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不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限
不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング 【研究論文】 不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング 當 間 房 江・松 本 心・上 地安昭 はじめに 候群と診断され、安定剤を服用して腹痛は治ま 子どもが不登校になると親は不安を抱き動揺 るが、10月になっても制服を着るなど登校を意 する。不登校生徒の親へ時間制限療法を適用し 識すると腹痛が現れた。学級でのいじめについ た中川(1991)は、「親のカウンセリングは子 ては、7月にA男の両親が学校へ出向き話し合 どもの自我発達を助けるような親の望ましい変 いをして加害生徒が両親に謝罪したので、両親 化を期待して実施され、大きな効果が認められ にとって問題は解決したものととらえていた。 る」と述べている。野田(2001)は不:登校生徒 Moは、登校しないA男に対して同じ年代の生 の親への時問制限カウンセリングについて「ク 徒との触れ合いの場を持たせたいと考え、適応 ライエントの当面の現実的問題の解決を達成し、 指導教室などの情報収集も兼ねて自主的に来談 その後のクライエントの自己治癒力による自ら した。 の成長を期待するところにその最大の特徴があ MoはA男の妹(幼)が家庭外でA男の不登 る」ことを明らかにしている。本事例では息子 校を話してしまって、周囲に知られることを心 (中1)の不登校について母親が、外面を気に 配している。不登校を妹に知られないため して息子を受容できない状況から受容できるま に、A男には妹が登園した朝9時以降に部屋か での過程を明らかにしたい。 ら出てくるよう指示しそれを守らせている。 1 事例の概要 2 家族構成:5人家族 クライアント(母親、以下Mo):40代の女性 Mo 40代 塾講i師 主訴:次男A男(中1)の不登校 A男の家庭学習について事細かに指示する。 来談まで: A男がそれに従わないので不満である。数年前 中学1年生男子生徒(以下A男)は5月から まで塾を経営していた。A男の家庭学習を世話 学級で言葉によるいじめを受けた。6月にはA するために、今回のカウンセリング開始3ヵ月 男は登校前にトイレに駆け込むようになり、毎 後に塾を再開する。A男は性格的にMoと似て 朝Moがせきたてて無理に自家用車で学校へ おり小さい頃からかわいがったという。夫に対 送って登校させていた。7月には登校前の腹痛 して優越的な言動がある。養育姿勢は子どもに (下痢)がひどくなり休みがちになる。9月初 失敗させたくないので、先回りして転ばぬ先の めに数日登校したが級友に「何で休んでた 杖を出す傾向にあるようにCoには感じられる。 の?」と尋ねられ、嫌だったことから登校前の 夫 40代 会社員 腹痛が再度起こり登校できなくなった。腹痛の 単身赴任、週末に家庭へ戻り家族と過ごす。 ために心療内科を3箇所受診、神経性過敏腸症 A男の自分勝手な言動に「気持ちがわからない」 一18一 生徒指導研究 第16号 4 面接の目的と構造 と言うが、Moから見るとA男の不満に本音で 向き合わず、腫れ物にさわるような関わりをし Moの過剰防衛的な態度を緩和しA男の不登 ている。子どもたちに野球の自主トレーニング 校という現実を受容して、より適切な親子関係 のアドバイスや指示をする。 を築くことがMoには必要であると見立て、そ 長男(中2) れへの援助としてA男をより受容できるよう 学習やスポーツなど校内でも目立って優れた Moの気持ちの変容に焦点をあてた母子並行面 活動をしている。少年野球では次男とチームメ 接を行った。A男、 Moの面接をそれぞれ松本、 イトである。 當間が、スーパーヴァイザーを上地が担当した。 次男(A男、中1) Moが今学期の間、面接を受けたいと希望した 不登校、幼少時から兄と行動を共にして同学 ので、面接回数を定めずに期間制限として時間 年の友人との交流があまりなかった。小学生当 制限カウンセリングを実施した。ここでは時間 時から現在まで地域の少年野球チームに所属し 制限の枠の中で、母親が生い立ちを振り返り過 ており野球には自信がある。家庭では何かと兄 去の自分の家族関係を思い起こすことによって と比較され兄弟の仲はあまりよくない。妹が誕 息子の気持ちを理解し、息子を受容できるよう 生するまで「末っ子として大事に育てた」とMo になった過程を検討したい。また、母親への時 は述べている。 間制限カウンセリングの意義と効果について考 長女(4歳、幼) 察したい。 不登校のことは知らされてない。 