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Security Newsletter April 2010
Secure Car Newsletter 2012 年 2月 欧米では、毎年冬季に車両盗難が増加する傾向がありま す。これは、車内を温めたり、凍結を解いたりするためにエン ジンをかけたまま車両を離れてしまう人が多く、その間に車 両が盗まれるというケースが発生することによります。このよ うな盗難手法はニュース等で取り上げられたことで一般ユー ザーにも認知されるようになりましたが、依然として窃盗犯が 用いている手法です。 南アフリカでは、ユーザーの不注意を 利用し、RF ブロックデ バイス (ジャマー) を使った盗難が増加しています。前号の ニュースレターでは Ford が開発したRF ブロック対策につい てお伝えしましたが、この盗難手法に対して自動車メーカー は今後さらに大規模な対策をとる必要があります。 また SBD は 3 月にスイスで開催されるジュネーブモーター ショーにおいて、メーカー各社の対策技術を視察する予定で す。モーターショーでの視察内容については随時 SBD ウェ ブサイト最新情報ページでお伝えします。 SBD では様々な自動車セキュリティ関連のカンファレンスや セミナーを視察し、最新の動向について調査しています。 ご関心のあるトピックスなどがございましたら、 [email protected] までお問い合わせください。 盗難統計関連ニュース 2012 年度発行予定: 車両盗難統計-最新版 インド ムンバイ警察は先ごろ車両盗難件数が 13% 増加し、オートバイの盗難と共に乗用車の盗難 件数が増加していると発表しました。一方、ナシク警察によると都市で盗難された車両は郊外 で販売されていることが多く、警察では郊外および都心部で協力し合い、犯罪多発地域での 対策強化に取り組みたいとしています。 出典: Times of India、DNA India インドネシア ジャカルタ警察は先ごろ、車両盗難件数の 50.3% 減を含め、犯罪件数が全体的に減少した ことを発表しました。数多くの窃盗団が検挙されているものの未だ活発な活動を続ける犯罪 組織も多く残っており、警察では 2012 年も犯罪事件のうち車両盗難、特にオートバイ盗難が 多く占めると見ています。 出典: Jakarta Post 2011 年度の盗難統計上では、世界 的に車両盗難は依然として増加して います。 メキシコ メキシコの保険協会 AMIS の最近の発表によれば、同国の車両盗難件数は 2005 年の件数 からほぼ倍増しており過去最悪の水準となっています。2011 年には合計 82,510 台の保険 加入車が盗難被害に遭っています。特に、2008 年以降暴力的な盗難の割合が増加してお り、2010 年の 47% から 2011 年には 54% となっています。ただし、盗難車の回収率は改善 され、前年度の 31% から 2011 年には 41% に上昇しています。 出典: AMIS オランダ AVc(Foundation for Tackling Vehicle Crime)の新たなデータによると、オランダの車両盗難 は 2011 年に 5.7% 増加、一方で盗難車の回収率は 33.8% に低下したとのことです。そのう ち、乗用車では引き続き比較的新しい車両が盗難のターゲットとなる傾向にあり、車齢 3 年 未満の乗用車の盗難被害件数が再び上昇しています。最も盗難件数の多かったメーカーは 昨年に引き続き Volkswagen で、盗難被害が最も多かったモデルは同社の Golf でした。 出典: AVc 2009年 には世界情勢に変化の兆 しが見えたものの、各国における組 織犯罪の増加や、警察の車両盗難 対策の予算削減などにより、盗難が 横行する結果となりました。 統計上の数字だけを鵜呑みにする ことはできませんが、全体的な傾向 は明らかです。 SBD は、世界の盗難統計(2010 年 第 1 版発行)の最新版を 2012 年 後半に発行する予定です。 英国 英国内務省が発表した最新の統計によると、2010 年 9 月 ~ 2011 年 9 月の 1 年間で車 両関連の盗難は 7% 増加したとのことです。しかしながら、同時期の警察庁の盗難記録では 8% 減少したとされています。両者の統計に大きな差が出た原因は、統計に使う数値の違い によるものと見られます。BCS(British Crime Survey 英国犯罪調査)と警察の記録は盗難の 増減に関係なく通常は同じ結果を示しますが、算出に使った数値により異なるケースが稀に あります。 出典: BCS Data SBD が 2 ヶ月毎に発行するニュースレターの無料配信サービスへは、www.sbdjapan.co.jp からお申し込みいただけます。 配信を中止される場合は [email protected] までお知らせ下さい。 お問い合わせは下記まで SBD ジャパン 担当 : 太田千絵 E-mail : [email protected] Tel : 052 253 6202 技術関連ニュース キーフォブ技術レポート 日本: シートに生体認証技術を使用 産業技術大学院大学(東京)が、車両のシートがドライバーの臀部の荷重配分を認識す る技術を開発しました。シート内部のセンサが感知したデータを車載コンピューターに送 り、登録されているユーザーの情報と比較後、認証するとエンジンが始動するというもの です。