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「冬の天気」 5学年(PDF:243KB)

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「冬の天気」 5学年(PDF:243KB)
第5学年1組
理科学習指導案
平成24年1月25日(水)5校時
活動場所
理科室(1校舎1階)
指導者
1
単元名
「冬の天気」
2
単元設定について
この単元は、5年生の発展として学習指導要領外の内容を扱い、
「台風の接近」
「雲と天気の変化」を受けて
児童の興味・関心に応じて取り扱うことが出来るものである。学習指導要領 5 年生理科の目標(2)
、及び、
内容の B、生命・地球(4)天気の変化(イ)
「天気の変化は、映像などの気象情報を用いて予想できること」
を受けて、冬や春の天気の変化を時間や自然災害などに目を向けながらインターネットや書籍などの資料を活
用して調べ、気象現象の規則性などについての見方や考え方を育てることがねらいである。
児童は家庭で、日々、テレビ等で天気予報を見聞きしている。天気は生活に直結した現象であり、日常の生
活に大きな影響を及ぼしている。これまでに児童は3年生で「風やゴムのはたらき」
「太陽と地面の様子」か
ら気象現象の基礎となる気温と風について学習し、4年生で「空気と水の性質」
「天気の様子」から天気の変
化の基本となる1日の気温の変化及び水と水蒸気の関係を学習してきている。
この単元では、既習の知識をもとに、テレビや新聞の天気図や気象衛星「ひまわり」の画像、インターネッ
ト、パソコンソフト等、いろいろなところから入手できる気象情報を活用しながら、
「冬の天気」の特徴であ
る「日本海側の大雪」
「太平洋側の乾燥した晴れ」について理解を深めさせたい。また、日本付近の四季の天
気を「気団」の及ぼす天気の特徴としてとらえ、天気図から冬の天気を「西高東低の冬型の気圧配置」として、
「気温」
「降水量」
「風」などの気象要素と結びつけて認識させたい。
3
研究課題との関わりについて
研究課題 「基礎的・基本的な内容を確実に定着させ、
思考力・判断力・表現力を育成する授業の工夫改善」
新学習指導要領の改訂の基本方針②には「知識・技能の習得と思考力・判断力・表現力等の育成のバランス
を重視すること」とある。
各学校では、基礎的・基本的な知識・技能を確実に習得させ、これらを活用して課題を解決するために必要
な思考力・判断力・表現力その他の能力を育み、主体的に学習に取り組む態度を養うことに努めること、さら
に、発達の段階を考慮した言語活動の充実と家庭での学習習慣の確立が求められている。
小学校理科では、目標の中に○自然に親しむこと○見通しをもって観察、実験を行うこと○問題解決の能力
を育てること○自然を愛する心情を育てること○自然の事物・現象についての実感を伴った理解を図ること○
科学的な見方や考え方を養うことの6項目が挙げられている。この目標に沿って基礎的・基本的な知識・技能
の確実な習得のため、自らの体験を重視し、自然との関わりの中で自然に対する関心や意欲を高め、主体的に
問題を見出す学習活動を重視することが重要である。また、科学用語や概念の理解を進めるため、インターネ
ットや関連ソフト、テレビ、新聞、解説図等の視覚的な資料や解説を活用し、疑似体験できる学習環境を整え、
知識・技能の習得を図る授業の工夫も必要である。思考力・判断力・表現力を育成するためには、児童が見通
しをもって観察・実験などを行い、結果を整理することにより、自然の事物・現象について実感を伴った理解
を図ることが重要である。また、言語活動の充実を図るため、観察・実験において、記録、要約、説明、論述
といった言語能力を養うとともに学級やグループでの話し合い、発表を充実させる授業の工夫も必要である。
これらのことを踏まえ、本研究主題に迫るために以下のことに取り組む。前学年までに培った基礎的・基本