5 面接の経過 3 インテーク面接 第1期 感情表出の促進 #1∼#4 「」はMo、〈 〉はCoの発言 A男は小さい頃から友達作りが苦手だった。 小学6年当時には少年野球の仲間に親しい友達 がいたが、通学区域の関係上別の中学校へ入学 #1X年11月19日 したので現在の中学校では友達が少ない。地域 Moは身内に不登校・引きこもりをしている の少年野球チームに所属し、週3日の練習に参 子どもが複数いることから「いずれA男もそう 加している。学校を休んでいる問も野球練習へ なるのか、自分の家のせいか」と不安を抱いて は欠かさず参加している。9月のA男の心療内 いる。日中Moは「A男が家にいるので気になっ 科受診の際、Mo自身も心理テストを受けるよ てしかたがない。A男の方に気がいってしまい う指示されたがそれを拒否し、A男の通院も中 娘と会話していても上の空の状態でいらいらし 断した。その後Moは某団体に電話相談を行い、 てしまう」と昼の間、家にいるA男を受容でき 中学生の不登校は治らないと言われショックを ないでいた。「別室にいるA男のことが気にな 受けて自主的に来談した。カウンセリングへの り、日記や家計簿をつける自分の時間が持てず 動機は高い。 ストレスがたまるので外出して気分を変えるよ A男は言葉少なに、「野球が好き」であること、 うにしている」とMoはA男の近くにいること 学校には「行きたいけれど、何人かの人が何か の苦しさを語った。Moは「知り合いの中学生 言ってきそう」だから「今は行けない」と話し が脳疾患で手術した後学校に復帰した。A男も た。 入院して治る病気であったならば治療後学校に 一19一 不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング 戻れる。その生徒がうらやましい」と説明でき 嫌」と言いテストを控えて勉強を嫌がるA男に る理由が見つからないまま学校に行かないA男 対しMoは拒否感を抱いている。 を受け入れられないでいた。 MoはA男が野球の自主トレーニングをしな 少年野球チームの練習に兄と参加しているが いでごまかして「嘘をつくのが嫌い」と言う。嘘 をMoや兄が指摘するとA男が「逆切れし、に 「A男はいつも準備が遅く、兄を待たせている、 カウンセリングに出かける前も着替えなど準備 らむ」のでMoは「私があの子の一番嫌なこと」 が遅い」ことにMoは立腹し「こんなだから学 になっており、日課のことで兄弟間、親子間の 校にも行けないのだ」と言う。学習面でも兄が 対立感情が生じている。 自分から進んで家庭学習するので成績は学年で 反抗するA男の話をするうちに、Moは「私 もトップクラスに位置しているのに対して、「A の父は押さえつける人だったので今でもうまく 男はMoが指示しないとできない、兄をまねよ 関係が築けない」と自分の経験を重ね合わせて うとしない」と兄弟間の比較をしてしまう。A 語り始めた。自分自身の子ども時代を思い出し 男が「家での約束(プリント学習、野球のトレー て「A男に反抗される自分が父親に重なる」と ニングを毎日すること)を破りパソコンゲーム 過去の親子関係をたどる。Moは「自分の父親 ばかりしているので怒りが湧いてくる。不満を とうまくいかないから、自分の息子A男とうま 言わないようにしているが」とMoは我慢と感 く行かないのも当たり前かと思う」と自分の幼 情の爆発を繰り返す毎日であることを語った。 いときの体験を振り返ってA男の気持ちに触れ #2X年11月26日 ねて、A男が腹を立てていることが自分のあの Moは「級友が授業ノートを持ってきてもそ 時の立場と似ていてかわいそうだと説明し、少 るようになっていった。Moは自分とA男を重 れを当然と受け止めている」A男の態度を見て、 し落ち着いた様子である。CoはMoの話を共感 「級友に悪いと思って私が断った」という。A 的に聴いた。 男の兄は家庭学習を自主的にするのに、「A男 はどうして兄をまねようとしないのか」とMo #3 X年12月3日 はA男に不満である。 単身赴任のため週末に家族の元へ戻る父親に Moは「中学校卒業後の進路を考えるとA男 A男は一目置いてきた。A男の少年野球の練習 に定期テストは放棄させたくない」と思い生徒 に行く準備が遅く、チームの出発時間に迷惑を が完全下校した夕方にA男を登校させて定期テ かけたことを父親に叱られると、逆にA男が父 ストを受けさせている。 親をにらみ返したので、父親は初めて激怒し 中間テストの勉強はMoが計画を立て、「A男 MoもA男の反抗的な態度に「驚いた」と言う。 も良い点数を取ればうれしいだろう。自信がつ Moは「小学校時代の少年野球の監督にA男の くだろう」と考えMoも一緒に勉強した。しか 不登校がばれた」とA男の不登校が周りに知ら し、結果は期待したほどではなかったため、A れたことを気にする。