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航空宇宙防衛産業の企業倫理の実践に関する 国際フォーラムに参加して

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航空宇宙防衛産業の企業倫理の実践に関する 国際フォーラムに参加して
工業会活動
航空宇宙防衛産業の企業倫理の実践に関する
国際フォーラムに参加して
航空宇宙防衛産業の企業倫理の実践に関する国際フォーラム(International Forum on
Business Ethical Conduct for the Aerospace and Defense Industry:IFBEC)の第6回
年次大会(Annual Conference)が平成27年11月19日、20日の2日間、米国マサチューセッ
ツ州ボストンのフェアモントコプリープラザホテルで開催された。
今回も米国航空宇宙工業会(AIA)と欧州航空宇宙防衛工業会(ASD)所属の欧米主
要企業から企業倫理・コンプライアンス責任者を始め、北大西洋条約機構(NATO)、経
済協力開発機構(OECD)、NGO団体等から総勢80名に及ぶ関係者が参加し、交流・情
報交換が行われた。議題は、ベストプラクティス、グローバル市場での倫理、及び航空
宇宙防衛市場での腐敗の影響などのトピックに関し、パネルセッションも含め多数組ま
れた。
SJACからは事務局1名が参加したが、以下、本国際会議について概要を報告する。
○開催実績
第1回
(2010年 1月13日:ドイツ・ベルリン)
第2回
(2011年10月19-20日:米国・ワシントンDC)
第3回
(2012年9月13-14日:スペイン・マドリード)
第4回
(2013年10月15-16日:米国・ワシントンDC)
会場のフェアモントコプリープラザホテル
第5回
(2014年11月8-9日:ベルギー・ブリュッセル)
1.はじめに
(1)AIAとASDは2009年11月にヘルシンキで
ンで開催された後、欧州と米国で交互に実
施されており、今回で6回目の開催となる。
「航空宇宙産業に関するビジネス倫理の国
際原則」(Global Principles of Business Ethics
for the Aerospace and Defense Industry:以下、
「国際原則」)に調印し、それまで欧米がそ
(2)「国際原則」の主な内容は、
①それぞれの企業は社員教育を推進し、内
部報告を奨励するための組織を作ること
れぞれ倫理綱領を定め、個別に実践してい
②汚職防止に関し国際法、ビジネスを展開
たものを、欧米間で共通の企業倫理憲章を
する相手国の法律や社内規則などを遵守
持つことに改められた。翌年2010年1月に
するべく、細目の規定を設けること
第1回のIFBEC Annual Conferenceがベルリ
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③アドバイザーを活用する場合、法遵守の
平成28年2月 第746号
教育を行うとともに、金銭の支払いなど
という考え方をもとに、2008年「航空宇宙
をきちんと管理すること
産業ビジネス倫理要綱」を策定した。その
④利益相反にならぬよう、各種の法律や規
則、命令への遵守を求めること
⑤企業の秘密の遵守として、自分の属する
後、本国際フォーラムにも参加し、情報収
集を行い、会報を通じて会員企業に情報提
供を行っているところである。
会社の秘密はもちろん、会社が変わって
も昔の会社の秘密を遵守すること
などを求めている。
2.第6回年次大会の概要
2日間に亘る第6回年次大会はIFBEC議長に
選任されたレイセオン社のティモシー・シュ
(3)IFBEC会員は欧米の主要企業であり、レ
ル ツ 氏(Timothy Schultz、Vice President,
イセオン社(IFBEC議長会社)、エアバス社
Ethics and Business Conduct)と副議長のタレ
(IFBEC副議長会社)を始め、ロッキード・
ス 社 の ド ミ ニ ク・ラ ム ル ー 氏(Dominique
マーチン社、ボーイング社、ゼネラル・ダ
