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社会科地理教育と地図ー丶 地球儀

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社会科地理教育と地図ー丶 地球儀
社会科地理教育と地図、地球儀
西 田 和 夫
(地理学教室)
I .ま え が き
Ca■ifOrnia大学教育学部教授蛆。hae■i8,Tohn U.の著書Sooia■St帆iθ目
for Chi■arθn in a Dθmocracyぱ、1956年4月に初版第1刷か出て同年中に第2
制を重ね、以後毎年刊行をつづけている。さいわいアジア財団の好意により第2版を入手することが
できたので、その0haptor10」U日ing G■o1〕θ日and一・Ma1Ps Effeotivθ■yを申しと
して、以下に社会科地理教育と地図、地球農についてのべることとする。
地球饒と地図は、単元学習でおこる種々の問題を解決する場合に用いられる。小事校低学年では、
絵地図、学校・近隣・地域の地図が、位置・方位・距離や空間関係を示すに有用である。中学年拾よ
び高学年になると、地図類は、地域・位置・距離・高慶1・人口密度・産物・旅行経路・雨量・櫃被・
地形と生活条件などに関して用いられる。つぎの各項は、社会科に拾いて、とくに地図と地球饒を用
いる場合である。
1.各地間の距離の決定、最短経路の決定、昔の旅行経路・時間と現在のそれとむ対比。
2.史跡、国立公園、基礎資源、海港、本体、山脈、時事問題の場所、人口中心などを指示。
3.面積、資源、人口密度、気温、地形、水路ヤ空路、赤道からの距離、高度、収穫物や生産物に関
して各地域や国々を対比。
4.国々、各大陸、大洋、河川、都市、山脈、その他重要事項の関係的位置の決定。
5.掌級による調査旅行、探険家の経路、輸送機関、生産物、時事問題、資源、その他単元学習に関
した事項の図化。
6.食物、家屋、衣服、資源、生産物、動植物、有名人、歴史上の事件につき図上学習。
7 新聞捨よび雑誌の地図を使って、学習ならびに時事問題に利胤
8.スクラップブックやグループの報告中の地図を使って、書物、7イルムその他から得られた資料
を概括。
9 気候と生活条件、産業と資源、地方と旅行経臥雨量と植物、都市と港湾、気候に関して緯度と
高慶につき地図学習を拾こなって緒論。
1α 要約して重要な関係を示す地図をつくり、学級で拾こった問題に対して解決。
地球農と地図は、問題解決に当って完全に使用されねばならぬ。種々の問題は、学習の最初に当っ
て限界が明らかにされるから、それらの問題は、学習箇所を概観し、生活方法、生産物、旅行経路、
資源の利用についての種々の質問を活発にするのに使用し得る。そして、問題解決の計画が立てられ
たならぱ、注意して、できるだけ地球饒、地図券よび地図帳を使用しなければならぬ。要約用の地図、
スレートの地球饒や地図が、知識を要約して組織だてるために熟慮されねばならぬ。さらにまた、個
人や委員会カ報告し知識を分かつ場合にも、地球農と地図は使用されねばならぬ。とくに子供たちに
地球農と地図を、絵画、フイルム、その他と並び佐用させることにより、問題解決上種々の能力を身
につけさせることが可能である。
一9一
皿 選、択 の 標 準
小学校に拾いて地図や地球饒を使用する場合、子供たちが使用でき・また使用しようとするものを
用意することが、とくに重要である。子供元ちが上級用の地図’詳細な、きれいな印刷の、かれら
の心理の発達段階には程遠い地図を使用するよう要求せられる場合が・あまりにも冬へ
そういう地図を使用することば、地図利用上。拾そらくきわめて’まずい態度を養なうことになるであ
ろう。簡単、明瞭で、使用しやすい地図と地球饒が、小学校の生徒にぱもっとも有用なのである。
地球儀を選ぶには、つぎの標準をとるがよい。
1.多目的使用のための溝足な型は、ス1/一ト製で、地形と行政区画を示す地球饒。
2。子供たちの酷使に耐えられる頑丈庄ものでなけれぱ在らぬ。
3.小学校てば直径30∼60セニ/チの大型のものカ壊.ましい。
4.小学校の先生たちが、たえずそれを有効に使用することが望.ましい。
5 簡単な事項:大陸、大洋、国家や拾も在都市が示されねばならぬ。
6 色は鮮明で標準のもの:本部は膏.低地は緑、高地は褐色など。
7 文字は明瞭で読みやすいこと。
地図を選ぶのに注意することば、っぎのと春㌦
1.内容が簡単で確実、学習に密着するもの。 2.
タイトルは意義のあるもの。
3 資料の出所を示したもの。
内容表示の形式は、地図使用者の能力に適し
4.
5 色ば鮮明で標準のもの:本部は膏、低地ぱ
緑色浸ど。
たもの。
言己号は見やすく、凡例にわかりやすく示し色
6.
