...

警備会社からの聴き取り書

by user

on
Category: Documents
12

views

Report

Comments

Transcript

警備会社からの聴き取り書
資料 17
警備会社からの聴き取り書(㈱ニシカン)
Ⅰ
委員会までの事前聴き取り
1.日
時
平 成 13(2001)年 8月 21 日 ( 火)
2.場
所
㈱ ニ シカ ン
14:50∼ 19:55
大阪 支社
3 . 聴取 りを した 相手
4.応
対
㈱ ニ シカ ン
業務 部長 兼支 社 長
N
㈱ ニ シカ ン
(遊 撃隊 隊長 )
Y1
㈱ ニ シカ ン
(交 信記 録係 )
Y2
明 石 市民 夏ま つり 事故 調査 委 員会
調 査班
【 経 歴等 】
Q
・Nさんについては、商工観光課長であるとか、カウントダウンの県の担当者、
同 業 者か ら、 信頼 ので きる 、 仕事 もよ くで きる 方と 聞 いて いる 。
高 い 評価 を得 てい るよ うだ が、経歴 や経 験を 聞か せて 欲 しい。明石 の海 峡ま つり、
淡 路 花博 、カ ウン トダ ウン イ ベン トの 他に は。
N
・明石の夏まつりの前には東アジア競技大会のメインプレスセンターと情報処理セ
ン タ ー、 バレ ーの 会場 であ っ た大 阪城 ホー ル全 域を 見 させ てい ただ いた 。
Q
・ 主 にイ ベン ト警 備が 多い の か。
N
・そ うで もな い 。昭和 52 年 か ら警 備業 界に 入り 、常 駐 警備 から 交通 、雑 踏と や って
き た が、近年 は雑 踏と かイ ベ ント の警 備は 難し いの で 、12 月に 行わ れる 神戸 ルミ
ナリエでの元町駅から大丸百貨店近郊の一番最初に客が訪れてくるところを任さ
れ て いた 。
・古くはコンサート関係で、マドンナ、マイケルジャクソンなどの外国人タレント
の主な方々の大阪の警備は仕切っていた。その他、スマップをはじめとするジャ
ニーズ系のタレントや、PLの花火、枚方のプラワンカの花火、などの警備も一
応 仕 切ら せて いた だい た。
Q
・ 今 言っ たよ うな 警備 は、 責 任者 とし て従 事し たの か 。
N
・そうだ。ニシカンもそうだが前にいた日本警備通信も、常駐警備や駐車場の警備
をやっていた関係上、ジャパンメンテナンスの下請けの仕事が多くなった。その
関 係 で、 サテ ィの オー プニ ン グの 仕事 など もや らせ て いた だい た。
【 警 備依 頼】
Q
・
夏 ま つり の警 備に つい ての 話 は、 いつ 頃あ った のか 。
- 163 -
N
・4月 23 日に 商工 観光 課長 か ら最 初の 電話 があ った 。以前 に会 社 が変 わった と 名刺
交 換 をし てい た。「夏 まつり を やる ので明石 に営 業所 が ある か。」と 聞か れた。
・明石 に は連 絡所 はな いが 、一 度 会い まし ょう かと な って 、4月 27 日 に市役 所を訪
れ た。
・夏まつりに当たって、明石に営業所、事務所、連絡所のあるところに参加しても
ら う ので 考え て欲 しい との こ とだ った ので、前 向き に 考え ると 答え た。
Q
・ 地 元業 者の 優先 とい うの が警備 業界 にも ある のか 。
N
・特に明石の場合はきつい。明石海峡大橋の完成時、渡り初めのイベント等に参加
し た が 、 そ の 時 も 兵 庫 県 下 の 会 社 に 下 請け を 頼 ん だ が 、 な ぜ ジ ャ パ ン メ ン テ ナ ン
ス が 元 請 け か と 言 わ れ た 。 明 石 の 花 火 大 会も 同 じ で 、 明 石 の 業 者 を 取 り ま と め る
よ う に言われ た。
・
そ の 日 に は 他 の イ ベ ン ト 、 神 戸 の ク ロ モ リ ッ ト、 ユ ニ バ 競 技 場 で の ヴ ィ ッ セ ル
神 戸 のホ ーム ゲー ムな どを 持 って いた。夏休み最 初の 土 曜日 でイ ベン トが 重な り、
あ ま り人 を出せな いと 商工 観 光課 長や 市担 当者 には 言 って あっ た。
【 契 約に つい て】
Q
・
市 と の契 約書 につ いて は、 ま つり の後 の7月 26 日 に 作 製 さ れ た と聞 い て い る 。
・ 通 常、 警備 を頼 む場 合、 算 定は 人数 ×単 価と なる の か。
N
・
基 本 契 約 は そ う だ 。 そ れ と 契 約 書 に あ る よ う に実 績 精 算 と い う こ と に な る 。 設
営 や 撤去 に必 要な 隊員 もあ り 、終 わっ てか ら精 算す る のが 本当 であ る。
・
通 常 はあ らま しの 計算 だけ で契約 を結 んで しま う。
【 警 察と の検 討会 】
Q
・
6 月 6 日 の 警 察 と の 検 討 会 、 こ の と き は ま だ警 備 計 画 は で き て い な い の か 。 市
N
・ で きて いな い。
Q
・ 山 陽電 鉄の 大蔵 谷駅 の警 備 につ いて指導 され てい る が覚 えて いる か。
N
・言われたと思う。カウントダウン時に大蔵谷駅前の2号線が混雑して、乱横断が
担 当 者の 作っ た配 置図 で説 明 した とい うこ とか 。
激 し かっ たの で、 その 件は 分 かっ てい ると返事 した と 思う 。
Q
・
朝 霧 駅周 辺、 歩道 橋の 歩行 者 対策につ いて も話 が出 た よう だが 。
N
・「 混 ん で き た ら ど う す るの か 」 と か 、「 警 備 員 を ここ に 7 、 8 人 増 や せ 」 と い っ た
話 も でた が、「遊 撃隊 で対応す る」 と答 えた と思 う。
市 の 方も 、市 の職 員で 応援 す ると いう言葉 があ った と 思う 。
Q
・
N さ ん と 警 察 担 当 者の 連 絡 体 制 確 立 と い う こ と で 、 無 線 機 を 貸 し 出 す と な っ て
い る が。
N
・
こ れ を忘 れて いて、しま った と 思っ てい る。
