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ウナギ(PDF:161KB)
脊椎動物門 > 硬 骨魚 綱> ウナ ギ目> ウナ ギ科 学名: Anguilla japonica Temminck et Schlegel, 1846 和名:ウナギ 種の指定状況: 環境省レッドリスト:情報不足 滋賀県レッドデータブック 2010 年版:要注目種 特徴:全長 60 ~ 100 ㎝。背側は暗色で、腹側は白色である。斑紋は特にない。脊 椎個数は、112 ~ 119 。肛門と背びれ起点の長さは約 9 %で、これらの点がオオウナ ギとの区別点である。仔魚は、葉形で、レプトケファルス(葉形仔魚)と呼ばれる。 ふ化後、4 ~ 5 カ月後に全長 50 ~ 60 ㎜、無色透明なシラスウナギに変態し、日本沿 岸に現れる。 湖内の分布:びわ湖沿岸部、内湖、河川の中・下流域に分布する。全国的には、北 海道(日高地方、石狩川)、本州、四国、九州、沖縄に分布する。 その他: ウナギは主として、河川の中・下流域や河口、湖にいる。時に川の上流や内湾に も生息する。産卵期は、4~12 月、北赤道海流の北縁部にあたるフィリピン東方の マリアナ海域が産卵場であるとされる。その後、シラスウナギに変態し河口や沿岸 に現れる。日本でのシラスウナギの遡上期は、10~6 月。シラスウナギが成長する とやがてクロコ(体色が黒くなった幼魚)となり、遡上を始めると障害物を乗り越 え、河川の上流にさかのぼる。目的の小川や淵、湖沼に落ち着くと、昼間は石垣や 泥の中にいて、夜間に餌を摂る。餌は、水生昆虫、小魚、貝類、エビ類、カエル類 などを摂る。 河川生活期は 5~10 数年、成熟年齢は天然もので 4 歳、養殖もので 2 歳である。 成熟したものは秋に産卵のため海に下るとされている。 減少要因としてびわ湖では、天ヶ瀬ダムが建設された 1964 年以降、海から遡上 できなくなったことが挙げられている。(前畑, 2011) 本種は、食用として盛んに養殖され、蒲焼きなどで食される。 ウナギ 参考文献: 1. 滋賀県水産試験場 (2008) 滋賀の水産. 滋賀県. 100pp. 2. 多部田修(2001)ウ ナギ. 川那部浩哉・水野信彦・細谷和海(編 ) 山渓カ 本ページの写真の無断使用を禁じます ラー名鑑 改訂版日本の淡水魚. 山と渓谷社. pp.47-49. 3. 前畑政善(2011)ウナギ. 滋賀県生きもの総合調査委員会(編)滋賀県で大 切にすべき野生生物滋賀県レッドデータブック 2010 年版. 滋賀県自然環境 保全課. p.500. 4. 宮地傅三郎・川那部浩哉・水野信彦(1976)原色日本淡水魚類図鑑 全改訂 新版. 保育社. pp.61-63. *執筆 細谷和海