的な内容や体験をもとに主体的に問題を見出し、解決に迫る実験・観察などを重視する授業の工夫改善をする
こと。さらに、インターネット等の視聴覚機器の活用や話し合い、発表等の言語活動を重視する学習を進める。
上記のことが、基礎的・基本的な内容の定着と思考力・判断力・表現力の育成につながるものと考える。
4
単元の目標
(1)単元全体の目標
冬や春の天気の変化を時間や自然災害などに目を向けながらインターネットや書籍などの資料
を活用して調べ、気象現象の規則性などについての見方や考え方を育てる。
(2)具体的な目標
【関心・意欲・態度】
○天気の変化について興味・関心を持ち、気象情報を収集・活用し、気象情報をもとに天気の季節による
変化を調べようとする。
【科学的な思考・表現】
○冬や春の天気のようすと気温、降雨(降雪)量、気団などの気象情報を関連付けて考察し、自分の考えを表
現することができる。
【観察・実験の技能】
○天気の変化を調べる工夫をし、気象衛星の画像やインターネットの気象情報を活用して計画的に情報を収集
することができる。
【知識・理解】
○天気の変化は季節によって特徴があり、冬は日本海側では雪の降る日が多く、太平洋側では晴れの日が続く
ことが多いことを理解することができる。
5
指導計画
冬の天気(3時間)
・ 冬の天気について調べる。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(2時間)〈本時2/2〉
・ 春の天気について調べ、秋の天気と比較する。 ・・・・・・・・・・・・・(1 時間)
6
本単元を指導するに当たって
本単元の学習を進めるにあたり、これまでに学んだ天気の基礎的・基本的な知識、○天気は季節によって特
徴があり、台風接近時には天気が大荒れになったり、急変したりして、大きな被害を受けることがあること○
雲の量や動きは、天気の変化と関係があること○天気の変化は、映像などの気象情報を用いて予想できること
等の内容の定着およびインターネット等の視聴覚機器活用や話し合い活動、発表等の言語活動が本単元の学習
前提として必要になる。
これまでに児童は 9 月から 10 月にかけて「台風の接近」
「雲と天気の変化」の学習を進める中で、○空のよ
うすの観察(1 日の雲量や動きと風)○気温変化と雨量測定等の実際に体験した結果とインターネットを活用
した気象情報(気象衛星、天気予報、台風情報、災害情報)を関連付けてきた。また、生活との関連として台
風 12 号の災害情報にも触れ、天気の変化に興味を持ち、気象情報を生活に活用することの大切さを理解する
ことができてきている。
本単元で指導すべきことは、これまでの学習の発展として、季節による天気の変化と冬の天気の特徴および
気象変化の連続性と規則性をとらえさせることであると考える。具体的には①「気圧」
「気圧配置」
「気団」
「西
高東低の冬型の気圧配置」
「日本海側の大雪」
「太平洋側の乾燥した晴れ」等の基礎的・基本的な語句を理解さ
せる②自分たちのねらいに沿った「気象衛星からの雲画像」
「天気図等の気象情報」を取捨選択し、活用する
ことができる③冬の天気の特徴について自ら考えをまとめ、それをもとにしたグループの話し合いの結果を発
表することができることである。これら指導すべきことをふまえて、本単元では以下のような指導の工夫を行
いたい。
・学習の流れの工夫
基礎的・基本的な事項や語句を定着させるため、学習内容に即した学習集団の組み合わせを考えることが必
要であると考える。本単元の学習の場合、情報の取得や重要語句の確認、一人一人が自分の発想や考えを持つ、
集団の意見や話し合いの結果を自分の考えに反映させる、情報機器を的確に操作する、発表・評価によって思
考を深め、既習事項の定着を図る等の指導の展開が考えられる。それぞれを授業の流れの中に位置付けるよう、
一斉
→
個
→
グループ
→
評価
→
一斉
