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拠点がある状況下では、いかに社員の
考えられるスタッフであるべきだとい
同社は創業時にオリジナルウェディ
う考えです﹂と説明する。
係する。プラン・ドゥ・シーにおいて、
ングを提唱した頃から、﹁ウェディング
様になり切って考えなさいという意味
真
左︶は、﹁これは何も、
100%お客
﹂との考えだ。同
one of the customers.
社 戦略企画室室長の藤原さおり氏︵写
れ る お 客 様 も 増 え て い ま す。こ う し た
り、伝統や格式といった要素を求めら
平均結婚年齢が上がっていることもあ
ことを重視してきた。﹁ただ、近年では
ションの提供などを手がける株式会社
営、そ の 経 験 で 培 っ た 運 営 ソ リ ュ ー
スをはじめ、ホテルやレストランの運
オリジナルウェディングのプロデュー
勢にこだわることで支持を集めている
がら、一人ひとりの顧客に寄り添う姿
やレストランなどハード面を活かしな
グ業界。そんな中、自社の有するホテル
同社はオリジナルウェディングの企
提案していく﹄という姿勢の背景には、
﹂の名称にも表れている、
THE STYLE
﹃顧 客 の 人 生 の ス タ イ ル に 寄 り 添 っ て
ンを運営するグローバル企業へと成長
か、ニューヨークでも複数のレストラ
古屋など全国各地にホテルを有するほ
画・運営事業を柱にレストランの運営
スタッフの気持ちを一つにする様々な
し た。20 0 4 年 に オ ー プ ン し た ホ テ
い る。同 社 が 運 営 す る ホ テ ル﹁
施策があった。
﹂︵福岡︶は、ホ
ル﹁ WITH THE STYLE
テルウェディングの充実した設備とレ
勢は今でも変わらない。
に旋風を巻き起こし、その先駆的な姿
スという双方の利点を兼ね備えて業界
などで業績を伸ばし、今では京都や名
時代性や市場性を踏まえて
ストランウェディングの料理やサービ
ハードルも高くなっていることで、ま
社員数が急激に増え、さらに全国に
せがとても肝心、と藤原氏。同社が
「コンセプチュアルミーティング」
実感が成約につながる
﹁一緒に考えてくれている﹂との
とはないという。
しているので、メールの送付が滞るこ
は大切なものだという意識が皆に浸透
員にとっても緊張は伴うが、この施策
冊子にまとめ配布されるため、どの社
全社員が楽しみに読んでいる上、後日
が あ り ま す ね﹂と 藤 原 氏。役 員 を 含 む
お互いのモチベーションの向上に効果
で 反 響 が 来 る こ と も 珍 し く な い の で、
会ったことのないスタッフからメール
らのエピソードが届いています。直接
ウェディングでは、その顧客のイメージを把握する最初の打ち合わ
業 界 全 体 が 成 熟 し、顧 客 の 要 求 の
顧客へ最善の提案を
WITH
を志す就職活動生からも注目を集めて
のが、プラン・ドゥ・シーの提案する
好評だ。
プラン・ドゥ・シー。着実に事業規模
ディングのようなアットホームなサービスを兼ね備えていると
結婚式だ。
ルでも窓を大きく取り季節感を重視。宿泊などホテルならでは
を拡大し、業界のみならずサービス業
の設備が見直されている今、ハード面の利便性とレストランウェ
社 員 向 け の 施 策 で は、社 内 で﹁ま あ
「Our Essence & BRAVO!」
。後者は毎年編纂している。
すます競争が激化しているウェディン
を 注 ぐ。﹂﹁感 謝 を 忘 れ ず、謙 虚 に 生 き
か ら、﹁心 か ら 愛 せ る 商 品 を つ く る。﹂
﹂に つ い
さ ら に、﹁ OUR ESSENCE
て は そ の 内 容 を 日 々 振 り 返 れ る よ う、
7つのテーマのうちいずれかに基づい
年目になる私が最
と呼ぶ初回打ち合わせでは、写真のようなボードを顧客と共に作成
一昔前の画一的なホテルと違い、プラン・ドゥ・シーではホテ
る い カ ー ド﹂と 呼 ば れ て い る 独 自 の 仕
しながら、目指すイメージを具現化していく。
心を一つにするかが業績にも大きく関
その拠り所となっているのが、同社が
はこうあるべきだ﹂という固定概念に
で は あ り ま せ ん。私 た ち は そ の 時 々 の
変化を捉えながら、当社だからこそ提
捉われず、顧客の要望に柔軟に応える
〝チームポリシー〟として掲げる﹁ I’m
時代性や市場性を踏まえて、当社が世
案できる新しい文化を発信するため
会社が大切にする概念を
同 社 に は、こ の チ ー ム ポ リ シ ー を
筆頭に、代表の野田豊加氏による
素 敵 な 言 葉 を 集 め た﹁
THE PLAN DO
﹂
︵プ ラ ン・ド ゥ・シ ー
SEE RECIPE
社 員 で あ る た め の 秘 訣、処 方 箋︶と、