( 事 故当日 )本 部に 1台 残っ てい た。
Q
・新聞によると、歩道橋に大幅な増員を警察が市に求めたとなっているが、そうい
警 察 担当 者と 連絡 する よう に なっ てい たが果た され な かっ た。
う 事 実は あっ たの か。
Y2
・
あ れ ば控 えて いる はず。
- 164 -
N
・ そ れは ちょ っと 記憶 にな い 。な かっ たよ うに 思う 。
指 導 があ れば 、私 やY 2 は メ モし てい る。
Q
・6 月8 日に 明 石営 業所開 設 のF AX があ る 。その 後 6月 26 日に 警察 との検 討 会が
行 わ れて いる が、 その 間( 明 石市 とは )電 話等 での や りと りと なっ てい るが 。
N
・何度 か やっ てい る。6月 11 日 に市 役所 も訪 れてい る。こ の日 に明 石営 業所 の 電話
の テ スト に行 って おり 、市 役 所の 駐車 場に 車を 入れ 、 夕方 に訪 れた 。
Q
・
6 月 26 日に も警 察と の検討 会 をや って いる。明石 公園 の 話が 中心 だっ たと 聞い
て い るが 。
N
・
6 月 6日 のと きも 明石 公園 だ った 。
Y2
・
初 め は全 体的 な話 で、 後、 露 店の 話が あっ た。
Q
・
露 店 の配 置図 面を 初め て見 た のは いつ か。
Y2
・
6月6日で、資料では西側に露店という風になっていて、警察と市が歩道の幅
等 に つい ての 話を して いた 。「一 回見 に行 かな いと」 と 言っ てい た。
N
・
そ う いう こと で翌 日の 7日 に 、露 店商 も呼 んで 見に 行 くと 言っ てい た。
Q
・ 西 側と いう のは 空地 のと こ ろま で、 露店 の線 が入 っ てい たの か。
Y2
・ バ ーベ キュ ーの 所の 駐車 場 (臨 時で ない 方) の通 路 の方 だ。
Q
・ 6月 26 日 の( 警察 との検 討 会の )警 備計 画書 は6 月 9 日 の 日 付 が 入 っ た も の か 。
N
・ そ れが 、第 1稿 だと 思う 。
・第1稿と第2稿は6月9日と後何日にできているのかは、パソコンが押収されて
い る ので 分か らな い。
Q
・ こ のと き警 察か ら指 導の あ った 内容 を覚 えて いる か 。
N
・
最初は明石公園の話、28号線の駐停車、通行止めの可能性もあると言うこと
で規制車を用意できないかということ、あとは自転車、バイクで、書いているの
を 見 ると 公園 部分 が多 い。
Q
・
朝 霧 歩道 橋に 触れ たや りと り は。
N
・警備計画では3名になっていたと思うが、これでは少ないという指摘が警察担当
Q
・
そ の 答え は。
N
・
遊 撃 隊で 対応 する と答 えた 。
者 か らあ った 。
市 担 当者 から は、 市の 職員 も 応援 して いま すと 言う 話 があ った 。
【 警 備計 画書 】
Q
・市の 職員 が参 画し てい ない と ころ での、電話 を含 めた 警 察と のや りと りは あるか。
N
・一度もない。それをすると行き過ぎになる。その場合は必ず、観光係長や市担当
者 に 電話 を入 れて 、一 緒に 明 石署 に行 って いる と思 う 。
Q
・ こ のこ ろの Nさ ん自 身の ス ケジ ュー ルは 、過 密だ っ たの か。
N
・神戸のクロモリットも控えていたし、夏のいろいろなイベントが重なっていたの
で 、 結構 過密 だっ た。
・ 警備 計画 なん かも 指示を 与 えて 作製 して いた。本 来 、(J Rの ダ イヤ の)00:00 以
降 の 記述 など も変 えた もの が ある はず 。そ れが 変え て いな いの が、 うち から も 出
- 165 -
て 行って いる。
Q
・ 指 摘が ある まで 、気 づか な かっ たの か。
N
・ 事 故後 まで 気づ かな かっ た 。文 章な んか も変 わっ て いる もの と思 って いた 。
Q
・ 最 終稿 は残 って いる のか。
N
・私の持っていたのは変えた分であったが、任意提出している。パソコンに残って
い る と思 うが 、押 収さ れて い る。
・ カ ウ ン ト ダ ウ ン の 警 備 計 画 は 、私 と ジ ャ パ ン メ ン テ ナ ン ス の S で 作 っ て い る。 従
っ て 私の 考え たそ のま まが 出 てく るの で、 同じ よう に なっ てし まう 。
淡 路 花博 の頃 から 作り 出し 、 現地 へS と何 度も 足を 運んで いる 。
Q
・ 15,000 人 とい う数 字の根 拠 は 。
N
・ 朝 霧駅 から 降り てく るお 客 さん が、 これ くら いじ ゃ ない かと予想 して いた 。
Q
・ カ ウン トダ ウン 時の 主催 者 の来 場予 測は 25,000 人 で 、そ の内 21,000 人 程がJR
を 使 っ て く る と い う 予 測 に な っ て い る 。そ の 大 半 が 朝 霧 歩 道 橋 を 利 用 す る と こ ろ
か ら 15,000 人が でて きてい る と思 う。
N
・私は、明石の地の人がたくさん来られると思っていたし、カウントダウン、海峡
ま つ りの 時も そう だが 、時 間 前、打ち 上 げる 10 分ほ ど 前に 松が 丘や 狩口 など の近
く か ら、 どっ と人 がや って く る。
今回もそれは注意するように何度も無線を発報しているが、みんな(他の警備会
社 ) は 聞 い て な い と 言 わ れ る 。 う ち の 社 員は 聞 い て い た の で 安 心 し た が 、 身 内 な
の で 証拠 にな らな い。
【 警 備会 社へ の説 明会 】
Q
・ 7 月4 日の 警備 会社 への 説 明会の内 容を 覚え てい る か。
N
・ あ まり 記憶 に残って いな い 。
Q
・ 7 月9 日の 警備 説明 会の 資 料は 、7 月9 日版 のも の か。
N
・本 当は 、4日 には でき てい た が、持っ てい かな かっ た 。1 回目 の説 明会 のと き に、
