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ユーザ調査法 (`16)= (TV) = 〔 User Survey and Research Methods

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ユーザ調査法 (`16)= (TV) = 〔 User Survey and Research Methods
事務局 開設
記載欄 年度
2016年度
科目
区分
専門科目
科目
1570218
コード
ユーザ調査法
履修
制限
(’16)=
有
科目名(メディア)
=
英文名
= 〔 User Survey and Research Methods ('16) 〕 単位
数
2
(TV)
〔主任講師(現職名): 黒須 正明 (放送大学教授)
〕
〔主任講師(現職名): 高橋 秀明 (放送大学准教授)
〕
【本学担当専任教員:
】
講義概要
コンピュータやインターネットが普及するにつれて、私たちはさまざまなハードウェアやソフトウェア、サービス、そし
てシステムに取り巻かれて生活するようになった。こうしたものを私たちにとって便利で使いやすいものとするために
は、まず、それらの情報機器を利用するユーザについての的確な理解を得ることが大切であり、そうした情報を得た
うえでシステムの設計を行うことが必要である。本科目では、そのための調査法を多面的に取扱い、情報学のため
の研究方法の基礎として位置づける。
授業の目標
コンピュータやインターネットの技術をつかってハードウェアやソフトウェアなどの設計(たとえばウェブサイトの設計
など)を行うとき、そのユーザについて、その特性やニーズ、利用状況を的確に把握したうえで、使いやすく有用性
の高いものづくりを進めてゆく方法論について理解し、実際にその方法を利用して情報システムの設計に取り組め
るようにする。
履修上の留意点
この科目では、心理学的な概念や手法を利用することが多いので、受講者は、「心理学概論」「心理学研究法」「認
知心理学」などを受講しておくことが望ましい。また、統計的な手法を利用することもあるので「心理統計法」「社会統
計学入門」を受講しておくことも望ましい。
回
テ ー マ
内 容
・使いにくい、分かりにくい情報機器は、ユーザのことを考え
ずに開発されたことが大きな原因であることを理解する。
・ユーザについてきちんと調べてからものづくりをするとい
う、人間中心設計の考え方の必要性を理解する。
ユーザを知る1:考え ・ユーザ調査法が主に認知心理学の研究法を応用してい
1 方(1)
ることを理解すると同時に、ユーザを調査する際の注意点
を理解する。
【キーワード】
執 筆 担 当放 送 担 当
講 師 名講 師 名
(所属・職名) (所属・職名)
黒須 正明
(放送大学教
授)
高橋 秀明
(放送大学准
教授)
黒須 正明
(放送大学教
授)
高橋 秀明
(放送大学准
教授)
ユーザ、人間中心設計、認知心理学
・ユーザを知ることは、本来的に困難であることを理解する。
・ユーザについて考える際には、認知心理学における人間
高橋 秀明
高橋 秀明
ユーザを知る2:考え についての捉え方が参考になることを理解する。
(放送大学准 (放送大学准
2
方(2)
教授)
教授)
【キーワード】
内観、人間工学、情報処理系、生態心理学、社会文化的
アプローチ
・ユーザとなりうる人々が、どのような側面に関して異なって
おり、その多様性の広さがどの程度であるかを理解する。
黒須 正明
・また、その多様性が、どのような場合に問題になるのかを 黒須 正明
ユーザを知る3:人間
(放送大学教 (放送大学教
3
理解する。
の多様性
授)
授)
【キーワード】
多様性、特性、障害、性別、志向性、状況、環境
回
テ ー マ
内 容
執 筆 担 当放 送 担 当
講 師 名講 師 名
(所属・職名) (所属・職名)
・消費者の感情、感性は製品の評価や購入に影響を与え