7 文字は明瞭で大きく、整然として読みやす
いこと。
もの。
8。
投影法に注意。
縮尺が明瞭で使いやすいもの。
’9 教室で使用するに充分の大きさが必要。 10.
11、掲示しや十くて、つよいもの。
皿 地
球
儀
地球儀は、社会科の学習に拾いて、地表をもっとも正確に現わずに役立つものである。少なくとも
1個ば各教室に備えつけ、位置、大きさ.距離、方位、空間関係についての問題が起ったときは、こ
れを使用しなければ漬らぬ。地球饒ば、地図と結びつけて、各地間の関係を比較し明らかにせねばな
らぬ。それは、地球饒によってのみ、真の方位と距離、地形や海洋を正確に描写しうるからである。
グ1一ソランドが南アメ1カよりも大きい(実際ぱ㌔)とか。サソフラノンスコからモスクワに至
る最短空路は太平洋を過ぎる(北極経由がいっそう近い)とかいった誤りは、地球銭をしばしば用い
ることによって避けることができる。大陸と大洋の関係位置についても同様である。新しい地域を学
習十るとき、最初にその位置を地球饒上で示し、その後に拾いてのみ平面図に移るべきである。くり
かえし地球儀を用いることによって、単元を通じて正確危知識を得ることができる。
○
高学年に拾いては、地球饒は大圏腕路、季節変化、各地時間比較、経緯度的位置、さらに進んで緯
OO
OOO OO OO OOOO OOO〔 OO OO OO() OOO
OO
OO OO
度圏、子午線、緯度、経度、北回帰線、南回帰線、北極、南極、北極圏、南極圏、大洋、大陸、距離
O O
方位のごとき基礎概念を拡充するために使用することができる。一度に二三の概念を与えること、ま
た、児童の能力に合致するように注意せねばならぬ。例えば、極、大洋、大陸、赤道ば4年生でよい
生10一
が、経度については一般に不可で、これは中学1−2年までまたねば庄らぬ。
地球農使用上の基礎概念についてIrionはつぎのように要約している。
地球は巨大な球体である。
地球の半分は半球と呼ばれる。
半球は4つ・東と酉、南と北一ある。
水面は陸面よりもずっと広い。
大きな陸地は大陸、小さ注陸地は島と呼ばれる。
北極は地球の北端に当る。 南極は南端である。
方位は極によって決定される。北へ行くということは、北極に向かって行くことである。人が北面す
れば、うしろぱ南、右が東、左が西である。
4方位のほかに、その中間をとった8方位がある。
両極から等距離にある想像上の線ば赤道と呼ばれる。赤道により、地球は北と南の等半球に分かたれ
る。
北極は北半球の中心、南極は南半球の中心である。
極から極へ、地球の中心を通りひいた想像上の線は地軸である。
地球は、地軸を軸として、西から東へ廻転する。
地球の各部分が太陽に面するので、太陽は昇るようにみえる。太陽から離れると、沈むようにみえる。
地球の半分は太陽に面し、半分は影になる。その結=果、昼と夜ができる。
v 平
面
地
図
平面地図は、い.くらか歪みがあるけれども、ある地或を大きく示すためには必要である。地球儀は
あまりにも小さいので、例えば国々をこまかく調べるには不適当である。歪みの問題は、地球饒をし
ばしば参照することによって是正されるし、今日では、種々の等面積図法を選択することによって解
決される。
内容
地図ばふつうその内容により、政治地図、自然地図、政治自然地図、経済重たは商業地
図、特殊地図一アメリカの西方への拡大を示すような一に分類される。以下は、地図上に示され
る豊富な内容の一覧である。
欧治的一境界、主都、国々 地形的一山地、河川、海洋
政治と地形との関係
経済的一鉱物、穀物、森林、ゴム、その他の資源、産業
人 ロー密度、資源や地形との関係
気候一雨量、気温、天気、風、海流
旅行経路一空路、水路、道路、鉄道
領土的拡大、探険、開拓者の足跡、変化する開拓前線
国家と国民の歴史的発展
文学、美術、音楽の拾こなわれる場所
衛生状態
国内の観光地
社 会一公共機関、港湾、水の供給状況など。
形式 社会科では数種の異なった形式の地図が使われる。形式というのは、内容表示方法の相
異を鰍する。もっとト般的形式は鮎画で、各種の事柄を絵で示したもの;鮎謡鍋歯で、
OOOOOOOO
産物を示すようなもの;イルミネーツヨン地図で、ある特定の場所を示すときにライトを用いるもの
;霧錨で、子供の完成できるもの;盛燭で、これは各種のもの;㍊斗嘉蟻で、これは記入
OOOOO
OOO
可能なもの;レI,■フ図で、地形の特長を強調するもの;床地図で、リノI,ウム、油布、または紙に