「監督が小学校当時の友 男には中間テストを反省して期末テストの取り 達に遊びに行けと呼びかけてくれた」ことに対 組みをして欲しいとMoは思っているが「家で しても「私にしたら知られたくなかった。裏で の生活がどんどんルーズになり勉強を促す声か は何と噂されているのだろうと思って」と不快 けをするとA男は不機嫌になる。私はA男が な気持ちを吐露した。 一20一 生徒指導研究 第16号 外出前に準備のことでMoがA男に愚痴を らに「A男は学校にも行かずに趣味の物をねだ 言った折に「近所の人にも知れてしまって、妹 り、食べ物や衣服にこだわって義務を果たさず、 にもばれちゃって、すべてあんたがこんなに長 権利ばかり主張する」と批判した。また「A男 く休んでいるからや。ずっと家にいられること は夕食時に献立に不満を言い食事中に嫌な雰囲 が嫌なのよ。もう学校じゃなくてもいい、適応 気を作る」ことにもMoは不満を示し、 A男を 教室でもいいわ、行ってくれたらお母さんすっ 「身勝手だ」と感じるという。「上の子は何でも とする、知られたくないことがどんどん知られ 着て、何でも食べて物にこだわらず家庭学習も て自分を追い詰めているのと一緒よ」とこれま 自発的にしている」とつい兄と比べる言い方に で抑えていた感情をA男にぶつけてしまった。 もなっている。 Moは「私には母性本能が無いかと思うぐらい、 (この後Moの塾開設のための研修などにより、 A男が私と関わりの無いところで生きてくれた 面接は約1月半中断した。) ら」と思うと述べた。さらに涙を流しながら「包 丁を体に当てているA男を見て止めに行かな 第1期におけるA男の面接 かった。心のどこかに死んでもかまわんと思っ A男は口数が少なく、足を揺すったりからだ ていた、普通の親でないですよね」と泣き崩れ を動かしたりする。A男が長時間の面接を望ま た。一般の人にとっては誰にも話せない、でき なかったため、CoはA男のペースを尊重して ることなら忘れてしまいたいであろう過去の重 30分程度話を聴くことにした。Coの質問には 大な出来事をMoは自己開示した。面接場面で モジモジしながら答える。 そのような重大な過去の出来事を表出できたこ 学校は「行かなあかんところ。でも今は行け とでMoは癒されたのではなかろうか。 ない(#1)」と言うが、学校に行けないこと についての思いを言葉にできる感じはない。 (#2)「2年からだったら今よりは行きやすい #4 X年12月10日 「(A男は)カウンセリングで大人との関わり かも」(#3)と考え始めるが、「4月の始業式 ができたので、次は子どもどうしの関係を築か は嫌。まず1年のクラスにならないといけない。 せたい」とMoは考え、集団で宿泊活動を行う その次の日からだったら行けるかも(#4)」 県立の施設をA男と見学に出かけた。A男は見 と心配はまだかなり残っている。 学に消極的であったが、Moは「A男の欲しい 親子関係について、#3では「今朝お母さん ものを買い与える約束」で見学させたという。 にずいぶん言われた。わかってくれてると思っ MoはA男に「来週からでもいってみないかと てたけど、そうじやなかった」と鼻をすすり「そ 誘った」のだが、この話からCoにはMoのあ こまで言わんでもええやろ」と思ったと言うが、 せりが感じられた。 #4では「今は親が自分のことをわかってくれ 一方A男の家庭学習を世話するために、Mo ないとは思わない」と改善した。 はこの数年中断していた塾経営の再開を決意す 第2期 自己洞察の促進 #5∼#9 る。塾再開にあたってMoは研修で忙しくなっ たが、一方A男の方は家でテレビやビデオを見 #5 X+1年2月4日 て家庭学習をせず、ゆったりしている。そんな 学級担任と級友がA男を訪問した。Moは事 A男を見てMoは「いらだつ」という。Moはさ 前に知っていたが、A男にとっては突然の訪問 一21一 不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング であった。A男は部屋に閉じこもろうとし、一 〈心理アセスメント: TEGの結果> 瞬顔が真っ赤になり、Moは「硬直してどうなる Moは9月にA男の心療内科受診の際にMo か」と思ったが、A男を強引に挨拶させ、級友 自身のアセスメントをも求められたが「心理ア とゲームで遊んでもらうようにした。すると級 セスメントは自分には必要ない」と拒否した経 友が帰る頃にはA男は自ら進んで玄関に出てお 緯があるので、今回アセスメントを実施するに 礼を言い、「また来てな」と手を振って見送った。 当たっては慎重を期すこととし、面接初期には A男が緊張を解き、明るい表情に変化したこと 実施しなかった。カウンセリングの経過でラ から、Moは「友達の力ってすごいな」と感心 ポートが構築され、Moが自己洞察を始めたこ したという。