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第 2 節 都市づくりの将来像 1 将来都市像 将来都市像の実現に向けた 都市づくりの“3 つのポイント” point1 point2 point3 都市の活力を生み出し、地域生活を支える「都心地区」及び「地域の中 心部」を形成し、相互を円滑で便利な幹線道路及び公共交通網で結ぶ 市街地を適正な規模にとどめ、既成市街地を有効に活用する 環境への負荷を軽減するとともに、市民が安全に安心して暮らせる生活 空間を創る ■ 25 ■ 第2章 全体構想 N 第2節 都市づくりの将来像 将来都市構造図(今後 10 年間) ■ 26 ■ point1 都市の活力を生み出し、地域生活を支える「都心地区」及び「地域の中心 部」を形成し、相互を円滑で便利な幹線道路及び公共交通網で結ぶ ●「都心地区」では、中越地域全体のまちの活力とにぎわいを創出する中心核として、 商業・業務、教育・文化、行政、医療・福祉などの高度な都市機能の集積を図ります。 ●「地域の中心部」では、住民の暮らしを支えると同時に、地域活力を創出する場と して、身の回りの買い物など、日常生活の利便性や公共サービスの水準を適切に 維持します。さらに、各地域の歴史や文化、産業などの個性を活かした魅力的な 地域づくりを進めます。 ●自動車交通と公共交通が適切に役割分担した都市交通網を構築し、「都心地区」と 「地域の中心部」、あるいは「地域の中心部」相互をしっかりと結びます。 N 「都心地区」・「地域の中心部」の配置図 ■ 27 ■ 都心区域 (長岡地域) 第2章 全体構想 ・商業・業務、 教育・文化、 行政、 医療・福祉など 高度な都市的サービスを提供 千秋が原・古正寺地区 地域の中心部 中心市街地(JR長岡駅周辺) (各地域) 栃尾地域の中心部 地域の中心部 ・住宅、 商店、 福祉施設など 日常生活に必要な基礎的 サービスを提供 与板地域の中心部 「都心地区」 ・「地域の中心部」の形成イメージ ■ 28 ■ 第2節 都市づくりの将来像 都心地区 point2 市街地を適正な規模にとどめ、既成市街地を有効に活用する ●「コンパクトなまちづくり」の視点に立った土地利用を図るため、市街地を適正な 規模にとどめ、既成市街地を有効に活用します。 ●既成市街地では、まちの魅力を向上し、都市機能のさらなる集積を図るため、質 の高い市街地環境の形成を進めます。 ●本市のさらなる発展に寄与し、都市機能の集積につながる開発については、適正 な規模での新たな市街地整備を検討します。検討にあたっては、都心地区を核と したまとまりのある市街地形成を基本とします。 N 市街地の広がり ■ 29 ■ point3 環境への負荷を軽減するとともに、市民が安全に安心して暮らせる生活空 間を創る 資源として、維持・保全を図ります。 ●環境への負荷を軽減し、持続可能な都市づくりを進めていくため、二酸化炭素を できるだけ排出しない「低炭素社会」や、資源を無駄使いせず再利用や再資源化 を進める「循環型社会」の構築に向けた都市づくりに取組みます。 ●市民の安全・安心な暮らしの確保に向けて、水害と 2 度の震災の教訓を活かしな 信濃川沿いの平野部に広がる 豊かな田園地帯 二酸化炭素排出量の少ない 天然ガスを燃料としている「ごみ収集車」 出入口の段差をなくし、誰もが乗降りしやすい 「ノンステップバス」 水害の防止に向けて、 屈曲部のショートカット工事を行った「刈谷田川」 環境にやさしく、安全・安心な暮らしに向けて ■ 30 ■ 第2節 都市づくりの将来像 がら、日本一災害に強い都市づくりを推進します。 第2章 全体構想 ●本市の多様な地形が生み出す美しく豊かな自然環境は、次世代に引き継ぐ貴重な 2 人口・産業の見通し 目標年次(平成 31 年度)における人口・産業の見通しを、次のとおり設定します。 ●人口の見通し:概ね 26 万∼ 28 万人 ●産業の見通し: 製造品出荷額等 卸売業年間商品販売額 小売業年間商品販売額 概ね 79 百億円(中位値) 概ね 60 百億円(中位値) 概ね 33 百億円(中位値) ○人口の見通し 平成 17 年の国勢調査の人口(約 28 万 8 千人)を基準に将来推計を行うと、本市の人 口は、平成 32 年に約 26 万 2 千人まで減少する見通しとなっています。 