既 に でき てい るの はお かし い と思 われ るか らだ 。
そ の 代わ り、 市の 方か ら配 置 図面など を出 して いた だ いた 。
Q
・ で きて いる とい って も、 自 主警 備連 絡・ 調整 体制 図 は空 白か 。
N
・はい。本当に日にちに追われていた。その後各社何人だせるかということと、隊
Q
・ こ の時 の会 議で 、ニ シカ ン の無 線機を貸 し出 すと な って いる が。
N
・1警 備 区に 出力 4 W の無線 機 を1 台貸 し出 した 。遠 方には 、聞 こえ るよ うに と MCA
長 、 副隊 長の 名前 を教 えて く れと 各社に FAX で お願 い した。
無 線 機を 貸し 出し た。 だか ら 聞こ えな いと 言う こと は ない 。
Q
・
後 、 当日までは FAX で (各 警 備会 社へ )導 線図 など を送っ たと いう こと か。
N
・ 遅 れ た 理 由 と し て は、 ま だ 市 担 当 者 が 警 察 と 露 店に つ い て 詰 め て い た だ い て た か
Q
・ そ れは どう いう とこ ろか ら か。
N
・歩道橋のところまで露店が来るのには大反対であった。できるだけ粘って欲しい
ら だ 。露 店の 位置 がま だま だ後に ずれ 込ん でい たと 思 う。
と お 願い して いた。
- 166 -
Q
・6月 26 日の 警察 との 検討 会 の時 に最 終だ と言った が 、ま だ調 整 して いたと い うこ
と か。
N
・ ま だ、 市担 当者 が粘 って い たと 思う 。参 加し てい な いの で分 かり かね るが 。
・ 導 線図 をつ くる ので 露店 の 位置 図を もら った とき、 これ は駄 目だ と言 った 。
【 当 日の様子 】
Q
・ 当 日の 集合 時間は。
N
・14:30 に朝 礼を して いる 。ただ 、露店 商を 奥に入 れ ない ために 8:00 から警 備が開
始 さ れた。
Q
・ 14:30 から の朝 礼は 点呼 等 だけ で、 打ち 合わ せは な かっ たの か。
・ 混 雑時 の迂 回誘 導で ある と か、分断 入場 とか の話 は した か。
N
・話はしていると思う。ただ、その時に「分断」という言葉を使ったかどうかは分
か ら ない。
と に かく 人が 混ん でき たら 迂 回路 の方 へ、そ の方 の広 報 は徹 底し てく れと 言った。
Q
・ 迂 回さ せる ため の機 材と か の準 備は でき てい なか っ たの か。
N
・ 市 担 当 者 か ら 、 カ ラ ー コ ー ン 、 規 制 の 看 板、 A 型 の バ リ を 準 備 し て い る の で探 し
て も らっ てく ださ いと 言わ れ たの で、 無線 でも 流し た 。
Q
・ 看 板と いう のは 迂回 路案 内 の看 板か 。ど こが 作っ た のか 。
N
・ そ れも ある と思 う。 市が ミ ワボ シに 作ら せた と思 う 。
Q
・ そ れを 探し 切れ てい ない の か。
N
・各自、無線で了解を取っているはず。なおかつ、カラーコーンとバーの余ってい
る の は本 部横 にあ ると 付け 加 えて いる 。
最 初に 市 担 当 者 と 打 ち 合 わ せ を し た と き に 、 確 認を 取 る よ う に 言 わ れ た の で 覚 え
て い る。
Q
・ そ れは 、迂 回誘 導、 分断 入 場の ため の資 材と いう こ とか 。
N
・ 分 断の ため の資 機材 は用 意 して いな い。
Q
・ 分 断の ため の資 機材 とは 、 どう いう もの か。
N
・ ロ ー プ と A 型 バ リ 、 カ ラ ー コ ー ンを 置 い て バ ー に す る な ど で あ る 。 あ の 人 出の 中
で 、 それ を使 うの は危 険で あ る。
カ ウ ン ト ダ ウ ン 時 、 ロ ー プ に よ る 首 吊 り を何 人 も 見 て い る 。 今 回 は 一 切 使 わ な い
と い うこ とで 、お 願い して い た。
Q
・ そ の時 の迂 回誘 導と いう の は。
N
・ 警 察の 指示 に基 づい て、 指 導の 基に やる のが 分断 で ある 。
ト ラ メガ を持 って、手を 広げ て 広報 する のが我々 の分 断 であ る。な ぜ止 めな いと、
言 わ れる が、 我々 には 規制 は でき ない 。
Q
・ あ らか じめ警察 と打 ち 合 わ せを して おか ない と、 う まく連携 でき ない ので は 。
N
・今までいろんなところで雑踏警備をしているが、その時は警察官の指示を仰いで
Q
・ 臨 機応 変に 指示 を仰 いで 行 う、とい うの が通 常の や り方 か。
や っ てい た。
- 167 -
N
・そう だ。ど の隊 か分 から な いが、近く に警 察官が い ない かと 聞き 、
「居 る」とい う
こ と なの で、「頼 め」 と無線 で 言っ た。
カウントダウン時もそうだが、警察官が1人でも居てくれたらそれでよい。ルミ
ナ リ エで も必 ず警 察官 が居 て 、何 かあ れば 助け てく れ る。
我 々 のや り方 は分 断で はな い と言 われ てい るが 、強 制 力が ない ので でき ない 。
Q
・ N さん は、 ずっ と自 主警 備 本部 のテ ント に居 たの か 。
N
・ 離 れる のは 、警 察と 打ち 合 わせ する とき だけ 。ト イ レも 行っ てい ない 。
【 18:00∼】
Q
・ 時 系列 で思 い出 され るこ と を話 して 欲し い。
N
・ ス イカ の無 料配 布が 18 時 頃 から 始ま った 。そ の時 に 第1 警備 区か ら無 線が 入 り、
非 常 に混 雑し てい ると のこ と だっ た。
第 3 警備 区の 警備 会社 の遊 撃 隊を 行か せ、 その 後、 本 部遊 撃隊 2人 も行 かせ た 。
Q
・ ス イカ 配布 混雑 の事 案に 対 する 支援 か。