o o o
o o o
かいたもの;球体図で、平面に球体の観念を与えるもの;装飾図で、Covarru bia8の作ったもの
等がある。
一11一
V 読
図
地図は、記号、色彩、形式拾よび術語のユニークな組合わせである。記号はふつう・点・実線・点
線、文字、一色彩、陰影、図案、記号などを用いる。地図上での場所は、ドット、マル、三角、四角あ
るいは十字で示される。線は、道路、河川、境界、等高線、海岸線を示す。術語は、山地、都市、海
洋など諸種のものに用いられる。色彩と陰影は、陸地と水面を示し、高度、人口密度、雨量、植物、
気温、土壌の肥沃度などによって地域を分けるに用いられる。図案と記号は、生産物、動物、鉄道あ
るいは山脈を示すのにしばしば用いられる。
地図は記号で表現されるから、地図用語には十分注意せねば方らぬ。まず第’に、内容の大まか左
簡単在地図は、中学年向きに選定されねばならぬ。高学年では、問題解決のために、いっそう詳しい
地図が使用されねばならぬ。グループの使用する地図についての記号、色彩、術語は、読図にも作図
にも、一致し通じて使用されねげならぬ。一般的に・新しい記号が教えられて・機能的に使用されね
ば浸らぬ。凡例が説明され、その中の記号や色彩が、地図上に示され解説されねばならぬ。主要な術
語が教えられ、地図上に示されねばならぬ。子供たちが、スレートの地球巌や地図、机上や壁面の地
図に書きいれる時に、それらの術語を使用するようにせねば衣らぬ。東西南北の方向は、子供たちが
教室をかえた時、新しい地図を使う時、また問題がおこった時に、示され.復習されねば方らぬ。
縮尺は、学習中に距離を計るのに使用されねばならぬ、高さに応じた彩色は、子供たちが実際に歩く
とき注意せねぱたらぬ・町の大きさ・場所問の距離.気候の型なとは、子供たちがすでに知っている
町、行ったことのある場所、住んだことのある場所、と関係づけて考えねばならぬ。要するに、地図
の使用は子供たちの背景と経験を考え、軒念と記号は漸進的であるべく、読図力は問題解決に使用さ
れねば在らぬ。
地図と地図記号は、学習に関係のある地域の地形について観察し、議論し、スケッチや7イルムを
見るといった具体的な経験が多く備わる時にのみ。、子供たちにとって意義がある。子供は各自一の十分
な背景によって、地図に表現されることを想い浮べ、記号を実在の景観に翻訳し浸けれぱならぬ。例.
えば、都市をあらわすドットぱ、子供が実際に行って見た町の姿を心に想い浮かぱせるのでなけれぱ
ならぬ。読図に拾いて、意味形成の時期がすぎると、特殊な技術を与えることに注意すべきである。
読図力を発展させるには、記号、彩一色、縮尺、各種の線について、特別の教育が必要である。その
ためには、地図の使用をとくに必要とするので、子供たちはこれを学習に直接応用することができる。
地図は、進行中の単元に狂いて一十分活用されねばならぬ;地図を形式上、孤立的に詳しく分析するこ
とは、地図利用にはマイナスの結果となる。読図力を何学年でつけるかば難かしいところで、必要に
応じ、各単元で試みなければならぬ。地図は、教科書中にいくらもあり、また教室の壁に掛けてある
からといっ七、簡単に読めるものだと考えてはならない。
カリキュラムの他の部分で教えられる技能とともに、読図力の位置づけば融通のきくものでなくて
ばたらぬ。子供各自の能力、既習事項、現在の学習状況により、次に学ぶべきことを決定せねば差ら
ぬ。以下の各項を通じて示すものは.種々の場合に拾いて、子供たちを上下しながらも、満足して前
進を続けさせるための試験的なガイドである。
M
読 図 の 準 傭
地図を有効に使用するに先立ち、子供たちに教えらるべき技能や理解がある。これらのうち、もっ
一12・
とも重要なものは方位、地形拾よび地球の概念である。
基本的な方位 東西南北の方位は、子供たちの知っているものについて教えられる。例えば、
自分の家はどちら向きであるか、学校は、家から学校への方位は、食料品店へば、その地よく知って
いる場所へば、北の建物は、南は、東は、西は、というように。
他の方法は、正午、太陽に背を向けて、子供たちのグループを立たせることである。かれらばその
とき北を向き、うしろが南で、右が東、左が西に当ることを説明する。教室の中へ、そのままの位置
で入らせる。方位を記入したヵ一ト.を見せ、子供各個に方位を指示させる。先生によっては、適宜教