以前に友達の訪問を断っていた の時期に実施することとし、”MoとA男のここ Moであるが、今回のA男と友人の関わりから ろの特徴を整理し、結果を子育てに生かす”と 子どもどうしの関わりに対する認識が変わった いう目的を明確にした上でTEGを実施した。 ようである。 <A男の結果> CP 4 NP 6 A 8 FC 9 AC 10 #6 X÷1年 2月18日 全体的にエネルギーは低いが、ACは比較的 9月以来治まっていた腹痛が再発したので初 高く従順で周囲に合わせようとし、周りや評価 めて野球練習に参加できなかったことをMoは を気にする傾向にある。 心配し、「A男は4月から学校に行くと自分か <Moの結果> ら言っているので4月が近づいて気になってい CP 8 NP 15 A 14 FC 20 AC 4 るのかと思う」と不安の高まりを述べる。Mo FCが高く伸び伸びして言いたいことを言え は20代に不妊治療のために何回か手術を受け、 る自分奔放な傾向がある。 入院しているが、その際に呼吸法、カウンセリ ング関係の本を読んで「人間の力ではできない #7X+1年2月25日 ことがある」ことを知り、「心から出てくるもの 過敏性腸症候群用の薬を服用してA男の体調 がある」という認識を持っている。そこでMo が戻り、その後は野球練習に参加しているので は「A男の気持ちを安定させたい」と考え、A Moは安心している。日曜Bの野球練習にA男 男に呼吸法を薦めるが、A男はその効果を信じ の父親が参加したが、A男の自己中心的な言動 ようとしない。むしろ兄のほうがプラスに受け に立腹し、家でも食事のメニューにA男が不平 とめて熱心に呼吸法を行っているという。そん を言って家族の感情を逆なでするので普段怒ら な兄をMoは評価しつつ、「A男はネガティブに ない父親が「怒りを顔に出してがまんした」程 受け取って家族の中でも一人だけどんよりして A男の態度は目につく。Moがそれについて後 かわいそう」という。 日A男に話すと、A男は「家族みんなが自分の Coは<A男への対応が気になっているので ことで勝手に怒っている」と言う。MoはA男に すね〉とMoに共感し、 Moのく親としての特 「事の道理を教えてあげなければ」と思うが、 徴を理解するため〉にTEGの説明をして受検: 一方ではMoも「小中学校の頃の自分を思い出 することを勧め、TEGを実施することに同意を す」と自分もまた、一人だけ家族の中で「浮い 得た。 ている感じ」で、同じように家族に突っかかっ ていた覚えがあるという。Moの両親が手を焼 一22一 生徒指導研究 第16号 いていたところもあって、「A男の気持ちがす ングを週に数回行い、夕方のトレーニングにも ごくわかる。当時を思い出すとA男も一緒のよ 気持ちが入ってきた」とMoは言う。Moはこの うな気持ち」がするし、A男と自分との似た部 野球の経験から「子どもはがみがみ言ってもで 分を感じて「かわいそう」だとも思うという。 きんことはできん、待たないといけない」とい Moは「A男の気持ちがわかってあげられるのに うことがわかったと話し、Coには子どもを離 腹立てて、愚痴ったりしてますます孤独にさせ れて見ることができる”Moの余裕”が感じられ ている」とA男への対応を内省するようになっ た。 ていった。 A男の対人関係について「人にすごく敏感」 CoはくそのようなMoだからこそA男への対 だとMoは言う。「言わなくても敏感だから表 応を考えてあみだせるのでしょう〉とMoの思 情でわかるんだと思う」とMoがA男の性格に いを明確化するとMoは「そうなんです、私し 触れたので、Coはエゴグラムの説明に入るこ かあみ出せないと思う。主人がだめなんだった とにした。〈A男は周りを気にして自分を素直 ら、小さいときそういう経験をした私にしかわ に出せないACが高く〉<子どもらしく伸び伸 からないことなのだろうと思う。だから私がし びする傾向であるFCは低い〉と説明した。説 てあげるしかない」と語った。CoにはA男へ寄 明を聞いてMoは「もうかミガミ言うよりは明 り添うMoの感情が伝わってきた。 るくしたほうがいいのかな」とつぶやき、「伸び Moはさらに過去を振り返り、「小さいときに 伸びするということはしょっちゅう叱られる状 不満を言い出すと母はいつも黙っていた。今で 態ではできませんよね、私がガミガミしてるっ も両親とか周りの環境に腹を立てることがある。 てことかな」と独り言のように言った。 私はどうしても両親のことを好きだなんて素直 に言えない」と語り、Mo自身がまだ自分の子ど #9 X十1年3,月17日 も時代の両親への不満を簡単に解決できないで A男は単身赴任先にいるお父さんから携帯電 いることを明確化していった。 話でモーニングコールしてもらい早朝ランニン グを実行している。Moは「これまで子どもた #8 X+1年3月10日 ちの家でのトレーニングに対しても毎回やった 野球の試合には毎回当然の如く出場している かどうか確認し、やってない時は指示して練習 兄が欠場して、家族が大きなショックを受けた。 