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認識人間学Ⅰ 試験のヒント - Seesaa Wiki(ウィキ)

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認識人間学Ⅰ 試験のヒント - Seesaa Wiki(ウィキ)
認識人間学Ⅰ
試験のヒント
1. デカルトにおける懐疑のプロセスを説明できるか
2. 神の存在証明はどのようなものであったか(デカルト以外も)
3. ロックの『人間知性論』の言葉を覚える
4. ロックによれば色、熱さ、などは観念だという
→なぜ観念なのか
5. カントの認識論の全体像を説明できるか
1. デカルトにおける懐疑のプロセスを説明できるか
・出発点
私たちは以下のようなことを起こしてしまう
・見間違いなどこれまで間違いを犯したことがある
・夢と現実の区別がつかない
・欺く神が存在し、我々人間をだましている
(真ではないことを真と思わせているかもしれない)
→何も信じられなくなる
自分は何をやっているのか
すべてを疑っている
→疑っているのであれば、疑っている自分の存在は疑いようがない、
という結論に
「我思う、故に我あり」(Cogito ergo sum)
ここでいう私(我)というのは自身の精神のことであるといえる
それでも、私は相変わらず何かを見たり音を聞いたりしている。色
が見えたり音が聞こえたりしていることは、否定しようがない。こ
れら、現に感覚されている色や音などのことを、デカルトは「観念」
と呼ぶ。
→この観念から神の存在証明に移行する
(参考)
・アルキメデスの点
これ以上遡行できない、一つの基礎的なもの
アルキメデスの寓話になぞらえて言われたもの
デカルトが求めた根本原理でもある?
2.神の存在証明はどのようなものであったか
(存在論的証明)
この証明を行った人物としてアンセルムスが知られている。以下にそ
の証明方法を示す。
神とはそれよりも大きいものが考えられないもの、それは心の
中にだけ存在することはできない(心の中にだけでなく実在し
なければならない)。というのももし心の中にだけ存在するとし
たら、実在すると考えることもできるからだ。それはより大きい
(偉大だ)ということだ。
(宇宙論的存在証明)
古代の哲学者アリストテレスや中世の哲学者トマス・アクィナスが行
った存在証明。
この世界においては動くもの(結果)が存在する。つまりそこには動
かすもの(原因)が存在する。つまりそこには動かすものを動かすもの
(原因の原因)が存在する。つまりそこには(ry
しかしながら以上のプロセスは無限にあるわけではなく、根本的な原
因、すなわち「不動の動者」
(それ自身は他のものに動かされず他のもの
を動かす)が存在するはずである。これこそがアリストテレス的神であ
り、神が存在することの証明となる。
(デカルトによる証明)
我々は神の観念を持っている。ここで
神→無限なるもの
私→有限なるもの
すなわち何か神の観念(無限)を私(有限)にもたらすものがいる
(自分が作ったものであるはずがない)
→それが神なのである
又、その神は善なる神か、悪なる神か
→神は完全なもの
→善でしかありえない
(悪は何かが欠けてしまっている)
3.
『人間知性論』のことば
「人間の知識の起源と確実性と範囲を探究し、あわせ
て信念や意見や同意の根拠と程度を探究する」
4.なぜ観念なのか
・観念とは
① 感覚によって知覚される様々なもの(色、形、音、熱さ)
② 心像(想像、記憶など)
③ 概念
④ 感情
⑤ 心の作用
ここで物体は以下の性質を持つ
・一次性質
物体がそれ自身で持っている性質
大きさ、形、固性、数、運動、性質
・二次性質
我々に物そのものがもっていない色、味、熱さなど感じさせる能力
ここで問題となるのはロックにとって私たちが頭の中で思い起こす物
の色や音、これはもちろん観念に当たるのだがそれだけでなく実際に
我々が知覚している色や音さえも観念だという。
→それはなぜか?(これが本題)
ロックは哲学者であるいぜんに科学者でもある。そして彼は粒子仮説の
立場をとっていた。彼の考えからすると物体の色というのはその表面に
存在しているものではなく、粒子(これ自体は色を持たない)が私たち
の眼球へ到達し刺激することでそれを色と感じさせているということ
になる。つまり色というのは実際に存在するものではなく心が直接知覚
しているものであるということとなる。そのため実際に我々が感じてい
る色というのは観念の一つとして定義されるのである。(そのほかも同
じ理論)
5.カントの認識論全体図
1.カントの認識論
主著『純粋理性批判』には次のように書かれている。
物自体(我々は認識不可)に心が触発され、表象(≒観念)が生み出さ
れる。そして感性、悟性の作用により我々は周りの世界を見ている。
・感性…表象を受容する能力
・悟性…概念把握能力
我々は感性によって与えられた表象の世界を見ており、その世界がどう
なっているのかを悟性の働きによって把握する。これがカントによる認
識のプロセスである。
2.理性とは
狭義の理性(=推論能力)
知識を拡大する能力
→あらゆる経験の範囲を超えて認識を求めようとする
しかしながらこれらが行き過ぎて、概念だけをいじくりまわしいろんな
ことを考え始めてしまうこともある
ex.「世界に始まりはあるのか」
このような問題は感性によって与えられたものをもとにして考えられ
るものではない。
→知的営みの是非について審判を下す理性の法廷としての認識論
前期試験再現(2014 年度)
1.デカルトに関して以下の問いに答えよ
(1)デカルトはすべての事物に対し懐疑の姿勢をみせたが、その理由とな
ったものをすべて書き出せ
(2)絶対的な疑えないものをデカルトは○○の点と表現した。この空欄に
入る科学者の名前をこたえよ
(3)デカルトにとって絶対に疑えないものとはなにか答えよ
2.以下の文章の空欄を埋めよ
神の存在証明には様々なものがある。哲学者(1)は神を「それより
大きいものが考えられないもの」と定義した。これにより彼は神の存在
を証明したがこの証明方法は「(2)的証明」と呼ばれる。古代の哲学者
(3)や中世の哲学者(4)は物事の根本原理となるものが神であり、
存在すると考えた。これは「(5)的証明」と呼ばれている。そしてデカ
ルトは神を「(6)」と定義しその存在を証明しようとした。
3.ロックの人間知性論の文章の以下の空欄を答えよ(順不同)
「人間の(1)と(2)と(3)を探求し、あわせて信念や意見や同意
の根拠と程度を探求する」
4.ロックは直接知覚している物体の色や形さえも観念だという。それ
はなぜかできるだけわかりやすく説明せよ
5.以下の文章の空欄を埋めよ
カントの認識論は以下のようである。
(1)が我々の心を触発しそれを
(2)の能力により(3)として受け取り、さらに(4)によって概念
的に把握する。さらには(5)の力によって認識の幅を広げていく。こ
のような思想は彼の主著(6)に書かれている。
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