室の壁面に、方位を記入したラベルを貼りつけるのが有効である。と考えている。
野外見学をしたり、両親と近くの町へ行ったりしたときは、方位について話合うようにする。子供
の家から重要な各都市への方位もまた考えねば在らぬ。太陽が東から昇り西に没する事実については、
とくに注意せねばならぬ。夜は北極星を見るように努めさせる;この方法が.長い間航海に用いられ
たことを説明する。黒板や地図上に、下記2表のように、要点を示す先生も多い。
正午の方位
太 陽 と 方 位
太陽を背にして立つと北を向く
太陽は東から昇る
東は右 南はうしろ 西は左
正午に太陽は南にある 正午の影ば北をさす
太陽は西に没する
磁石もまた、子供たちが方位を発見するのに使用できる。簡単な箱磁石を備えねばならぬ。磁針を
既知の場所に合致させる訓練をする。簡単在磁石は、
棒磁石を紐でつるし、南北方向に静
止させてつくることがでさる。あるいは、磁針を、グラスにとった水中のうすいコルクにのせて浮か
ぱせる。上級生てば、磁北と真北とを区別する必要がある。
方
佐
方位が見出せるか
北東 北と東の間
北西
北と西の間
地球段上で
道路図上で
南東 南と東の聞
南西
南と西の間
耕地図上で
磁石を用いて
地形 地図上の地形、およびそれを表現する術語について、子供たちはまず理解せねばならぬ。
自然地形(湖、川、山など)人文地形(道路、運河、ダムなど)ともに注意せねばならぬ。教師の目
的は{生徒各自に、地図上で記号により示される景観について、はっきりした概念を与えることであ
る。こうしてこそ、生徒は読図を重要なものと考えるように庄る。
しばらく野外に出るにも、異浸った地形を注意し議論すべきである。すると、子供の観察力は鋭く
なる;観察することについて質問をするに違いない。高風港、湾などの特別危概念を明らかにする
には、7イルム、絵画、模型、海図などを用いねばならぬ。売品または教師の作った地図、適当なラ
ベルをつけた地形の絵図は、とくに有用である。生徒は、山や海岸、湖、谷、峡谷、公園、ダム、そ
の他各種の地形の見られる所へ校外学習したときレポートを出す;議論の対象になっている地形を示
す絵葉書や写真について考えねば左らぬ。子供のスヶツチや図画も、教科書中のものとともに、議論
に使うべきである。教科書を使うとき.教師は議論、絵図やフイルムなどにより、やがて明らかにさ
れる新しい概念に注意せねば方らぬ。他の有用な技術は下表のごとく、中学年の生徒には、特殊在地
形を示す絵画やスケッチを見せることである。つぎの段階は、もちろん生徒に。同様の地形を地図上
一r
P3目
で示させることである。
つぎの地形を示す絵をえらべ
1.フィヨルドの出入多い海岸線
5。長く、屈曲し走川
地球の概念
6.鉄道網
2.山地
5 広い高原
Z 人口欄密地域
4、道路の凸起
8.目に見える限りの沙漠
4年生には、簡単な地球儀を示して、地球について特殊な概念を教えねばならぬ。
地球儀は地球を正しく現わす(絵ではない)事実から始める。地表は陸地と海面から成り.われわれ
の住む所ば、地表の’小部分である。地球は球の形で、地球儀はおもな陸地と海面を示すことを説明
O O
O O
する。球体という術語をのべる。みかんか粘土の球を半分に切って、半球の意味を教える;半球とは
球の半分の意味であることを示す。地球儀を高く持ちあげて、生徒の住む半球が見えるようにするが
よい。
北極を示し、これが世界の北端であることを示す。つぎに南極を示し、われわれが北極よりも南極
o o
からいっそう遠い所にいることを指示する。赤道という術語を示し、これが両極から等距離にあるこ
とを教える。北半球と南半球を説明し、どの半球にわれわれが住んでいるかを言わせる。
地球饒上の方位も明らかにせねぱならぬ。北ば北極の方向、南ば南極の方向である。北や南を示す
O
O
O
O
のに、けっして土とか下とかいってぱならぬ。上とは地表を離れること、下どは地球の中心に向かう
ことである。地理教科書中の図表は、これに関し有用である。東と西を示し、実際に知っている東の
国、西の国と一致させることが必要である。
地球饒上の方向
つぎの言葉を正しく使用し得るか。
北一北極への方向
北一経線に沿い、北極への方向
南一南極への方向
南一経線に沿い、南極への方向
上一地表から上の方向
東一緯線に沿い、日出への方向
下一下方、地球の中心への方向
西一線纏に沿い、口入への方向
拾もな陸地と海洋についてものべねばならぬ。われわれの住んでいるアジアから始める。日本は太
