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分数のわり算を考えよう

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分数のわり算を考えよう
【本時の目標】数直線を用いた除法の演算決定について理解を深める。
授業の視点
◎数直線と関連づけて除法の演算決定についての
説明ができる。
数直線に表した数量の関係を基に立式し,正
否についての説明ができることをねらいとす
を
る。そのとき,基準となる「1」より大きくて
も小さくても,単位量当たりの大きさはわり算
で求められることを,数直線を根拠におさえさ
せたい。
◎評価問題において分数の除法の演算決定の理解
の深まり状況を見取る。
本時の2題の文章問題の解決をもとに,評価
問題の数量の関係を適切に表した数直線図を
選び,正しく立式できるかを見取る。この状況
を評価規準(B)とし,さらにその立式理由が
適切に説明できている状況を A と判断する。
個人思考
問いの共有
学び合い
評価問題
【見通しをもたせる】
【数直線に表して正しい式を考えさせる.】
【数直線を活用して誤答である理由を説明する】
(問題と式を提示する。
)
T
どんな式になるのか数直線をかいて考え
T
どこが間違っているのか説明しよう。
よう。
C
わる数とわられる数が逆になっている。
1mの重さを知りたいということは,1
C 1m あたりの重さを求めるからわる数が・・・。
mのところに□kgとかく。
C 1m の重さを□㎏とすると,□×7/4=2/5 となるから・・・。
T
何か気づくことはない?
C
何かおかしい。
C
この式で重さが本当に求められるのか
な。
T
この式でいいのかどうかどうやって確か
めればいいでしょう。
C
C 7/4mは2/5kgだから・・・。
C
C やっぱりこの式はおかしい。どこが間違っ
(1㎏あたりの長さを求める問題を提示する)
ているかというと・・・。
【問題に対応する正しい数直線を選び,立式させる】
2/5Lの重さが2/3kgのペンキがあり
正しい式は,2/5÷7/4=8/35 答えは,8/35kgです。
T
どうしてその式になったかとなりの人に説明してみよう。
C 単位で考えたら分かる。
T
数直線と式をかいて答えを求めよう。
C
(数直線,式の立て方について確認する)
指導上の留意点
T
○求める1あたりの数が
数直線をかいてみたらどうだろう。
2つの問題のちがいを考えましょう。
ます。このペンキ1L の重さは何 kg ですか。
①ペンキのかさと重さの関係を正しく表している図は
どれですか。
②ペンキ1L あたりの重さを求める式を書きましょう。
③数直線を使って式を説明しましょう
指導上の留意点
指導上の留意点
C 1を表す位置がちがっている。
○単位に着目する児童には,言葉の式に直し
違うと,わる数も違って
指導上の留意点
○誤答を示すことで,疑問をもたせ,説明する
C 1の何倍かがちがっている。
くることを理解させる。
○数直線の意味を学習で使った方法で考えることが
ためには数直線が有効であることに気付か
せる。
て説明させる。
○単位量にしているものが違っていることを
とらえさせる。
(1あたり量に着目させる。)
T
なぜちがってる?
