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Security Newsletter April 2010
Secure Car Newsletter 2012 年 4 月 3 月 8-18 日に 2012 年度ジュネーブモーターショーが開催さ れました。SBD の Secure Car チームも参加し、自動車セキュ リティやスマートキー技術の最新動向を視察しました。SBD で はモーターショーにおける最新の電気自動車(EV)へのセキュ リティ対策や欧州のスマートキー動向を SBD 最新情報ページ にてお届けしています。 その他、多くの国で部品盗難が増加傾向にあることについて 報告します。盗難部品はスペアパーツとして正規または違法 ルートでの転売ニーズがあり、盗難はあらゆる市場に広がっ ています。 また、SBD は 5 月に開催される IATTI 英国国際自動車犯罪 会議 2012 に参加し、当会議の内容を SBD ウェブサイト最新 情報ページでお伝えする予定です。 最新情報ページでは自動車セキュリティ関連のカンファレンス やセミナーの視察内容、業界の最新動向についてお伝えして います。 部品盗難件数が世界的に増加 窃盗犯の多くはスペアパーツの需要が高い車種をターゲットとしています。新品の OEM 商品は高価 で、安価な中古部品の需要が高まっているため、部品盗難は窃盗犯にとって容易に利益を得る手段の 一つとなっています。 触媒コンバーター(キャタライザー) - 米国と英国では触媒コンバーターの盗難が増加し ています。触媒コンバーターに含まれる貴金属を目的とした盗難で、スクラップ金属の価 格が高騰している現在、このタイプの盗難が増えつつあります。特に車高が高く、触媒コ ンバーターが外しやすい四駆および SUV が標的にされやすくなっています。 バッテリー - 米国では自動車バッテリーの盗難が懸念事項となっています。サンディエゴ では様々な車種からバッテリー 31 個を盗難した容疑で、男性 5 人が逮捕されています。 バッテリーはスクラップ価格が 1 つ 15~20 米ドル(約 1,200 円~1,700 円)とされ、窃 盗犯はより大きな利益を見込んで対象車種が多数停めてある場所で犯罪を行っていま す。 エンブレム - インドのマンガロールでは BMW、Audi、Mercedes-Benz、VW といった高 級車のエンブレムを盗む盗難が発生しています。盗難は多数の車が駐車されている場所 で発生しています。盗難の目的ははっきりしていませんが、エンブレムはドイツからの取り 寄せが必要なためかなりの金額が発生するとされています。 レポートの詳細はSBD ジャパン 太田([email protected] / 052 253 6202)までお問い合わせ ください。 エアバッグ - オランダでは部品盗難全般が問題となっていますが、その中でもエアバッグ 盗難が最大の問題であると警察と保険会社は指摘しています。エアバッグ盗難の被害は 大きく、車両の多くは完全に解体されてしまっています。エアバッグの単価は 300-600 ユーロ(約 32,000 円~65,000 円)で最近の車には 1 台に複数のエアバッグが装備され ている事から、窃盗犯は大きな利益を得る事ができます。これらの盗難は一度に多数の 車を標的とする、東欧の組織的犯罪グループによるものと見られています。 ハイブリッド車と電気 自動車の盗難リスク 世界的な部品盗難の増加により多くの国で警察による盗難撲滅のための活動が行われています。しか し、逮捕されている窃盗犯の多くは、車両そのものを盗んだ犯人で、部品盗難での逮捕は少ないようで す。 自動車メーカーは国によって異なる 様々な法規制や保険要件に準拠 する最適な車両 ID を策定する 必要に迫られています。 SBD のレポート「車両 ID のための グローバル戦略」では、各車両 ID 機能の包括的概要、承認基準、 窃盗犯の取り外しもしくは改ざん 技術等を掲載し、車両 ID 技術戦略 策定に最適な情報をまとめて います。 Image: AVCIS Image:SanteePatch 車両 ID のための グローバル戦略 マレーシアでは 3 月に部品として解体する目的で車の盗難を行っていた 3 つの窃盗 集団が逮 捕されました。その内の 1 つは数千もの車とトラック部品の盗難を行ったと されています。 英国では、リトアニア人 3 人が英国南部で発生した組織的犯罪グループによる LCV 車(軽商用 車)26 台の盗難に関与していたとして逮捕されました。車両は部品にする 目的で盗まれ、窃盗 犯は GPS ジャマーや盗難ナンバープレートを所持していました。 SBD では独自の情報源を活用し、世界市場を対象とした主要セキュリティ動向についての 調査を 行っています。更に、開発戦略構築、既存製品の検証、今後の改善点等のサポートも行っています。 SBD のサービス内容については SBD ジャパン ・太田([email protected] / 052 253 6202)まで お問い合わせください。 SBD では、ハイブリッド車と電気 自動車、及びその関連技術が量産 開始直後から長期に渡って直面 する様々な盗難リスクを考察した レポート「ハイブリッド車と電気自動 車の盗難リスク」を発行しています。 レポートの詳細はSBD ジャパン 太田([email protected] / 052 253 6202)までお問い合わせ ください。 SBD が 2 ヶ月毎に発行するニュースレターの無料配信サービスへは、www.sbdjapan.co.jp からお申し込みいただけます。 配信を中止される場合は [email protected] までお知らせ下さい。 