システムの精度について疑問視する声も上がっているものの、同開発者のテスト結 果では 98% の確率で正しく認証されたということで、開発者は商品化したい考えです。 出典: digitaltrends.com 2012 Escalade が高性能セキュリティ機導入へ 2012 Cadillac Escalade の新型モデルに、以下の高性能セキュリティが導入 されることが発表されました。 窃盗犯による車両の不正操作を防ぐ新ステアリングコラムロックシステム 車両の傾きが変わるとアラームを作動させる傾斜センサ 衝撃あるいはガラス割れを感知すると音声警告を発するショックセンサ ホイールやタイヤの盗難を防ぐ新ホイールロックシステム HLDI の統計では、Escalade が 4 年連続で「最も窃盗犯に狙われるモデル」として発表されており、同モデ ルを盗む手法として知られる「Push and Steal」(車を押して持ち去る手法のような)を低減させるために上記 の対策が導入されています。米国の車両セキュリティスペックについては、SBD 最新情報ページ で詳しく紹 介しています。 出典: Iinsideline.com、SBD ウェブサイト SBD ではキーフォブ技術のユー ザーニーズ、高機能キーフォブ技術 の発展などRF キーフォブの世界市 場を対象とした下記のレポートを発 行しています。 「高機能キーフォブ : 車外ユー ザーインターフェース」 (SBD/SEC/2260) 「リモートエンジンスタートの市場 分析」(SBD/SEC/2262) 盗難手法関連ニュース 「RF 通信障害とエントリー機能へ 南アフリカ: RF ジャマーによる盗難が増加 RFID ブロッカー(ジャマー)の使用が南アフリカで増加しているようです。この盗難手法 は、車両のリモート集中ロック信号に対して、その周波数と同じ家庭用の一般的なリモー トコントローラ(車庫の開閉にしようするコントローラ等)を利用して、キーからの信号をブ ロックするというものです。警察の発表によれば、この手法は高級ショッピングモールや小 学校などで最も成功率が高く、窃盗犯の標的となっているということです。 保険会社の大部分が、この手法による盗難被害に対して保険金を支払っていません。理 由としては、盗難に遭ったのが技術的には施錠されていない車両と同じ状態のためです。 大部分の保険契約では、強制的に車両に進入した確固たる証拠がなければ保険金を支 払わない、としています。 出典: iol Motoring の影響」(SBD/SEC/2263) 各レポートの詳細につきましては 下記までお問い合わせください。 SBD ジャパン(太田) Eメール:[email protected] TEL: 052 253 6202 新刊レポート: 車両 ID の ためのグローバル戦略 基本的なジャミングの技術は世界各国の窃盗犯の間でますます浸透しています。この手法を実行するに当 たって高いスキルは必要ありませんが、ノートパソコンや携帯電話、現金といった車内の貴重品を比較的低 いリスクで盗むことが可能です。RF 通信障害に関する SBD の関連記事は こちら から。 マレーシア: スペアパーツ市場が盗難を助長か クアラルンプール警察では、最近の車両盗難の増加は同国における車両部品へのニー ズの増加によるものだとみています。Protons や Peroduas といった国産車が、ベーシッ クな盗難手法で盗まれ、部品に解体されているようで、同警察によれば、マレーシアの盗 難車両の多くが海外に輸出されているとのことです。2011 年同警察は、車両盗難神事 ゲート摘発のための取り組みを行ってきましたが、引き続き車両盗難が多いのは、それで も犯罪組織が活発なことを意味しています。 出典: The Malaysian Insider、The Star SBD の「車両 ID のためのグローバ ル戦略」では、各車両 ID 機能の包 括的概要、承認基準、窃盗犯の取り 外しもしくは改ざん技術などを掲載 し、車両 ID 技術戦略策定に最適な 法規制関連ニュース 情報をまとめています。 ブラジル: 法規制導入が延期 自動車メーカーの標準基準装備あ ブラジルの盗難統計によれば、2010 年の間に登録車両 10,000 台につき 98 台が盗難 に遭ったとのことです。これは世界でも最も高い盗難率と言えます。同国ではこれに対し、 盗難車両追跡システムの搭載を義務付けるという法案を 2007 年に発表しましたが、度 重なる延期の末 2012 年の現在も未だ施行には至っていません。最新の導入スケジュー ルは次の通り(乗用車、バン、小型バン向け): 最低装着率 20% - 2012 年 8 月 30 日までに達成 最低装着率 40% - 2012 年 10 月 30 日までに達成 最低装着率 70% - 2013 年 1 月 30 日までに達成 装着率 100% - 2013 年 3 月 30 日までに達成 SBD は、ブラジルの最新動向をまとめたレポート「ブラジル自動車の盗難と保険」を発行 しています。詳細は こちら から。 出典: るいはアフターマーケット製品として 提供されている、必須とオプション 機能を含む車両 ID マークの解説を 行っています。 レポートの詳細につきましては 下記 までお問い合わせください。 SBD が 2 ヶ月毎に発行するニュースレターの無料配信サービスへは、www.sbdjapan.co.jp からお申し込みいただけます。 配信を中止される場合は [email protected] までお知らせ下さい。 SBD ジャパン (太田) Eメール:[email protected] TEL: 052 253 6202