状態から、先生の合図で、右
の写真のように身体を横にねじりながらス
ムーズに立ち上がります。
・慣れてきたところでチェックです。寝た状
態から動き始めるとき、身体のどの部分か
ら動き始めるか、自分で確認します。
・その結果、動き始めが足だと感じた人は0人、腰から背中あたりが1人、腹筋が3人、首が
1人で、他のほとんどの人は手でした。
・「 気を付け」の姿勢から、右手だけ「前にならえ」の姿勢まで持ち上げます。この単純な動
きの時にも、身体のどこから動き始めたかをチェックします。
・長 座の姿 勢で、両手を頭の後ろで組みます。先生の合図で、手を放
さ ないよ うに起立しますが、この時も身体のどの部分から動き始め
た か を チ ェ ッ ク し ま す 。 次 は 、「 用 意 」 の 時 に 腹 筋 と 背 筋 に 力 が 入
るように意識して立ち上がってみます。
・最 初の動 き出しで、脚に力が入った人が多かったですが、一番重い
体幹部( 腹筋や背筋 )から意識して動き始めた方が素速く動けます 。
・次は仰向けに寝て、両手を頭の後ろで組み
ます。この場合、上体をまっすぐに上げず、
左右のどちらかにねじりながら起き上がる
と早く立つことができます。
・体幹の動きは前後にくねらす動きと、左右
の肩を前後にねじる動きの2種類しかあり
ま せん。 どの様な競技でも、手足を動かす動きの最初に体幹を使う
感覚がないと上達しにくくなります 。逆に体幹を使う意識があると 、
動きの習得が早くなります。
○ハンドリングを使ったステップ
・最 初は4 つのハンドリングを一直線に並べ、つま先でゆっくり歩き
ま す。次 は、ジグザグに並べ、逆脚でリングの中を踏みながら歩き
ます。この2種類を交互に行います。
・リ ングが 小さいので、かかとは浮かせたままで、つま先だけで歩く
こ とにな りますが、バランスを崩さないように一歩一歩ゆっくり歩
く ことが ポイントです。バランスを崩して倒れるように歩いたので
は 効果が ありません。柔道や相撲の「すり足」は身体のバランスを
取るための動きで 、このトレーニングと同じような意味があります 。
・右 の図の ように、リングを横に2列で6個並べ、横に歩きながら進
みます 。ただし 、次のリングへ進む時に 、真横へは移動できません 。
常 に前後 の脚を逆のリングへ移しながら進みます。つまり、前足か
ら 移動す るときは後ろ側へ、後ろ足から移動する時は前側のリング
へと進みます。
・少 し慣れ たところで、リズムの音を加えます。音楽にできるだけ合
わせて歩くようにします。
・次 は、ハ ンドリングの数を12個に増やし、リズムもやや早くして
挑戦します。
・同 じパタ ーンのくり返しにならないように、できるだけ複雑な動き
になるように心がけることがポイントです。
○まとめ
・人が手を動かそうとする時、脳からの指令が最初に来るのは肩です。脚であれば骨盤になり
ます。
・足を肩幅に開いて立ち、一回転ジャンプしてして元の姿勢に戻ります。この時、両足を同時
に使ってジャンプしても上手に回転できず、目も回ってしまいます。しかし、フィギュアス
ケートのジャンプのように片足を軸にして、反対の脚を振り上げてジャンプするとスムーズ
に回転でき、目が回る事もありません。ポイントは、脚を振ることが重要なのではなく、骨
盤が回ることが重要であることに気づくことです。
・ハ ンドリ ングで横に移動するトレーニングは、できるだけやりづら
い 、意外 な動きをするように心がけましょう。パターン化した動き
を くり返 しても意味がありません。また、音を参考にすると、早く
習 得でき ます。このトレーニングができていると、スケートに挑戦
し た時あ っという間に滑れるようになるなど、すぐに成果が現れま
す 。形を パターン化せず、自由に変換できる能力は、スポーツのあ
らゆる場面で役立ちます。
○終了
【身体能力開発プログラム(競技体験 )】
後半は、岡井克明氏・三宅裕二氏・植西則之氏(岡山県体操協会)に指導いただき、体操競技
を行いました。今回の主題は「身体操作能力の向上(1)柔軟性」でした。
また本日はアシスタントとして体操競技をしている倉敷市立中庄小学校6年山本威吹君(岡山
ジュニア体操クラブ)にも来ていただきました。
○はじめに
・バク転(後方倒立回転とび) を今日 から3日間(3時間)で出来る
ようになることが目標です。 バク転 をいきなりすることは無理なの
で、必要な筋力や体の使い方をマスターしていきます。
○模範演技 バク転
・アシスタントの山本君の模範演技を見ました。
素晴らしい演技に感動しました。
○バク転に向けての基礎
1 バク転に必要なものは倒立ですが逆立ちとは違います。