Lamoureux、Vice President, Ethics and Corporate
イナミックス社、ノースロップ・グラマン
Responsibility)が進行を務めた。
社、BAEシステムズ社、ダッソー・アビエー
ション社、ロールス・ロイス社、サフラン社、
タレス社、フィンメカニカ社、エンブラエ
以下、主要な講演について報告する。 (今回の講演資料はIFBEC Webサイト(http://ifbec.info/)
から閲覧可能。) ル社、サーブ社などの企業31社から構成さ
れている。
(1)Opening Remarks
シュルツ議長の開会宣言に引き続き、レイ
(4)IFBECのミッションは、ASDとAIA共通
セオン社トーマス・ケネディ(Tom Kennedy)
の企業倫理規範である「国際原則」を通じ
会長兼最高経営責任者が登壇し、以下の主要
企業倫理を世界の航空宇宙産業全体に普及
発言を行い、参加者間で共有された。
させていくことであるが、年に一度の国際
①信頼性の面で企業の評判を構築するため
フォーラムの開催を通じ、企業、政府、一
には、企業幹部は日頃、従業員が「立ち
般団体などとの情報交換や優良事例の発表
止まり」「倫理チェック」を行うことを
とともに、双方向の対話を通じ、業界全体
奨励すべきである。
の倫理基準の強化を図っている。
②レイセオン社の倫理文化、即ち正しい行
動を取ることが国際市場で競争上の優位
(5)SJACの対応としては、
①欧米とともに国際的なビジネス倫理活動
を推進していく必要がある。
②この活動の基本は、企業の自主的な活動
であり、工業会は倫理活動を勧奨するが、
管理監督はしない。
③欧米が倫理活動の推進として重視してい
る贈収賄に焦点を置き、我が国で既に制
定されている経団連憲章を参考とする。
性をもたらしていると信じている。
③習慣と腐敗防止法が広く異なる国際市場
では、優良ビジネスはもちろんのこと、
立派な倫理的な評判を維持することが特
に重要である。
④状況が不確かな(グレー)場合は距離を
置くという単純なルールに従いたい。
⑤レイセオン社は、世界約80ヵ国で国際事
業を展開中であり、15ヵ国語(含む日本
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工業会活動
年次大会風景:左はケネディ レイセオン会長講演の様子
語)で腐敗防止指針を公表し、倫理教育
行動基準の強化・高度化のために、防衛関連
プログラムを作成した他、世界的な腐敗
顧客との継続的な対話の機会を探っていくと
防止活動グループの米国トランスペアレ
述べた。
ンシー・インターナショナルから2014年
11月に「Corporate Leadership Award」を
受賞している。
また、今回の議長会社であるレイセオン社
(注1)NATOの軍事能力の変革及びインターオペラビ
リティの促進を監督する「変革連合軍(Allied
Command Transformation)」の事業を支援する教
育訓練組織。ドイツ・オーバーアマガウに所在。
年間1万人が入校。
は、ケネディ会長自らが企業倫理の在り方を
発信した他に、レイセオン・インターナショ
(3)Best Practices Collaboration in Ethics &
ナル社のCEO、上級顧問、上級顧問弁護士も
Compliance Externally and Internally(内外の
登壇し、企業倫理活動への取り組みについて
倫理・コンプライアンス協力の最優良事例)
積極的にアピールを行った。
①BIAC(Business and Industry Advisory
Committee to the OECD:OECDに対する
(2)IFBEC-NATO Best Practices Cooperation
シュルツ議長からIFBECとNATOの長年に
亘る協力関係について説明が行われた。
経済産業諮問委員会)のコリーヌ・ラガ
シ ュ 氏(Corinne Lagache、SVP, Chief
Compliance Officer, Safran)から同組織の
NATO か ら 信 頼 構 築(Building Integrity:
概要及びその中の「BIAC腐敗防止タスク
BI)プログラムの推進者がIFBECのベストプ
フォース」について、OECD贈賄ワーキ
ラクティカルフォーラムに初回から参加する
ンググループ、OECD Integrity Forumへの
一方、IFBEC側もNATOスクール
に信頼構
公式参加を始めとするOECDの各種活動
築プログラム課程が設けられたのを受け、同
に対する高い貢献度について紹介がなさ
スクールに講師として参加する等、広く腐敗
れた。
(注1)
防止に関する連携活動を続けている。
BIACは先進各国が直面する重要な経済・
シュルツ議長は次のステップとして、NATO
社会問題について、民間経済界の意見を
の信頼構築プログラムとの更なる連携の機会
取りまとめ、OECDや加盟する各国政府
をサポートするとともに、防衛産業と政府の
に提言を行う公式の諮問機関として1962
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平成28年2月 第746号
年に設立され、日本からは経団連が参加
している。
期待すると述べた。
サプライチェーン行動規範自体は既に各国
腐敗防止活動に関しては「OECD外国公
の主要企業で制定、運用されているが、今回の
務員贈賄防止条約」「OECD多国籍企業行
IFBEC行動規範の制定の背景としては、英国
動指針」等を推進するために意見表明を
が2015年3月に制定した「現代奴隷法(Modern
行っている他、コンプライアンス・自浄
Slavery Act 2015)」を始め、新たな規則の制
作用の促進、政府調達における透明性、
定やOECD多国籍企業行動指針、ビジネスと
腐敗防止に係るトレーニング・能力開発
人権に関する指導原則等の規範・基準の普及
等に取り組んでいる。
等により、益々サプライチェーンにおけるコ
ンプライアンスが重要視されてきていること
②ボーイング社のエレン・マーチン(Ellen
Martin)副社長からは同社の倫理アドバ
を挙げた。
因みに、前述の英国法は強制労働といった
イザーの役割について説明が行われた。
「現代的奴隷」の防止を目的とするものであ
倫理アドバイザーは同社のビジネス、機
り、企業に対してサプライチェーンにおける
能別部門指導者のパートナーとして、積
強制労働の防止に関する報告書の公表等を求
極的にリスクや問題軽減に当たり、開か
めている。
れた責任文化(全ての社員は行動規範に
国際的なサプライチェーンの活用は製品・
反する行為に疑問を投げかけ、それにつ
サービスのコストダウンに効果的である一
いて指導を仰ぎ、報告する責任を持つ)
方、間接的に劣悪な労働条件を強いる当事者
を推進し、あらゆる階層で倫理的指導力
となり得るリスクが存在する。このため、自
の開発に努めている。
社のサプライチェーンに組み込まれているビ
指導者研修では年次研修として同社行動
ジネスパートナーやサプライヤーに企業の社
規範への署名や自社の価値観の再付託実
会的責任を果たすことを求めるだけでなく、
施、倫理レポート等の教材の使用、リー
その実施状況の確認まで求められる状況にあ
ダーシップ育成のための国際倫理や価値
るということである。
観についての討議、顧客や関連会社との
最優良事例の共有を図っている。
同氏は最後に当該行動規範導入の流れとし
て、メンバー企業による承認、そしてメンバー
企業を通じてサプライヤーの同意を得ていく
(4)The New IFBEC Supply Chain Model Code
と述べた。
of Conduct(新たなIFBECのサプライチェー
ン行動規範の制定)
(5)Insights from TI-UK Government Index
ドミニク・ラムルー副議長は冒頭、IFBEC
昨年の年次大会でCI(Defense Companies
メンバーとサプライヤーの関係はビジネス成
Anti-Corruption Index:各国主要防衛関連企業
功の重要な要素であり、IFBECメンバーはサ
の情報公開度指数)の報告が行われたが、今
プライヤーの活動において適用法規の遵守を
回は国防における汚職防止指標の国際比較GI
期待する。加えて、IFBECメンバーが航空宇宙・