平洋とアジア大陸との間にあることをのべる。他の大陸については、すでに出てきて知っている所か
ら始める。各大陸について、生徒走ちの知っている二、三の場所を示す。インド洋は赤道の南にあり、
太平、大西両洋の間にあることを指示する。
大
陸
地球儀を用いて調べよ。
1.大陸ぱいくっあるか。
1.距 臨
2.日本はどの大陸にあるか。
2.方 位,
3.各大陸ばわれわれの大陸からどの方向。
3.位 置。
4.面積最大の大陸はどこか。
4.平面地図のひずみ。
51人口最大の大陸ばどこか。
5・各地の比較。
6一各大陸の周囲の海洋はなにか。
6・旅行の最短径路。
一14一
生徒に粘土の球をもたせて、赤道、北極、南極。大陸名を記入させることも有用である。他の有用
な方法は、風船に紙をはって簡単な地球儀を作ることである。学校によっては、個人用の地球饅も使
われている。
㎜ 地 図 記 替
準備ができたら、地図上の記号にとくに注意せねば庄らぬ。記号がどんな地形を示すかを.生徒各
自に助言せねばならぬ。よき読図者は、地図上で示され鳥ものを、心眼に再形成することができる。
そうするために、つぎのことが必要である。
1 各記号が諒解(視覚化)されねばならぬ。絵で示す記号を、絵を用いない記号の前に教える。
2.所与の記号を教えたのち、説明のラペル方しで復習して。生徒に記号を覚えさせ、ラベルに頼ら
ないようにする。
3。生徒が記号を理解したかを、地図使用に先立って調べる。新しい記号や色の使い方について話す。
問題のある記号については復習する。教科書中の地図についても、耕地図についてもこれをおこな
う。つぎの各表示事項に注意せねばならぬ。
凡例について。
1.縮尺。
下記を理解するか。
4.その他の指示事瓦
1.色彩。
2.・邑の意味。 5.自分の地図について
2、投影法。
3・記号の意味。 凡例がつくれるか。
3.海抜高度。
つぎのものを地図上で発見できるか。
下記は地図上でいかに示されるか。
平 野
丘 陵
島
主都
境 界
低 地
生産物
沙 漠
山 地
地 峡
都 市
鉄 道
平 野
雨 量
海港
空 路
高 原
人 口
道 路
河 川
山 地
資 源
ツソト’ラ谷 半島
森
火 山
大 陛
教科書中の地図記号。
1.直線は平坦地の道路を示す。
5.山間をうねる線は河川を示す。
2、曲線は山地の道路を示す。
6.大洋の縁をうねる線は海岸線を
3.黒い四角は家屋を示す。
4.四角の群ば町を示す。
示す。
z その他の記号を拾ぼえているか。
4 新しい地図上の記号を、既習の地図のそれと比べる。生徒が記号についてもつ疑問、誤解に注意
する。
5 大小の都市、河川、海岸線、境界、運河、ダムなどについて.とくに注意する。
6 土地の高度、国々、植物などをあらわす色の使い方を説明する(次左表)。白黒のハッチや線、
点の区別を明らかにする(次右表)。色やハッチの表現を要約する。
,15一
邑で示されるもの。
年 雨 量
100 ミ■〕以下
回
目
脇
麗
■
1.土地高度コ
2.国々。
3.資源分布。
4.人口密度。
5.その他。
100−500 ミリ
500−2000ミ1〕
2000−4000ミリ
4000 ミリ以上
z 土地の高度を示す記号を話す。高度は海面からの高さで、一邑は高度を示すことを説明する。教科
書中の図により、山の断面について話し、高度を示す断面図を作らせる。これを、高慶を示す彩邑
図と関連させて、邑により高慶を示し得ることを説明する。色と高慶について、下表のように要約
させる。
地
・邑
図
の
上
高
度
青色の高さ。
暗褐色……6000メートル以上。
緑邑の高さ。
利毫 色・・・… 4000−6000メートノ㌔
黄色の高さ。
淡褐色・・…・2000−4000メ■ト化
潅董 色・・・…
褐色の高さ。
澄
青 邑・…・・ 0メートル以下。
色・・・… 1000−2000メートハち
黄橿1邑・・・… 500 − 1000メートノヒ
黄色……200−500メード㍗
0 −
200メートノレ
8.地図記号の知識を、生徒がいろんな場合に使うことは必定である。図表、板書、子供の作品を、
たえず地図使用と地図製作に関連させるようにする。
記 号
地 図
どこにあるか。
大きさについて。
方位。
1.自府県と比較。
2.
距離。
2.自国と比較。
3.
到達時間。
3。地球饒上で調べる。
4.
緯度。
4.等面積図参照。
地球饒と地図鯵照
5.同縮尺図使用。
1.
5.