N
・ そ うだ 。
・ 18:09 に 明 石 警 察 署 地域 官 か ら 階 段 と 踊 り 場 の 所 に 人 が 溜 ま っ て い る と 言 わ れ 、
遊 撃 隊5 人を 行か せた 。
Y1
・ 先 にN が見 て、 遊撃 隊を 行 かせ た時 に地 域官 が言 っ てい た。 Nは 「今 行か せ た。」
と 言 って いた 。
N
・時間は分からないが警察担当者からも、踊り場付近の滞留について指導があった
と 思 う。
・ こ の頃 は、 まだ まだ 橋の 上 の流 れは あっ た。
【 19:00∼】
N
・ 19:00 過 ぎ 、 歩 道 橋 が滞 留 し て い た の で 、 帰 る お 客 様 に 対 し て 明 石 駅 利 用 の 案 内
を 始 める とい うこ とを やっ て いる 。
・既に遊撃隊は全員階段下と歩道橋に配置しており、この時、スイカをもらって帰
るお客さんが多かったので、朝霧駅に向かっての右側通行で誘導するように指示
した。
・ (テ ン ト の )裏 か ら 見 る と 、 歩 道 橋 の 東 側 を 警 備 員 が お 客 さ ん を 1 列 で 誘 導 し て い
る の が見 えた 。い いぞ 、そ の 調子 の無 線を 入れ た。
Y1
・Y3 とも う 1 人が 橋の 上に 行 き、広 報を 始め 、少し ず つ流 れ出 した。その段 階 で、
N 部 長が 18:45 頃に 橋の南 側 の広 場当 たり にま で行 っ てY 3 に 直接 誘導 する よう
に 指 示し た。
N
・ 19:25 非 常 に 混 ん で おり 、 渋 滞 し て い る と の 無 線 が 入 っ た 。 既 に そ の 時 は 2 次 導
線 へ 回す 広報 をや って いた と 思う が。
・
無 線 の 交 信 記 録 で は 、「 朝霧 駅 ロ ー タ ー リ ー 」 で 消 し て お り 、「 よ り 進 入 ス トッ
プ 1 分後 解除 」と 私が 書い て いる 。
- 168 -
・ 広 報せ よと いう 無線 は必 ず 入れ てい たと 思う 。
・進 入ス トッ プの 指示 がな ぜ 1分 後に 解除 かと いう と 、地 域官 に相 談に 行く と 、我 々
からは橋の東側しか見られないが、本当に流れていた、階段の方を見ても流れて
い た 。そ うい うこ とで 、
「自 然 の流 れ、この まま で行 こ う。」とい う指 示を 頂いた。
Q
・ 19:25 の要 請が 1回 目か 。
N
・ そ うだ 。
・ そ の 後 は 、 19:45 に 花火 が 上 が る 。 花 火 が 上 が る と お 客 さ ん の 足 が 止 ま る の で 、
前 へ 前へ 進ん でい ただ くよ う 広報 しろ と指 示を 与え た 。
・ そ のこ ろ、 第6 警備 区か ら 国道 28 号 の乱 横断 と不 法 駐車 につ いて の連 絡が あ り、
応 援 を求 めら れた が、 橋上 が 心配 でそ ちら の隊 での 対 応を お願 いし た。
・ そ の頃 は両 方の 遊撃 隊は 橋 上の 方へ 行っ てい た。
Y2
・花火 が 始ま った とき に花 火 開始 の連 絡を 全体 に送 っ て、
(警 備)強化 の指示 を して
いた。
そ の 時、 Y3 から 、「 橋の上 の 流れ が止 まっ た」 と連 絡 があ った 。
・花火が始まってすぐ、Nさんに見に行けと言われたので、階段下まで拡声器をも
っ て 妹と 行っ た。
そ の 時受 けた 指示 の内 容は 、
「橋 に はも う上 げる な、明 石の 方へ 回せ 」という こと
と 、「花 火が 終わ れば 規制を 始 める から 遊撃 を集 めて 警 察官 と一 緒に やっ てく れ」
と い うこ とだ った 。
・階段下にはY1 隊長と別の警備員がいた。最初は立ちふさがるように立っていた
が 、 退場 する 客か ら怒 られ 、 その 後分 散し て立 って い た。
・花火を見る人は西の方へ、退場する人は迂回、上にいる人には降りてください、
と 広 報を した 。
Q
・ そ の広 報を (客 は) 聞い て くれ るの か。
Y2
・ 聞 いて くれ ない 。殴 られ た 。妹 はビ ール をか けら れ た。
Y1
・特に、駅に向かう人は全然聞いてくれない。階段の途中までは何回か上がって、
立 ち 止ま って いる 人に 直接 声 をか けた りも した 。
Q
・ 階 段下 付近 には 、警 察官 は いな かっ たの か。
Y1
・ 警 察官 は、 露店 の辺 りに は 巡回 でい たよ うだ が、 階 段下 付近 には いな かっ た 。
Q
・ 花 火開 始直 後か らは 、こ れ 以上 の混 雑を 防ぐ ため の 広報 を始 めた とい うこ と か。
Y2
・その前から歩道橋中央部にいたY4 隊員から、これ以上あげないようにとの連絡
が あ った し、Y 4 隊 員は エレ ベ ータ ー前 の警 備員 にも そ の旨 を直 接言 った ようだ。
Q
・ エ レベ ータ ー前 には 、そ の 警備 員は ずっ とい たの か 。
Y2
・そこにはずっと居たようだ。上がってくるものは仕方ないので、誘導していたと
聞 い た。
【 20:00∼】
N
・20:03
Y 3 隊 長か ら、
「陸 橋 上、人 動か ず。後から 来 るの をス トッ プさ せて く れ。」
と 聞 いた 。
- 169 -
・ す ぐ に 裏 の テ ン トを 見 る と 地 域 官 が い た の で 、 走 っ て 行 き 、 二 人 で 橋 上 を 見 な が
ら 「 止め まし ょう か。」とお 願 いし た。
・地域 官の 答え は「今、見 に 行か して いる 。」
「情報 を 取っ てい る。」とい う返 事 があ
り 、 その まま にな って いる。
こ の 時、 もっ と強 気に 押し て おけ ばと後悔 して いる 。
Q
・ 迷 子の 対応 は多かっ たの か 。
N
・ 非 常に 多く て、 時間 を費 や した 。19 時 台か ら多か っ た。
Q
・ そ の後 のこ とは。
N