させていた」が、今回は早朝ランニングを毎朝 MoがA男に「こんな時どうしたらいいんだろ しなくても指示をせず、「今日は走れなかった う」と相談すると、A男は「怒られるのは最悪 けど明日は走れるんじゃない」と伝えるように やな、何でこうなったか心の中で自分が一番わ 対応を変えた。 かっていると思う」と一生懸命に兄の気持ちを Moは不登校への不安について「このまま17、 考えて答えてくれた。これまでのA男は「いつ 8歳になったらどうしょう、こんなやり方でい も原因を他入のせいにする子」だったが、A男 いのかなあ」と思ったりするが、それを打ち消 が兄のことで一歩離れて冷静に考えたことを すように「4月は無理でもいっか一歩踏み出す Moは「成長したな一」と感じたという。試合 でしょう…主人より私のほうが一番関わって、 に出られなかった兄の姿を見て、A男は「僕も 責任と言うのはおかしいけど、自分がやったこ 明日から走ろう」と言い出した。「早朝のランニ とだと思うんで」と語る一面も見せ始めた。Co 一23一 不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング がくうまくいかないのはMoのせいだとお考え A男を「今日だめだったらすべてだめと全部否 なんですか〉と要約し確認すると、Moは「そう、 定してしまう、いいこともだめだと言う子」 私が指示してきた数が多かったから多分こう だったと思ってきたが、最近は「今日はあかん なったんだろう。主人よりも私が一番近くにい かった、でも昨日は良かったやろ」と言うよう て…私のせいやと思って… 私が変わらん になったという。A男の二分割思考の認識は かったらこの子らは変わらんやろうと思って」 Moが「冷静に自分を見るようになった」と思 と自身を自己内省し、自分を変えようとしてい える程修正されている。A男への対応について ることを語った。 も、「前は言ってしまってけんかして」いたのが、 Moは前回のエゴグラムの話題に触れて「こ 先週は「ムッとすることはあっても、けんかは こで見せてもらったグラフでA男が伸び伸びし ない。次はどうしょうと心がけてみるんですね、 た子どもの部分が少ない、人の目を気にする子 それでけんかも減ってきた」という。 どもの姿がわかった。やっぱりそれは私の目を MoはA男が「前期の成績表を見てがっかりし 意識している、走らなかった、プリントしな たので、今度も後期の成績を見て力をおとすだ かった、素振りしなかったことを私が許さない ろう」と予想している。Coがくどのように言葉 態度をA男が感じているから」と述べてエゴグ をかけたいですか〉とシュミレーションを促す ラムの結果をMoのこれまでの子育てにつなげ と、Moは「これから切り替えることが大事やっ て考え、洞察を深めていた。 て、A男もいいとこがあるって言いたいです 第2期におけるA男の面接 い方を考えた。 落ち着かない様子は相変わらずであるが、話 Moはプラス志向でA男に向き合おうとする すと少し落ち着くようになってきた。 姿勢に変化している。言いたいことを言って感 ね」と場面を想定して、MoがA男を励ます言 「また言われたら行けないかもしれない(# 情をぶつけていたMoが自分をコントロールし 5)」と心配は消えない。#6でく学校に何か A男を受容しつつある。 言っておいてほしいことはある?〉と聞くと、 「他のクラスの“いい人(嫌なことを言わない #11回X+1年3月31日 人)”と一緒にしてほしい」と言う。#7の前 Moは兄と進路について話すことが多くなっ にCoは中学にA男の状況を報告し、A男の希望 たが、春休みに入って「A男は遠く離れていて を伝えた。腹痛がなくなった(#7)。 も耳をそばだてて兄の進路の話を聞いている」 母は「最近何も言わない(#5)」という。# ことに気づいた。そこでMoが「こういう話に 9では兄との葛藤を「喧嘩をすることが多い」 興味あるの?」とA男に尋ねたところ、A男は と話す。その一方で、一番よく話すのも兄だと 「もちろんある、野球進学したい」と返事をし いう。一方親とは「あまり仲良くない」とのこ た。それに対してMoは、「欠席が多いから無 とであった。 理」と現実の状況を即座に言ってA男を怒らせ たという。MoはA男をがっかりさせたことを 第3期 アイデンティティの再構築#10∼#12 気にしていたが、話すうちに意識を変え、「ど #10X+1年3月24日 うしても行きたいと思えば、前向きになれて挽 野球の練習試合の話からMoは、これまでの 回できることを教えてあげたい」とA男の進路 一24一 生徒指導研究 第16号 について励まそうという認識を持つようなった。 