鉄道
第1
、
串
バ
帝
し 叱
’ ‘
国道
山地
河川
海
湿地
鰯,
峯
地図と関係のある地域を歩き、絵画、フイルム、映画、地球農などを使い説明し、話合うことによ
り、教師は地図を有意義に使用し得る。例えば、植物、風景、産物、家屋などは、子供の心に、学習
中の地域にあるものを髪髭させる。運河、その他人為的のものは、子供が絵を見たのちに始めて有意
義なものと在る。野外調査は、まず景色を見て、のち地図で学習する。運河、海港、動植物の生活、
衣服や家屋、労働のようすを示した映画やフイルムば、他の重要な意味をもつ。説明と話合いは、理
解を適切にし、誤解を正すことになる。既述のように、地図と地球農を頻繁に比較することによって、
空間関係・大きさ、方位、距離、関係位置につき、正しい概念を深めることができるのである。
w
地
名
生徒に、重要な場所の位置(地名)を教えるにっいては.とくに注意せねばならぬ。はじめは地域
一16一
の地図を使って拾こなうことができる。学校、生徒の家、近くの主要建物が、まず注意されねばなら
ぬ。空港、停車場、近くの農村、その他野外調査に行くような、いつそう広い環境については、3年
生で学習する。
4年生てば、地図上の重要な地名を示さねばならぬ。図上の格子一東西、南北線に数と記号を付
してある一は使用に便利である。地名索引を見させ、数と記号により、地図上でその場所をみつけ
させる。子供の知っている数か所について実習させる。例えば、日本の地名は、下表のように、図の
索引に示される・
地図上でみつけよ。
東京(湾)………30B3N 豊橋・・……・…・・…・27C5N 京都(盆地)・…・・18B2S
川ロー…………・・30B3N 八日市・…………18C2S 会津若松……・一・・39B5S
地図上の粁程もまた、各地間の距離を知るのに使われる。大都市間の距離を、地図上でみつけること
もできる。地図上の興味ある場所(国立公園、記念物、史跡)もまた注意されねばならぬ。加えて、
主要都市のみを選び出して、地域の簡単な地図をつくることもできる。これば、所要の地域を示すに
適切な処置で、必要以上の詳細なものを除き、それによって目的に合致した地図とすることがでさる。
生徒の府県、または日本の地図を購入したならば、床か机の上に拡げ、方位に合わせて置くと、現
実に方位を注意することができる。子供の住所をみつけさせ、つぎに隣接の都市や府県に注意する。
その順序は、生徒がすでに実際に行ったり、本などで読んだりしたことのある場所からにする。学習
の場所について.自分たちの住所からの方位と距離(時間と粁)に注意して話す。こうして、縮尺と
距離計算の仕方の学習が実際に必要なことを知ることになる。(縮尺については次節にのべる。)
関係位置の問題一一つの場所の、他の場所に対する位置一は見のがしてぱならぬ。隣接性、輸
送機関も、この点で、距離とともに考えねばならぬ。幾つかの場所は、いわば「一直線に」連なって
いるが、山脈があり、空路や水路の輸送機関がなくて、到達するには難かしい。
低学年の生徒は、自宅や学校と商店、図書館、公園、運動場との関係で、関係位置の概念を把握す
ることができる。そのあと、さらに注意することによって、近くの町、山間の村、輸送機関、市場近
くの都市について、生徒の概念を拡充することができる。
中学年では、山脈、河川、湖沼、大洋、沙莫、湿地、密林の概念を与える。環境を変化して、道路、
運河、鉄道、空港をつくることについても話合いがでさゐ。結局、相対距離と関係変化は輸送機関に
おいてなされる。大圏に沿う新しい航空路により、北極周辺地域の重要性一わが国とヨーロッパの
間の旅行について一も考えられる。自然の水路に沿う諸都市の位置、市場や資源の中心工業への有
利性についても話合いができる。そのうえ高学年になると、例えばr鉄の力一テン」のような政治的
経済的境界にっいてもまた考えることができる。
地図と地球饒上で方位を明瞭に理解すると、生徒走ちに重要な場所の位置を見出し叙述する能力が
大となる。5年生は大部分、4年生の一部分は、緯線が真の東西を示し、経線が真の南北を示すこと
OOO OOO
OO OO
O
を理解する。まず東西線、南北線の術語を使い、のち緯線、経線を用いるのが適当である。(何度と
いう概念は中学で教えねばならぬ。)緯線を用いて、生徒の都市または府県、赤道から近い臥また
遠い所に注意させるようにする。また、同緯線上の場所は呑互いに東西にあり、緯線は真の東西線で
あることに注意する。
一・
P7一
子午線を注意すると、自分の都市または府県の東または西にある場所を注意することになる。例え
ば、ロスアニ・ゼルスはサ/フラニ!シスコの東にあり、南アメリカは合衆国の大部分より東にある。ま
た、同子午線上の場所はただちに南北の関係にあり、子午線は真の南北線であることがわかる。緯線