○数直線に表すと式を考
C 求める1あたり量がちがっている。
えやすいことに気付か
C 1あたり量が分かると正しい式ができる。
せる。
できるかを見取る。
算数科学習指導案
単元の目標
第6学年
分数のわり算を考えよう
除数が分数の場合の,除法の意味や計算の仕方を理解し,それらを用いる能力を伸ばす。
授業者
萩野 由香
単元計画
学習のめあて
① ①②
わり算で求められるか考えよう。
本時のまとめ
チャレンジ問題
分数で表されていても,わり算の式をたてる。
学習したことを使ってわり算の問題を解いてみよう。
分数でわる計算は,わる数の逆数をかける。
② ③
分数の計算のしかたをくふうしよう。
分数のかけ算と同じように計算のくふうができる。
いろいろな数を当てはめて計算しよう。
③ ④
わる数の大きさと商の大きさの関係を調べよう。
1より小さい数でわると,商はわられる数より大きくなる。
わり算の式を,商の大きい順にならべよう。
④ ⑤
分数のかけ算とわり算がまじった式の計算のしかたを考えよう。 わる数を逆数にかえるとかけ算だけの式になおすことができる。
三角形の面積を求めよう。
⑤ ⑥
小数÷分数の計算のしかたを考えよう。
小数や整数を分数で表すと,計算できる。
整数,小数,分数のまじった3口の計算に挑戦しよう。
数直線を使って問題の式を考えよう。
わる数は求める 1 あたり量で決まり,数直線で表すと分かりやすい。
わり算の式から,1当たりの数を求める問題を作ろう。
どんな計算をすればよいか考えよう。
1とみる大きさが分数でも,何倍になっているかを求めるには,わり算が使える。
1とみる数をかえて倍を求めよう。
⑨
式の意味を考えよう。
倍を表す数が分数で表されていても,何倍の大きさを求めるには,かけ算が使える。
数直線を使って式を考えよう。
⑩
どんな計算をすればよいか考えよう。
何倍を表す数が分数で表されていても,1とみる大きさを求めるには,わり算が使える。 1とみる数をxとして式を考えよう。
⑪
わり算の学習をつかって,問題に取り組もう。
⑦
⑧
本時
児童の実態
本学級の児童は,真面目に学習に取り組むことはできているが,自分の考えに自信が持てず1人では次に進めない,発言
⑫
単元で付けたい力
① 算数固有の内容
単元末チャレンジ問題
1
わり算の商は,右のように分数
を躊躇してしまうなどの傾向がみられる。また,計算の仕方を覚え反復練習することには慣れているが,「どうして,そう
・分数の除法の意味について理解する。
いう計算の仕方でいいのか。
」など計算の意味を考える学習には戸惑うことが多い。
・分数の除法の計算ができ,それを用いる
で表すことができます。これまでは,
ことができる。
分子や分母を整数で考えてきましたが,
学年当初に行った,全国学力・学習状況調査によると,A 問題の正答率は85%を上回っており,基本的な学習内容につ
いてはある程度身についていると考えられる。しかし,B 問題において,
「数値の表す意味を書く」
「式の意味を数や演算の
② 数学的な見方や考え方
表す内容に着目して書く」といった,記述を要する問題での正答率は30%にも達しておらず,問題構造や数量関係を把握
・除法が分数の場合の除法計算の仕方に
し,算数の定義や条件などを適切に記述する力に課題がみられた。根拠を明確にしながら言葉や数,式などを用いて説明で
ついて,除法の性質や比例の考えを基に
きる力をつけるために,ただ教えてもらう受身の授業や公式に当てはめて計算できればよいという授業ではなく,今まで学
考え,数直線や式などを用いて表現する
習してきたことを基にしてきまりや方法を考え,発表し合う授業づくりを進めていくことが必要だと考えている。
ことができる。
指導にあたって
b
b÷a=
a
分数に広げて考えていきます。
次の計算の続きをして,商を求めましょう。また,
そのやり方について説明をしましょう。
③ 算数・数学を通して身に付ける力
・計算の仕方を導き出す過程を,言葉の式
本単元では,除法の性質や分数の考え方・数直線の活用など,多くの既習事項を手がかりにしながら学習を進めていく。
や数直線,除法の性質を用いて,さらに状
計算の仕方を児童自身の手で考えさせることを通して,根拠を明らかにした演繹的に考える力を養っていくとともに,適切
況に応じて面積図も利用して論理的に考
2
な用語を使って自分の考えを他者に説明できる力をつけていきたい。その際には,誤答や説明不足の表現を取り上げること
えることができるようにする。
使います。赤いペンキでは,1dl あたり,何㎡ぬれ
で,なぜ間違っているのか,なぜ不十分なのかを学び合わせ,より確かな表現へとつなげていきたい。
・既習の内容を基に,根拠を明確にしなが
るでしょうか。
ら言葉や数,式などを用いて自らの考え
という問題を読んで,1
を他者に説明できるようにする。
式を立ててしまいました。
第5学年で実施した高知県学力定着状況調査において,基準量を求める小数の除法の問題での正答率が23%と低く,数
直線や式の理解,また問題場面と図や式との関係理解が十分でないことを示している。除法が分数においても成立すること
を学ぶ本単元の学習を通して数直線などを活用しながら説明する学習を重視し,除法の理解をより確かなものにする必要が
あると考えられる。
2/5 ㎡のへいをぬるのに赤いペンキを 1
1/4dl
1/4÷2/5 という間違った
間違えた理由を数直線をかいて説明しましょう。
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