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導入事例 - ネットワールド

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導入事例 - ネットワールド
NetApp 導入事例
ネットワーク・ストレージ
NetApp FASシリーズ+cDOT8.3で
プライベートクラウドの性能向上を実現
ストレージリソースの有効活用にも成功
導入前までの経緯
導入後に期待される効果
・ 仮想サーバの台数増加に伴い、負荷の重い
DBサーバのレスポンス低下が生じていた。
・ Flash Poolを活用し、リード処理を最大
約27倍/ライト処理を最大約2倍に向上。
・ プライベートクラウド用ストレージ基盤の
リソースを最大限に活用したい。
・ cDOT 8.3の採用により、ディスク実効
容量を約4TB増加、Flash Pool領域を
約2.5倍に改善。
※同一HW構成のcDOT8.2との比較
クラウド用ストレージ基盤の
パフォーマンス低下が課題に
場業務の効率化やITコスト削減に役立ててき
「新ストレージの導入にあたっては、I/O性
た。
能の向上を重視しました。当時はVMwareの
しかし、その一方で、新たな課題も生じてい
管理画面上で、読み込み/書き込み待ちの時
デリバリービジネスと住宅ビジネスの2つの
たとのこと。同社 ビジネスサポート本部 情報シ
間が10msec程度掛かっていましたので、これ
事業領域において、安心・安全でおいしい飲料
ステム部 谷生 雄介氏は「当初は20台ほどのサー
をできるだけ短くすることを目指しました」と谷
水を全国の家庭に宅配する「クリクラ」、クリー
バで始めたプライベートクラウドも、現在では
生氏。また、大嶋氏も「プライベートクラウドは
ンなオフィス/家庭環境を実現する「ダスキン
約90台のサーバを収容するまでに拡大してい
グループ事業を支える『止められないシステ
」、注文住宅「レオハウス」、建築コンサルティ
ます。これに伴って、クラウド用ストレージ基盤
ム』であるため、安定稼動を維持できる高い信
ングなどの多彩な事業を展開するナック。同社
の容量やI/O性能が次第に逼迫。負荷の重い
頼性も不可欠。とはいえ、掛けられる費用にも
ビジネスサポート本部 情報システム部 部長 大
業務サーバのレスポンスが低下する、バッチ処
限りがありますので、コストパフォーマンスの高
嶋
理の時間が延びるといった問題が生じてきた
さも重視しました」と続ける。
のです」と振り返る。
同社では、市場に提供されている様々なスト
株式会社ナック
設 立: 1971年5月20日
資 本 金: 40億円
U R L: http://www.nacoo.com/
業 種: サービス
事業概要: レンタル、宅配水、注文住宅など多彩な
事業を展開する暮らしのお役立ち企業。
株式会社ナック
ビジネスサポート本部
情報システム部
部長
大嶋 裕章
氏
株式会社ナック
ビジネスサポート本部
情報システム部
谷生 雄介
氏
裕章氏は「一見関連性が薄いように見える
これらの事業ですが、実は『企業活動や暮ら
しのお役に立つサービス』というコンセプトで
深く結びついています。近年ではM&Aも積極
的に進めており、オフィス定期清掃や化粧品を
中心とした通販事業などの分野にもビジネスを
レージ製品を候補に上げ、綿密な比較・検討を
事前検証で絶大な効果を
発揮した「Flash Pool」
実施。その中でも目を引いたのが、ネットワール
ドが 提 供するNet App 社 製ネットワークスト
レージ「NetApp FASシリーズ」であった。
拡大しています」と説明する。
こうした状況が今後も続くようだと、現場の
谷生氏はその理由を「オールフラッシュ・スト
グループの事業を成長させていく上では、
ビジネスにも影響が及びかねない。また、一部
レージなども検討しましたが、やはりコストが
様々な業務情報をタイムリーに活用できる柔軟
の基幹システムが再構築のタイミングを迎えて
高額になりすぎる点がネックです。その点、
なITインフラも欠かせない。そこで同社では、
いたこともあり、同社ではクラウド用ストレージ
NetAppには、ストレージ搭載のSSDをリード/
2012年に自社プライベートクラウドを構築。現
基盤の改善に取り組むこととなった。
ライトキャッシュとして利 用できる『F l a s h
Pool』が用意されており、性能要件とコスト要
件を無理なく両立させることができます」と語
cDOT8.3導入イメージ図
る。
ESX
同社ではFlash Poolの実力を確かめるべく、