と子午線についての復習、実習は、高学年拾よび中学校でしばしば繰返えず必要がある。
この形式の学習の場合は、すべての場合、学習中の場所、時事問題と関連ある場所について、とく
に強調せねばならぬ。場所の位置は、距離、産物、気候についての重要な問題、主要事象間の関係、
その化すでに学級で問題にをったことと結びつけて取扱わねばならぬ。意味のない、無関係の場所の
名まえを子供たちに暗記させることは、つつしまねぱならぬ。
OOO OOO OOO
00 0U OO
中緯度、高緯度、低緯度のことばは、温帯、寒帯、熱帯にかわって用いる。温帯、寒帯、熱帯は、
位置よりも気候をあらわすことぱであり、特別な地帯に奉ける気候条件の正確な叙述でもない。しか
し、多くの書物にこれらのことばを用いるため、子供たちぱこれらのことぱに慣れ、それらの不正確
さや限界について理解するようにならねばならぬ。中学1年の子供がこの問題を取扱った次第を、下
表に示す。子供だちは、季節の相違、昼夜の長さの相違と、その起因について学ばねばならぬ。
低・中及ぴ高緯度
1.低緯度は南北回帰線の問、この地域はしばしば熱帯と呼ばれる。
2.中緯慶は南北回帰線と極圏の問、これらの地域は温帯と呼ばれる。
5 高緯度は南北極圏と極の間、これらの地域は寒帯と呼ばれる。
中学あるいはさらに上の学年で経度、緯度が教えられると、子供たちぱいっそう正しく位置を表現
することができる。自分の市、学習中の他の有名な市について位置を示す。例えば、京都は北緯35〕
東経136。、名古屋は北緯35。 東経13プ、静岡は北緯35。 東経1380 というように。これら
の都市はだいたい同緯度線上にあり、従って、相互に東西にあることを復習する。日本の拾も浸都市
の経緯度も一また、年鑑庄とで調べねぱならぬ。
大圏航路、経線、r股的な地図投影法の二三についてもまた、高学年てば学習し使用することがで
きる。地球饒をめぐる大圏ば2つの半球をつくり、任意の2点間の最短距離は大圏に沿うものである。
子午線と赤道は、ともに大圏である。その他の大圏は、地球儀の表面に沿い物さしをぴったりとあて
ることによって示すことができる。生徒に、物さしを使って各地間の大圏距離をみつけさせよ。
経線は、緯線ほど多ぐは使われない。しかし、特殊な場所や時間帯に関連して教えることができる。
本初子午線、日附変更線、グリニッチが、経線にとって重要な場所であることを話さねばならぬ。周
知の場所についてまず考え、つぎに時事問題、学習単元に出てくるものについて話す。時間帯につい
ては、ユーラシアのそれをまず取扱かい、つぎに本初子午線と締付けてヨーロッパからアメリカにす
すむ。その際、地球儀を利用すると、経度1ポにつき1時間の差(360斗24土1ポ)のあること
に気付くであろう。子供たちぱま走、ユーラシアの時間帯が、地球農上の経線と一致するかどうかに
ついて考えることになろう。
x
縮
尺
縮尺を教えるについても、若千留意すべきことがある。縮尺の図上表現は、、)図示010川』
b)ごとは(1極150粁)、c)割合(1:1,500,000)がある。a)は4年生が距離を測るのに
一18一
使用できる。も)は生徒が糧で正確に測り、それを軒に換算でさるようになって使用できる。a)b)
両方とも中学年で教えて、高学年で復習せねばならぬ。o)は理解がもっとも困難である。これを使
うには.分数や比率の理解、粁への換算には簡単な代数を使わねばならぬから、1:1,500,000を具
体的に考え、そういう分数を1糧何軒の縮尺にかえる巳とは、生徒には困難である。しかし地図、地
球饒上の縮尺は大部分a)、b)の方法であらわされているから、小学校ではC)など使用の困難は
不必要と考えてよい。C)の縮尺.粁への換算を教えるのは中学、高校で数学や代数を教えるときに
取扱かわるぺきである。もちろん、能力のある子供がそれを使用して保証される場合には、その使用
を妨げるものではない。
実際の技術が、縮尺であらわされる距離の理解を助けることにも在る。まず、特定の距離の観念が
家から学校、学校から町、隣接都市へのような、よく知っている距離を考えることにより形成される。
引続き、地域の地図で、同様の場所を注意することにする。こういった関係で、低学年で使われる地
域の地図は先生が縮尺を定め、専門家のつくる地図も簡単庄もので広けれぱならぬ。道路図は、既知
の場所間の距離がはっきり示されている場合、4年生に使ってもっとも有効である。他のよい技術は。
野外調査に歩いた距離を考えることである。野外で地図をもたせ.または経路をスケッチさせ、道路
上の要所を記入させることは有効である。野外の調査時臥学校への行き来、地域内の各地への行き
来の時間、既知の場所間、学習の場所間の時間もま走考慮せねばならぬので、このように時間を考慮
すると、距離のことがいっそう意味をもつようになってくる。