社内の代表メンバーが会社として大
切にしたいことをまとめ上げた﹁
綴り、全社員にメール配信するという
ているので、入社
﹁今 で は ス タ ッ フ が8 0 0 人 を 越 え
たエピソードをリレー形式で各社員が
﹂と い う 2 つ の 言 葉 集 が あ
ESSENCE
る。また、それぞれが解説文と共に冊
取り組みを続けている。
内容は誰が読んでも理解しやす
ますが、今でも2、3日おきに誰かか
後に書いたのはもう3年ほど前になり
10
している。
子にまとめられ、社員1人1人が所持
OUR
2ページに収められている。
の
といった人として大切にしたいこと
る。﹂﹁気 前 よ く、心 の 広 い 人 に な る。﹂
大切にしているテーマにひもづく社員みずからの体験談を集めた
で超えていく。﹂のよ
﹁ Plan
∼ Do
∼ See
うな仕事に対する姿勢までが、見開き
自分自身に落としこむ
のワードを収めた
「THE PLAN・DO・SEE RECIPE」
と、企業として
東京都千代田区丸の内2-1-1
http://www.plandosee.co.jp/
ブライダル
50
い よ う、シ ン プ ル だ。例 え ば﹁ OUR
﹂に は、﹁相 手 を 信 じ、愛 情
ESSENCE
copyrights. MS&Consulting
同社代表の野田豊加氏が提唱する、大切にすべき概念を集約した 50
顧客のスタイルに寄り添いながら
自社ならではの文化を発信
の中にどうあるべきかを追求した上
外部とのコミュニケーション全般を担っている。
に、試行錯誤を続けています﹂。
株式会社Plan・Do・See 戦略企画室室長の
で、お客様にとって最善の策は何かを
藤原さおり氏。広告やマーケティング、広報など
スタッフが素晴らしい、
サービスが素晴らしいと
ソフト面で評価を得てから、
そういえば施設も良かったねと
果から、外部スタッフが多く関わるウェディング当日のサービスが重視されていること
ためには、期待を裏切らず、それを上回るようなサービスを提供することが求められる。
が分かり、関係先のスタッフとも気持ちを統一することを新たな課題として挙げている。
言われるくらいでちょうどいい で、祖母、母、娘と代々利用している顧客も。そうした顧客に変わらず親しんでもらう
だ と、驚 く こ と も し ば し ば で す﹂と 藤
かに勇気を与えることができていたん
﹁自 分 で は 思 い も よ ら な い シ ー ン で 誰
度、4枚と限られている。匿名も可で、
カードを贈るというもので、半期に一
め て、感 謝 の 気 持 ち を 伝 え た い 人 へ
組みも効いている。社外の関係者も含
て い る〟と 思 わ れ る ま で お 客 様 と じ っ
は 年 齢 で は な く、〝一 緒 に 考 え て く れ
やすいと思われがちですが、重要なの
い人生経験がある者の方が成績を上げ
とで、対応するプランナーも同じくら
いんです。お客様の年齢が上がったこ
けに捉われるとやはり成約には至らな
なることも否めません。でも、数値だ
まだ見ぬ顧客と出会うために
をすることなんです﹂。
くりと向き合い、お二人に合った提案
原氏。
ま た、新 卒 者 向 け の 会 社 説 明 会 は、
社員同士が価値観を共有するための場
タッフも含めて全社員が1年に一度は
MSRを活用する
と し て も 企 画 さ れ て い る。遠 方 の ス
参加することになっており、事業の意
で、原点に立ち返る好機として機能し
業で同社が力を入れているのは、現場
その言葉の通り、今ウェディング事
義や目指すべき方向性を確認すること
ている。これらの仕組みがあるからこ
テ ィ ン グ﹂。初 回 の 打 ち 合 わ せ で、イ
ス タ ッ フ の ヒ ア リ ン グ 能 力 の 強 化 だ。
だが、もちろん社員の姿勢だけで現
メージを膨らませるためのビジュア
そ、スタッフが増える中でも理念に基
在 の 好 業 績 を な し 得 た わ け で は な い。
ル素材などを用意し、気に入ったもの
顧客のイメージを把握するために取
特にウェディング事業で急成長を続け
をボードに貼り合わせながらコンセ
づいて力強く事業を推進できる環境が
ているこの数年は、新規顧客の獲得と
プトを探っていく、同社オリジナルの
り 入 れ て い る の が、﹁コ ン セ プ ト ミ ー
い う 数 値 目 標 に か な り 集 中 し て き た。
進め方だ。
成り立っているのだ。
それ自体はビジネスにおいて当然のこ
れないこともあったと思いますし、今
すぎて、お客様の視点を十分に汲み取
﹁現 場 で は 新 規 の 営 業 に 真 剣 に な り
非成約者へのアンケート調査も開始し
らウェディング事業にも導入。加えて、
ングリサーチ︵以下MSR︶を、昨年か
に実施していたミステリーショッピ