X+2年3月5日 Moに電話でその後の様子をたずねると、 A #12 X+1年4月7日(始業式当日) は元気に登校し目標をもって積極的に学習と野 「今日、行きました」。MoはA男が登校した 球に励み成績も、着実に向上しているとのこと ことを報告、「ひとつの壁は乗り越えましたが、 であった。Moはカウンセリングについて「私 また明日どうなることか」と心配しつつも、「周 が次の言葉を探している問Coが待ってくれた りの人がいい人ばかりで、見守ってもらってよ ので話しやすかった」という。その経験から かった」と不安と同時にA男が大きな壁を乗り Moは話を聞く際、相手の話を先取りせず最後 越えた喜びを語った。第1期では周囲の大人が まで聞くように心がけていることを述べた。 遊びに来させたことをよく思っていなかった友 Moは面接における間の取り方がMo自身の発 人と一緒の登校であったが、Moの懐疑的な考 言意欲を高めたことを認識している。コミュニ えは修正され、周囲の人の支援に素直に感謝す ケーションのとり方として話の聞き方をその後 る姿がCoには印象的であった。 の生活に生かしている観点からMoの成長を見 第3期におけるA男の面接 すっきりするので包み隠さずなんでも話そうと やはり横を向いたり、手のひらやクツをい いう気持ちでいた、それでもすべてを話した訳 ることができる。Moは面接で、「話すことは じったりして、Coと目を合わせない。ただ自 ではなく話せないことも多少はあった」と述懐 分の意思は明確に示すようになっていった。 し、カタリシス効果を得たことで積極的な姿勢 #10ではく学校へ行きたい?〉という質問に、 で面接に望んでいたことが明らかになった。 即座に「ウン」と答えるようになる。仲良くやっ Moは面接において自分を見直すことについて、 ていけそうな人も「けっこういる」という感覚 「子どもを叱ったことを、何回も話しているう も生まれる。ただ4月は「来てほしくもあり、 ちに自分の気持ちが整理できた。話すことで自 来てほしくない感じもある(#10)」という。# 分の心の中が見えた」ことを述べている。この 11では、4月から「もう行かんとやバイ」と登 ことは、非日常的な面接場面でMoが自分の感 校をほのめかした。学年が変わった#12では登 情を言語化することによってMoの内省が促進 校後朝の腹痛もなく登校。その日の面接で「一 されたことを示している。Moは今回のカウン 応行けた」「大丈夫」と顔を上げて話した。 セリングについて、夏に夫に宛てた手紙でカ 家族関係では、#11で兄弟仲が改善したこと ウンセリングのまとめをしたことを語った。ま を話し、「家族ともうまくいっている(#12)」、 た、Moは不登校生徒の親の立場が理解できる 「ここにはもう来なくていい(#12)」とCoに ので学校からその保護者への相談役を依頼され、 伝えた。 保護者をサポートしている。不登校という危機 を成長のチャンスに変えたMoのエネルギーと、 予後 その経験を周りの人々に役立てるMoの成長は 面接終了3ヵ月後に、直接Moから電話でA Coにとっては学ぶことが多い事例となった。 男が休まずに登校していることを連絡してきた。 5ヵ月後には学校職員からA男ががんばってい るとの報告を受けた。 一25一 不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング 6 考察 2)Moへの共感的支援の効果 Mo自身が「語ること」によって、自ら問題 1)Moの自己洞察と期間制限カウンセリング の有効性 解決の方向を見出していった背景にはCoの支 当初、Moの思う通りに行動しないA男の反 持的態度があり、それがMoの言語化を促し、 抗的態度にMoは不満を述べることが多かった 混然としていた内面の整理を深めることに貢献 が、面接が進むにつれて語られる内容にはMo したと思われる。強い性格のMoに対してCo 自身の両親との関係を振り返るものが多くなっ は終始共感的態度で臨み、感情の明確化を促す ていった。自身の両親との対立を思い返しなが よう配慮した。このようなCoの態度はMoのA ら、Moは親としての自分をふりかえっていっ 男に接する姿勢にも影響を与えたと思われる。 た。過去の自分とA男が似たような境遇にある Moは「こっちが先回りしたのが大きな間違い ことを悟ったMoは、「今のA男自身には責任な の元で、私がしゃべるほどこの子は貝になる。 い、育てている私に責任がある。そういうふう 私がしゃべり過ぎてこの子を無口にしてしまっ に育ててきたから(#9)」と自分の養育の姿 た。・・待つことにしたんです。A男が話しかけ 勢を反省し、A男を受容するようになった。 てきたので私はうなついて、ほとんど黙って聞 Coは面接のプロセスにおいてMo自身の気づ いてて… A男が悲しいと言ったり、泣いた いていく力に度々感心したが、Coがそれを援 りしたときも黙ってそばにいたんです(#12)」 助する姿勢としては、Moがネガティブな感情 とカウンセリングマインド的態度でA男に接す を表出してもそれを傾聴し、自らの自己洞察が るようになった自分をCoに伝えた。