以下のような特定の行動が、中学年に縮尺を教えるに有用であることが発見された。すなわち教室
を縮尺によって固く、近所または地域の地図をつくる.縮尺の違った地図上で2つの場所を比較する、
子供が実際に歩いた距離と時間を話合う。各種の縮尺で府県や地方の地図をつくる 狭い地域をくわ
しくあ嚇大縮尺図の使用について話合う、大地域を示す小縮尺図の使用について話合う、子供の使
う略図を耕地図とくらべて縮尺に相違のないこと、教科書中の地図に使われる縮尺について話合う、
学習中の場所間や周知の場所間の距離をくらべて縮尺に相違のないこと、市や府県や国をくらぺる等
である。地図上の縮尺を、学級に釦ける日々の学習中に拾こる質問に答えるために、実際に用いるこ
とがもっとも重要である。
X関連発見と推論
関連の発見ということが、地理学的理解に拾いて強調される、主たる成果である。地図と地球饅を
用いることが、これに貢献する。しかし、これらを使用するに当って、読図し、諸資科を参考にし、
指示を与えて種々話合うことが、関連発見に役立つものとなる。原因結果の関連を議することもまた、
注意すべきである。他の教育資科と関連させて結論させることもまた大切である。
子供が発見できるように底る主たる関連はつぎのごとくである。(1)高度と季節(2)高度と人口密度
(3)高地と牧畜(4)低地と農業(5)土壌と農業(6)山地と降水(7)高度と緯度に関連する季節(8)降水
土壌、季節に関連する植生(9)資源に関連する都市の位置㈹工業と資源に関連する都市の位置。
上記の一以上が理解できたら、単元学習は終ってよい。各理解は、その単元で経験せずとも、自然
に進んでくる。それらは、そういう事実があるというだけでば、子供には通じないものである。読図
し、絵図し、絵画やフィルムを見、異なった環境に拾ける人々の問題を議論すること等によってのみ.
環境と生活様式の間にある関連があることを、子供は体得するようになる。特別なグループの子供に
は、理解の完全度に種々大きな相違がある。あるものは、ただ特殊なグル■プについて二三の事実を
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知るに対し、他のものは、発見を一般化して、これを同様の環寛に住む人々に適用することができる
であろう。質問を与え、議論を通じて、教師は個々の子供に、一般化についていっそう高いレベルを
得させるように努めねばならぬ。
地球饒と地図を体系的に使用することにより、上記の諸関係は子供たちに発見させるのに役立つ。
一つの技術は、同地域につき異なった事実を示した2枚の地図を、子供に比較させることである。例
えば、アメリカの人口地図を地形図と比較すれば、高山地域に人口稀薄であることが、子供に発見で
きる。こんな関連は他の場所にもあることが.子供に発見できる。また、地形図と作物分布図を比較
することにより、農業は低地におこなわれることが、子供に発見できる。他の技術は、子供に地図を
学習させ、既習の知識にもとづいて、種々の条件を推論させることである。例えば、図上に沙漢が示
されているならば、沙漠における生活の条件について推論させるのである。また、雨量図があるなら
ば、作物が生長する地域、作物にとって乾燥しすぎる地域を発見、できるであろうか。(これに関連し
て、雨量、作物と土壌の関係についてもまた、何かを発見するであろう。)また、もし比較的な低地
が赤道近くにあるならば、気候についてどんな推論をくだすことになるか。重た下左表のごとく、各
地に拾ける潮流、風、湾流、その他の気候に及ぼす影響について推論し得るか。その他、資源、産業、
その他の表現を注意して学習すれば、他の諸推論がくだし得られる。下両表のごとき質問で導入する
のが適当であろう。
つぎのものの気候への影響はどうか。
湾流
カリフォルニア海流
日本海流
山脈
卓越風
緯度と高度
つぎの資源の用途ばとうか。
石炭
鉄
鉛
錫
鍛金ウラノチタン石油
森林 水 土壌 動物 魚類
人と土地の関係を論じ、生活の方法を推論する場合、r人は環境の犠牲である」とか,r人ば現在
なしつつあることを、いつもせねば左らぬ」といった誤った観念は避けられるべきである。むしろ、
特別な地域に住む人たちの習慣、伝統、教育.願望は、大いに選択されて然るべきである。異国人が、
ある地域に入ったならぱ、資源は異なった方法で用いられてよい。コソゴーでベルギー人が建設した
諸都市や諸活動のごとく。要するに、地図その他の資料は、その地に住む人たちの立場から、地域や
国々の学習に使用されねばならぬ。気候、地形、その他の自然環境とともに、かれらの生活の仕方、
教育、習慣釦よび信仰は見のがしてぱならぬものである。
(昭オロ40年12月20日)
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