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GlyScope シアル酸分析キット ABEE Labeling Kit Plus S

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GlyScope シアル酸分析キット ABEE Labeling Kit Plus S
GlyScope シアル酸分析キット
ABEE Labeling Kit Plus S
エイビーイーイー
試料タンパク質(血清など)から糖(シアル酸を含む)を遊離し、簡便に標識するキットです。 標識された
糖は HPLC で高感度に分析できます。
試料タンパク質からシアル酸のみを遊離し、シアル酸の種類を分析することもできます。
本製品は研究用試薬です。臨床用途には使用できません。
R CHO
+
NH2
Monosaccharide
C OCH2 CH3
O
ABEE
R CH2NH
C OCH2 CH3
O
ABEE-monosaccharide
■ 特長
·
試料タンパク質(血清など)から遊離した糖(シアル酸を含む)の還元末端に 4-アミノ安息香酸エチルエ
ステル(ABEE; 4-aminobenzoic acid ethyl ester)を還元アミノ化反応で標識するキットです。※
·
ABEEで標識された糖は蛍光または紫外吸収を持つため、逆相カラムを用いたHPLCで定量分析を
おこなうことができます。
·
試料からの糖の遊離や前処理操作(酸加水分解、N-アセチル化)の試薬も含まれており、本製品の取
扱説明書にしたがって操作をおこなうだけですので、はじめての方でも安心して操作できます。
·
操作すべてを1つの容器でおこなうことができ、標識化後の精製は簡単な抽出操作のみです。
·
1つのHPLC条件で、シアル酸の種類(N-グリコリルノイラミン酸 NeuGc、N-アセチルノイラミン酸
NeuAc)の分析だけでなく、シアル酸を含む糖(シアル酸、アセチルアミノ糖、中性糖、ウロン酸、デオキ
シ糖)も分析できます。
·
分離しにくい同分子量の単糖(例えば ガラクトース, グルコース, マンノース など)がきれいに分かれ
ます。
·
(そのため、試薬などに由来するグルコースのコンタミが気になりません。)
標識された糖は冷凍保存で数ヶ月安定です。
※ 末端にアルデヒド基を持たない糖(例えば 糖アルコール(キシリトール,エリスリトール) や ケトース(フルクトー
ス))にはABEEを標識することができません。
製品名
製品コード
GlyScope シアル酸分析キット ABEE Labeling Kit Plus S
J711
本製品は、コスモ・バイオ株式会社から販売しております。 詳しくは
■ 操作のながれ
糖タンパク質、糖脂質、オリゴ糖、糖鎖など
糖分析
糖のグリコシド結合を
切断し、遊離します
アセチル基を含む糖
(GlcNAc, ManNAc など)
は酸加水分解でアセチル
基が外れるため、元に戻す
操作が必要です
シアル酸種類分析
酵素処理<ノイラミニダーゼ、N-アセチルノイラミン酸アルドラーゼ>
酸加水分解
N-アセチル化
ABEE 標識化
HPLC 分析
■ 性能

糖の定量分析において、直線性が得られる濃度範囲 : 0.2 ~ 50 nmol
■ 保存
-20℃保存
試料からシアル酸(NeuAc,
NeuGc)を遊離すると同時
に N-アシルマンノサミン
(ManNAc, ManNGc)に変
換します
■ 糖の分析例
4 種の動物(ヒツジ、ウシ、イヌ、ヒト)由来の糖タンパク質:α1-酸性糖タンパク質(AGP)を試料とし、本製
品を使って遊離した糖について ①シアル酸を含む糖の同時分析 と ②シアル酸の種類の分析 をおこ
ないました。
①シアル酸を含む糖の同時分析
②シアル酸の種類の分析
1.Gal, 2.Man, 3.Glc, 4.Ara, 5.Rib, 6.ManNAc(i.e. NeuAc), 7.Xyl., 8.GlcNAc, 9.Fuc, 10.Rha., 11.GalNAc,
12.ManNGc(i.e. NeuGc)
①シアル酸を含む糖の同時分析
②シアル酸の種類
の分析
動物種
Gal
Man
Fuc
GlcNAc
GalNAc
ManNAc
mol/
ヒツジ
18.5
14.5
n.d.
22.7
4.7
12.9
mol
イヌ
12.0
13.2
n.d.
18.6
1.1
10.0
ウシ
16.0
23.4
n.d.
29.0
n.d.
17.6
ヒト
18.0
16.4
24.7
n.d.
14.8
3.7
molar
ヒツジ
3.8
3.0
-
4.7
1.0
2.7
ratio
イヌ
2.7
3.0
-
4.2
0.3
2.3
ウシ
2.0
3.0
-
3.7
-
2.3
ヒト
3.3
3.0
4.5
-
2.7
0.7
ManNGc
ManNAc
2.0
10.4
n.d.
9.8
n.d.
0.4
-
9.5
8.7
14.6
2.2
2.2
1.3
-
1.1
2.7
*n.d.・・・No detectable
結果、AGPの糖の組成は動物種によって大きく異なることがわかりました。
①シアル酸を含む糖の同時分析では、ヒツジとイヌのAGPには GalNAc が存在することから、O 型糖鎖があ
ると推定されます。また、N 型糖鎖は複合型のみが存在すると仮定した場合、その平均側鎖数は「Man を 3.0
としたときの GlcNAc のモル比から 2 をマイナスした値」で求められます。したがって、ヒトは 2.5 本鎖、ウシは
1.7 本鎖、イヌは 2.2 本鎖、ヒツジは 2.7 本鎖と算出され、ヒツジ、ヒト、イヌ、ウシの順で多分岐糖鎖が多いこ
とが推定されます。
さらに②シアル酸の種類の分析から、動物種によって NeuGc と NeuAc の比率が異なることが確認できました。
■ キット内容
酵素溶液
: 1本
TFA溶液
: 1本
2-プロパノール
: 1本
N-アセチル化溶媒
: 1本
無水酢酸
: 1本
標準単糖溶液(未標識)
: 1本
ABEE溶液
: 1本(20 試料分)
酢酸
: 1本
還元剤
: 1本
反応用試験管
: 20本
注意!
標識化後の精製に必要な下記試薬は本製品に含まれませんので、別途ご用意ください。
¨
クロロホルム (1 試料あたり 0.2mL)
また、反応時は 80℃で保温しますので、ブロックヒーターなどをご用意ください。
HPLC 分析に必要なカラムや溶媒セット、および標準糖は下記の弊社製品をお薦めします。
【関連製品】
製品名
製品コード
GlyScope 糖標識化キット ABEE Labeling Kit
J710
GlyScope 糖分析用溶媒セット Solvent Set
J712
GlyScope Monosaccharide Mixture-5 (unlabeled)
J713
GlyScope Monosaccharide Mixture-11 (unlabeled)
J714
GlyScope 糖分析用カラム Honenpak C18
J715
これらの製品は、コスモ・バイオ株式会社から販売しております。 詳しくは
【参考文献】
1)Yasuno, S., et al., Biosci. Biotechnol. Biochem., 61, 1944(1997)
2)Yasuno, S., et al., Biosci. Biotechnol. Biochem., 63, 1353(1999)
3) Suzuki, J., et al., Agric. Biol. Chem., 55, 283 (1991)
TEL
045-852-4001
E-mail [email protected]
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