の学習集団の組み合わせを考えたい。
・教育機器利用環境の工夫
本単元の目標を達成するにあたり、教育機器の活用は欠かせない、教育機器をタイムリーかつ効果的に利用
するためには、理科室内でインターネットが利用できるコンピュータ環境の整備が望ましい。コンピュータ室
での学習は学習の個別化という面で効果的ではあるが、機器操作の個人差、グループ活動の即時性、実験・観
察と平行した学習の流れ等を考えると制約を受ける。本授業においては、理科室での教育機器利用のための環
境整備と多様な学習集団の組み合わせにより、児童の思考力・判断力・表現力を途切れることなく育成するこ
とができると考える。
・問題解決能力の育成と言語活動の工夫
学習の流れの中に自分で考える場、グループで話し合う場、グループの発表によって自分の考えを評価する
場を設定した。授業の最初の一斉指導で「なぜ冬は寒いのか」
「なぜ季節によって天気が変化するのか」
「なぜ
日本海側は雪が多く、太平洋側に晴天が多いのか」等の疑問を自らの課題としてとらえ、解決するためにどう
するかの道筋を考えさせることにより、主体的に問題を見いだす思考力を育成する。またグループの話し合い
による問題解決に迫る情報の取得と協議により、判断力と表現力を養う。さらにグループ発表を通じ、自分で
考え、グループで協議した内容を評価・修正し、気象現象の規則性を科学的な見方や考え方に基づいて論理的
に理解することができると考える。
学習環境と学習の流れを整備し、効果的な学習結果の定着を図ることは授業の組み立てをする上で当然必要
とされることである。授業の流れを主導し、まとめるのは教師である。授業者である教師の発問・声掛け等、
児童に対する関わり方が学習の理解を深めるために重要であると考える。本授業の中で、科学的な見方・考え
方を確実に児童に意識させ、定着させるために、
「児童の発表に対して、具体的な賞賛を必ず入れる。
」「誤答
に対して、思考の流れを途切れさせないよう正答への示唆を含む返し方をする。
」ことを実践したい。
本時の学習指導(指導計画 第 2 時)
7
(1) 本時の目標
冬になると、日本海側では雪の降る日が多く、太平洋側では晴れの日が続くことが多いことを
理解できる。
〈関心・意欲・態度〉
・季節による天気の変化に興味を持ち、冬の天気の特徴をインターネットを使って調べようとする。
〈科学的な思考・表現〉
・気象衛星の画像やインターネットの気象情報を天気図と関連づけて考察し、発表することができる。
〈知識・理解〉
・冬になると西高東低の気圧配置により、日本海側では雪の降る日が多く、太平洋側では晴れの日が続く
ことが多いことを理解することができる。
(2) 本時の展開
過 時
学習活動
○教師の働きかけと予想される児童の反応
程 間
評価及び指導上の留意点
【★研究課題との関連】
1 前 時 の 学 習 内 容 ○天気に関係する重要語句の確認をしよう。
を確認する。
○各グループ(6 班)のコ
〈気圧〉
ンピュータは授業の始まる
・空気の重さの違い(空気の量の違い)で低気圧と高
前に担当の児童が設置し、
気圧がある。
・低気圧は中心に向かって風がふき込み空気が上昇
導
【評価方法】
し、高気圧は風がふき出し空気が下降する。
ヤフーの画面まで起動させ
ておく。
(ヤフーキッズの画面でもよい)
・低気圧の時は天気が悪く、高気圧の時は天気がいい。
10 2 気 団 と 気 団 の 間 ・高気圧から隣接する低気圧に風がふき出している。 ○うまく起動できないコン
分
入
の 風 の 流 れ を 模 〈気団〉
ピュータ及び途中でマウス
擬実験(演示)で ・低気圧や高気圧の大きな固まり。
が動かなくなったものは
確認する。
・太平洋やシベリアに気団がある。
強制シャットダウンで再起
・太平洋とシベリアの高気圧が日本付近で勢力争いを
動させる。
している。
〈気圧配置〉
○模擬実験は教師の演示実
験として行う。
・天気図上にある低気圧や高気圧の並び方。