この場面 深まった際にはMoの気持ちを明確化しようと はこれまでMoに素直になれなかったA男が退 意識したことがある。時間制限療法の中期は精 行現象を見せ、Moに甘えるいわば幼児体験を 神分析的な洞察が求められる時期である。母自 再現するような場面でもあり、A男もまたMo 身の親子関係が語られ、それがA男との関係へ のこのような姿勢によって安心と自信を獲得し の洞察につながる経緯は、まさに時間制限療法 ていることがわかる。黙ってそばに座っている がもとめるプロセスであると思われる。 Moは、 A男が一人で歩むことを見守り、観察 自らをA男と重ね合わせ、子どもの気持ちを しながら待つ姿勢で対応しており、以前までの 理解しようと努力するMoの真摯な態度がさま 押し付ける支配的なMoから見守るMoへと自 ざまな変化をもたらせた。Moのそれまで持っ らを再統合していることがわかる。 ていた学習面をはじめとする子どもを引っ張っ ていく行動力に加えて、子どもの気持ちを思い 3)長所への焦点づけによる安心感の醸成 やる姿勢を得たことで、A男は安心して再登校 病気の子どもと比較して、:重病なら「病気が を果たすことができたと思われる。面接の経過 治ったから」という理由で簡単に学校に行ける とともにMo自身も落ち着きが増し、防衛は薄 ので、「不登校より身体の病気であれば(#1)」 れ、自らの思いを言語化することによる自己洞 と当初願ったMoに対し、CoはA男の身体的な 察が進んだ。A男の再登校のみならず、本事例 健康が長所として捉えられるよう配慮した。 ではMo自身の変容にも目を見張るものがあっ MoはA男が登校せずに地域の少年野球の練習 た。 に参加することにも抵抗を示し、学習の遅れに ついてもかなり心配していた。Coはく不登校 一26一 生徒指導研究 第16号 で外で活動できることは健康(#2)〉、< いるのかな(#7)」と考え、MoはA男のエネ 打ち込めることがあればやり通す根気が学習に ルギーの低さの原因がMo自身の言動にあるの も反映される(#3)〉とA男の長所の部分 ではないかと自身の養育態度を反省した。この を気づいてもらえるよう意識して伝えた。 後、子どもが自分に本音を言える親子関係をめ 不登校になったA男を、Moは当初無理やり ざそうとしたMoにとって、エゴグラムを通し 登校させようとした。子どもに何かと押し付け て客観的に親子関係をふりかえったことは、そ ることが多かった知的なMoは、 A男の突然の の後の認識を修正するきっかけとなるもので 不登校にどうしていいのかわからなくなり、不 あった。Moの自己理解を図る手段としてもア 安を抱き、外聞を気にして自らをも閉ざす姿勢 セスメントは大変有効であったと思われる。 に陥った。CoはまずMoの不安が少しでも和ら ぐよう、母子の長所に焦点を当ててそれに気づ 5)家族関係の改善 カウンセリングは家族の関係にも変化をもた き、安心感が持てる事への援助が大切ではない かと考え、リソースを見出すことを試みた。 らせようとしている。 MoがA男に「言ったらすっとするからその気 ①Moと夫との夫婦関係 持ち味わってみて(#3)」と面接を受けた自 Moは夫に対して優越感を持ってきたという。 分の気持ちを伝えているのは、怒りや不満を言 「今まで何だかんだと言い訳して、謝らない自 語化しそれを聴いてもらうことがMo自身を浄 分だった。夫に何を言われても今まで『ごめん』 化させ、癒される体験になったということを示 とは言えなかった」という。しかし今は「自分 し、またそれを親子関係でも構築しようとする は自信の屈みたいになっていた。『ごめんな』っ 意思の表れでもある。 て言えるように努力しようと思って(#5)」と 述べている。カウンセリングによって、夫に対 4)TEGによるMoの養育への自己洞察 する強気な言動も修正され、対等な立場で接す る態度に変容しつつあることを自ら気づくよう MoがA男への対応に苦慮している第2期(# 6)に、MoとA男の自己理解を客観的に進め になったことを示している。 る観点から心理アセスメントを勧め、了解を得 ②A男の兄弟間葛藤(カインコンプレックス) てTEGを実施することができた。以前、受診先 Moは家庭生活でなにかとA男を兄と比較し、 でアセスメントを拒否された経緯から、受検は 兄を模範にして欲しいという願望をA男に伝え 慎重に提案され、十分な説明と納得を得た上で てきた。MoがA男のカインコンプレックス、 (例えば食事時にみられるA男の兄への反抗的 実施された。 当初の、外出前の準備が遅い、家庭学習をせ な態度)を誘発させてきた側面は否めない。