作文試験の概要 1章 - LEC東京リーガルマインド

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１章 作文試験の概要
GUIDANCE
なぜ，採用試験では作文試験が課されるのでしょうか。
採用する側は，社会人になるにあたってその自覚があるか，社会人
としての常識をもっているか，社会に対する問題意識，的確な判断力
や思考力をもっているかなどを知りたいのです。そして，これらの能
力，素質は教養試験だけでは判断することができません。ですから，
作文試験が課されるのです。
第１節
作文試験の出題傾向
１．試験の形式
採用試験で最も多いのが，一次試験において，教養択一試験，適性試験と共に
作文試験が課せられるパターンですが，一部の試験種では作文試験が二次試験で
課せられるケースもあります。
制限時間・字数は各試験種によって異なりますが，国家Ⅲ種では 45 分で 600 字
程度，郵政外務では 50 分で 600 字程度，他の試験種では 50 分～80 分で 600 字～
1,000 字というのが標準的です。
２．課題の傾向
採用試験で出題されている課題はさまざまですが，その内容によって次のよう
に分類することができるでしょう。
それぞれについて，いくつか最近の出題例を見てみましょう（ただし，再現情
報によるため，必ずしも正確な課題文の表現になっているとは限りません）。
(1) 公務員・社会人に関する課題
あなたの考えるお客様満足とは（郵政外務）
社会人として大切なこと（三重県）
あなたにとって大人とは（川崎市）
公務員の他にやりたい職業を選び，その共通点と相違点を述べよ（長野県）
社会人としての心構え（皇宮護衛官）
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農山村の実状と公務員としての使命（福岡県）
(2) 社会・時事に関する課題
情報化社会について（防衛庁Ⅲ種）
これからの東京に求められること（東京都）
私が地域社会のためにできること（兵庫県）
科学技術と私達のくらし（特別区）
ボランティア活動について（国家Ⅲ種）
町を歩いていて思うこと（裁判所Ⅲ種）
あなたが理想とする社会（秋田県）
(3) 自己自身に関する問題
私がリフレッシュできるとき（国家Ⅲ種）
私の心がけているマナー（国家Ⅲ種）
私の自慢できるもの（防衛庁Ⅲ種）
あなたが今後身につけたい知識や技術，技能をあげ，どのように活かしたい
か述べなさい（長野県）
私の目標（福岡市）
これから挑戦したいこと（国家Ⅲ種）
最近関心をもっていること（刑務官）
15 歳の私，今の私，５年後の私（裁判所Ⅲ種）
友人から学んだこと（郵政外務）
(4) 抽象問題・その他
個性について（大阪市）
やさしさを感じるとき（北海道）
勇気について思うこと（特別区）
個性とルール（横浜市）
タイムマシンがあったら何に使うか（福島県）
余暇（名古屋市）
学ぶことの意義について（大阪市）
以上のような出題傾向を踏まえた準備が当然必要になってきます。自分の志望
する試験種の傾向にあわせた対策も重要ですが，必ずしもこれまでと同じ傾向の
課題が次も出題されるとは限りません。どんな課題が出されても対応できるだけ
の準備をしておくようにしましょう。
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