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Secure Car News
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2015 年 6 月号
Information Service
Secure Car Newsletter
SBD の最新ニュースレターでは世界各国の自動車セキュリティニュースや、
最新の自動車セキュリティ技術、窃盗犯による盗難手口の動向についてお届けします。
今月のニュースレターでは、自動車アクセス技術に関する新たなジョイントベンチャー設立に
ついて詳しく取り上げています。
6 月号の記事一覧
ジョイントベン
チャー 「OTA
Keys」 を設立
ウルグアイでの部品盗難
は減少傾向
自動車サイバーセキュリティ
の不備が米国で裁判に発展
欧米における車両の
クローニング
オランダで見られる
高性能車両の盗難
オーストラリアで部品目的
の車両盗難が増加傾向
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Body & Security 事業部門担当部長によると、今回ブ
リュッセルにジョイントベンチャーを設立した狙いは、
欧州市場向け製品の開発を推進し、米国およびアジア
市場への参入を図ることだということです。
OTA Keys の基盤となる技術とは?
Continental および D’Ieteren
がジョイントベンチャー
「OTA Keys」 を設立
過去 5 ~ 10 年にわたり、OEM が提供する車両のロッ
ク/アンロックが可能なスマートフォンアプリの数は著
しく増加しています。
車両のアンロックやエンジンスタートを可能にしてい
るのは、ユーザーのスマートフォンに格納されている
仮想キーです。ユーザーがスマートフォンアプリを起
動すると、リクエストは NFC (近距離無線通信 (NFC:
Near Field Communication) または Bluetooth Low
Energy を介して車両に送信されます。OTA Keys シス
テムは暗号化されたデータ記録を返して認証を行った
のち、スマートフォンの SIM カード上に仮想キーを作
成します。
BlueID Drive も 同 様 に Marquardt と Baimos
Technologies が共同開発したもので、 2014 年末に
Telematics Munich カンファレンスにおいてテレマ
ティクス企業 Novero が発表したシステムです。同
システムは 2016 年以降新車への統合が予定されて
います。
その間、多くの Tier 1 サプライヤーがフリートカー
シェア市場をターゲットにした車両アクセスソリュー
ションの開発を行ってきました。Continental は 2008
年以降、そうしたソリューションの開発・改良に取り
組んでいます。
Continetal は開発したコンセプトを次のステップに進
めるために、自動車向けサービスプロバイダ D’Ieteren
と共に OTA Keys を立ち上げました。Continental の
スマートキーシステムはすでに多くの OEM が先進
市場において A および B セグメント車両 (Maruti
Suzuki Swift などを含む) で提供しています。
Tata Motors がインド市場にス
マートキーを導入
Tata Motors は、2016 年第 3 四半期よりインド市場に
おいて、同社の多数の新型モデルでスマートキーシス
テムを提供する計画であることを発表しました。
アンテナ、ECU (電子制御ユニット)、車両キーを含む
スマートエントリー/スマートスタートシステムは
Marquardt が供給する予定です。ムンバイの
Marquardt の製造工場が初回発注分の 10,000 台の生
産に着手します。
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自動車サイバーセ
キュリティの不備が
米国で裁判に発展
乗用車の 「hackability (ハッキングさ
れる可能性)」 が問題であるとして、
大手自動車メーカー 3 社がカリフォル
ニア連邦地方裁判所に提訴されました。
同地裁は、セキュリティの不備により
車両オーナーにセキュリティおよび
セーフティ上の深刻なリスクをもたら
したとしています。また、サイバーセ
キュリティの脆弱性を最小限に抑える
ための対策がとられていないことは、
無責任であり容認できないとも述べて
います。
BlackHat Asia において自動車
ハッキングツールCANard を
発表
Tesla の元インターン生であった人物が、ハッキングツー
ル CANard を開発したことを発表しました。同ツールは
オープンソースハードウェアを利用しているため、簡単に
理解し効果的に使用することができます。開発者は同ツー
ルの主な目的を、自動車メーカーおよびサプライヤーによ
る自社車両への侵入テストへの活用と、自動車サイバーセ
キュリティの脆弱性を示唆することだとしています。
自動車サイバーセキュリティに関する最新動向や調査ついては、SBD ジャパン ([email protected]) まで
お問い合わせください。
セキュリティシステムに対するリバース
エンジニアリングの脅威
SBD では自動車サイバーセキュリティエキスパートに
よるリバースエンジニアリングの脅威評価を含むサイバー
セキュリティ対策サポートを提供しています。
SBD のサイバーセキュリティ対策サポートに関するお問い合わせは、下記にて承っております。
SBD ジャパン E-mail : [email protected]
TEL : 052-253-6201
www.sbdjapan.co.jp
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オランダで見られる高性能車
両の盗難
オランダでは予てより高性能車が窃盗犯の標的となっ
ていますが、標的となっている理由は転売や部品では
なく他にあると見られています。
これらの高性能車は逃走車両や欧州内での違法製品の
密輸など、他の犯罪に利用されています。
なかでも特にドイツの Audi RS モデル、BMW M シ
リーズ、Mercedes-Benz AMG などの人気は高く、標
的とされるケースが多くなっています。
実際の盗難率はどれほどなのか?