A ずゲームやビデオを見ている、トレーニングを 男は兄の試合欠場の失敗に学び、早朝トレーニ 怠けて嘘をつく、反抗的な態度をとるといった ングや、兄弟そろってのトレーニングに励み始 A男の態度に、Moが度々不満を言い、激怒する めた。兄との確執が薄れることによって、A男 という話を聞いて、CoはMoのA男を支配し、 は兄の野球進学の話からA男自身も進路につい かつ過干渉である姿が想像されていた。二人の て考えるなど積極的な姿勢に転じ、対立的で エゴグラム(TEG)を見たMoは「私が言いた あった兄弟仲がポジティブな関係に変化した。 いことを言うせいで、A男は私の顔色を伺って 兄弟間葛藤のこの変化は、落ち着いてきたMo 一27一 不登校の息子を受容しかねる母親への時間制限カウンセリング がA男を離れて安心して見ることができるよう は、終結期を意識しMoの面接へのモチベー になり、A男もまた自信を獲得していったこと ションを高め、自己洞察を深める効果があった。 による側面が大きい。A男がMoに受容され成 12回の面接で主訴が改善し現実時間への適応と 長を認められたことが、A男の兄へのまなざし 分離の不安を解消したことは、上地(1984)の をもまた変えた部分があると思われる。 提唱する時間制限カウンセリングの理論と一致 ③A男と父の信頼関係 するものであった。本事例は期間の制限でMo A男の態度で夕食が険悪な雰囲気になった時 の注意集中力を高めたことが不登校の解消につ でも、父はその場で我慢してしまいA男に本音 ながっている。したがって、不登校の母子並行 で関わろうとしない。A男は週末しか在宅しな 面接において学校時間の学期という区切りをポ い父の前でも不安定な様子を度々見せた。しか イントにした時間制限カウンセリングは有効で し兄の件でA男が本音を述べた後から、A男は あるという一事例として本例をあげることがで 父に早朝トレーニングのモーニングコールを依 きるだろう。 頼し、父もそれに応えてA男を励ますようにな るなど、A男と父は面接経過とともに親密に おわりに なっていった。このことは兄の試合欠場につい 今回の面接の過程でMoはA男に干渉し支配 てA男が本音を語り、父親もそれを真剣に受け する母親から、見守る意味の「待つ」ことがで 止めて、相互に本音で関わり合うようになった きる母親に変容した。Moは面接で自己洞察を ことが父子の距離を縮めるきっかけとなってい 深め、「A男がMoの顔色をうかがって育ってき る。またA男は「僕がこのごろ一番うれしいこ た」という気づきを得て、MoがA男に対して と知ってるか?」と父に投げかけ、A男は「カ アサーティブな言動を心がけて努力した。Mo ウンセリングに行くのが一番嬉しい」と父に のA男に対する関わり方の変化に気づきを得た 語った。A男は落ち込んだ生活から救われ癒さ A男が、伸び伸びした言動を示すなど親子の変 れる心のよりどころとしてのカウンセリングの 化をMoの話から知ることができた。このこと 良さを感じていたようであるが、その一番うれ はMoの変容がA男にとって心の安全基地を見 しいことを父親に伝える程、自分の思いを父に 出すことにつながったものと受けとめたい。丹 素直に伝えられており、父子の信頼関係が再構 治(2004)は思春期を第二の再接近期と呼び、 築されてきた。一方、Coはくカウンセリング この時期の心理的な不安や葛藤が子どもに強い の場面ではA男は多くを語らない〉とA男担当 「反抗」「暴力」「退行」を生むことを述べてい のCoから報告を受けていた。面接場面で、あ る。本事例ではA男が不登校という退行を改善 まり話さないA男があえて、このような発言を するための時間制限の過程で、MoとA男が心 した背景には、面接場面で体得した「語らなく 理的に再接近したことに発達上の意義があった ても、ありのままの自分でいていい」という感 のではないだろうか。 覚がA男にもたらされたことが影響しているの 〈付記〉 ではないかと思われた。 本事例の発表について快く承諾をいただいた クライエント(Mo)に深く感謝します。 6)制限カウンセリングの有効性 Moが後期の学期を相談期間に限定したこと 一28一 生徒指導研究 第16号 引用・参考文献 上地安昭 2001学校の時間制限カウンセリング ナカニシや出版 上地安昭 1984時間制限心理療法の理論と実際金剛出版 小此木啓吾 片山登和子滝口俊子乾吉佑 1982児童青春期患者と家族のかかわり家族精神医学3 弘文堂 栗原慎二 2001ブリーフセラピーを生かした学校カウンセリングの実際ほんの森出版 丹治光浩 2004 心理臨床実践における連携のコツ星和書店 中川佳彦 1991 不登校女子中学生のカウンセリングに関する研究 兵庫教育大学大学院修士論文 野田暢子 2001 いじめを受け不登校へ陥った女子中学生の母親の事例 (上地安昭編著「学校の時 間制限カウンセリング」ナカニシや出版 一29一