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【問題】 ある会社では,A, B, C のうちから 1 つ,この冬に売り出す商品を
【問題】 ある会社では,A, B, C のうちから 1 つ,この冬に売り出す商品を選ぶことにしました。社員のうち何名か を呼んでいずれか 1 つの商品に投票をしてもらい,過半数 (全体の半分より多い数) の票を獲得した商品を販売 しようと考えました。 1 投票の結果,A は投票総数のちょうど の票を獲得しました。B は 47 票で最も多くの票を獲得しましたが, 5 投票総数の過半数に届かなかったので,別の社員を呼んで 2 回目の投票をおこないました。 1 2 回目の投票の結果,A は投票総数のちょうど の票を獲得しました。B は 53 票を獲得し,投票総数の過 7 半数に達しました。こうして,販売する商品は B に決まりました。 1 回目と 2 回目の投票者数は同じで,C は 2 回とも同じ得票数でした。このとき,1 回当たりの投票者数は 何人だったでしょうか。 【解答 1 】 1 回目の投票で B は 47 票獲得したにもかかわらず過半数に届いていないので,投票者数は 47 × 2 = 94(人) よりは多いといえます。 2 回目の投票で B は 53 票獲得し,過半数に達したので,投票者数は 53 × 2 = 106(人) よりは少ないといえ ます。よって,投票者数は 95 人以上 105 人以下となります。 1 また,A は 1 回目に投票総数のちょうど の票を獲得していることから,投票者の人数は 5 の倍数である 5 と分かり 95 人, 100 人, 105 人 のいずれかです。 1 2 回目には投票総数のちょうど の票を獲得しているので,投票者の人数は 7 の倍数でもあるといえるか 7 ら,95 人, 100 人, 105 人 のうち 105 人が当てはまります。 1 このとき 1 回目の得票数は A が 105 × =21 票,B が 47 票,C が 105 − (21 + 47) =37 票であり,2 回目 5 1 の得票数は A が 105 × =15 票,B が 53 票,C が 105 − (15 + 53) =37 票となるから,C は 2 回とも同じ得 7 票数であるという条件を満たしています。 したがって, 1 回当たりの投票者数は 105 人 だったといえます。 (答) 投票結果 A B 1 回目 2 回目 21 票 15 票 47 票 53 票 C 37 票 37 票 【解答 2 】 1 1 x 票,2 回目の A の得票数は x 票であるといえます。 5 7 また,2 回目の B の得票数は 1 回目より 53 − 47 = 6 票多く,C の得票数は 1 回目と 2 回目で変わっていな いので,2 回目の A の得票数は 1 回目より 6 票少なくなったといえます。 1 1 よって, x − x = 6 という方程式がつくられます。 5 7 両辺を 35 倍して 7x − 5x = 210 となり,2x = 210 したがって,x = 105 1 このとき,1 回目の得票数は A が 105 × =21 票,B が 47 票,C が 105 − (21 + 47) =37 票であり,B は最も 5 1 多くの票を獲得しています。また,2 回目の得票数は A が 105× =15 票,B が 53 票,C が 105−(15+ 53) =37 7 票となるから,B が過半数に達しており,C は 2 回とも同じ得票数であるという条件を満たしています。 したがって, 1 回当たりの投票者数は 105 人 だったといえます。 投票者数を x とすると,1 回目の A の得票数は (答) 【解説】 順を追って考えれば簡単な問題ですが, 「C は 2 回とも同じ得票数」という条件はしっかりと確認しておき ましょう。この問題では答えの候補は 105 人の 1 つに決まりましたが,いくつか答えの候補が残るときには, 使っていない条件がないかを確認するようにしてみましょう。