倒立と逆立ちの区別を 頭で理解するのは難しいので体で理解してい
きます。
2 マットの上で長座をし て、軽 く前屈します。座った時に猫背になら
ないように背筋を伸ばします 。次に 手を真上に上げ、前に水平に下
ろした後前屈をします。
3 手はかかとを横からつ かみま す。つま先を起こし片足ずつ右足、左
足、両足の順で、つま先を触 りなが ら軽く引っ張ります。その時顔
は正面を向くようにします。
4 足首を回します。左足を真っ直ぐ伸ばした右脚の太ももの上に乗せ
ます。伸ばした右足首を左手 で触り 、次に右手をその上に乗せてお
辞儀をするように前屈します 。この とき、顔は正面を向くようにし
ます。次に反対の足で行います。
5 着地の練習として倒立 を行い ます。利き足を前に置き軸足として倒
立の動作を5回行います。次 に反対 の足で行います。この練習は足
を上げることではなく戻る事 が目的 なので懐を深く取ることが大切
です。前足の近くに手を置く と、立 って戻る事がうまく出来ます。
6 倒立の動作では、上げ た利き 足に他の足を触れるようにして両足を
揃えます。次に利き足でない足から上げ、同じ動作を行います。
7 倒立では手を着いてい る所を 見ますが、顔で見ると顎が開き、背筋
がそってしまうので目で見る 様にし ます。顔で見ると逆立ちになっ
てしまいます。倒立は手首か ら肩、 腰、つま先までが一直線になっ
ています。
8 倒立の手の向きは人差し指を真っ直ぐ正面に置いた状況から、指を
少し内むきにして、ピラミッ ドの底 辺を作るようにします。右の写
真 のよう に倒立をする要領で、体が斜め45°の傾きになるまで足を
上げて下ろします。これはバ ク転で 手を着いて戻るときの練習にな
ります。両足が上がってから手を曲げると
体重がかかり、上手くできないので片足が
着いた時に、手を曲げて行います。
9 バク 転 の 跳ん だ 時 の姿 勢 作り の ヒ ン トと な
るブリッジをします。足を揃えて膝を伸ば
して行います。次に右手、左手を交互にへ
その上に乗せたり、右足、左足を上げたり
する等、楽しみながら行います。
10マッ ト を 壁に つ け 、壁 倒 立を し ま す 。壁 に
背中を向けて手をつき足でよじ登り、余裕
がある人は手を壁に近づけてみます。壁に
着いているのはつま先だけです。
ここで大事な事は、両脚太ももの間に鉛筆
を挟む感じを持つことです。 こうす る事でお尻が硬くなりえくぼが
できます。太ももが締まった良い状態になります。
11今度は壁に正面を向いて自分の足が壁に着くまで倒立の動作を3回
行ってみます。降りる時に壁 を蹴っ て降りずに体をしならせて降り
るようにします。
12身 長 と 体 重 が 同 じ 位 の 2 人 で ペ ア を 作 り 、
背中合わせで、万歳の姿勢をする相手の手
首を持ち、背中に乗せて前屈します。この
時、上側の人は手を伸ばしきります。
13セ ー フ テ ィ ー マ ッ ト を 使 い 、 2 人 組 の ペ ア
で実際にバク転を先生方の補助を受けなが
ら行います。その時、着地は足の裏で立つ
ように気をつけます。
14着 地 の 時 、 手 が 着 い て す ぐ に 立 と う と す る
と体が丸まってしまい、後ろ頭から落下し
てしまいます。手が着いてから倒立の姿勢
まで我慢できるように補助をいれて練習し
ます。2回づつ練習し、しだいに回転のス
ピードをアップしていきます。
15次 は ボ ー ル 器 具 を 用 い て 、 1 人 で ボ ー ル に
浅く座り、手をゆっくりと万歳の姿勢から
ブリッジをして回転します。この時も足の
裏で着地をするようにします。
○まとめ
・バク転が出来るようになるには、倒立とブリッジが重要です。
・バク転に必要な倒立は逆立ちとは違います。倒立の動作では、手を着いている所を見ますが
目で見るようにします。顔でみると顎が上がり逆立ちになってしまいます。
・バク転の跳んだ時の姿勢作りではブリッジの練習が効果的です。
【保護者・指導者プログラム】
前半のプログラムと同時進行で、山下修平氏(国立スポーツ科学センター スポーツ情報研究
部研究員)に「世界で戦うアスリートとして求められるもの」というテーマで講義をしていただ
きました。
○はじめに
これまで、ラグビー日本代表チームでゲーム分析、JOCでは情報分析をしてきた経験があ
ります。その中でトップアスリートを見てきて、自分なりに感じたことや、考え方の観点・視
点等を提供したいと思います。これから先、子どもさんと一緒に世界を目指していく中でヒン
トになれば、と思います。
今日は、
・オリンピックとは?