2014 年度における Audi RS4 の盗難率は 6.5% と報告さ
れています。これはオランダ市場における同車両の売
上台数よりもはるかに高い数値となっています。
なお英国を含む幾つかの市場では、ボディキットを
目的とした高性能車の盗難が報告されています。
減少傾向にあるウルグアイで
の部品盗難
2014 年度ウルグアイで盗難件数が多かったのは
Volkswagen、Chevrolet と Fiat です。その中でも
Volkswagen と Fiat はブラジルとアルゼンチンでも盗
難件数が高い事が明らかとなっています。
中央や南アメリカの国々では、以前より車両の部品盗
難が問題視されています。そんな中、ウルグアイでは
2014 年度の車両部品盗難件数が前年度比で 4.2% 減少
しています。
しかし Association of Dealerships of Automotive
Manufacturers(ASCOMA : 自動車工業会)は部品盗
難は減少傾向にあるものの、部品盗難は依然として車
両盗難目的の大きな割合を占めている事と指摘してい
ます。高価で需要が高く、出所の特定が難しい部品を
搭載している車両ほど盗難の標的となっています。
米国における車両盗難対策部
隊の解散
米国イリノイ州では州の資金提供の削減により、複数
の車両盗難対策部隊が解散する事態となっています。
600 万ドル(約 7 億 4,000 万円)の資金提供の削減は
直ぐに大きな影響を及ぼし、活動部隊の解散となって
いにつながっています。
関係者等からは、これまで 20 年におよぶ活動によっ
て培われた貴重な車両盗難に関する知識が失われる事
や、現在の安定した州の車両盗難状況を保つまたは減
少させるには、新しい車両盗難対策体制では困難であ
ることへの懸念をしめし示しています。
イリノイ州と同じような資金問題に直面している他
の州では、資金を再配分することで車両盗難対策部
隊維持に取り組んでいます。
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中央および南アメリカで多発する車両のクローニング
中央および南アメリカでよく見られる車両犯罪の一つ
に「車両のクローニング」があります。
これは車両アクセスおよびスタートに用いられる電子
的盗難手法の「キーのクローニング」とは異なるもの
です。
「車両のクローニング」は盗難車両の VIN を同じ車種
の正規車両のものに変更し、盗難車両を正規車両とし
て登録する手法です。
ペルーの DIPROVE : 車両盗難防止部門(DIPROVE :
Division of Vehicle Theft Prevention) は、クローン車
両は転売だけでなく、他の犯罪にも利用されていると
指摘しています。
窃盗犯は盗難車両を合法化する為に、自動車登録証
なども入手しています。
従来の車両改ざんはこうしたクローン車両を作り出す
よりもさらなる改造が必要です。そこで「車両のク
ローニング」が可能な車両を盗むことがより簡単で利
益が高いと考えられています。こうした理由でペルー
を代表とする中央および南アメリカの各国で「車両の
クローニング」が増加傾向にあると考えられます。
欧州における車両のクローニングの減少には新規制が必要
ので、この際に輸送元での車両 ID などが調べられる
ことはほぼ無いのが現状です。
欧州では例年 800,000 台もの車両が盗難被害に遭って
いますが、その後回収される車両の 50% には何らかの
ID 改 ざ ん の 痕 跡 が 残 っ て い ま す 。 こ れ は 近 頃 、
EUROPOL(欧州刑事警察機構)が政府、警察、そし
て企業関係者を対象として開催した会議で明らかにし
た事です。
その他ほかには公的機関と民間団体の協力体制を強化
し、知識を共有し活動の効率を上げる事の重要性が述
べられました。
欧州における車両のクローニングの対策としては、盗
難車両の識別に効果的な技術を用いる事が重要となり
ます。
同会議では車両のセキュリティおよび犯罪対策の専門
家らが、欧州における車両のクローニング問題の現状
を解説し、それに対する対策を提案しました。
今回提示された案の一つに改造車の登録に関する規制
強化がありました。現在よく見られるケースは、損傷
した車両を他の国に輸送し正規車両として登録するも
ポーランドを拠点としている保険業界向けの調査会
社 Logisfera FI は、車両のクローニングはポーランド
でも大きな問題となっている事を明らかにしていま
す。この問題の要因の一つとして警察と保険会社の
連携がうまく行っていない事を指摘しています。
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NMVTRC がオーストラリアで部品目的の車両盗難が増加傾向にあること
を指摘
オーストラリアで盗難被害にあっている車の 70% 近く
の車両価格が10,000オーストラリアドル(約 95 万
円)以下であることを NMVTRC(自動車盗難対策審
議会)が明らかにしました。
南オーストラリア警察は NMVTRC や業界関係者と
協力し現在の盗難状況への対策に取り組んでいます。
こうした低価格車両が標的となる理由は?
これらの低価格車両は解体され部品もしくはスクラッ
プメタルとして、国内または海外の市場にて販売され
ていると NMVTRC では見ています。
オーストラリアではその他にどのような車両盗難が発
生しているのか?
組織的犯罪グループは盗難車両の ID を改ざんし国内
で正規車両として転売していると見られています。し
かし、NMVTRC はこのタイプの犯罪は減少傾向にあ
り、部品盗難およびスクラップメタルを目的とした盗
難が増加傾向にあると指摘しています。
ニュージーランドでは警察が車両犯罪減少を目的とした特別班を結成
ニュージーランドの首都ウェリントンにおける 2014
年度の車両盗難件数は 2,319 件でした。これは人口
10,000 人当たりの盗難件数としては 1999 年以降最も
高く、 2013 年度比でも 10% 増加しています。
ウェリントン警察ではこの問題に対応すべく、車両盗
難の減少を目的とした専門チームを結成しました。
車上盗難も前年度に比べ増加していますが、こちらに
ついてはウェリントン警察では車両盗難ほどの問題で
はないとしています。
ニュージーランド全体としては 2012 年度から 2013
年度にかけて盗難件数および人口当たりの盗難件数
が増加しています。SBD では世界各国の車両盗難状
況を分かりやすく解説したレポート「世界の盗難動
向」を発行しております。レポートの詳細は SBD
ジャパン([email protected] / 052-253-6201)
までお問い合わせ下さい。
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