る。また、感情、感性は近年盛んに研究され、その性質と重
要性が明らかになりつつある。
・感情と感性に関する性質、および感情や感性を測定する
ユーザの心理を知る 手法について説明する。
大西 仁
大西 仁
4 1:感情・感性、心理 ・学習目標は、(1) 感情、感性の重要性を説明することがで (放送大学教 (放送大学教
学的測定
授)
きる、(2) 感情、感性の測定・評価課題に対して適切な方法 授)
を構成できることである。
【キーワード】
感情、感性、情動、心理学的測定
・ユーザの心理・背景・態度・意見・好み・動機・認知度等を
知るにあたってよく使われる手法である質問紙調査法につ
いて説明する。
・本章の学習目標は、以下の3点である。(1)質問紙調査に
おけるデータ収集方法について理解し、調査を具体的に
設計することができる、(2)調査票を適切に作成する際の 青木 久美子 青木 久美子
ユーザの心理を知る
5 2:質問紙調査法
注意点について学び、既存の調査票を評価することができ (放送大学教 (放送大学教
授)
るとともに、適切な調査票が作成できる、(3)質問紙調査の 授)
対象者の選定方法について理解し、質問紙調査の結果の
一般化の可能性について説明できる。
【キーワード】
質問紙調査、アンケート調査、データ収集、調査票
・情報システムや情報サービスの利用における文脈や状況
を利用者の視点に立って把握するために実施するインタ
ビュー法を紹介する。
・本章の学習目標は、以下の3点である。(1)構造化、半構
造化、非構造化の違い、単独インタビューとグループインタ
ビューの違いを理解し、調査目的に応じて適切なインタ
ビュー手法を選択することができる、(2)調査の準備や協力
ユーザの心理を知る
6 3:インタビュー法
者とのコンタクト方法、合意書の作成方法を含む、インタ
ビュー調査に必要な手続きを理解し、手順を踏んでインタ
ビュー調査を進めることができる、(3)インタビュー調査結
果の分析方法を理解し、適切な方法により内容分析を実施
することができる。
【キーワード】
三輪 眞木子
(放送大学教
授)
青木 久美子
(放送大学教
授)
三輪 眞木子
(放送大学教
授)
青木 久美子
(放送大学教
授)
インタビュー調査、データ収集、内容分析
・ユーザ調査にあたり、課題分析を行う必要性を理解する。
・ユーザ調査において、課題解決の結果と過程とについて
それぞれデータを収集できることを理解する。
ユーザの認知を知る ・課題解決の過程に関するデータ収集法として、言語プロト 高橋 秀明
高橋 秀明
(放送大学准 (放送大学准
7 1:言語プロトコル法・ コル法と視線分析法とについて理解する。
視線分析法
教授)
教授)
【キーワード】
課題分析、結果と過程、言語プロトコル法、眼球運動、視線
分析法
・実験から結論を得るためには適切な実験を計画する必要
があり、そのためには実験の考え方を理解することが重要
である。
・実験の考え方、実験の計画と実施方法、実験を行う際の
注意点について説明する。
大西 仁
大西 仁
ユーザの認知を知る ・学習目標は、(1) 実験と調査の区別ができる、(2) 興味あ
(放送大学教 (放送大学教
8 2:実験法
る事象について、具体的な実験を計画できるようになること 授)
授)
である。
【キーワード】
因果関係、統制、独立変数、従属変数、実験計画、倫理的
配慮
回
テ ー マ
内 容
執 筆 担 当放 送 担 当
講 師 名講 師 名
(所属・職名) (所属・職名)
・ログ(ログデータ)とは計算機や通信機器の利用状況や処
理を記録したデータのことであり、それに類したデータは身
の回りに溢れている。これらのデータを活用して様々な問
題解決が行われている。
大西 仁
大西 仁
ユーザの日常生活を ・ログデータとその解析法の概要について説明する。
9 知る1:ログ解析
・学習目標は、ログデータから必要な情報を抽出する方法 (放送大学教 (放送大学教
授)
授)
を提案できるようになることである。
【キーワード】
ログ(ログデータ)、ネットワーク、統計解析、機械学習、テキ