(Government Defense Anti-Corruption Index)に
防衛産業を通じて、サプライヤーのために今
関し、2015年度に公表された「中東・北アフ
回のサプライヤー行動規範を導入することを
リカ」及び「アジア・太平洋」地域について、
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工業会活動
トランスペアレンシー・インターナショナル
②アジア・太平洋地域では調査対象17ヵ国
のキャサリン・ディクソン氏(Katharine Dixon)
中、6ヵ国(中国、パキスタン、スリラ
が解説した。
ンカ、タイ、カンボジア、ミャンマー)
なお、同社は政府、公共機関の説明責任を
がE及びFランクで評価されている他、イ
強調し、国内外の汚職・腐敗防止の解決に取
ンド、インドネシア等がDランクに位置
り組む非政府組織である。
している。例えば、中国は国防費が右肩
上がりであり、世界中の公表されていな
①中東・北アフリカでは調査対象17ヵ国中、
い軍事支出の30%を占めると言われてお
実に16ヵ国が地域の安全保障、安定に脅
り、未だ説明責任の欠如、透明性も限ら
威を与える国防腐敗リスク(A∼Fランク
れ、地域の安定性に影響している。
で評価・Aが最も低い)が「E:非常に高
総括すると、これらの国は議会の監視能
いリスク」
「F:重大なリスク」、唯一チェ
力の欠如、公表されていない予算の説明
ニジアが「D:高いリスク」という状況
責任の不存在等、軍事支出に対する監督
にある。
機能が抑えられていると指摘している。
この地域は世界で最も不安定な紛争地域
の1つであり、防衛予算支出の多くが集
ニュージーランド「A:もっとも低い」、
まっている。ここでは国家ではなく個々
日本・豪州・シンガポール・台湾「B:
の利害関係に基づき意思決定されてお
低い」となっている。
り、腐敗防止のための監督機関が弱く、
不処罰文化が蔓延していると指摘した。
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な お、腐 敗 リ ス ク の 低 い 国 と し て は
(アジア・太平洋地域に関する国防の透明性評価につ
いては、トランスペアレンシー・インターナショナル・
ジャパンWebサイト(www.ti-j.org)を参照願いたい。)
平成28年2月 第746号
(6) O f f s e t s P r o j e c t - F i n a l R e p o r t a n d
③オフセット活動への内部監査機能を開発
Recommendations(オフセットプロジェク
するためにオフセット協定や関連する腐
ト最終報告と提案)
敗リスクに関する内部監査研修
バ ー セ ル 統 治 研 究 所(Basel Institute on
④第三者(ブローカー)へのオフセットパ
Governance)のウィリアム・ネロ氏(William
フォーマンス関連経費支払の追跡調査
Nero)から前回大会で検討開始の発表があっ
⑤オフセットパートナーのコンプライアン
たオフセット
プロジェクトの最終報告が
(注2)
行われた。このプロジェクトは国際的なオフ
セットの包括的な調査を行うためにIFBECが
同研究所に委託したものであり、IFBECメン
バー企業からもロッキード・マーチン社、サー
ブ社、BAEシステムズ社、ロールス・ロイス社、
タレス社、ゼネラル・ダイナミックス社、エ
スプログラムの成熟度の確認 等
(注2)オフセット取引とはある国が外国企業から防衛
装備品を購入しようとする場合、購入の見返り
に当該企業から部品の発注その他の経済的利益
の提供を受ける取引。現在、世界の防衛市場で
約80ヵ国がオフセット取引を求めていると言わ
れている。オフセット活動に従事する場合、贈
賄の潜在的リスクがあるとワーキンググループ
は認めている。
アバス社、レイセオン社の専門家、実務者が
参加し、オフセットワーキンググループを結
成し、活動を行った。
報告によると、オフセットはこの先も長く
これに関連し、サフラン社のコリーヌ・ラ
ガシュ氏が自社のオフセットに対するコンプ
ライアンスプログラムを紹介した。
航空宇宙・防衛分野に残り、市場観測筋によ