・トップアスリートとは?
・「 国を代表する」とは?
の3つのパートで話しを進めます。
○オリンピックって知っていますか?
この質問に対しては、全員の手が挙がると思います。内容を問うと「スポーツの祭典 」、「4
年 に 一回 」、「 夏季 と 冬 季が あ る 」等 の 答え が出 てく ると 思い ます 。こ れは オリ ンピ ック ゲ ー
ムズ(オリンピック競技大会)を指したものであり 、「オリンピック憲章」の根本原則に謳わ
れている本来の性質を考えた場合には、これだけでは不十分です。
「オリンピック憲章」根本原則
1
※JOCホームページから抜粋
近代オリンピズムの生みの親はピエール・ド・クーベルタンであった。氏の提案に
もとづいて、1894年6月、パリ国際アスレチック会議が開催された。国際オリン
ピック委員会(IOC)が発足したのは1894年6月23日であった。1994年
8月の第12回総会はオリンピック百周年に当たり 、「Congress of Unity」をテーマ
にパリで開催された。
2
オリンピズムは、肉体と意志と知性の資質を高揚させ、均衡のとれた全人のなかに
これを結合させることを目ざす人生哲学である。オリンピズムが求めるのは、文化や
教育とスポーツを一体にし、努力のうちに見出されるよろこび、よい手本となる教育
的価値、普遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重などをもとにした生き方の創造である。
3
オリンピズムの目標は、あらゆる場でスポーツを人間の調和のとれた発育に役立て
ることにある。またその目的は、人間の尊厳を保つことに重きを置く平和な社会の確
立を奨励することにある。この趣意において、オリンピック・ムーブメントは単独ま
たは他組織の協力により、その行使し得る手段の範囲内で平和を推進する活動に従事
する。
4
IOCが率いるオリンピック・ムーブメントは、近代オリンピズムにその端を発し
ている。
5
オリンピック・ムーブメントは、最高機関IOCのもとで、各種組織、競技者、そ
の他の人たちを統括する。彼らは、オリンピック憲章によって導かれることに同意し
た人々である。オリンピック・ムーブメントに帰属するための基準は、IOCによっ
て承認される。スポーツの組織および管理は、IOCが承認する独立のスポーツ団体
により監督されなければならない。
6
オリンピック・ムーブメントの目的は、いかなる差別をも伴うことなく、友情、連
帯、フェアプレーの精神をもって相互に理解しあうオリンピック精神に基づいて行な
われるスポーツを通して青少年を教育することにより、平和でよりよい世界をつくる
ことに貢献することにある。
7
オリンピック・ムーブメントの活動は、結び合う5つの輪に象徴されるとおり普遍
且つ恒久であり、五大陸にまたがるものである。その頂点に立つのが世界中の競技者
を一堂にあつめて開催される偉大なスポーツの祭典、オリンピック競技大会である。
8
スポーツの実践はひとつの人権である。何人もその求めるところに従ってスポーツ
を行う可能性を持たなければならない。
9
オリンピック憲章は、IOCが採択した基本原則、規則および細則を成文化したも
のであり、オリンピック・ムーブメントの組織および運営を統括し、オリンピック競
技大会開催のための諸条件を規定するものである。
・スポーツは人間の総合的な成長に必要な文化である。
・そのために努力して達成していくという点に教育的価値観がある。
・フェアプレーの精神
以上の3つの第一原則を総合して 、「平和でよりよい世界をつくる」というキーワードが
あります。これらが総体的にスポーツを通じて体現されるのがオリンピックです。
○スポーツで世界を目指すこととは?
オリンピックは、なぜ世界的規模の大会なのかということも含めて考えてみましょう。
近代オリンピックの父クーベルタンはフランスの教育学者です。当時フランスで行われてい
た詰込教育に違和感を感じていた彼は、視察を通して、イギリスのパブリックスクールで、ラ
グビーを通じての人間形成と出会い、また、アメリカの自由な雰囲気に触れて感銘を受けまし
た。これらを融合して世界を知る場が必要だと考えた彼は、古代オリンピックを基に自分の価
値観を加え、近代オリンピックを作りました。
「参加することに意義がある」という有名な言葉がありますが、この言葉には「人生で重要
なことは、勝利することではなく闘うことである。その本質は、打ち克つことではなく、よく
戦ったことにある」という続きがあります。
WBC優勝後のイチロー選手のインタビュー映像を見て
「よく戦う」とはどういうことなのかを考えた時、WBCで優勝した後のイチロー選手のイ
ンタビューの中に、これに近い意味の言葉があります 。「日本が勝って、いいところで結果が
出て、ということによる自信ではなく、そこに至るまでの自分の在り方、これに自信を持った
ので、これよりも怖いものはなかなか出てこない…」
○イチローは何を体現していると考えますか?
