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インターンシッププログラム報告書 Part. 3
インターンシッププログラム報告書 Part. 3 総合国際学研究科 博士前期課程 国際協力コース 2 年 池田 佳寿子 2010 年 6月 7 日 <受入機関> World Bank Ethiopia Country Office <都市>アディスアベバ(エチオピア首都) <期間> 2010年3月26日~9月下旬(6ヶ月間) <部署> Country Management Unit (CMU) <始めに> 5月23日(日)にエチオピアで総選挙が行われまし コーヒー発祥の地エチオピアのマキアート。一杯約 50 円(筆者撮影) た。2005 年の選挙では、結果に不満を持った人たちに よる暴動が引き金となり多くの死者が出たこともあり、日本大使館、UN,そして勿論世 界銀行でもまたの暴動が懸念されていましたが、今回は平和的に選挙は無事に終わりまし た。ただ、与党が 99%の得票率を獲得したという結果が出て、国際社会は選挙の正当性に 疑念を抱いているという事実も否めません。驚くことに、選挙の翌日携帯に、「英語で今回 の選挙が平和的に終わりエチオピア人であることを誇りに思います」という内容のメッセ ージが届きました。エチオピアではテレコミュニケーションは国営なので政府からのメッ セージということになると思いますが、メッセージを見た時には監視されているような怖 くも感じました。如何に現在のエチオピアで政府の力が強いのかということを実感した体 験でした。 <今月の業務・成果> ・いよいよCASPRのデッドラインも近付いて来ました。必要な情報もほぼ集まりまし たが、最後に残った数個がやはり一番情報取得が困難なものばかりで様々な職員のところ を回って少しずつ情報を得たりしました。また、ジェンダーに関してある組織であれば必 要な情報を提供してもらえるかもしれないという結論に担当者と話し合った結果至った時 はそこからその機関にコンタクトを取ったり必要な情報についてメールをしたりを任せて もらいました。また、得た情報で興味深い部分をその担当者へ報告してまた話し合ってと いう繰り返しをしました。手元にある情報から何が読み取れるかということを考えたり、 中でも重要な箇所を把握したりすることを学びました。 ・今月は、世銀のプロジェクトである Addis Ababa University での開発学のプログラムの 講義を 2 度聴講しました。両講義とも Country Director の大橋さんによるものでエチオピ アのいう「Developmental State」とは何かということを経済の基礎的な基本知識から入っ て、日本や韓国との比較などしながら考えて行くという授業でした。エチオピアというそ の国自体が発展を必要としている国においてその国の人たちがどう考えながら開発学を学 んでいるのかということはとても興味深かったです。 ・その他にも2度ほどワシントンとのビデオコンファレンスを聴講しました。こういった ミーティングの際は、カントリーオフィスとワシントン意外にも必要に応じてはミッショ ンで他国にいる職員とオーディオかビデオでリンクアップして参加したりします。そうい ったミーティングでいつも感じるのがどこにいても職員が自分の分野に関して本当に知識 が深く急な質問や議論でも的確に応答が出来るということです。国際機関では、分野間の 関係性や全体像を把握できる能力も勿論ですが、確固とした自分の専門をもつ事を大変重 要であると思います。 <今後の課題・挑戦> 最近は、様々な分野のオフィシャルドキュメントを読んだり、簡単な文書校正を担当させ てもらったりもしています。そんな中感じることが英文を読む速度がこれからの課題であ るということです。全くそれまで関わったことのない分野などの文書では、技術的な語句 やたくさんの数字に読む速度も明らかに落ちてしまいます。しかし、国際機関では、プロ ジェクトが円滑に施行まで運ぶようにこういった事務作業にもスピードが求められます。 従って、今後の課題としてはより多くの文書を読み込むことで読む時間を短縮していくこ とです。また、ライティングに関しても独特の言い回しがあったり、如何に的確にメッセ ージを伝えながらも丁寧な言葉で伝えるかということが大切であったり、ビジネスの場で は欠かせないスキルが求められます。なので、スタッフが作成した手紙を読んでみたりし ながらライティングスキルの向上を図ることも今後の課題です。 ジャガイモ貯蔵庫(農村訪問で筆者撮影) 農家の子ども(同左) Entoto Mountain にある教会(筆者撮影)