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8月15日 FX/CFDモーニング・コメント -15日の市場展望

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8月15日 FX/CFDモーニング・コメント -15日の市場展望
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2011 年 8 月 15 日
GFT FX/CFD モーニング・コメント-15 日の市場展望-
GFT シニアエコノミスト 前川 明
① 15 日の市場展望:株価上値の重い展開か-オーバーナイトの米株価続伸、円依然 76 円台
・ 為替相場プレビュー:ドル円引き続きレンジ取引か、オーバーナイトでドル主要通貨にまちま
ち-本日、日本 GDP、米 FRB 当局者講演など
・ 日経平均プレビュー:株価上値の重い展開か-オーバーナイトの米株価続伸、円依然 76
円台
・ 商品相場プレビュー:オーバーナイトの米原油反落、米金続落-アジアの原油底堅く、金上
値重い展開か
(本日及び今週の主要な市場の材料一覧は 4-5 ページ参照)
12 日のオーバーナイトの市場
出所:ブルームバーグ、債券に関しては前日比利回り差
② 12 日オーバーナイトの米金融市場:株価続伸、債券反発、円小動き、原油反落、金続落
12 日のオーバーナイトの米金融市場では、株式相場は続伸(S&P500 指数ベース)。債券相場は
反発(10 年債ベース)した。株式市場では、欧州一部市場での空売り規制導入などを受けた英欧
市場の落ち着きに加え、4 ヶ月振りの高い伸びとなった米小売売上高などが強気な地合いの継続
に寄与し、相場は続伸した。一方で、債券市場では、大幅に下振れた米ミシガン大学消費者信頼
感指数などを受けて米経済失速に対する警戒感が一段と高まり、相場は上昇した。為替市場での
ドル相場は、主要通貨にまちまち。対円では、米経済の失速懸念に対する警戒感は根強いが、介
入警戒感で前日のレンジ内での取引に終始した。原油市場では、4 ヶ月振りの高い伸びとなった
米小売売上高や欧米の株価の堅調さなどを背景に上昇していたが、ミシガン大学消費者信頼指数
の大幅下振れなどを背景に地合いが悪化。下落に転じた。金市場では、欧米の株価の堅調さなど
を背景に最近の急伸を受けた利益確定の売りなどが継続した。
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③
15 日の相場の展望
2011 年 8 月 15 日
A. 為替相場:ドル円引き続きレンジ取引か、オーバーナイトでドル主要通貨にまちまち-本日、日本
GDP、米 FRB 当局者講演など

12日のオーバーナイトの為替市場では、USDは東京終値比で主要通貨にまちまち(各通
貨の東京終値比の変化率・NY終値水準は1ページ表参照)。USDは市場予想を大幅に下振
れたミシガン大学信頼感指数など、米経済失速懸念が引き続き、ドル相場の重しとなっ
たが、対CHF、対JPYではそれぞれの独自材料を背景に東京終値比で底堅かった。対CHF
では、一時的なペッグ制の導入に対する警戒感の高まりなどが引き続き、USDの支援材
料となった。一時8月4日以来の高値を付けた。対JPYでは、日本当局による介入に対す
る警戒感で底堅く(オーバーナイトの安値:76円51銭)、前日のレンジ内での取引だっ
た。一方で、対GBPでは、一時2営業日(8月10日)振りの安値1.6312まで下落した。対
EURでは、東京終値比で下落したものの、前日のレンジ内での取引だった。資源通貨は
対USDで東京終値比で上昇(各通貨の東京終値比の変化率・NY終値水準は1ページ表参
照)。USDに対する弱気に加えて、欧米の株価続伸など、リスク許容度の拡大が支えた。
しかし、値動きは限定的で、AUD、CAD、NZDともに最近のレンジ内での取引に収まった。

本日15日の為替市場では、USD/JPYは引き続き、レンジ取引を予想する。前週末オーバ
ーナイトでは、米ミシガン大学消費者信頼感指数が市場の予想を大幅に下回り、米景気
に対する警戒感が一段と増したが、介入警戒感で底堅かった。本日の東京市場で発表の
主要な経済指標は、4-6月期の国内総生産(市場予想:前期比の減尐幅は縮小するもの
の、3期連続のマイナス成長)。市場は、4-6月期までの景気の落ち込みは織り込み済
みと思われ、大幅な振れがない限り、相場への影響は限られる可能性が高い。本日の東
京市場でのUSD/JPYは、前週末オーバーナイトでの米ミシガン大学消費者信頼感指数な
どを受けた米景気失速に対する懸念の高まりが引き続き、相場の重しとなるが、下値は
介入警戒感で底堅い可能性が高いとみる。本日のUSD/JPYの予想レンジは77円台前半
―76円台半ば。本日米国で発表される主要な経済指標は、ニューヨーク連銀製造業景気
指数(同:水準がマイナスから小幅のプラスへ転換)、NAHB住宅市場指数(同:水準が
横ばい)など。当局絡みでは、ロックハート・アトランタ連銀総裁が講演を予定してい
る。先週の米FOMCを受けた最初の主要な当局者の講演で、市場は追加緩和の可能性など
の発言に注目。その他の通貨に関する手掛かり材料では、スイスで生産者輸入価格
(同:NA)、ニュージーランドでパフォーマンス・サービス指数(同:NA)など。
B. 日本株式相場:株価上値の重い展開か-オーバーナイトの米株価続伸、円依然 76 円台