キーおよびトランスポン ダデータベース 2011 年 自動車盗難傾向ニュース エジプト : カージャックが増加 2011 年 2 月のムバラク大統領政権崩壊後、エジプトでは車両盗難件数が急激に増 加し、その数は 16,000 件以上とされています。この急激な盗難件数増加の理由は、 政権崩壊までの秩序不安時に多数のセキュリティセンターが攻撃され機能しなくなっ ており、警察だけでは対処できていない点にあります。 窃盗犯は車両を盗んだ後、その車両オーナーに車両返却金を要求しているとの事です。返却金の支 払いに応じない場合は、元の価格のごく一部で転売されます。車両はガザ地区などに密輸され安値で 販売されています。警察は窃盗犯が活動しているとされる地区を中心に取り締まりに力を入れていま す。 出典: GulfNews 日本 : 乗用車盗難が増加 日本では乗用車の盗難件数が 2010 年の 23,775 件に対し、2011 年は 24,928 件 と 2001 年以降初めて増加した事が明らかとなりました。日本損害保険協会によれ ば盗難被害のワースト 1 位はトヨタのハイエースでした。ハイエースは耐久性に優 れ、海外での人気が高く転売が容易な事や、国内でのスペアパーツ需要が高い事な どから窃盗犯の標的にされています。 SBD では欧州 5 市場で主要メー カー各社が販売している乗用車を 対象に、最新のキーにおいて使用さ れている技術、提供中の機能、キー の交換費用について記載している データベース「キーおよびトランスポ ンダデータベース 2011 年」を発行 しています。 欧州 LHD 市場の 防盗性の向上 出典: Japan Times 保険関連ニュース 米国 : 保険詐欺 3 月の初旬に自動車保険詐欺を専門とした組織犯罪グループの一員として 36 人が起訴されました。ニューヨークを拠点としたこの犯罪グループは、 2007 年から 2012 年の間に交通事故を偽装し、民間の保険会社から 2 億 79 万米ドル(約 227 億円)以上を騙し取ったとされています。この事件によ り、交通事故を偽装する事や虚偽申請させる人員を集めた者に対する刑罰 化が、政府関係者や議員の中で見直される動きとなりました。 保険詐欺の増加に加え、高い失業率や盗難率、そして低賃金の全てにより保険料の負担が増加して います。それにより米国では自動車保険未加入者が増加しており、デトロイトでは 60% もの人が自動 車保険に未加入とされています。 出典: hetq online、NY Daily News、 InsuranceStep 技術関連ニュース GPS ジャマーによる盗難が増加 英国の盗難車両回収業者 TRACKER は窃盗犯による GPS ジャマーの使 用が増加しているとし、特に GPS ベースの追跡システムを搭載している工 業・農業用機器が標的にされているとの事です。窃盗犯はここ数年、高級車 の追跡機能を妨害する為にこの技術を利用していましたが、工業・農業機器 の窃盗での使用は今までさほど認識されていませんでした。 全国農民組合によると英国での工業・農業機器の盗難被害額は毎週 150 万ポンド(約 1 億 9 千万 円)以上発生しており、 TRACKER は GPS ジャミングによって回収の多くが妨害されているとしていま す。 出典: TRACKER 完全ではない自動車セキュリティの現状 Elsevier Journals が今の自動車セキュリティの脆弱性に焦点を当てたレポートを発 行しました。英国の法廷弁護士で電子的な証拠の専門家が執筆したこのレポートで は、保険会社が今の自動車は鍵が入手されなければ盗難される事はないという誤っ た認識の下、正当な申請を拒否している点を問題視しています。 レポートでは特に、正式なメンテナンスアップデートを容易に行うために開発されたソフトウェアの「抜け 道」を窃盗犯が悪用している点に注意を促しています。レポートの全文は Elsevier’s website よりご覧 いただけます。(無料・英文のみ) 出典: Elsevier Journals レポートの内容と結論は SBD の結論にも近く、SBD ではこの問題は車の電子システムの車内および 車外とのつながりが進むにつれ、より一層大きな課題になると見ています。このテーマに関する SBD の見解の詳細につきましては、SBD ジャパン ・太田([email protected] / 052 253 6202)まで お問い合わせください。 SBD では欧州の 5 大乗用車市場 であるイタリア、スペイン、ドイツ、フ ランス、英国における防盗機能の装 備レベルを比較・分析したレポート 「欧州 LHD 市場の防盗性の向上」 を発行しています。 本書ではそれぞれの市場における 保険需要の増加、盗難推移などが 防盗機能の装備レベルに与える影 響を検証しています。 車両盗難と自動車保険 「ブラジル - 自動車盗難と保険」で は、ブラジルの自動車市場について 包括的に整理し、同国における車両 盗難状況と盗難対策についてまと めています。また、保険業界の動向 についても解説しています。 「タイの自動車盗難と保険」では、 Thatcham タイオフィスが同国で導 入・運営することになっている英国 型保険グループレーティング制度に ついて現時点で合意されている保 険レーティングのコンセプトおよびプ ロセスの概要をまとめています。 お問い合わせ先 ニュースレター、SBD レポートなど へのお問い合わせは下記にて承り ます。 SBD ジャパン 担当: 太田 Email: [email protected] Tel: 052 253 6202 SBD が 2 ヶ月毎に発行するニュースレターの無料配信サービスへは、www.sbdjapan.co.jp からお申し込みいただけます。 配信を中止される場合は [email protected] までお知らせ下さい。