・ 花 火終 了後 、将 棋倒 しの 事 実確 認を 運営 本部 から 聞 いた ので 、 第 3 警備区 担 当の
警 備 会社の X 隊長 に無 線で 、 橋上 の警 備員に確 認す る よう 指示 した 。
「 な い」 とい う連 絡が 入っ た 。
Y2
・ 階 段 の 下 で も 花 火 が 終 わ っ た 後 ぐ ら い に 、「 上 でけ ん か が 起 き て い る 」 と か 、「暴
動 が 起き てい る」 とか 、上 か ら私たち に叫 んで いる 人 が居 た。
・花火が終われば規制すると事前に聞いていたが、こんな状態でできるのかと思っ
た。
Y1
・ 花 火 が 終 わ る直 前 か 直 後 に Y 3 が 倒 れ て 、 橋 上 な の で 警 備 だ け で は ど う に も で き
な い と思い 、 N部 長 の無線 に 割 り込 ん で「 警 察官が い る ので 、 警察 官 に接触 し ま
す 。応 援を 求め ます 。」と無 線 を入 れ 、直 接警 察官に 、
「 警備 員が 中で 倒れ たの で 、
応 援 願い ます 。」と言 った。
救 急 車の 要請 はあ るの かと 聞 かれ、本部 に問 い合 わす と 要請 した との こと なの で、
「 要 請し たが 着く のは どち ら か( 駅の北か 南か )分 か らな い」 と答 えた 。
・その 直 後、お 客 さん から 、
「泣 きな がら 上で けんか が 起こ って いる から と携 帯 電話
が か っか てき たの で、 警察 官 に 伝 えて くれ 」と言わ れ た。
私 が 直 接、 Y 3 の 件 と併せ て 話 をし た ら、 無 線を発 報 さ れた の で、 警 察官に 任 せ
て 迷 子セ ンタ ーに 向か った 。
Q
・ そ れは 橋の 近く にい た警 察 官に 言っ たの か。
Y1
・道路側のエレベーターと露店の中間ぐらいに2人警察官が居た。内容は聞き取れ
な か った が、 対応 して くれ て いる と思 った 。
Y2
・ 45 分か 50 分 ぐら いに一 方 通行 の規 制の ため か、 事 案へ の対 応の ため かわ か らな
い が 、機 動隊 員が きて 、階 段 下に 盾でバリ ケー ドを 作 った 。( 6∼ 7名 )
そ の 盾の 前に 警備 員が 配置 し て「一方 通行 です 。上 が れま せん 。」 と広 報した 。
N
・50 分よ り少 し前 だと 思う 。地域 官と 話を して いて歩 道橋 を見 たと きに 、屋 根 の上
に 北 側2 人、 南側 2人 が上 が って いる のを見つ けた と きだ と思 う。
そ の 時に 、
「レ スキ ュー 要請 」と言 った 。たぶ んそれ を 聞い た 商 工観 光課 長が、消
防 が 詰め てい るテ ント に走 っ てく れた と思 う。
そ の 時に は機 動隊 も要 請し て いた 。
Y2
・機 動隊 とは 打ち 合わ せを し なか った が、
「 機動 隊、到 着し まし たの で、一方 通 行し
ま す 」と 無線 連絡した 。
・ 別 の機 動隊 が上 がっ て行 く のが 見え たの で、 それ に 付い て上 がっ た。
Q
・ 上 がっ た機 動隊 員の 数は 。
- 170 -
Y2
・ 5 ∼ 6 名 だ と 思 う 。 踊 り 場 で は 、 病 人 を搬 送 す る た め に 盾 で エ レ ベ ー タ ー ホ ー ル
を 囲 った 。① は消 防隊 員と 思 われ る人 この 時は 将棋 倒 しは 確認でき なか った 。
・ 屋 根 の 上 へ 、 人 の 上に 乗 っ て 若 い 男 2 人 が 上 っ て い る の を見 て 、 そ の こ と を 無 線
で 連 絡し た。(③ の位 置、黒っ ぽい 甚平 を 着 てい た) する と要 請済 みの返答 が あ っ
た。
・ ① の 消 防 隊 員 ( ? ) が降 ろ せ と 言 っ た の で 、
拡 声 器を 持っ た② の機 動隊 員が「 降り なさ い」
③
②
①
④
Y2
5m
と 言 っ た ら人 の 上に 2 人が 降っ て 下り て き て
④ の 機 動 隊員 に 体当た りし て 、 押 し問 答 した
E
後 、 階 段 を下 り てい っ た。 屋 根 か ら下 り たと
き に たく さん の悲 鳴が 出た 。
・前(の 人)に 続い て階段 を 下り るよ うに 広報
し た。
・ そ うす ると 歩道 橋上 から 負 傷者が抱 えら れて 出て き た。
Q
・ こ の時 、踊 り場 に市の職 員 は居 たか 。
Y2
・ 気 付か なか った 。エ レベ ー ター 前に は警 備員 が居 た 。
・ 消 防 隊 員 だ と 思 っ た 人 は 、 ベ ー ジ ュ の 作 業 服を 着 た 体 の 大 き な 人 だ 。 そ の 人 は エ
レ ベ ータ ー操 作を 警備 員に 指 示し てい た。
Q
・ 屋 根の 上に は、 どの よう に して上っ てい くの か。
Y2
・ 私 が見 たの は、 人の 上に 立 って 上っ て行 くと ころ だ。
Q
・ こ れが 記者 会見の時 の話 か 。
N
・ そ う だ 。 商 工 観 光 課 長 が メ モ 書 き で よ い と 言 っ た の を、 わ ざ わ ざ き れ い に し た の
が 間 違い だっ た。 それ と、 ま さか マス コミに配 られ て いる とは 思わ なか った 。
【 20:30 頃∼ 】
Y2
・後か ら警 備員 に教 えても ら った のだ が、歩 道橋の 中 央や や南 側に 居た Y4 隊 員が 、
花 火 が終 わる 直前 ぐら いに「 子供 が窒 息す る。助け て くれ 。」と 申告 を受 けた ので
行 こ うと した が動 けな い状 態 であ った。周り の客か ら は、
「警 備員 なん だから 何 と
か し ろ。」と 罵声 を浴 びせら れ たり、殴 られ たり して 負 傷し た。
Y 4 隊 員は 、 東側 を 伝って 駅 側へ進 み 、橋 上 にいた 警 備 員の 3 名で 駅 から歩 道 橋