加えて、スタッフが増える中でも整
まさに比べられている他の会場が気に
顧客を捉えることは難しい。
とだが、顧客満足度の観点から考える
下、昨年は﹁調査を休止したままでいい
ただ、変化する顧客や市場に対応す
合性をとってサービスの質を向上さ
た。こ こ3 ∼4 年 は ど ち ら か と い う と
の か﹂と の 疑 問 も あ っ た と い う。そ こ
るだけでは、良くて〝期待通り〟にしか
と、時には両立が難しい側面もあると
事業拡大の裏でオペレーションを回す
で、前述のように改めて複合的な調査
ならない。﹁時代の半歩先を見据えて、
せるために、レストラン事業ではすで
ことに注力していたが、この先はCS
を開始するに至った。
いう。
の追及や、新たな顧客と出会うことを
て、結果を見たときは衝撃を受けまし
﹁そ れ に、裏 目 に 出 て い た 部 分 も あ っ
もありました﹂と藤原氏は感想を話す。
こが足りなかった﹄と思わされる結果
に、
﹃薄々思ってはいたが、やっぱりこ
ことをあまり口にしない社風なだけ
感する一方で、日頃からネガティブな
﹁私 た ち の 強 み は 提 案 力 な の だ と 実
ルにも活かす予定だ。
Bサイトやパンフレットのリニューア
プ ラ ン ナ ー 向 け の 合 宿 で も 活 用。
WE
場 へ は マ ネ ー ジ ャ ー の 裁 量 で 展 開 し、
R の結果は役員に共有すると共に、現
の手応えも十分にある﹂と藤原氏。
MS
度が上がるのかが分かるので、現場で
も少なくない。
だが、﹁どうしたら満足
声もたくさんあるが、当然不満の指摘
MSR で知るお客様の声には嬉しい
にも誠意を持って対応すれば、ある程
く だ さ る と 感 動 す る も の で す。お 客 様
ときも、私の期待を超えた案を出して
﹁私 が 外 部 の 企 業 と 仕 事 を し て い る
も注力している。
ど、一人ひとりのセンスを磨くことに
ン利用から芸術鑑賞まで補助を出すな
ために、例えばスタッフにはレストラ
いきたい﹂という意気込みを実現する
新しいウェディングの文化を発信して
目的に大きく舵を切った形だ。
た ね。お 客 様 に 合 っ た プ ラ ン ナ ー を 選
お客様の人生と共に
ですから、やはり相手の期待を超えた
が、ウェディングは一生に一度の機会
度の信頼関係は築けるかもしれません
られていたり、良かれと思って会場の
接点を持ち続ける仕組み
ぶ時間が﹃待ち時間が長い﹄と受け止め
雰囲気に合ったドリンクを指定して提
進めるほか、成績がいいのに評価が低
い﹄と言われたり。今、これらの改善を
しコンペ﹂を、ウェディング事業にも取
行っている接客コンテスト﹁おもてな
また、同じくレストラン事業で長く
顧客にさらに寄り添うために、同社
理由にもなると思っています﹂。
し、お客様がまた足を運んでくださる
業文化にもつながっていくでしょう
感 動 を 提 供 し た い。そ れ が 私 た ち の 企
かったスタッフのフォローも行ってい
り 入 れ た。優 勝 者 は ニ ュ ー ヨ ー ク に 研
は3年前からメンバーズカードを導入
供していたのに﹃種類を選べる方がい
ます﹂
。
修に行けるとあって、モチベーション
している。結婚式をきっかけに、記念日
実は同社では数年前にも、独自に顧
向上に大きな影響があった。
一定の成果が上がったが、何気なく記
ト面で評価を得てから、そういえば施
らしい、サービスが素晴らしいとソフ
印象深かったものに﹁スタッフが素晴
同社代表の野田氏の言葉の中で特に
生の様々なシーンを演出したい、との
客 だ っ た こ と も あ る と い う。顧 客 の 人
ンのフェアでは来店客の6割が会員顧
設を利用するケースが多く、レストラ
や会社のパーティーなどでも同社の施
客アンケートを実施して欠点を改める
入されたコメントでも顧客にわざわざ
設も良かったねと言われるくらいで
同社の姿勢は、様々な方法でこれから
活 動 を し て い た。不 満 の 度 合 い が 高 い
謝りに行くなど、スタッフの精神的な
ちょうどいい﹂という言葉があるとい
も実現されていきそうだ。
copyrights. MS&Consulting
の 項 目 を 徹 底 し て 改 善 し、
負荷も大きく一旦休止した経緯があ
う。施設も重要な要素ではあるが、それ
ワースト
る。
だが、利益は上がっているものの、
が最優先になっているようでは、今の
取材▼西山 博貢・文▼高島 知子
業界の価格競争も激しくなる状況の
10
サービス業に関わるスタッフは、必ずしも全員が自社の社員ではない。だが、
MSRの結
同社が 03 年より運営を手がける神戸オリエンタルホテル。100 年以上も続く老舗なの
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