ストマイニング
・本章では、日常生活のさまざまな場面で利用者の心理や
行動を知るための方法として、談話分析、日記法、観察法
をとりあげる。
・本章の学習目標は、以下の4点である。(1)談話分析の
データ収集方法を理解し、調査を具体的に設計することが
ユーザの日常生活を できる、(2)日記法のデータ収集手法を理解し、協力者に 三輪 眞木子 三輪 眞木子
10 知る2:談話分析・日 日常生活を記録してもらう方法を選択できる、(3)観察法に (放送大学教 (放送大学教
記法・観察法
授)
よるデータ収集の手順を理解し、チェックリストを作成するこ 授)
とができる、(4)質的研究を評価する視点を理解し、それを
用いて先行研究を評価することができる。
【キーワード】
談話分析、日記法、観察法、質的調査法、研究の評価
・本章では、事例研究とエスノグラフィーの2つの研究アプ
ローチを紹介する。
・本章の学習目標は、以下の3点である。(1)事例研究の
データ収集とデータ分析の方法を理解し、調査を具体的に
ユーザの日常生活を 設計することができる、(2)エスノグラフィーのデータ収集と 三輪 眞木子 三輪 眞木子
11 知る3:事例研究・エ データ分析の方法を理解し、調査を具体的に設計すること (放送大学教 (放送大学教
スノグラフィー
授)
ができる、(3)収集した多様なデータを一括管理して分析 授)
プロセスを記録する方法を説明できる。
【キーワード】
談話分析、日記法、観察法、質的調査法
・多面的観察の必要性を理解する。多面的観察では、さま
ざまなデータを時間推移表にまとめ分析することを理解す
る。
高橋 秀明
高橋 秀明
ユーザを知りつくす: ・多面的観察の応用問題として、エラー分析・事故分析に
(放送大学准 (放送大学准
12 多面的観察
ついて学ぶ。
教授)
教授)
【キーワード】
多面的観察、時間推移表、エラー分析、事故分析
・ユーザから製品やシステムのユーザビリティの評価に関す
る情報を得る手法について説明する。
・これらは、設計中のハードやソフトのユーザビリティを向上
ユーザによる評価1: させる目的でも利用されるが、現在、生活や仕事の場面で 黒須 正明
黒須 正明
13 ユーザビリティとその 使っているものにどういう問題があるかを把握するためにも (放送大学教 (放送大学教
利用されるものである。
評価
授)
授)
【キーワード】
ユーザビリティ評価、ユーザビリティテスト、インスペクション
法、有効さ、効率、満足度
回
テ ー マ
内 容
執 筆 担 当放 送 担 当
講 師 名講 師 名
(所属・職名) (所属・職名)
・設計段階で用いるユーザ調査の手法の他に、設計が終わ
り、製品などが市場にリリースされて以降の段階で行う調査
手法がある。
・ここでは、多面的な品質特性を考慮し、かつそうした長期
ユーザによる評価2: 的なスパンを視野に含めようとするユーザ経験(UX: User
黒須 正明
黒須 正明
14 ユーザ経験(UX)とそ Experience)の考え方を説明し、それをどのように評価・測定 (放送大学教 (放送大学教
するかについて述べる。
の評価
授)
授)
【キーワード】
ユーザ経験(UX)、品質特性、設計品質、利用品質、経験サ
ンプリング法、当日再構築法、時間枠ダイアリー、
AttrakDiff、UXカーブ
・ユーザを知るためには、心理学や社会学、ユニバーサル
デザインなど、様々な分野で開発されてきた考え方の枠組
みや手法がある。
・これらを活用して、どのようにハードウェアやソフトウェアを
15 ユーザ調査法:まとめ 設計すべきかについて、科目内容の全体をまとめながら整
理する。
【キーワード】
ISO13407、ISO9241-210、倫理的配慮
黒須 正明
(放送大学教
授)
高橋 秀明
(放送大学准
教授)
黒須 正明
(放送大学教
授)
高橋 秀明
(放送大学准
教授)
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