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展覧会の企画から作品の管理・研究まで 美術作品の魅力を発信する

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展覧会の企画から作品の管理・研究まで 美術作品の魅力を発信する
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学芸員
来館者の方に作品のメッセージを伝えるお手伝いをしています
展覧会の企画から作品の管理・研究まで
美術作品の魅力を発信するエキスパート
どんなお仕事ですか?
学芸員のおもな仕事は、展覧会の企画・実施です。出品する作品は所蔵品だけでなく、全
国の美術館から借りる場合もあります。その交渉や配送の手配、展示方法の検討や解説
文の作成、ホームページでの掲載など多くの仕事があります。また、美術館が所蔵している
美術品には貴重なものも多く、
その保存管理や作家についての詳しい研究も、大切な仕
事となっています。
なぜこの仕事を選びましたか?
こ
び
やま
ゆう
き
小檜山 祐幹
さん
プロフィール
宮城県仙台市生まれ。宮城教育大学附属中学校から宮城
県仙台第二高等学校に進学。卒業後、東京大学文学部、
同大学院人文社会系研究科へ進む。主に16世紀初期バ
ロック時代の西洋絵画を研究する。2010年3月に大学院を
修了後、同年4月より宮城県美術館の学芸員として就職。
勤務地/仙台市青葉区 小学生時代に家族で見に行ったゴッホの絵に、写真で見るのとはまったく違う大きなパ
ワーを感じて、強い印象を受けたのが最初の美術館体験でした。でも、絵を描くことに興味
を持ったわけではなく、高校の頃から学芸員や研究者を意識しだしました。大学卒業後は、
美術館なら直接作品と関われることと、多くの人に作品や作家のメッセージを伝えられるこ
とに魅力を感じ、学芸員を選びました。
実際にこの仕事をしてみての感想は?
展覧会では作品の展示の仕方で印象も変わってきます。鑑賞の楽しさを味わって頂くため
にはどうしたらいいか、試行錯誤を重ねながら配置を決めていきます。美術館は来館者の
方に、作品から感動や驚きを得て頂くのが目的です。日常生活とは違った世界で、作品の
放つメッセージが見た人の心に深く残り、
その人の人生を豊かにしてくれればと願っていま
す。
どんな中学生でしたか?
4カ国語対応の電子辞書。手袋とライトは、作品の状態を点
検するため。巻尺は展示の時に寸法を測るのに使います
04 しごと発見ノート
中学2年生の時に転校を経験したのですが、バレーボール部を中心に溶け込むことができ
ました。その後も競技を続けたこと、長く続く友人を得られたことは今でも財産になっている
と思います。この頃から何となく歴史や美術に関係した仕事に就きたいと考え始めていまし
た。宮城県美術館でルノワール展が開催された時には、
ワクワクしながら見に行ったのを覚
えています。
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