へ の 進入 を自 主的 に阻 止し よ うと した が駄 目で あっ た 。
・ Y 4 隊 員 が 朝 霧 駅 前 に い た 5 人 の 警 察 官 に「 中 で 大 変 な こ と に な っ て い る 。 子 供
が 窒 息し そう にな って いる か ら何 とか して欲し い。助け てあ げて 欲し い 。」と 頼ん
だ が 、そ のま ま返 答が なか っ た。
・ 返 答 が な か っ た の で 、 再 度 橋 上 に 戻 っ て行 っ た 。 進 む う ち に 海 岸 側 で 機 動 隊 が 救
出 作 業を して いる のが 見え た ので 、警 笛で 通路 の確 保 など にあ たっ た。
・ 機 動 隊 員 か ら 、 入 場 を 止 め ろ 、規 制 し て 欲 し い 、 と 頼 ま れ て 規 制 を 始 め た。 し か
し 、 なか なか規制 でき ず、 第 3 警 備区 担当 の警 備会 社 の隊 員も 呼ん でき て規 制を
続 け た。
- 171 -
【 誘 導等 につ いて 】
Q
・ニシ カン の記 録に よる と、入場 の制 限と 退場 も西 へ誘 導 する こと にな って いるが。
N
・混んできたときは一方通行にしようと、たぶん最初から警察官とも打ち合わせを
し て いる と思 う。
そ れ と 、花 火 が終 了 したら 警 察 の応 援 と、 迂 回路の 応 援 であ る が、 き っちり と 打
ち 合 わせ がで きて いる はず で ある が、 聞い てい ない と 言わ れる 。
Q
・ そ の打 ち合 わせ とい うの は 、い つや った のか 。
Y2
・6月 26 日 のと きも 、規制 と いう 言葉 はで なか った が、警 察官 がい ない とで き ない
Q
・ 6月 26 日 以外 にも あるか 。
N
・ 当 日だ け。 何か あれ ば、 言 って くだ さい とか 、指 示 くだ さい と言 って いる 。
の で 協力 して 欲し いと 言っ て いた 。
【 カ ウン トダ ウン イベ ント 】
Q
・カウントダウンイベントの日付が変わる前後、歩道橋上が相当厳しい状況であっ
N
・ 私 の見 た目 では 、今 回以 上 であ った 。
Q
・ 直 接見 たの か。
N
・ 見 てい る。 警備 本部 にい た が、 何度 か見 に行 って 現 場へ 指示 を出 した りも し た。
た の は知 って いる か。
・ 階 段の 所も 、今 回以 上の す さま じさ があ った 。
・遊撃隊を集めてイベント会社の人などの協力も得て、上らせないようにして、西
へ 誘 導し た。
Q
・ 流 入の 規制 はし たの か。
N
・明 石の かた は 、
( 花火 が)始 まる 直前 に一 斉に 着て 、終わ れば すぐ に帰 るパ タ ーン
で あ るこ とか らし てい ない 。
Q
・ カ ウン トダ ウン イベ ント の 時に 負傷 者は いな かっ た のか 。
N
・ た ぶん 、い なか った と思 う 。転 倒し たの はあ った と 思う が。
Q
・イ ベン トが 終わ った 後 、歩 道 橋上 に色 々と 遺留 品が あ った よう だが 、見 てい る か。
N
・ 見 てい る。 靴と かが あっ て 、メ チャ クチ ャや った と 思う 。
Q
・ 警 察担 当者 は、 カウ ント ダ ウン イベ ント 時の 混雑 状 況の 認識 はあ った と思 う か。
N
・ 十 分に あっ たと 思う 。
- 172 -
Ⅱ
第3回委員会における聴き取り
日
時
平成 13(2001)年 9 月 2 日( 日)
場
所
明 石市 役所 8 04 会議 室
( 召 致し た参 考人 )
Q
株式 会 社ニ シカ ン
9:30∼ 12:40
業務 部長 兼 大阪 支社 長
N
・あな た の経 歴を 聞か せて ほ しい が、昭和 52 年に警 備 業界 に入 った 。年 齢に す ると
何 歳 くら いの 頃か 。
N
・ 30 前 半で ある 。
Q
・常駐警備から、交通、雑踏と経歴を書いているが、一番メインでやっていた仕事
は 何 か。
N
・ 近 年は 、雑 踏警 備で ある 。
Q
・ 今 まで で、 一番 大き な雑 踏 警備 の経 験は 何か 。
N
・数え上げるとキリがないが、コンサート関係では、マドンナ、マイケルジャクソ
ン な ど、 大き なも のは 、花 博 とか であ る。
Q
・ 今 度の よう な花 火大 会の 雑 踏警 備の 経験 はあ るか 。
N
・ P L、 枚方 、臨 空の 花火 大 会も やっ た。
Q
・話が飛ぶが、花火大会の前に、カウントダウンのイベントがあったが、それには
貴 方 は、 ニシ カン の大 阪支 社 長と して 対処 した のか 。
N
・それと、大蔵海岸での責任者はジャパンメンテナンスだが、私は準責任者という
立 場 であ る。
Q
・ ニ シカ ンは 下請 けと して 入 って いた のか 。
N
・ 全 部を 仕切 って いた 。
Q
・ 事 故当 日は 、あ なた はど こ に居 たの か。
N
・ 南 東の テン トの 所で ある 。
Q
・ カ ウン トダ ウン の時 は、 ど こに いた のか 。
N
・ も う少 し西 側の 所で あっ た と思 う。
Q
・ そ の時 も本 部は 設け られ た のか 。
N
・ 本 部は あっ た。 バー ベキ ュ ーの 東側 ぐら いで ある と 思う 。
Q
・ 立 入禁 止区 域内 に本 部が 置 かれ てい たの か。
N
・ カ ウン トダ ウン の時 は、 立 入禁 止区 域内 であ る。
Q
・ カ ウン トダ ウン の時 は、 時 間が 長か った でし ょ。 夜 中ま であ った ので しょ 。
・警備に当たって、雑踏警備をどんな風に考えて、どんな風に対処しようとしたの
か 。 多 数の 観 客を ど のよう に さ ばく の か、 ど のよう に し て帰 す のか と いった 計 画
は 、 どう であ った か。
N
・ 今 回と そう 変わ って いな い 。
Q