12日の米国の株式相場は、続伸(S&P500指数ベース)(各主要株価指数の前営業日比の
変化率は1ページ表参照)。欧州の一部市場での空売り規制導入などを受けた英欧株式
市場の全般的な落ち着きに加えて、4ヶ月振りの高い伸びとなった米小売売上高などが
強気な地合いの継続に寄与した。上昇したセクターは資本財(S&P500 指数内でのセク
ター前営業日比+1.76%)、消費財(同+1.27%)、消費者サービス(同+0.92%)、ヘ
ルスケア(同+0.75%)など。個別銘柄に関しては資本財では、ユナイテッド・テクノロ
ジーズ(+3.89%)、ボーイング(+4.93%)などの航空宇宙銘柄が上昇した。消費財で
2
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は、ハーマン・インターナショナル・インダストリーズ(+3.97%)、エレクトロニック・
アーツ(+4.07%)などレジャー用品銘柄が堅調だった。消費者サービスでは、オムニ
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コム・グループ(+2.90%)、インターパブリック・グループ(+1.29%)などの広告代理
店銘柄が上げた。ヘルスケアでは、バクスター・インターナショナル(+1.29%)、ベク
トン・ディッキンソン(+2.05%)などの医療用品銘柄が買われた。

本日15日の日本の株式相場は上値の重い展開を予想する。前週末オーバーナイトでの米
株式相場は、欧州一部市場での空売り規制導入などを受けた英欧市場の落ち着きに加え、
4ヶ月振りの高い伸びとなった米小売売上高などが強気な地合いの継続に寄与し、相場
は続伸した。一方で、対ドルでの円相場は、大幅に下振れたミシガン大学消費者信頼感
指数などを受けて米景気失速警戒感が一段と高まったが、介入警戒感で上昇余地は限ら
れ、前日のレンジ内での取引に終始した。本日の日本の株式相場は、米株価の続伸など
を好感し、買いが先行して始まる可能性が高いとみる。しかし、その後は、引き続き、
前週末発表の、大幅に下振れたミシガン大学消費者信頼感指数などを背景とした米経済
先行きに対する警戒感の高まりなどで、上値が重い展開となる可能性がある。また、円
相場が再び、最高値を狙う展開となると、売りが優勢となるリスクがあると考える。
C. 商品相場:オーバーナイトの米原油反落、米金続落-アジアの原油底堅く、金上値重い展開か

原油相場: 12日のオーバーナイトでの米原油相場は反落(中心限月物の前営業日終値
比変化率は1ページ表参照)。4ヶ月振りの高い伸びとなった米小売売上高や欧米の株価
の堅調さなどを背景に上昇していたが、ミシガン大学消費者信頼指数の大幅下振れなど
を背景に地合いが悪化した。本日のアジアでの原油相場は底堅い展開を予想する。前週
末の欧米株価の続伸など、市場のリスク回避姿勢の緩和が相場を支えるとみる。しかし、
米経済失速や欧米の財政危機に対する警戒感で引き続き、上値は重いと考える。

金相場:12日のオーバーナイトでの米金相場は続落(中心限月物の前営業日終値比変化
率は1ページ表参照)。欧米の株価の堅調さなどを背景に最近の急伸を受けた利益確定
の売りなどが継続した。本日のアジアでの金相場は上値の重い展開を予想する。前週末
の欧米株価の続伸などを受けて、アジアの株価も総じて堅調に推移する可能性があり、
それが相場の上値を抑える可能性が高いと考える。しかし、欧米の財政問題に対する警
戒感や世界経済減速懸念を背景したリスク回避需要で下落余地は限られると考える。
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④ 15 日の市場の主要な材料
1
1出所=ブルームバーグ。
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⑤ 今週の市場の主要な材料
2
2出所=ブルームバーグ。
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外国為替保証金取引や、CFD、デリバティブその他のレバレッジ取引には高いレベルのリスクが潜在しており、預託した資金を
超えて損失を被る可能性もあるため、全てのお客様に適している投資商品とは言えません。
本レポートの内容は

情報提供の目的にのみ供されるものとし、いかなる投資商品の提供・勧誘その他法的に拘束され得る行為、また、それら投
資商品の推奨、助言等を意図したものではありません。

マーケットに関する意見・予想はその正確性や完全性についてそれらを保証するものではありません。
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レポート著者の予想・意見は必ずしも、弊社及び弊社関係者の見方を反映したものではありません。
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弊社及び著者は投資サービス、法律サービス、会計・税制サービスあるいはその他のプロフェッショナル・サービスは提供して
おらず、そのような必要が生じた際は適切なプロフェッショナルからサービスの提供を受けてください。同支店は、日本におい
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