〈知識・理解〉
・天気予報をする時に確認する気圧の図。
天気図を読み取るのに必
★天気図を利用する上で必要な語句の意味を発表さ
要な基本的な語句とその意
せる。
味を説明できる。
【発表】
展 30 3 本 時 の 課 題 を 知 ○冬になると太平洋側と日本海側の天気はどう違う ○ワークシートの解説図を
開 分
る。
のか考えてみよう。
参考に考えさせる。
・日本海側は雪が多く、太平洋側は晴れが多い。
・日本海側は気温が低く、太平洋側の方が暖かい。
・日本海側より太平洋側の方が風が強い。
なぜ日本海側は雪が多く、太平洋側に晴天が多いのかを考えよう
○典型的な西高東低型の過去の天気図を参考に、ワー
4各自、自分の考え
クシートに自分の考え(予想)を記入しよう。
○気圧配置に注目させ、風
の吹く方向と日本付近の天
(予想)をまとめ ・ワークシートの定型文「~の高気圧から~に向かっ 気の様子を考えさせる。
る。
て強い風がふき、風が直接当たる~側に雪が多く、
~側に晴天が多いと考えました。」にそって考えを
まとめる。
★天気図の情報を活用して考えをまとめさせる。
○各グループ内で司会者を
○グループ内で自分の意見を発表しよう。
中心に各自が発表する。
5 グ ル ー プ 内 で 意 ・「シベリアの高気圧から低気圧向かって強い風がふ
見交換をする。
き、風が直接当たる日本海側に雪が多く、太平洋側
に晴れが多いと考えました。
○シベリア高気圧から、日本海側に風がふき込むとど
うして日本海側の雪や太平洋側の晴天になるのだ
ろうか考えてみよう。
〈科学的な思考・表現〉
天気図と冬の天気の特
徴を関連付けて発表でき
る。
【レポート・発表】
6 イ ン タ ー ネ ッ ト ○インターネットのサイト(バイオウェザーサービス ○インターネットのサイト
を利用して資料
かヤフー天気)の天気により現在の気圧配置が変化
の情報から、気圧配置が
を集める。
する様子を見てみよう。
刻々と変化する様子をとら
○ヤフーの検索に「冬の天気」と入れて、解説を参考
えさせる。
にグループで意見を出し合って課題の解決に向け
て定型文を完成させよう。
○検索結果の最初に出てく
る「冬の天気」や「日本の
7資料をもとに各
天気」を参考にする。
グループで課題
解決を図る。
○インターネットの操作は
各グループのコンピュータ
担当児童が行う。
<関心・意欲・態度>
インターネットをもと
に積極的に話し合いに参
加できる。
【操作・話し合い】
○サイト上の文や絵をワー
クシートの自由記述欄に写
したり、メモとして活用し
たりさせる。
・かわいた~気団から吹き出した風が~海の上を通る
○解決のための話し合いは
とき、~を多く含んだ風となり~側の~に当たり~
グループのリーダーが司会
を降らせる。また、~をこえてかわいた風が~側に
となって進める。
ふき、かわいた~天となる。
・西高東低の気圧配置により
○5 班のコンピュータを大
★友達の考えを参考に、自分の考えを表現させる。
画面テレビに常時接続し、
8 グ ル ー プ ご と に ○グループの代表者が完成した定型文と感想を発表 操作の参考にする。
課題について発表
する。
しよう。
・かわいたシベリア気団から吹き出した風が日本海の
○発表者には定型文とグル
上を通るとき、水蒸気を多く含んだ風となり日本海
ープの反省を発表させる。
側の山に当たり雪を降らせる。また、山をこえてか
わいた風が太平洋側にふき、かわいた晴天となる。
★定型文を活用し、課題の解決を記述させる。
ま 5
と 分
め
9 学 習 の ま と め を ○定型文の発表を受けて、冬の天気の特徴は日本海側 ○各班のコンピュータは
する。
に雪の日が多く、太平洋側に晴れに日が多いことを
確認しよう。
○次の時間は春の天気について調べ、秋の天気と比較
しよう。
担当児童に終了させる。
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