・そう変わっていないということは、今度の聴き取りを見ると、結局の所、人が混
ん で き たら 対 処し よ う、混 ん で きた ら その 次 に手を 打 と う警 察 に頼 ん で、と い う
趣 旨 が聴 き取 りで 出て きて い る。
- 173 -
N
・ そ うで ある 。
Q
・ そ れと 同じ と考 えて よい の か。
N
・ そ うだ 。
Q
・そうすると、事前に人がどれくらい来て、人の流れがどのようになるか、行く人
帰 る 人 が混 ざ って 、 団子に な る とい う 対策 は 事前に は 考 えて い なか っ たとい う こ
とか。
N
・ 打 ち合 わせ の中 では 、色 々 な案 が出 てい た。
Q
・ 色 々で たで あろ うが 、最 後 はど のよ うに して 仕切 ろ うと した のか 。
N
・ そ の時 は、 警察 に頼 んで 規 制を かけ ると いう 腹し か ない 。
Q
・問題の歩道橋だが、カウントダウンの時にも、今回の時にも事前に現場をじっく
り 見 てい るか 。
N
・ 見 てい る。
Q
・ ど んな 風に 思っ てい たか 。
N
・私自身は、カウントダウンの時も同じだが、花火が上がる10分前くらいから客
が ド ッ と来 る 。そ れ は、前 の 明 石海 峡 まつ り の時も い っ しょ だ った が 、そう い う
時 に だ けド ッ と客 が 来るこ と も 分か っ てい た ので、 隊 員 には 注 意を し ながら や っ
て い たが 、甘 いと ころ があ っ たと 思う 。
Q
・ あ なた の考 えも 、暴 走族 の 方に 頭が 向い てた とい う こと はな いの か。
N
・ そ れは ない 。
Q
・3年前に明石海峡まつりの花火大会があったが、その時も貴方はタッチしている
N
・ タ ッチ して いる 。半 年間 お りま した 。
Q
・ そ の時 は、 問題 の朝 霧歩 道 橋は なか った でし ょう 。
N
・ な かっ た。 その 時は 踏み 切 りが 一番 問題 であ った 。
Q
・あの歩道橋がどれくらいの人間がスムーズに渡っていけるのか、そのためにはど
のか。
ん な 対策 を立 てれ ばよ いか と いう こと は、 あま り考 え なか った のか 。
N
・ 考 えて はい たが 、予 想し て いな かっ た客 が、 急遽 増 えた とい うの が現 実で あ る。
Q
・ 何 人ぐ らい 集ま って くる と 思っ てい たか 。
N
・10万人は来ると思っていた。西の方から、北の方から来るというのは分かって
いた。
Q
・ 一 番た くさ ん客 が来 るル ー トは どこ だと 思っ てい た か。
N
・ 朝 霧歩 道橋 だ。
Q
・朝霧歩道橋は、真っ直ぐ海岸に向かってかけられている。今度の花火大会の打ち
上 げ 場所 は、 真正 面に 見え る わけ だね 。
N
・ 一 番ロ ケー ショ ンの いい と ころ であ る。
Q
・ 歩 道橋 の南 端に なれ ばな る ほど 、良 く見 える ね。
N
・ そ うだ 。エ レベ ータ の前 だ 。
Q
・10万人もの客の多くが歩道橋を渡って来るのであれば、花火が上がると皆立ち
止 ま っ て、 空 を見 て いるで し ょ 。あ ま り動 か ないで し ょ 。そ の 辺り に 人が滞 留 す
る と いっ た心 配は しな かっ た のか 。
- 174 -
N
・ 心 配し てい た。 それ を排 除 せよ とい うこ とで、隊 員 に指 示を 与え てい た。
Q
・ そ れは 、そ の日 にな って か らで しょ。事 前に はな か った のか 。
N
・滞留する場所だとは分かっていたが、事前にはしていなかった。警備員1名だけ
つ け てい た状 況だ 。
Q
・ 警 備員 1名 とい うの は、 第 3 警 備区 担当 の警 備会 社 か。
N
・ そ うだ。
Q
・ 警 備 会 社 は 、 警 察 が 入 る イ ベ ン ト で は 、最 終 的 な 計 画 の 実 施 に つ い て は 、 警 察 が
責 任 を持 つと いう か、 全て が 合意した 上で の実 行に な るで しょ 。
・ 当 然 、 警 備 会 社 の 計 画 に 、 警 察 が チ ェ ッ ク入 れ て 、 お か し い 所 は 指 摘 が あ る と い
う 風 に考 えて よい のか。
N
・ そ う考 えて いる。
Q
・ 今 回は 、そ れが あっ たの か。
N
・警察 との 打ち 合わ せは 2回 し か出 てい ない。6月 26 日 の最 終打 ち合わせ であ っ た。
Q
・ 警 察 と ニ シ カ ン が 花 火 大 会 の 警 備 に つ い て、 膝 突 き 合 わ せ て じ っ く り と 計 画 を 練
N
・ 今 回は なか った。
Q
・ な ぜな いの か。
N
・ お 互 い が 分 か っ て い た と い う と こ ろ も あ る が、 そ の 辺 が 手 抜 か り で あ っ た と 思 っ
っ た こと はあ るの か。
て い る。
Q
・ あ な た は 2 回 警 察 と の 打 ち 合 わ せ に 出 て い る が、 2 回 の 中 で 、 警 察 の 方 か ら の 指
摘 で 、 大蔵 谷 駅周 辺 の乱横 断 に 対す る こと、 朝霧歩 道 橋 は人 が 若者 が たむろ す る
こ と が よく あ るか ら 注意し て ほ しい と いう指 摘があ っ た よう だ が、 そ のとお り 間
違 い ない か。
N
・ 間 違い ない。
Q
・ そ こ で 2 点 指 摘が あ っ て 、 そ こ が 問 題 な の だ か ら、 警 察 と ニ シ カ ン で じ っ く り 警
備 体 制に つい て相 談す る場 は なか った のか 。
N
・ な かっ た。
Q
・ 歩 道 橋 は 海 岸 側 か ら の 階 段 は 、 狭 く て 入り に く い 、 駅 側 は 広 く て 入 り や す い と 考
え ら れな いの か。
N
・ そ の辺 で、 カウ ント ダウ ン の時 は、階段 の所 でひ ど いめ にあ った 。
Q