WBC前半は不振であったが、真っ直ぐに努力し続けて最後には結果を出す。社会の手本と
もなる部分に彼が体現している役割があると思います。これはトップアスリートを目指すため
に非常に大事であり、また、社会にとっても非常に重要なことです。イチローは模範を体現し
ていると言えます。
世界も同じことを求めています。IOCのロゲ会長は、バンクーバーオリンピック開会式の
挨拶の際に 、「あなた達は世界の若者の模範です。責任なくして栄光はありません」と参加選
手に呼びかけています。ロゲ会長は、若者達がスポーツから離れて、パソコンやゲームに傾倒
している現代社会を憂い、若者に対してトップアスリートが良い影響を及ぼすべきだという考
えを持っています。この発想の中から 、「ユースオリンピック」が生まれました。
第1回大会が開催されるシンガポールは教育に力を入れていることは勿論、スポーツエリー
トを生み出すことも施策として展開しています。ユースオリンピックでは、交流プログラムを
開催する他、環境問題やオリンピズムについて学習するなど、競技だけでなく、数多くの研修
が組込まれています。
○Through Sports -スポーツが国際社会で持つ意味/意義-
IOCが一貫して言っている言葉です 。「スポーツを通じて、その先にあるものを見て行こ
う。だからこそ、スポーツをすることは社会に対して意義がある 。」という内容です。国連の
総会にもIOCがオブザーバー資格を持って参加する時代になりました。スポーツが認められ
てきた証です。
国連が掲げる「ミレニアム開発目標」は次の通りです。
1 極度の貧困と飢餓の撲滅
2 普遍的初等教育の達成
3 ジェンダーの平等の推進と女性の地位向上
4 幼児死亡率の削減
5 妊産婦の健康の改善
6 HIV/エイズ、マラリアその他疾病の蔓延防止
7 環境の持続可能性の確保
8 開発のためのグローバル・パートナーシップの推進
この中の1・3・6・7・8はスポーツが貢献できるものです。
○嘉納治五郎氏
日本がオリンピックに参加するきっかけを作りました。教育者であり、柔道を生み出した人
でもあります 。「精力善用 」「自他共栄」が嘉納氏の考え方の基でした。クーベルタン氏から
の依頼を受け 、IOC委員になったことから日本がオリンピックに参加するようになりました 。
○勝ちと負け
ここまで、オリンピックの理念的な側面を話してきましたが、スポーツの本質は「勝ちと負
け」があることだと思います 。「より速く、より高く、より強く」という言葉がオリンピック
モットーにもなっています。北京オリンピックでメダルを獲得したのは全世界の人口約68億
人のうち、680人。つまり1千万人に一人ということになります。
北京オリンピック表彰式での内柴正人選手(柔道・金メダリスト)の映像を見て
オリンピックで国歌が流れ、国旗が掲揚される選手は極めて僅かです。そう考えた時、これ
を目指すという意味合いも変わってくるはずです。
○国を代表するトップアスリートには「何が必要? 」「何が求められる?」
スポーツ選手としての資質が必要なことは当然ですが 、「国を代表して」と考えた時にはこ
れにプラスαの資質が必要です 。「敗北、失敗」した後にどう振舞うかも非常に大事です。
2009ナビスコカップ表彰式に臨んだ川崎Fの映像を見て
バンクーバーオリンピック表彰式後の浅田真央選手のインタビュー映像を見て
この二者には明らかな違いがあると思います。
・自らの敗北や失敗を如何に受け入れるのか。
・敗北や失敗から再チャレンジする力があるか。
スポーツには再チャレンジするチャンスがあるという良さがあります 。敗北 、失敗した後に 、
強い気持ちで次に向かって行けるかどうか、ということはトップアスリートを目指すために重
要です。
○私から公
トップアスリートとして世界に出て行くときには 、プライベートではなく 、公人になります 。
バンクーバーオリンピック出場の國母和宏選手の服装問題に関する映像を見て
どこを問題視するかという視点で考えた時 、「大人の役割は?」ということも含めて考える
必要があります。
保護者の皆さんがアスリート達の世界へのチャレンジを後押しする際、3つの視点があると
思います。
・世界
世界を一緒に見て意識させると同時に自らも世界を見る。
・未来
未来を見る。
・価値
スポーツの価値を再度見つめて、その価値を考える。
○おわりに
スポーツでは世界中に住んでいる人達が競い合い、言葉が通じなくても友人ができ、交流が
生まれます。スポーツを通じて豊かな人間性が育まれます。いろいろな価値観からスポーツを
見て、アスリート達に常に世界を意識させてあげてください。
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