人口減少が進展すると、まちの活力に大きな影響を及ぼすことが懸念されるため、本 市では、人口減少を可能な限り緩和する政策に積極的に取り組んでいます。 このため、将来都市像の下での人口の見通しについては、政策的な増加人口を見込ん だ「政策目標人口」を上限値、 「国勢調査に基づく人口の見通し」を下限値とし、幅をもっ て設定することとします。 将来人口の見通し ■ 31 ■ ○産業の見通し ①製造品出荷額等 全国的な製造品出荷額等が平成2年をピークに減少する中で、本市は平成 17 年まで 業やエレクトロニクス産業が牽引役となり、本市の基幹産業である一般機械や電気機械 等が伸びたこと。さらに、技術の高度化・製品の高付加価値化を目的とした本市の助成 制度や融資制度を活用しながら、トップシェアを占める企業が新たに誕生したことなど がその理由です。 そのため、本市の製造品出荷額等は、長引く世界的な経済不況の影響を受け平成 17 平成 32 年に約7千7百億円の水準で維持できる見通しです。 このような状況の中、本市では、「中越3市(長岡市・柏崎市・小千谷市)産業活性 化基本計画」に基づき、産業集積の活性化と事業の高度化に積極的に取り組んでいきま す。特に、西部丘陵東地区においては、既存の産業集積を活かせる成長企業、環境志向 の高いいわゆるグリーンファクトリーや環境関連企業等が集積する「環境共生型の創造 的モノづくり拠点」の新たな整備に取組みます。 このため、製造品出荷額等の見通しについては、西部丘陵東地区の新たな産業集積等 を見込んだ「政策目標出荷額」を上限値、「工業統計調査に基づく製造品出荷額等の見 通し」を下限値とし、幅をもって設定することとします。 製造品出荷額等の見通し ■ 32 ■ 第2節 都市づくりの将来像 年以降に減少がみられるものの、ここ概ね 10 年間の推移をもとに将来推計を行うと、 第2章 全体構想 増加傾向を維持してきました。これは、バブル崩壊以降も堅調な輸出を見せた自動車産 ②卸・小売業年間商品販売額 ●卸売業年間商品販売額 消費の低迷や卸売価格の低下に加え、中間流通コスト削減の動きなどが主な要因 となって、全国的に卸売業年間商品販売額が減少傾向にあります。本市においても、 卸売業年間商品販売額は、平成3年をピークに減少傾向にありましたが、消費の回 復などを背景に、平成 19 年には平成 16 年比でほぼ横ばいとなり、急激な減少傾向 に一旦歯止めがかかりました。 本市の卸売業年間商品販売額について、ここ概ね 10 年間の推移をもとに将来推計 を行うと、平成 32 年に約5千7百億円まで減少する見通しです。 このような状況の中、本市は、経済活力の維持・向上を図るため、融資制度の充 実など、卸売業者の経営を下支えする政策に取り組んでいきます。 このため、卸売業年間商品販売額の見通しについては、これらの政策的効果の発 現することで、平成 19 年の実績値を維持することを見込んだ「政策目標販売額」を 上限値、「商業統計調査に基づく卸売業年間商品販売額の見通し」を下限値とし、幅 をもって設定することとします。 卸売業年間商品販売額の見通し ■ 33 ■ ●小売業年間商品販売額 本市の小売業年間商品販売額は、近年の消費の低迷などを背景として、平成 11 年 以降、緩やかな減少傾向にありましたが、平成 19 年には減少傾向に一旦歯止めがか かりました。 行うと、平成 32 年に約3千百億円まで減少する見通しです。 本市は、広域的な商業集積による求心力の向上と同時に、買い物利便性の維持・向 上を図るため、「長岡市中心市街地活性化基本計画」に基づく各種事業の実施や地域 商店街への支援など、商業振興に向けた政策に取り組んでいきます。 このため、小売業年間商品販売額の見通しについては、これらの政策的効果の発 上限値、「商業統計調査に基づく小売業年間商品販売額の見通し」を下限値とし、幅 をもって設定することとします。 小売業年間商品販売額の見通し ■ 34 ■ 第2節 都市づくりの将来像 現することで、平成 19 年の実績値を維持することを見込んだ「政策目標販売額」を 第2章 全体構想 本市の小売業年間商品販売額について、ここ概ね 10 年の推移をもとに将来推計を