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ベビーブーマー世代が退職を迎え注目の米国高配当株式
<マーケット・レター> 2014年8月7日 レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社 ベビーブーマー世代が退職を迎え注目の米国高配当株式 2001年から2013年の12年間で、米国配当株関連ファンドの残高は約6倍の6,511億米ドル(約66兆円※)に増加。 米国はベビーブーマー世代の影響から中期的に高齢化が進行中。高齢化により定期的収入の需要拡大。 米国65歳~74歳の金融資産は株式・出資金、投資信託を計45%保有。日本に比べリスクに対して積極的な姿勢。 配当利回りだけでなく、増配による値上がりにも期待。高配当株式の予想配当成長率は8%超と相対的に高い水準。 米国で残高を拡大する配当株関連ファンド 近年、世界的に金利が低下するなか、配当利回りが高 図1:米国の配当株関連ファンドの純資産総額 (億米ドル) 8,000 2001年 い株式(高配当株式)への投資が注目されています。 2001年から2013年の12年間に、米国投資信託のうち 配当株関連ファンドの純資産残高は約6倍に拡大しました 7,000 株式関連 ファンド 6,000 配当株関連 ファンド 1.8兆 米ドル 2013年 倍率 5.8兆 米ドル 3.2倍 1,111億 6,511億 米ドル 米ドル 5.9倍 6,511億米ドル (約66兆円※) (図1)*1。これは株式関連ファンドの伸びが約3倍だったこ 5,000 とと比較して大きく残高を伸ばしたことが分かります。 4,000 特に2013年の残高の伸びは前年比+39%と、足元の伸 び率は加速しており、米国においてインカムに着目した投 3,000 資に注目が集まっていると考えられます。 2,000 それでは、その理由として何が想定されるのでしょうか。 1,000 *1 ファンドの分類について 0 ① 株式関連ファンド:株式への投資比率が80%を超える追加型投資信託 2001 ② 配当株関連ファンド:組入株式資産の90%以上が、2%超の配当利回り を有する追加型投資信託 2003 2005 2007 2009 2011 2013 (年) (出所)ファクトセット ※為替は1米ドル=101円で換算 (注)①②ともに2013年末時点でファンドを特定し、過去も同ファンド群で集計 図2:米国における65歳以上の人口割合 22% 米国ベビーブーマー世代が65歳に達する期間 (2011年~2029年) 退職を迎えたベビーブーマー 米国で定期的収入の需要が高まる背景の一つに、米国 20% 2029年 約7,200万人 19.9% ベビーブーマー世代の高齢化が挙げられます。 米国ベビーブーマー世代*2が65歳となる2011年から 2029年は、毎年350万人弱~400万人強の米国人が65 18% +3,000万人 16% 歳を迎えると予想されています。 そしてその期間に、米国における65歳以上人口は4,200 14% 2011年 約4,200万人 13.3% 万人から7,200万人へ3,000万人の増加が予想されてい ます(図2)。それに伴い全人口に対する65歳以上人口の 12% 割合も13.3%から19.9%に上昇すると予想されています。 *2 米国ベビーブーマー世代:米国で1946年~1964年に生まれた世代 10% 1980 1990 2000 2010 2020 2030 2040 2050 (年) (出所)国際連合 (期間)1980年~2050年 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて 作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証す るものではありません。また記載されている見解、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びこ こに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で 配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。 <マーケット・レター> レッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社 図3:米国65歳~74歳の金融資産構成比 高齢者の金融資産構成:株式への投資 米国の65歳~74歳の金融資産構成をみると、株式・保 現金・ 預金 5% 険・債券・現金などに分散しています。株式や投資信託、 年金準備金を63%保有しており、米国人のリスクに対する 高配当株式が 含まれる部分 その他 13% 株式・ 出資金 25% 積極姿勢が窺えます(図3)。 債券 18% 今後65歳以上人口の急増にともない、定期的インカム ニーズが高まり、債券だけでなく高配当株式の需要が高ま ることが期待されます。 配当利回りだけでなく値上がりにも期待 高配当株式の中でも、配当成長(増配)に着目した投資 (出所)FRB、2010年時点、中央値ベース ※四捨五入の影響により、合計が100%にならない場合があります が注目されつつあります。 米国の株式市場全体の動きを代表する「S&P500指数」 図4:S&P500指数とS&P500配当貴族指数 400 S&P500配当貴族指数 と、S&P500指数のうち25年以上増配し続けている企業 350 からなる「S&P500配当貴族指数」を2000年12月末から 300 比較すると、S&P500配当貴族指数はS&P500指数にア 250 ウトパフォームする動きを示しています(図4)。 200 S&P500配当貴族指数は増配も反映した指数であること から、高配当銘柄が持つ安定的な側面と、業績良好な銘 100 れます。こうした中長期的に増配を維持できる高配当銘 柄に投資を行うことにより、相対的に高いパフォーマンスが 得られるものと期待されます。 増配(配当成長)による値上がり期待に注目 増配企業は一般的に市場の評価が高まると考えられる 191 50 2000年12月末を100として指数化 0 2000/12 ことはありませんが、高配当株式の予想配当成長率*3は 8%超と増配が予想され、相対的に高い水準にあります (図5)。一方、利回りは各資産により異なっています。 配当利回りが比較的高く、また増配が期待できる資産と (%) 10.0 米国高配当株式 8.0 MLP 6.0 米国REIT 4.0 2.0 0.0 米国債 いう見方から、すでに注目されつつある米国REITやMLPに 加え、高配当株式についても、配当利回りの高さだけでは なく、増配による値上がり期待という観点からも魅力的で あると考えられます。 2012/12 (年/月) 2008/12 図5:米国各資産の利回り水準と配当成長率予想 予想配当成長率 固定利付債券はクーポンが一定のため利子が増加する 2004/12 (出所)ブルームバーグ、各指数は配当込指数 (期間)2000年12月末~2014年7月末(月次) ことから、増配率(配当成長率)も高配当株式の魅力を高 める要因として注目されます。 349 S&P500指数 150 柄が有する成長性の側面を、あわせ持っていると考えら 投資信託 20% 年金 準備金 18% 米国社債 (ハイイールド) 米国社債 (投資適格) ‐2.0 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 利 回 り 7.0 (%) (出所)ブルームバーグ、バークレイズ、2014年7月末時点 *3 予想配当成長率は2013年~2015年予想の年率換算値 ●当資料は、説明資料としてレッグ・メイソン・アセット・マネジメント株式会社(以下「当社」)が作成した資料です。●当資料は、当社が各種データに基づいて 作成したものですが、その情報の確実性、完結性を保証するものではありません。●当資料に記載された過去の成績は、将来の成績を予測あるいは保証す るものではありません。また記載されている見解、目標等は、将来の成果を保証するものではなく、また予告なく変更されることがあります。●この書面及びこ こに記載された情報・商品に関する権利は当社に帰属します。したがって、当社の書面による同意なくして、その全部もしくは一部を複製し又その他の方法で 配布することはご遠慮ください。●当資料は情報提供を目的としてのみ作成されたもので、証券の売買の勧誘を目的としたものではありません。