・ カ ウ ン ト ダ ウ ン イ ベ ン ト の 時 に 、 ひ ど い め に あ っ た と言 っ て い た が 、 そ れ は ど の
よ う な状 態で あっ たの か。
N
・ 今 回 、 私 は 橋 の 上 の 状 況 を 見 て い な か っ た が、 カ ウ ン ト ダ ウ ン の 時 は 、 階 段 の 所
に ロ ーピ ングをし てい た。
・ 階 段 を 降 り て す ぐ西 に 、 電 気 の キ ュ ー ビ ク ル が あ っ た が、 階 段 か ら キ ュ ー ビ ク ル
の 所 まで ロー ピン グを して い た。
・ 客 が 立 入 禁 止 区 域 ま で 流 れ 込 ん で き た の で、 そ の ロ ー プ に 首 が 引 っ 掛 か っ た 人 と
か い た。
Q
・ ロ ーピ ング は何 のた めに し てい たの か。
N
・ 海 岸側 に立 入禁 止区 域を 設 けて いた 。
- 175 -
Q
・ 階 段の 上に 上が らさ ない た めか 。
N
・ 階 段を 降り てき た所 から 、 キュ ービ クルの所 まで 立 入禁 止区 域に して いた 。
Q
・ そ れで なぜ 首に 引っ 掛か る のか 。
N
・ 西 か ら 押 さ れ た 人 が い た 。 そ れ と 、 逆 に そ れ が め ん ど く さ い人 は 、 立 入 禁 止 区 域
Q
・降り てく る人 とこ れか ら上 が ろう とす る人 が、ぶ つか り 合っ たと いう こと でしょ。
の バ ーや カラ ーコ ーンを乗 り 越え て来 た人 が南 から 階 段の 方へ 上が ろう とし た 。
・ ひ どい めに あっ たと いう の は、 貴方 自身が暴 行を 受 けた とい うこ とか 。
N
・ そ うだ。
Q
・ カ ウ ン ト ダ ウ ン の 時 に そ う い う 経 験 を し た の で あ れ ば、 今 回 も 少 な く と も そ う い
う こ とに なる であ ろう と思 っ たか 。
N
・ 思 った。
Q
・ 警 備 の 時 に 、 カ ウ ン ト ダ ウ ン の 時 の ト ラ ブ ルの 反 省 を 、 今 回 に 生 か す と い う 雰 囲
気 は なか った のか。
N
・ そ の 辺 で 、 私 自 身 が 申 し 訳 な い と 思う の は そ こ だ 。 も っ と 自 分 で 引 き ず っ て で も
や れ ばよ かっ たと思っ てい る 。
Q
・そ れと 、もう 一点 、橋 が公 道 であ った とい うこ とを、貴方 は事 前に 知っ てい た か。
N
・ 知 って いた。
Q
・ カ ウ ン ト ダ ウ ン の 後 に 、 こ う い う 問 題 が あ っ た と い う よ う な こ と を、 会 社 に 報 告
し た り、 報告 書を だし たり す るシ ステ ムは ない のか 。
N
・ あ る。
Q
・ そ れは 行っ たの か。
N
・ は い。
Q
・ 会 社 及 び 業 界 で 、 末 端 の 警 備 に あ た る 人は 、 何 日 か 会 社 で 訓 練 を す る 訳 だ が 、 責
N
・ 会 社に よっ てま ちま ちだ か 、我 々は 行っ てい る。
任 者 とな って いる よう な人 の 研修 会や研究 会と いっ た もの はあ るの か。
・ と い う の は 、 事 前 踏 査 も や る し 、 そ れ 以 前に 自 分 で 現 場 を 見 に い く 努 力 を す る 隊
員 が いる ので 、そ うい う人 が居て くれ るの はう れし い 。
Q
・ 警 備 計 画 書 が 、 カ ウ ン ト ダ ウ ン の 写 し で は な い か と言 わ れ て い る が そ の 点 は ど う
N
・丸 写し とい った らお かし い が、実際 スキ ャッ プ(警 備 計画 の概 要)を作 った の は、
か。
私 と ジ ャパ ン メン テ ナンスの S であ っ たの で 、私自 身 の 考え 方 とい え るが、 皆 さ
ん の 手 元に 渡 った の が、最 初 の 分だ け で、 修 正後の 計 画 書が 渡 って い ないと い う
結 果 にな って いる。
Q
・ 修 正後 の内 容は どの よう な もの か。 橋の こと に関 し て。
N
・ 橋 のこ とで はあ まり 変え て いな い。
Q
・ 具 体 的 に 、 市 の 方 か ら も 、 こ の 点 は ど う か と い う よ う に指 摘 と い う か 、 い っ し ょ
に 練 り上 げた とい うこ とが あ まり ない ので はな いか。
N
・ そ うだ 。私 も分 かっ てい た ので 、暗 黙の うち の了 解 があ った 。
Q
・ 警 察 と の 関 係 で 、 警 察 は 警 備 計 画 を 出 せ ばチ ェ ッ ク を す る が 、 チ ェ ッ ク す る 権 限
は あ るの か。
- 176 -
N
・ そ れを 提出 して 指導 を仰 ぐ とい う立 場で ある 。
Q
・ と いう こと は、 警察 に指 導 責任があ ると いう こと か 。
N
・ そ うだ。
Q
・ 警 察に つい ても 、警 備計 画の責 任が ある と考 えて も い い のか。
N
・ そ うだ。
Q
・ 雑 踏 警 備 は 主 催 者 で や れ と 警 察 は 言 っ て い る が、 雑 踏 警 備 は 主 催 者 で 、 警 察 は 暴
走 族 対策 をや るか らと 言わ れ たこ とは ある か。
今聞いているのは、警察
の 方 針 とし て 、イ ベ ントの 警 備 はま ず 主催 者が第一 義 的 にや れ とい う ことに な っ
て い るの かと いう こと だ。
N
・ 自 主 警 備 で や れ よ と い う の は 、 私 た ち は い つ も聞 い て い る 言 葉 だ が 、 や は り 他 の
署 で は 、間 違 いは こ れはだ め だ とい う よう に指摘さ れ 、 書き 直 して こ れでど う か
と 持 って いっ てい る。
- 177 -
Fly UP