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単元計画案 単元計画案
単元計画案 健康・福祉② 「車いすから見える世界」 単元名 車いすから見える世界 単元目標 車いすを利用する人たちにとって暮らしやすいまちになるように、 自分たちにできる ことを行う活動を通して、身体が不自由な人の視点に立ってまちを見つめ、様々な 立場の人とよりよい生活を築いていこうとする。 単元指導計画 ( 全 32 時間 ) 主な学習活動 1. 車いすに乗る体験をする (4 時間 ) ● 車いすの利用者にはどのような人がいるかを 指導上の留意点 「 げんばるマン②」を参考にして、車いすの乗り方や ※ 指導者は、 注意事項を確認しておく。 考え、意見を出し合う。 ● 実際に車いすに乗る体験をする ・校 舎 内 の 廊 下 、段 差 や 傾 き の あ る と こ ろ な ど を 、 2 人一組で乗る側と後ろから押す側、両方やってみる。 ● 体験を終え、車いすを利用している人はどの ようなことを感じているかを考え、話し合う。 ・「車いすに乗って移動するのは、大変だよ」 ・「後ろから押すのも難しいね」 ○ 体験後の話し合いで、車いすを利用している人のまちでの生活に 目を向けられるようにして、次時の番組視聴につなげる。 ・「車の通る道路だときっとこわいだろうな」 2. まちに出て車いす利用者の生活を考える (10 時間 ) げんばるマン 「車いすから見える世界」 を視聴する。 ● 視聴して感じたことを交流し合う。 ・「車いすに乗ってまちに出るのは、やっぱり大変 そうだな」 ○ 前時の体験後の振り返りとのつながりを意識して導入を工夫 する。 ○ 視聴後の児童の発言を板書しながら整理し、実際にまちに 出かけて調べるように促す。 ・「自分たちが住むまちには、車いす用のトイレは どれくらいあるのだろう」 ・「自分たちのまちがどうなっているのかを調べて みたい」 ● 車いす利用者の視点にたって、自分たちのまち のどんなことを調べるのかを考える。 ○ 小さなホワイトボードなどを用いてメモをしながら、少人数 グループで話し合った後、全体で共有する時間を設定する。 ・「車いすの人が利用できるトイレは、どこにあるのか」 ・「お店や施設の前などの段差はどれくらいか」 ・「スロープはどれくらいあるか」 1 主な学習活動 「 車いすから見える ● 自分たちが住むまちに出て、 世界」を調べる。 ・カ メ ラ で 撮 影 し た り 、気 付 い た こ と を メ モ し た り し な が ら 調 査 す る 。 指導上の留意点 ○ 児童が出かける範囲内の施設や店舗に事前に連絡してバリアフリー への配慮を尋ねたり、予想される児童の気付きを整理したりして おく。 出かける場所の例:駅、郵便局、スーパーマーケット、 図書館、 コンビニエンスストアなど (地域の実態に応じて) ● 調査したことを略地図上に整理する。 ○ 大きな略地図を準備する。 ● 調査結果が整理された地図を見て、気付いたこと、 ○ 児童が撮影した写真を印刷し、地図への整理に活用できるように 疑問に思ったことなどを交流する。 する。 ・「車 い す の 人 が 使 え る ト イ レ は 予 想 し て い た より 多かったな」 ・「このお店の段差はちょっと高かったよ。お店の人の 手助けが必要だと思うよ」 ・「ここの道路にあった自転車は車いすの人にとったら すごく邪魔だと思う」 3. ○ 調査結果が整理された略地図を見る時間や、それをもとに話し合う 時間を十分にとる。 自分たちにできる「バリアフリー計画」を 考えて実行する (15 時間 ) げんばるマン「車いすから見える世界」の後半 ※ ここでは、略地図作成のときにかかわっていただいた車いす利用者 の方がいれば、 「岡村さん」の代わりにその方から話していただく 部分をもう一度視聴し、岡村さんの話に着目し、 ことも考えられる。 「心のバリアフリー」とは何かについて話し合う。 ※「心のバリアフリー」とは、車いす利用者に対してだけでなく、 ともに生活していく者同士がよりよい関係を築いていくために 必要だということに迫りたい。 ● 前時に作成した地図を見ながら、自分たちがまちで できる「バリアフリー」とは何かを話し合う。 ・「ここに自転車を置いてはいけないよね。ポスターを 貼って自転車を止めないように呼びかけたらいいと思う」 少人数グループ ○ 小さなホワイトボードなどを用いてメモをしながら、 で話し合った後、全体で共有する時間を設定する。 本当に 「心のバリアフリー」 につながるものか ○ 自分たちにできるものか、 を話し合う時間をとり、 十分に吟味できるようにする。 ・「 こ の ま ち は 段 差 や 坂 道 が 多 い か ら 、車 い す の 人 を 見かけた人は助けるようにしたい。多くの人が集まる 場所でそのことを伝えたらいいと思う」 ● 自分たちにできる「バリアフリー計画」を実行 する。 例:・ポスター作り ・車いす用のトイレがある場所がわかる地図作り ・商店街や駅前での呼びかけ ・子ども条例づくり 4. 自分たちにできる「バリアフリー計画」を 考えて実行する (15 時間 ) ● これまでの活動を振り返り、作文を書く。 ● 地 域 に 住 む 車 い す 利 用 者 や 、地 域 に 住 む 人 、 地域にある施設の人などからの感想・評価の 言葉を聞く。 作成:藤本道生(練馬区立石神井小学校教諭) 監修:田村 学(文部科学省教科調査官) 2