ネットワールドとNetApp社の支援を得て実機
による事前検証も行った。その効果はまさに絶
大で、ESX側から計測したところ、最大待ち時
10G NFS
間は約1/100、スループットは最大2倍に向上。
10G iSCSl
コントローラA 10G
読み込み/書き込み待ちの時間も従来の1/4∼
1/5に改善されたという。「これだけのパフォー
コントローラB
SSDキャッシュ
SSDキャッシュ
VM領域
VM領域
ユーザの評判も上々でしたので、次期ストレー
ジへの採用を決めました」と谷生氏は語る。
性能問題を完全に解消
リソース有効活用も実現
NetApp FAS2552A
cDOT8.3
コントローラA
SVM1
マンスが出るのなら全く問題はありません。
コントローラB 10G
既存ストレージ基盤
SVM2
Snapshot
Snapshot
Aggregate
Aggregate
GuestOS(DB)のパフォーマンス変化
2015年6月より本稼動を開始した新ストレー
ジ基 盤には、デュアルコントローラモデルの
読み取り速度
「NetApp FAS2552A」を採用。約90台の仮想
書き込み速度
サーバの内、システム負荷の重い約40台の業務
キューの読み取り待ち時間
サーバを既存ストレージから移行している。
キューの書き込み待ち時間
これにより、懸案であったパフォーマンス問
題は完全に解消。谷生氏は「キャッシュヒット
導入前
率の高い業務サーバでは、読み込み速度が約
導入後
27倍、書き込み速度が約2倍にそれぞれ向上。
要はないため、費用もcDOT 8.2で構築した場
築も進めていく予定です」と谷生氏は語る。
同一データが 参照される機 会の少ない業 務
合と全く同じである。「高性能なフラッシュデバ
導入を支援したネットワールドのサービス・
サーバでも、書き込み速度が約2.5倍に向上す
イスを、より効率的に利用できる機能が備わっ
サポートにも、高い評価が寄せられている。大
るなど、大きな成果が挙がっています」と満足
ているのは非常にありがたいですね」と大嶋氏
嶋氏は「事前検証から本番環境の設計・構築
げに語る。
はにこやかに語る。
まで、手厚く支援してもらえたので大変助かり
ちなみに、既存ストレージ基盤は、他社製
iSCSI対応スケールアウト型ストレージ7ノード
で構成されていたが、今回導入したNetAppは
わずか2筐体4Uの構成である。大幅な性能向
最適なITインフラの実現に
ネットワールドの支援も貢献
ました。既存ストレージも近々更新時期を迎え
ますので、そこでも是非いい提案を頂きたい。
グループの成長に貢献することが我々IT部門
の使命ですから、その取り組みをしっかりと支
上を実現しつつ、省スペース化・省電力化にも
今回のプロジェクトでもう一つ注目されるの
えてもらえればと思います」と今後の期待を
成功しているのだ。
が、バックアップ運用の改善も実現している点
語った。
さらに見逃せないのが、NetAppの最新OS
だ。従来は既存ストレージとバックアップ用スト
「cDOT8.3 (clustered Data ONTAP 8.3)」に
レージによるD2Dバックアップを行っていた
よって、ストレージリソースの有効活用を実現し
が、データのロックやI/O待ちによるタイムアウ
ている点だ。この新バージョンは、ディスクパー
トなどで、バックアップの取得に失敗するケー
ティショニング技術によってディスク実効容量を
スがあった。
増加させる「ADP (Advanced Drive Partition-
そこで今回からは、NetAppのVSC(Virtual
ing)」や、S SDの有効活用を実現する「S SD
Storage Console)機能を導入し、VMwareとの
Storage Pool」などの機能を装備。これらを利
連携により静止点の取れたスナップショットを
用することで、前バージョンのcDOT 8.2と比較
ストレージ側に取得できる環境を実現してい
してディスク実効容量を約4TB増加、FlashPool
る。「仮想サーバのバックアップが確実に取得
のキャッシュ領域も約2.5倍に増やすことがで
できるようになったことで、ビジネス面での安
きたのだ。
心感も大きく向上しました。今後はNetAppの
もちろん、ハードウェア構成に手を加える必
クラウド連携機能も利用し、DRシステムの構
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2016年1月
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