同社の世界市場の内、85%で厳しい競争環
ると今後、5年から10年で金額ベースでも劇
境の中での輸出活動が行われている。その中
的に増加すると予測され、オフセットを要求
で不正行為に関与しているか否か、直接か、
される側の企業もその要求内容が詳細化、複
第三者を通じた間接か等に関わらず、企業は
雑化していることに注意を向けている。
責任を問われる可能性があり、リスクゼロは
近年、多くの企業で基準の開発等取り組ん
存在しない。この環境下、効果的なコンプラ
でいるが、まだ腐敗防止プログラムの開発の
イアンスプログラムがリスクを最小化し、自
初期段階にあるとしている。
社グループと従業員を保護するための唯一の
このため、IFBECオフセットワーキンググ
解決策であると述べた。
ループから、次のステップとして腐敗防止遵
オフセット事業に関しては、プロジェクト
守のための最低基準(minimum standards)に
の開始から終了までを通じてのオフセット関
次の点(抜粋)を組み込むことを今後の活動
連リスクの縮減を目指し、様々なシナリオで
とするよう提案がなされた。
のリスク管理・分析、関連グループ企業のコ
①腐敗リスク増加の可能性のあるオフセッ
ンプライアンス担当役員による倫理分析(特
ト事業への企業倫理・コンプライアンス
に現地メーカー、パートナーとの事業)、輸
プログラムの適用
出管理担当役員による輸出管理等が実施され
②上級管理職を含むオフセット事業に関わ
ている。
るすべてのスタッフへの企業倫理・コン
プライアンス研修及び意識向上プログラ
(7)A Front-Line Perspective on FCPA, Anti-
ム、必要に応じてファンクション部門ス
Bribery Compliance〔贈 賄 防 止 法 と FCPA
タッフに適合させた追加研修の適用
(Foreign Corrupt Practices Act:米国海外腐敗
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工業会活動
行為防止法)の遵守における最前線の視点〕
機会が与えられず、事務局1名での参加となっ
今回の最後を締めくくったのはFront-Line
た。
Anti-Bribery LLCのリチャード・ビストロング
他の参加者は倫理、コンプライアンス、法
氏(Richard Bistrong)による自身のFCPA違反・
務部門に籍を置く企業関係者、NATO等の政
処罰経験を踏まえた海外営業における最前線
府機関、NGO関係者、コンサルタント等であ
での腐敗防止の取り組みに関する実例紹介で
り、講演内容も専門的な(馴染みの薄い、聞
あった。
き慣れない)ものが多かった。
同氏は過去、防衛・警察用装備品企業の創
今後、SJAC会員企業が防衛ビジネスを行う
業者一族・幹部であったが、FCPA違反によ
に先立ち、国際ビジネス倫理に携わる様々な
る服役(司法取引による政府協力、短期収監)
組織との交流は貴重な経験であり、所謂CSR
という暗黒面(Dark Side)に陥った経験を元
部門に籍を置き、専門知識を活用し、日々業
に、海外営業活動における腐敗行為の愚かさ
務に邁進する会員企業のメンバーにも是非参
とその防止対策について説明した。
加してもらい、その肌で腐敗防止に係る世界
企業経営幹部層(C-Suite)と営業最前線は
の動きを感じ取ってもらいたいと考える。
物理的距離が離れているが、高腐敗リスク地
域等の最前線で働く担当者に不正行為を思い
止まらせるのは、罰則だけでは不完全であり、
腐敗防止に対する企業風土、社員教育、報酬・
ボーナス、経営トップの姿勢(腐敗防止メッ
セージ)、そして従業員から現場の腐敗リス
クを相談された時の強力な支援であり、人と
組織を守るための仕組み作りが重要であると
述べた。
(8)次回(第7回)年次大会は2016年に英国
ロンドンで開催の予定である。(詳細未定)
3.所感
昨年に引き続き、IFBEC年次大会に参加し
たが、SJACとしては残念ながら今回は発表の
〔(一社)日本航空宇宙工業会 国際部部長 川原 亘弘〕
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